掲示文の書き方。基本構成・ポイントを例文と共に解説

2024年11月14日(木) 報告書,ビジネス文書

 

社員にさまざまなお知らせをしたいときに利用されるのが掲示文です。掲示文の種類には知らせたい内容によってさまざまなものがありますが、どの掲示文にも共通して注意しなければならないことがあります。

上手く掲示文を作成するためには、掲示文が持つ性格や特徴をきちんと把握することが大切です。ここでは、掲示文作成に当たって気を付けるべき点について紹介します。

 

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掲示文とは

掲示文は、社員全員に対し、必要な情報を幅広く正確に伝達するための文書です。たとえば、 「防災訓練実施のお知らせ」「健康診断の実施」「社員の訃報」「社内セミナー募集」 などがあります。社員の誰もが見られるように目立つ場所に掲示する必要があるので、会社の玄関ロビーや社員食堂など、社員が共通して利用する場所に貼られるのが一般的です。また、掲示文は社内における親睦を効率的に深めるのに役立つという側面もあります。

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掲示文の書き方のポイント

掲示文としての機能を的確に果たせるように作成するためには、次のようなポイントに注意しながら書くとよいでしょう。

1)簡潔にまとめる

掲示文では、社員に通知すべき事項を分かりやすく簡潔にまとめることが大切です。まず、文頭では「いつ」「誰が」「誰に対して」出した文書なのかをはっきりと表示しましょう。箇条書きを上手く取り入れることも効果的です。

2)タイトルから要件が分かるように

掲示文は、タイトルを見ただけで社員全員が「何について書かれた文書なのか」をすぐに理解できるものでなければなりません。よって、単に「会社からのお知らせ」「報告」などとするのではなく、「新入社員マナー研修実施について」など、一目見て即座に要件が分かるようなタイトルにしましょう。

3)参加や募集を求める場合は、参加意欲を高める文章を意識

社内研修やイベントなど、社員の積極的な参加を求めたい場合には、社員が思わず参加したくなるような文章構成にしましょう。その研修やイベントに参加するとどのようなメリットがあるのかといった内容について、箇条書きにするなどして分かりやすく示すことが大事です。

 

掲示文の構成・項目

社内で使用する掲示文では、時候の挨拶などの前文は不要です。情報を正確に伝えることが最も重要な目的なので、内容が一目見て把握できるよう後述の形式を用いましょう。

具体的には、 「1.発信者(発信部署)」「2.件名」「3.本文」 が基本構成です。どのタイプの掲示文でも、分かりやすく見やすい掲示文にするためにはこの基本構成を守ることが重要になります。型式面では、掲示文の右上などに文書の作成日または発信日(「令和○○年○月○日」など)を記入すると、いつの情報なのかが分かりやすくなります。

その他にも、必要であれば末尾に問い合わせ先部署名や担当者名、内線番号などを記載したり、別紙や添付資料について触れたりすることもあります。

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掲示文の例文

掲示文を具体的にどのように書けばよいか、事例ごとに例文を紹介します。

研修の案内

新入社員各位
新入社員マナー研修の件
人事部
今年度新入社員のためのマナー研修について、下記の通り実施いたします。

日時:平成○○年○月○日(水)午前9時から午後5時まで
場所:A棟会議室B
以上
担当者:人事部人事課○○

募集記事

従業員各位
優秀作品は商品化も!「第○回アイデア商品コンテスト」開催
総務部
当社で販売する商品について、全従業員を対象に幅広くアイデアを募集するコンテストを開催いたします。
商品アイデアのテーマやジャンルは不問です。優秀作品は、実際に商品化し当社の商品として一般向けに販売します。

これまでも、従業員の皆さんの豊かな発想力から、素敵な商品がいくつも誕生し、商品化され、お客様に喜んでいただきました。
あなたのちょっとしたアイデアでヒット商品が生まれるかもしれません。たくさんの応募を待っています。


1.募集内容 テーマ・ジャンルは自由(文房具、衣類、便利グッズなど)
2.応募方法 専用の申込用紙にアイデアのタイトル、氏名、所属部署、アイデアの内容詳細を記入のうえ、総務部内の専用ボックスに投函のこと
3.締切日 20××年××月××日(金)
4.結果発表 20年××月××日(水)午前9時より、総務部前の掲示板にて優秀作品を発表
5.表彰式及び受賞パーティー優秀作品に選ばれた応募者を対象に20××年××月××日(金)開催予定
6.応募用紙配布場所総務部入口もしくは従業員食堂内
※詳細は応募用紙をご参照ください。
以上
(担当:総務部○○課○○ 内線○○○)

訃報

令和〇年〇月〇日
〇月〇日、営業部マネージャー〇〇〇〇さんのご尊父様がご逝去されました。
通夜、告別式は下記の通り執り行われますので、謹んでお知らせ申し上げます。


1.通夜〇月〇日(〇)午後6時より
〇〇斎場(住所、電話番号など)
2.告別式〇月〇日(〇)午後1時より
〇〇斎場(住所、電話番号など)
3.喪主〇〇〇〇様
以上

 

掲示文を書くときの注意点

掲示文において最も重要なのは「分かりやすく用件を伝えること」です。したがって、頭語や時候の挨拶といった装飾文は省略し、用件そのものや具体的な日時を優先して簡潔にまとめましょう。

研修やイベントの趣旨などを説明したい場合でも、回りくどい言い回しや曖昧な表現は避ける必要があります。また、掲示文は社員の誰が読んでも誤解なく用件を把握できるものであることが重要です。

数字の見間違いなどがないよう、日時や場所は行間を適度に空けて箇条書きにしたり、フォントを工夫したりするなど誰もが見やすい文書になるように気を付けましょう。

特に、書類の提出期限や参加可否の回答期限が設定されている場合は、社員が勘違いすることのないよう明確に伝える工夫をすることが大切です。

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掲示文は正確性を大切に

社内で発行する掲示文は、その正確性が何より重要です。文書を作成するにあたっては、伝えるべき項目を優先度の高い順に並べていき、箇条書きにしてから清書に取り掛かるとよいでしょう。

掲示文が出来上がったら、それを読む社員の立場になって、抜け漏れがないか、分かりやすくなっているかをチェックすることも大切です。また、一度作成した文書を他の人とダブルチェックすると安心でしょう。

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