近年、学校や企業で積極的に導入されているものがeラーニングシステムです。インターネットを利用してオンラインで学習できるという特徴がありますが、導入を検討している方の中にはどのようなeラーニングシステムを選ぶべきかわからない方もいるかもしれません。
そこで本記事では、オープンソース型のeラーニングシステムに着目し、オープンソース型eラーニングシステムのメリットや選び方、おすすめのオープンソース型eラーニングシステムについて解説します。
目次
オープンソース型eラーニングシステムとは?
まずは、オープンソース型eラーニングシステムの概要から見ていきましょう。オープンソース型eラーニングシステムとは、オープンソースで構築されたeラーニングシステムを指します。ここでは、eラーニングシステム、オープンソースについての基礎知識を詳しく解説します。
eラーニングシステムとは
eラーニングシステムは、eラーニングを提供するためのシステムです。「学習管理システム」や「LMS(Learning Management System)」と呼称されることもあります。webブラウザを用いたサービスとして提供されることが多く、受講者が効率的に学べるような学習環境を構築することが可能です。
オープンソースとは
無償で公開されているソースコードをオープンソースと言います。ソースコードが公開されているため、誰でもカスタムや再配布が可能です。一般的なシステムはライセンス利用料を支払って利用しますが、ソースコードは公開されないため、多くの場合、カスタマイズは行えません。しかし、オープンソースであればシステム構築のためのソースコードが利用者側に公開されているため、オリジナルのeラーニングシステムを比較的容易に構築できるでしょう。
その他のeラーニングのプラットフォームは
eラーニングのプラットフォームには、オープンソース型の他に「APS版」「オンプレミス版」「クラウド版」の3種があります。アプリケーションモードを通して提供されるものがAPS版、自社のサーバーに構築されたものがオンプレミス版、クラウドサーバーに構築されたものがクラウド版です。オープンソース型のみが無料で利用できます。
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オープンソース型eラーニングシステムを導入するメリット
オープンソース型eラーニングシステムを導入するメリットは以下の2つです。
- 手軽に構築・カスタマイズが可能
- コストを抑えて構築できる
1つずつ、解説します。
手軽に構築・カスタマイズが可能
オープンソース型eラーニングシステムは、手軽に構築・カスタマイズできます。オープンソースなのでカスタマイズの自由度が高いのはもちろんのこと、他システムとの連携が可能なシステムもあります。また、基本的に既存のテンプレートを活用してシステムを作り上げていくため、一からシステムを構築していくよりも手軽に構築が可能です。
コストを抑えて構築できる
オープンソース型eラーニングシステムは、基本的にはオープンソースなのでライセンス料などがかかりません。無料で利用できます。無料だからといってオープンソース型以外のプラットフォームに比べて質が劣るとも限らないため、構築にかかるコストを抑えられる点は非常に大きいメリットと言えるでしょう。
オープンソース型eラーニングシステムの選び方
オープンソース型eラーニングシステムを選ぶ際は、以下の3つのポイントに注目しましょう。
- 操作性・カスタマイズ性
- 対応しているデバイス
- サポート体制
1つずつ、解説します。
操作性・カスタマイズ性
オープンソース型eラーニングシステムは、基本的に既存のテンプレートをカスタマイズしてシステムを構築していきます。そのため、単純な使いやすさやカスタマイズの自由度などといった点に着目し、テンプレートを比較してみましょう。テンプレートの操作性やカスタマイズ性などが、そのまま学習システムのクオリティに直結するためです。
対応しているデバイス
eラーニングシステムは、時間や場所を問わず、利用者がいつでも学習できるようなシステムであると閲覧率が高まります。そのため、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットにも対応しているシステムを選ぶとよいでしょう。
サポート体制
オープンソース型eラーニングシステムのサポート体制は、システムによってさまざまです。システムに不具合が発生すると学習者にも影響が出てしまうため、システムを構築する際はもちろんのこと、運用中であっても疑問点はすぐに解決できるようなサポート体制となっているかをよく確認しておきましょう。
オープンソース型eラーニングシステムのおすすめ5選
最後に、おすすめのオープンソース型eラーニングシステムを5つ紹介します。どのようなシステムを選べばいいか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
moodle
moodleは、240以上の国や地域で利用されている教育プラットフォームです。柔軟なカスタマイズが可能となっており、さまざまな国際標準規格に準拠しているため、外部アプリケーションやプラットフォームとのシームレスな連携が可能です。また、オールインワンの教育プラットフォームであるため、対面授業やオンライン授業など、さまざまな学習環境を一元的に管理可能です。
moodleの特徴
- さまざまな国際標準規格に準拠
- シームレスな連携
- あらゆる学習環境を一元管理
URL: https://www.e-learning.co.jp/service/moodle/
iroha Board
iroha Boardは、国産のオープンソース型eラーニングシステムです。シンプルでフラットな構造と使いやすいUIが特徴で、手軽な教材作成が可能となっています。スマートフォン・タブレットに対応しており、レスポンシブデザインが採用されているため、利用しているデバイスに応じてレイアウトが自動的に最適化されます。最小限の設定でシステムを構築できるため、導入が比較的容易なシステムといえるでしょう。
iroha Boardの特徴
- シンプルでフラットな構造
- レスポンシブデザイン採用
- 導入が容易
URL: https://irohaboard.irohasoft.jp/
Canvas LMS
Canvas LMSは、シンプルかつ使いやすいデザインが特徴のeラーニングシステムです。API機能が充実しており、機能拡張やデータ連携による業務の自動化が可能となっています。オンライン会議機能も備わっているため、ライブ動画ストリーミングやリアルタイムのビデオ通話などを組み合わせた、近年のニーズに合った学習システムを構築できるでしょう。
Canvas LMSの特徴
- シンプルかつ使いやすいデザイン
- API機能が充実
- オンライン会議機能搭載
URL: https://www.bownet.co.jp/solutions/e-learning/canvas/
TotaraLMS
TotaraLMSは、企業・組織向けの機能が備わったエンタープライズ対応のeラーニングシステムです。通常、エンタープライズ企業向けのLMSは多機能ゆえに運用コストが高額となりがちですが、TotaraLMSはオープンソースをベースとしているので低コストでの運用が可能となっています。日本を含む36カ国の言語に対応しているため、グローバルに展開している企業でも問題なく導入可能です。
TotaraLMSの特徴
- 企業・組織向けのeラーニングシステム
- エンタープライズ企業にも対応
- 36カ国の言語に対応
URL: https://hs-learning.jp/service/lms/totara/
moca
mocaは、多様な学習形態に対応したeラーニングシステムです。学習に携わる機関・職員の経験に基づいて開発されているため、多機能かつ高品質なシステムだと言えます。搭載されている機能は、Web会議ツールとの連携やチャット機能、顔認証でのログインなどです。初期登録やシステム連携、運用保守などをオプション対応しているため、システムの導入や運用が不安な方でも安心して利用できるでしょう。
mocaの特徴
- 多様な学習形態に対応
- 豊富な機能を搭載(遠隔授業向けのホワイトボード・チャット機能など)
- 豊富なオプション対応(運用レクチャー・運用保守など)
URL: https://www.timedia.co.jp/service/edu/moca/
まとめ
本記事では、オープンソース型のeラーニングシステムに着目し、オープンソース型eラーニングシステムのメリットや選び方、おすすめのオープンソース型eラーニングシステムについて解説しました。システムによって特徴は異なるため、導入で失敗しないためにも、システムの用途を明確にして、適切なものを選びましょう。
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