業務をスムーズに引継ぐには、わかりやすく整理された「引継ぎマニュアル」の存在が欠かせません。
しかし、いざマニュアルを作ろうとすると「どこから書けばいいの?」「どんな項目を入れればいいの?」と悩む方もいるでしょう。
本記事では、誰が読んでも理解しやすく、実務に活かせる引継ぎマニュアルの作成ポイントをわかりやすく解説します。
すぐに使える「エクセル版」「ワード版」のテンプレートもありますので、ぜひご覧ください。
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目次
引継ぎマニュアルとは?
引継ぎマニュアルとは、業務を他の人にスムーズに引継ぐための情報や手順をまとめた文書です。
退職や異動、長期休暇時などに後任者が業務を円滑に行えるよう、業務内容や手順などを体系的に記載します。
ここでは、引継ぎマニュアルの目的と、マニュアルに入れるべき項目を詳しく解説します。
引継ぎマニュアルの目的
引継ぎマニュアルの目的は、担当者が変わっても業務が滞ることなくスムーズに継続できるようにすることです。
マニュアルを活用すれば、属人化していた知識やノウハウを、他の人にもスムーズに伝えられるため、引継ぎにかかる時間や手間を削減できます。
マニュアルがあることで、後任者は不明点を自分で確認でき、教育やサポートの負担も軽減されます。また、突然の退職や休職といった予期せぬ事態にも柔軟に対応できる組織体制が築けるのも、マニュアルを整備するメリットです。
マニュアルは一時的なツールではなく、長期的な業務効率化につながる重要な資産といえるでしょう。
業務の引継ぎをスムーズに進めるために必要なことは、以下の記事でわかりやすく解説しています。
関連記事:業務の引継ぎってどうするの?スムーズに進めるための10ステップを徹底解説
引継ぎマニュアルに入れるべき項目
引継ぎマニュアルを作成する際は、必要な情報を過不足なく盛り込むことが重要です。入れるべき主な項目は、以下のとおりです。
- 業務の全体像(目的やスケジュール)
- 各業務の具体的な手順
- 関係者や使用ツールの情報
- 繁忙期やイレギュラー対応に関する内容
- トラブル時の対応方法や注意点
- 業務で使用するファイルの保存場所
- 過去の履歴やナレッジの参照先
さらに、業務ごとの優先順位や頻度、確認すべきチェックポイントなどの情報も明記することで、より実践的なマニュアルになります。
後任者が迷わずスムーズに業務を引継ぐよう、必要な項目を確実に明記したマニュアルを作成しましょう。
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エクセルでのわかりやすい引継ぎマニュアルの作り方
エクセルでわかりやすい引継ぎマニュアルを作る際のポイントは、以下の5つです。
- まず業務の全体像を簡潔に示す
- 読みやすいよう書き方のルールを統一する
- 未経験の人でもわかるように具体的に書く
- 困った際の対処法や注意点も記載する
- 定期的に見直し最新の内容を保つ
まず業務の全体像を簡潔に示す
引継ぎマニュアルを作成する際は、最初に業務全体の流れや目的を簡潔にまとめることが重要です。
全体像が明示されていると、読む人は各作業の位置づけや背景を理解しやすくなり、マニュアル全体の内容の把握もスムーズになります。
たとえば「この作業は月末の報告書を提出するために必要」といった説明があるだけで、作業の重要度を把握し、締め切りを意識して進めることが可能です。
また、業務の流れを視覚的に示す図やフローチャートを活用すれば、断片的な手順だけでなく、それぞれの作業がどのようにつながっているかも理解しやすくなります。
読みやすいよう書き方のルールを統一する
マニュアルをわかりやすく仕上げるには、書き方のルールをあらかじめ統一することが大切です。表現や表記がバラバラだと、読む人が混乱しやすくなります。
たとえば、以下のようなルールが挙げられます。
- 文章は「です・ます」調で統一する
- 数字は半角にする
- 専門用語には注釈をつける
- 手順は箇条書きにする
- 注意点は赤字や太字で強調する
とくに複数人で作成や更新を行う場合は、ルールを明文化しておくことで、誰が書いてもクオリティが保たれ、マニュアルとしての一貫性を維持できるでしょう。
未経験の人でもわかるように具体的に書く
マニュアルは業務に慣れた人のためではなく、これから業務を引き継ぐ、慣れていない人に向けて書くものです。
そのため、未経験者でも理解できるように、あいまいな表現は避け、できるだけ具体的に説明することが大切です。
たとえば「書類を整理する」ではなく、「◯◯フォルダ内のA〜Cの書類を日付順に並べて保管する」といったように、具体的な手順を明記しましょう。
また、スクリーンショットや画像、例文を添えることで、視覚的にも理解しやすくなります。
専門用語を使う場合は、注釈や補足をつけるなど読む人に配慮し、実用性の高いマニュアルを作成しましょう。
困った際の対処法や注意点も記載する
引継ぎマニュアルは、理想的な手順だけでなく、トラブル時の対処法や現場ならではの注意点も盛り込むことで、より実用性が高まります。
実際の業務では、例外的な状況や判断に迷う場面が少なくありません。
たとえば「〇〇になった場合は⬜︎⬜︎さんに相談する」「この処理は△△部門への依頼が必要」など、具体的な対応方法が記載されていれば、後任者もスムーズに行動できます。
また「毎月15日は混雑するため、14日までに対応する」といった実務経験に基づいた注意点を加えることで、余裕のあるスケジュール設定や確認漏れなどを防げます。
定期的に見直し最新の内容を保つ
引継ぎマニュアルは一度作成して終わりではなく、定期的な見直しと更新が必要です。
業務内容や使用ツール、関係者などは時間とともに変化するため、古い情報のままではかえって混乱を招く恐れがあります。
半年ごとや年度ごとなど、定期的な更新タイミングを設けて、不要になった手順の削除や、新しい業務内容の追加などを行いましょう。
また、マニュアルの末尾に「最終更新日」や「更新履歴」を記載しておくことで、読み手が情報の鮮度を確認しやすくなり、信頼性の高い資料として活用できます。
【エクセル(Excel)版】引継ぎマニュアルのテンプレート
エクセルで活用できる引継ぎマニュアルのテンプレートを紹介します。
【A4縦タイプ】

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【A4横タイプ】

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引継ぎマニュアルを作成する場合は、ワードもおすすめのツールです。以下の記事では、エクセルと比較し、それぞれのメリットとデメリットをまとめているので、参考にしてください。
関連記事:業務マニュアルは何で作る?Excel・PowerPoint・Wordのメリット・デメリットを徹底比較!
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【ワード(Word)版】引継ぎマニュアルのテンプレート
ワードで活用できる基本的な引継ぎマニュアルを紹介します。
引継ぎマニュアルのテンプレート
引継ぎ者名:
引継ぎ先名:
引継ぎ日:
業務名:
1. 業務概要
業務の目的:
(例:顧客対応、プロジェクト管理、経理処理など)
主要タスク:
(例:日次報告書の作成、顧客からの問い合わせ対応、月次決算処理など)
2. 現在の進捗状況
進行中のタスク:
(例:現在対応中のプロジェクトや案件など)
未解決の課題:
(例:解決が必要な問題点や懸念事項など)
3. 重要な連絡先
社内関係者:
(例:上司、同僚、他部署の担当者の名前と連絡先など)
社外関係者:
(例:顧客、取引先、サプライヤーの名前と連絡先など)
4. 使用システムとツール
主要システム:
(例:会計ソフト、顧客管理システム(CRM)、プロジェクト管理ツールなど)
ログイン情報:
(例:必要な場合に限り、システムへのログイン情報)
5. 定期業務のスケジュール
日次業務:
(例:毎日のルーティンワーク)
週次業務:
(例:毎週の報告書作成、会議出席)
月次業務:
(例:月次決算、定期的なレポートの提出)
6. 注意点とアドバイス
よくある問題とその対策:
(例:過去に発生した問題とその解決方法など)
引継ぎ先へのアドバイス:
(例:業務を円滑に進めるためのポイントやコツなど)
7. 添付資料
関連資料:
(例:マニュアル、過去の報告書、参考資料など)
備考:
その他、特記事項や補足情報があれば記載
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ワードに活用できる引継ぎマニュアルは、以下の記事にまとめているので、ぜひご活用ください。
関連記事:【無料】引き継ぎ書テンプレート・例文10選!作り方の手順も解説
エクセルで引継ぎマニュアルを作成する際の注意点
エクセルで引継ぎマニュアルを作成する際は、以下のことに注意しましょう。
- 管理が複雑になる
- 情報の追加や更新に手間がかかる
- 画像や動画の添付に制約がある
管理が複雑になる
エクセルでマニュアルを作成すると、ファイル単位での管理が必要になるため、バージョンの違いや複数ファイルの混在により、内容の整合性が取りづらくなります。
保存場所やファイル名のルールを統一していないと、最新のマニュアルがどこにあるかわからなくなるリスクもあります。
部署や担当者ごとに異なる管理方法を使うと、全体の見通しが悪くなり、引継ぎ時に混乱を招く原因にもなるでしょう。
管理上のトラブルを防ぐためには、マニュアルの定期的なメンテナンスと、全社で統一された運用ルールの整備が欠かせません。
情報の追加や更新に手間がかかる
エクセルは自由にレイアウトを組める反面、情報の追加や更新時にレイアウトが崩れやすいという課題があります。
たとえば新しい手順や注意点を挿入するだけでも、図表の再配置やページ構成の見直しなどが必要です。
さらに、複数人で更新作業を行う場合には、変更内容の確認や反映に時間がかかりやすく、情報の鮮度が保たれにくいデメリットもあります。
更新が滞るとマニュアルの信頼性や実用性が低下し、現場での活用も進みにくくなるため、定期的な更新は不可欠です。
画像や動画の添付に制約がある
エクセルでマニュアルを作成する場合、画像や動画を挿入できますが、大容量ファイルになると動作が重くなったり、ファイルが破損しやすくなったりするリスクがあります。
とくに、動画は直接挿入できないケースが多く、別ファイルとして管理しなければならないため利便性が低下します。
操作手順を視覚的に伝えたい場面では、画像や動画の活用が効果的ですが、エクセルの制約により十分に活かしきれないのが現状です。
視覚情報を活用したい場合は、専用のマニュアル作成ツールや動画共有サービスとの併用を検討するとよいでしょう。
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引継ぎマニュアルのテンプレートを活用するなら『NotePM』がおすすめ

引継ぎマニュアルを効率よく作成・共有したい場合は、ナレッジマネジメントツール『NotePM』を活用しましょう。
NotePMは、WordやExcelでは管理しにくいマニュアル情報をクラウド上で一元管理できるサービスです。テンプレート機能を使えば文書の構成や書式を統一でき、誰が作っても見やすくわかりやすいマニュアルに仕上がります。
画像やファイルの添付、キーワード検索機能も充実しており、必要な情報にすぐアクセスできるのも魅力です。
さらに、コメント機能を使えばマニュアルの改善点や変更内容のやり取りもスムーズにでき、引継ぎ後のフォローにも役立つでしょう。
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引継ぎの効率化に成功した『NotePM』の導入事例

ウルシステムズ株式会社では、組織の急拡大とリモートワークの進展に伴い、人事部内での情報共有や引継ぎが課題となっていました。
NotePMを導入して中途採用業務を中心に、議事録や業務マニュアルの整備に活用したことで、使いやすいUIと高い検索性により、業務の引継ぎ期間が従来の半分に短縮されました。
具体的には、「誰が、いつ、何を話したか」がすぐ確認できるようになり、属人化していた情報共有の習慣化に成功した事例です。
情報の整理や再利用もしやすくなり、人事業務全体の効率が大幅に向上しています。
関連記事:【導入事例】引き継ぎ・検索の時間を大幅削減!組織の拡大を支える人事部の業務をNotePM導入で効率化! – ウルシステムズ株式会社
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エクセル版テンプレートを活用して引継ぎマニュアルを作ろう
引継ぎマニュアルは、業務をスムーズに引継ぐための重要なツールです。
エクセルを使えば、誰でも手軽に作成でき、項目の整理や更新も簡単に行えます。
本記事で紹介した無料テンプレートを活用すれば、構成に迷わず効率的にマニュアルを作成できるでしょう。
さらに、情報の一元管理や検索性を重視するなら、クラウド型のナレッジ共有ツール『NotePM』の導入もおすすめです。マニュアルを活用し、引継ぎ業務を効率化しましょう。
