【2024年版】電子帳簿保存システムのおすすめ11選を徹底比較!メリット・デメリット・選び方も紹介

2024年03月16日(土) 会計・財務

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

領収書や請求書など、国税関係の書類は紙での管理が基本でした。しかし、クラウドサービスの普及などに伴い、近年ではペーパーレス化の実現が推し進められています。書類の電子化には、電子帳簿保存システムが便利です。しかし「電子帳簿システムとは?」「電子帳簿保存システムでできることは?」という疑問を持つ担当者も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、電子帳簿保存システムについて、基本的な機能やメリット・デメリットを解説し、おすすめの電子帳簿保存システム11選を紹介します。

 

このような方におすすめです

• 情シス・経理・総務の問い合わせ削減
• これから社内FAQを作成したい方
• 社内FAQの定着や運用に課題感がある方


電子帳簿保存システムとは?

電子帳簿保存システムは、領収書や請求書など国税関係の書類を電子的に保存するシステムです。会計ソフトやクラウドサービスなどさまざまなサービスが該当しますが、そのいずれもが電子帳簿保存法に対応しています。電子帳簿保存システムを導入すれば、書類をアナログ保存する必要がなくなるため、管理業務の効率化につながるでしょう。

電子帳簿保存法の要件

電子帳簿保存法とは、国税関係の帳簿や書類を電子データで保存するための要件が定められた法律です。施行されたのは1998年ですが、2022年に電子帳簿保存法の改正が施行され、大幅な見直しが行われました。法人・個人事業主ともに電子取引に関するデータ保存が義務化されましたが、要件は緩和されているため電子化のハードル自体は下がったといえるでしょう。

対象書類

電子帳簿保存法は国税関係の書類の保存に関連した法律ですが、具体的には以下のような書類が対象となります。

  • 契約書
  • 領収書
  • 請求書
  • 納品書
  • 預金通帳
  • 見積書
  • 注文書
  • 検収書
  • 送り状

システムによって対応している書類の種類や範囲は異なるため、どのような書類を管理できるのか導入前に確認しておくことをおすすめします。

関連記事:請求書発行システムとは?代表的な機能と製品比較ポイントを詳しく解説!

電子帳簿保存システムの機能

電子帳簿保存システムには以下のような機能が備わっています。

  • 真実性の確保
  • 可視性の確保
  • スキャナ保存関連

それぞれ、解説していきます。

真実性の確保

電子データとして保存する書類は、真実性が確保されている必要があります。データが改ざんされていないことを証明するためです。そのため、電子帳簿保存システムには、真実性を確保するための機能として「タイムスタンプ」や「訂正履歴」といった機能が備わっています。これらの機能で訂正履歴を残せることが、真実性の確保につながっています。

可視性の確保

電子データとして保存する書類は可視性を確保し、必要なときにいつでもデータを確認できるようにしなければなりません。可視性の確保には検索機能が備わっている必要もあるため、取引年月日や取引先などをスムーズに検索できる機能が必要です。そのため、多くのシステムには「絞込検索」や「条件検索」などの機能が備わっています。

スキャナ保存関連

紙の書類を電子データ化する際は、スキャナ保存する必要があります。スキャナ保存では電子データ保存と同様の要件に加え、スキャナのスペックやスキャン方法なども要件として定められています。そのためスキャナ保存に関連した機能としては、スキャナ保存の要件を満たしているのはもちろんのこと、読み込んだ画像から自動的に必要な文字情報を電子化するような機能が備わっているシステムが多く見られます。

電子帳簿保存システムの導入メリット

電子帳簿保存システムを導入するメリットは以下の4つです。

  • 書類管理を効率的に行える
  • 書類の紛失リスクが少なくなる
  • セキュリティを強化できる
  • コストを削減できる

それぞれ、解説していきます。

書類管理を効率的に行える

国税管理の書類は業務を行っていく上で頻繁に発生するため、膨大な量になりがちです。そのため、従来のアナログ管理では保管場所の確保や必要な書類を探し出す手間などが発生していました。電子帳簿保存システムを導入すると、書類を電子データ化することで管理場所の確保は不要となり、必要な書類も検索機能を使ってすぐに探し出せるため、書類管理を効率的に行えるでしょう。

関連記事:【2024年版】文書の電子化を徹底解説!おすすめサービス7選と法律概要・メリット・注意点・方法も紹介

書類の紛失リスクが少なくなる

書類をアナログ保存している場合はどうしても紛失のリスクが存在しますが、電子データ化すれば書類の紛失リスクは確実に少なくなります。アナログ保存だと発生し得る「必要な書類がどこにあるのかわからない」といった問題も、電子データ化すれば検索機能で簡単に探し出すことが可能です。また、災害時に書類を失うリスクもアナログ保存より大幅に低減されるでしょう。

セキュリティを強化できる

アナログ保存の場合、国税管理の書類はキャビネットなどに入れて保管し、営業時間外はキャビネットおよびオフィスを施錠することで盗難から書類を守ります。しかし、施錠は絶対的なセキュリティとはいえず、鍵を破壊されてしまえば書類を盗まれてしまう可能性は十分に考えられます。一方、電子帳簿保存システム上でデータを電子化した上で第三者がデータを閲覧できないよう制限すれば、セキュリティの強化につながります。

コストを削減できる

通常、書類は用紙や印刷代といったコストがかかります。保管するためのファイルや保管場所そのものも用意する必要があるでしょう。これらのコストは書類を電子データ化することで削減可能です。電子データ化すれば印刷や保管に関するコストが不要となるため、経費を削減できるでしょう。

電子帳簿保存システムの導入デメリット

電子帳簿保存システムの導入デメリットは以下の2つです。

  • 導入コストがかかる
  • 社員教育が必要になる

それぞれ、解説していきます。

導入コストがかかる

電子帳簿保存システムを導入する場合は、コストがかかります。導入時の初期費用や毎月の利用料などが必要となる場合が多いでしょう。オプション機能を追加すれば、より多くの費用がかかることもあります。そのため、システムを導入する際は削減できるコストと導入時のコストを比較し、費用対効果を見極めましょう。

社員教育が必要になる

電子帳簿システムを導入する際は、社員教育が必要となるケースが多いでしょう。システムを扱う可能性のある社員全てに対し、運用やセキュリティに関するルールの設定および業務手順の見直しが必要となります。そのため、システムを導入する前にセキュリティ対策や具体的な業務手順については必ず検討しておきましょう。

電子帳簿保存システムの選び方

電子帳簿保存システムを選ぶ際は、以下の3つのポイントに注目しましょう。

  • 国税関係書類を一元管理できるか
  • タイムスタンプ対応か
  • 他のアプリと連携できるか

それぞれ、解説していきます。

国税関係書類を一元管理できるか

電子帳簿保存システムは、国税関係書類を一元管理できるかを確認しましょう。全てのシステムが国税関係書類を一元管理できるわけではなく、請求書のみ、もしくは領収書のみに対応している場合もあります。対象書類が限定されているシステムを導入する場合は、管理が煩雑化してしまう可能性があります。今後を見越した上で、基本的には一元管理できるシステムを導入するとよいでしょう。

タイムスタンプ対応か

電子帳簿保存システムはタイムスタンプに対応しているものがおすすめです。電子帳簿保存法に対応する場合、紙の書類はスキャナ保存、電子書類は電子取引となりますが、どちらの場合でもタイムスタンプを付与することで可視性を確保できます。タイムスタンプが付与されることで紙の書類と同等以上の信頼性を得られるため、対応しているかは非常に重要です。

他のアプリと連携できるか

他のアプリと連携できるかも、電子帳簿保存システムを選ぶ際の重要なポイントです。既に別のアプリやシステムを導入していた場合、既存のアプリ・システムと連携できるものを選ぶことでより効率的に電子帳簿の保存を行える可能性があります。システムによって連携に対応しているアプリ・システムの種類は異なります。幅広いアプリやシステムと連携できるものを選ぶとよいでしょう。

電子帳簿保存システムのおすすめ11選

電子帳簿保存システムにはさまざまな種類があるため、どのシステムを導入するか迷う場合もあるでしょう。最後におすすめの電子帳簿保存システムを11種紹介します。

freee経理

freee経理は、インボイス制度および改正電子帳簿保存法に対応した電子帳簿保存システムです。インボイス制度で発行・保存が義務付けられている適格請求書を電子帳簿保存法の要件を満たして保存できます。また、債権債務と電子取引をまとめられるため、リアルタイムな損益・資金繰りの可視化も可能です。導入サポートも充実しており、専任の導入支援担当によるサポートが受けられます。

freee経理の特徴

  • インボイス制度に対応
  • リアルタイムの損益・資金繰りの可視化
  • 充実の導入サポート

URL: https://www.freee.co.jp/ar-and-ap-management/

 

invox受取請求書

invox受取請求書は、あらゆる国税関係の書類を正確にデータ化できる電子帳簿保存システムです。どのような形式の請求書でも、AI OCRとオペレータが正確にデータ化してくれます。請求書は自動取込となっており、取込後はクラウド上で確認・修正可能です。さまざまなシステムと連携できるため、会計システムやオンラインバンクと連携することで支払・計上業務を自動化できるでしょう。

invox受取請求書の特徴

  • あらゆる国税関係の書類を正確にデータ化
  • 請求書の自動取込
  • 10件まで無料で試用可能

URL: https://invox.jp/

 

TOKIUMインボイス

TOKIUMインボイスは、さまざまな形式の請求書を代行受領し、電子化できる電子帳簿保存システムです。受領代行の形を取っているため、取引先が紙文化の企業であっても負担をかけずにペーパーレス化を実現できます。支払申請・承認・仕訳はオンラインで完結でき、仕訳データは加工することなく会計ソフトに取り込むことが可能です。サポート体制も充実しており、導入から運用開始までの間、しっかりとした支援を受けられます。

TOKIUMインボイスの特徴

  • あらゆる形式の請求書を代行受領
  • 支払申請・承認・仕訳のオンライン完結
  • 充実のサポート体制

URL: https://www.keihi.com/invoice/

 

バクラク請求書

バクラク請求書は、AIを使用して請求書の自動読み取りが可能な電子帳簿保存システムです。複数の請求書を同時にアップロードでき、過去の科目データをAIが学習することで仕訳データ・振込データを自動作成してくれます。インボイス制度にも対応しているため、法対応と業務効率化を同時に実現可能です。

バクラク請求書の特徴

  • AIによる請求書の自動読み取り
  • 複数の請求書を同時にアップロード可能
  • 2週間無料体験期間あり

URL: https://bakuraku.jp/invoice

 

DenHo(デンホー)

DenHoは、領収書、見積書、請求書など帳票の種類を問わず、改正電子帳簿保存法に対応可能な電子帳簿保存クラウドサービスです。
スキャンした書類や、PDFの書類をまとめてアップロードすれば、AIが自動で帳票種類を仕分けし、取引先名、金額、日付等を自動でデータ化します。特に紙帳票の電子保存に強みを持ち、国税庁・官公庁・大手企業などで実績のある「スマートOCR」の高精度なAI-OCRエンジンによって、手書きの領収書や注文書も正確に読み取ることができます。

DenHo(デンホー)の特徴

  • AI-OCR・タイムスタンプが標準搭載
  • 画像データやPDFはもちろん、ExcelやWord、CSVの保存も対応
  • 全文検索機能で書類の中のあらゆる文字が検索可能

URL: https://www.smartocr.jp/denho/

 

マネーフォワード クラウドインボイス

マネーフォワード クラウドインボイスは、紙やメールなど、形式を問わずすべての請求書を一括で受領できる電子帳簿保存システムです。帳票送付の自動化に対応しているため、帳票データをアップロードするだけで取引先ごとに自動で振り分け、各取引先に応じた方法で送付されます。外部公開用のAPIが用意されているので、他サービスとの柔軟な連携が可能です。

マネーフォワード クラウドインボイスの特徴

  • すべての請求書を一括で受領
  • 帳票送付の自動化
  • 外部公開用のAPIを用意

URL: https://biz.moneyforward.com/cloud-invoice/

 

マネーフォワード クラウド債務支払

マネーフォワード クラウド債務支払は、自動でAI OCR処理を行い、支払依頼の下書きを作成してくれる電子帳簿保存システムです。書類の申請・承認作業の電子化に対応しているため、外出先や自宅からでも申請と承認が可能となっています。オプションのBPOサービスを利用すると会社に紙の請求書が届かなくなるため、業務負担が大きく軽減されるでしょう。

マネーフォワード クラウド債務支払の特徴

  • 自動で支払依頼の下書きを作成
  • 申請・承認作業の電子化
  • BPOサービスで煩雑な紙運用の廃止を実現

URL: https://biz.moneyforward.com/payable/

 

TOKIUM経費精算

TOKIUM経費精算は、電子帳簿保存法に対応した完全ペーパーレスの電子帳簿保存システムです。申請者に撮影された領収書をシステム上で確認するだけで経費精算が完了します。原本のチェックはTOKIUM経費精算が代行するため、原本確認作業は不要です。サポートおよびセキュリティ体制も充実しているため、安心してシステムを使い続けることができるでしょう。

TOKIUM経費精算の特徴

  • 完全ペーパーレス
  • 原本確認作業が不要
  • サポート・セキュリティ体制が充実

URL: https://www.keihi.com/expense/

 

Bill One

Bill Oneは、さまざまな方法・形式で届いた請求書をオンラインで受け取ることができる電子帳簿保存システムです。受領した請求書は一元管理できるため、ペーパーレス化の後押しとなります。スキャン代行サービスがあるため、面倒なスキャンもすべて行ってくれます。請求書以外のファイルも添付可能なので、業務の効率化にも貢献できるでしょう。

Bill Oneの特徴

  • さまざまな形式の請求書を一元管理
  • スキャン代行サービス
  • 請求書以外のファイルも添付可能

URL: https://bill-one.com/

 

バクラク電子帳簿保存

バクラク電子帳簿保存は、スキャナ保存要件、電子保存要件それぞれに対応した電子帳簿保存システムです。設定項目が少ないため初期設定の手間がかからず、すぐに運用開始できます。また、書類の自動読み取り機能を搭載しており、書類をアップロードするだけで検索要件項目を読み取ってくれます。書類種別や書類区分まで読み取り判定するため、入力の手間を大きく軽減できるでしょう。

バクラク電子帳簿保存の特徴

  • スキャナ保存要件・電子保存要件に対応
  • 書類の自動読み取り機能搭載
  • 無料プランあり

URL: https://bakuraku.jp/denshichobo

 

MOT文書管理

MOT文書管理は、低コストながら電子帳簿保存法に対応している電子帳簿保存システムです。シンプルプランなら月額5,000円から利用することができます。OCR機能が搭載されているため、読み取った画像から取得した情報が自動で入力されます。書類のスキャン代行も行っているため、スキャン作業の手間がかからず、社員は本来の業務に集中できるでしょう。

MOT文書管理の特徴

  • 低コストながら電子帳簿保存法に対応
  • OCR機能搭載
  • 書類のスキャン代行

URL: https://www.hi-keihi.com/function/bill-digitalization

 

BtoBプラットフォーム請求書

BtoBプラットフォーム請求書は、請求書の受取・発行どちらにも対応した電子帳簿保存システムです。現在、紙の請求書を取り扱っている場合でも、郵送代行サービスを利用することで電子請求書にて一元管理が可能となっています。多くの会計・販売管理システムと連携可能なため、業務の効率化も期待できるでしょう。

BtoBプラットフォーム請求書の特徴

  • 請求書の受取・発行どちらにも対応
  • 郵送代行サービス
  • 多くの会計・販売管理システムと連携可能

URL: https://www.infomart.co.jp/seikyu/index.asp

 

まとめ

本記事では、書類の電子化に欠かせない電子帳簿保存システムについて、基本的な機能やメリット・デメリットを解説し、おすすめの電子帳簿保存システムを紹介しました。国税関係の書類を電子保存するにはさまざまな要件を満たす必要があるため、電子帳簿保存システムは必要不可欠です。各システムの強みを比較しながら、自社にあったシステムを選びましょう。

 

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