こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。
Microsoft 365 Copilotは、2023年3月にMicrosoft社から発表されたAI搭載型の業務支援システムです。今後はWordやExcelなどのMicrosoft社製品に組み込まれる予定となっていて、資料作成やデータ収集・分析などをAIがアシストしてくれるようになります。Microsoft 365 Copilotが正式にリリースされれば、業務の生産性を飛躍的に高めることも可能でしょう。
そこで今回は、Microsoft 365 Copilotの概要や仕組み、活用のメリット、主な性能などについて分かりやすく解説します。今後の活用イメージを膨らませるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
※本稿は、2023年5月末時点で Microsoft社より発表されている公式情報をもとにしており、今後変更になる可能性もあります。
目次
Microsoft 365 Copilotはどんなツール?
Microsoft 365 Copilotとは、どのようや機能や役割を持つツールなのでしょうか。本章では、Microsoft 365 Copilotの概要や仕組み、リリース日・料金などについて解説します。
Microsoft 365 Copilotとは
Microsoft 365 Copilotとは、2023年3月16日にアメリカのMicrosoft社によって発表された、AI搭載型の業務支援システムのことをいいます。具体的には、以下のような2つの形態でリリース・実装される見込みです。
1つ目は、WordやExcel、PowerPoint、Outlook、Teams、Whiteboard、OneNoteなど、従来のMicrosoft社製品に組み込まれる形態です。Copilotが各Microsoft製品に組み込まれれば、ユーザーが自然言語でプロンプト(命令)を入力した際、 Copilotが指示通りに資料作成や情報検索などをサポートしてくれるようになります。
2つ目は、「Business Chat」というまったく新しいアプリケーションとして実装される形態です。Business Chatでは、ユーザーがチャット形式で Copilotにプロンプトを入力することで、複数のMicrosoft社製品の機能・データを横断して、指示通りのタスクを実行してくれます。
ちなみに「Copilot(コパイロット)」は日本語で「副操縦士」という意味を持っており、AIがユーザーの“サポート役”として機能するというイメージが込められています。
Microsoft 365 Copilotの仕組み
Microsoft 365 Copilotは、OpenAI社の大規模言語モデル「GPT-4」と、Microsoft社独自のアプリケーション「Microsoft Graph」がベースとなったシステムです。
大規模言語モデルとは、膨大な数のテキストデータを学習し、会話のなかで次に来る言葉を自動予測できるシステムのことをいいます。なかでもGPT-4は、チャット型AIツール「ChatGPT」の有料版でも使われている大規模言語モデルです。また、Microsoft Graphとは、Microsoft社製アプリケーション内で使われているメール履歴やドキュメント、連絡先、チャット内容など、さまざまな社内データをAPI連携できるツールを指します。
Microsoft 365 Copilotがユーザーの指示に応える仕組みとしては、「ユーザーがアプリケーション上でCopilotにプロンプト(命令)を与える」→「Microsoft Graphが必要な社内データを探索・収集する」→「GPT-4が論理的な返答としてまとめる」→「最終的にCopilotが指示通りの動作を出力する」という流れになっています。
関連記事:ChatGPTとは? 特徴やメリット、仕事で活用する方法などを解説!
Microsoft 365 Copilotのリリース日・料金は?
Microsoft 365 Copilotは2023年5月末現在、まだテスト段階となっており、自由にダウンロードできる状態ではありません。テストでは、アメリカの上位企業「Fortune 500」の8社を含む20社が参加し、フィードバックを重ねてきました。また、今後は「アーリー アクセス プログラム」として、全世界600社を招待した有償プレビューも予定されています。リリース日や料金体系に関しては未定となっており、続報が待たれる状態です。
Github Copilotとの違い
名称の似ているツールに「Github Copilot」があります。Github Copilotとは、システムやアプリケーションのコーディングをAIがアシストしてくれる開発支援ツールのことです。「○○のようなコードを書きたい」と指示を出すことで、それに沿ったコードを提案してくれます。Github Copilotはあくまでエンジニア向けの開発支援システムであり、総合的な業務支援システムのMicrosoft 365 Copilotとは役割の違うツールといえるでしょう。
Microsoft 365 Copilotの主な性能・機能
Microsoft 365 Copilotが実装されれば、具体的にどのようなことが可能になるのでしょうか。本章では、現在予定されているMicrosoft 365 Copilotの主な性能・機能について、代表的なMicrosoft社製品ごとに紹介します。
【Word+Copilot】文章作成をスムーズに
Wordに組み込まれたCopilotは、文章の作成・編集・要約などをサポートしてくれるのが特徴です。例えば、「添付ファイルのデータを参照して、プロジェクト提案書のたたき台を作って」と指示を出せば、Copilotがスピーディに作成してくれます。逆にユーザーが作成したメモ書きをもとに、Copilotへ清書の依頼をすれば、Copilotが指示通りの方向性や内容で完成稿を仕上げることも可能です。
【Excel+Copilot】計算と分析を効率的に
Excelに組み込まれたCopilotは、データの分析やグラフ作成などを支援してくれます。例えば、「売上高の内訳を計算したうえで、表を作成して」「粗利益率への影響をモデル化して」のように依頼すると、Copilotが指示通りに計算し、表やグラフ、モデルなどを自動で作成することが可能です。これによって、社内のさまざまなデータを活用して、より一層深い分析が可能になるでしょう。
【PowerPoint+Copilot】資料をより魅力的に
PowerPointに組み込まれたCopilotは、プレゼンテーションの準備をサポートしてくれます。例えば、「Wordの文章をもとに5枚のスライドを作成して」「プレゼンテーション内容を要約して、3つのスライドにまとめて」のように指示を出せば、スライドを仕上げてくれるのが特徴的です。また、アニメーションの挿入や画像の生成、テキストの書式設定なども、指示ひとつで対応可能となっています。
【Outlook+Copilot】メール対応をスピーディに
Outlookに組み込まれたCopilotは、メールの選別や作成などを支援してくれるのが特徴です。例えば、何回もやり取りして長くなったメールスレッドを要約してくれたり、指示に沿って各メールにフラグを立ててくれたりします。また、「来週水曜日の企画会議にチームメンバー全員を招待して」のように依頼すれば、Copilotが適切な宛名・文面のメールを作成することも可能です。
【Teams+Copilot】日々の会議をより生産的に
Teamsに組み込まれたCopilotは、会議の進行や論点整理などをサポートしてくれるのが特徴です。例えば、「会議で聞き逃した部分をまとめて」「メンバーの意見が合わない部分はどこ?」のように指示・質問すると、打ち合わせの該当箇所を提示してくれます。また、TeamsのCopilotではチャットの履歴に基づいて会議の議事録を作ったり、次回ミーティングの予定を作成したりすることも可能です。
【Business Chat】社内の情報リソースを有効活用へ
新たに発表されたBusiness Chatは、社内のドキュメントやカレンダー、メモ、連絡先といったデータを連携させ、ユーザーの指示に応えてくれるツールです。例えば、「プロジェクトにおける次のマイルストーンは? 何かリスクはある? ブレーンストーミングを手伝って」「メール内のプロジェクトリストを使って新しい計画概要を書いて」のように指示を出すと、社内データを組み合わせて柔軟に回答やドキュメントを出力してくれます。
Microsoft 365 Copilotを活用するメリット
Microsoft 365 Copilotを社内で活用することで、具体的にどのような好影響が期待できるのでしょうか。本章では、Microsoft 365 Copilotを業務で活用するメリットについて解説します。
業務の生産性が飛躍的に上がる
ビジネスにおいては、社内の情報を探し出したり、事務処理をしたりすることに日々膨大な時間が使われています。その点、Microsoft 365 Copilotを活用すれば、チャット形式ですぐに必要な情報を呼び出せるようになり、調べものの時間を短縮することが可能です。さらに事務作業の多くをAIにサポートしてもらえるので、業務効率も向上します。社内の生産性が飛躍的に上がることで、従業員が自身のコア業務により集中しやすくなるでしょう。
ナレッジ共有が活性化する
Microsoft 365 Copilotの特徴は、Microsoft 365製品に蓄積されている社内の多様なデータを連携させ、情報リソースとしていつでも利用可能な状態にできることです。つまり、今まで社内のキャビネットに埋もれていた会議資料や、フォルダに埋もれていた顧客とのメールなどの貴重なデータを有効活用できるようになります。結果的に社内のナレッジ共有が進み、従業員のスキルアップを図れたり、より正確な経営判断ができるようになったりするでしょう。
関連記事:ナレッジシェアとは?企業の競争力を高める知識共有のメリットや実施方法を解説
まとめ
Microsoft 365 Copilotは現在テスト段階で、リリース日や利用料金については今後の発表が待たれる状態です。Microsoft 365 Copilotが利用開始になれば、事務作業の効率が飛躍的に上がり、よりコア業務に力を注ぎやすくなります。社内で Microsoft 365 Copilotの利用を検討している場合は、使い方を現場に周知したうえで、正しい形で活用を進めていきましょう。
社内へMicrosoft 365 Copilotの使い方を広報する際には、マニュアルや手順書にわかりやすくまとめることも大切です。マニュアルや手順書ついては、社内Wikiツールの「NotePM」を活用することで、スムーズに作成・共有できます。Microsoft 365 Copilotに関するマニュアルを作成し、ナレッジ共有の活発化を目指す際には、ぜひ「NotePM」を活用ください。
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