業務マニュアルの作成は、社員教育や業務の標準化に欠かせない重要な作業です。エクセル(Excel)は、手軽に使えてマニュアル作成に広く活用されているツールです。
本記事では、エクセルを使って誰でもわかりやすいマニュアルを作るための具体的な手順を、画像付きでわかりやすく解説します。
マニュアルを整備し業務を効率化したい場合は、ぜひ参考にしてください。
目次
エクセル(Excel)を活用したマニュアル作成の手順【画像あり】
エクセルを活用したマニュアル作成の手順は、以下のとおりです。
- 簡単な目次を作成する
- 必要な情報をシートに入力する
- 図形やスクリーンショットを貼り付ける
- 書式や色を整えて見やすくする
- ファイルを共有・保存して活用する
それぞれ具体的な手順を確認しましょう。
関連記事:見やすいマニュアルのデザインはこれ!10個のレイアウトテクニックも紹介
1.簡単な目次を作成する
エクセルでマニュアルを作成する際は、まず簡単な目次を作成しましょう。
今回は、クリックのみで該当ページへジャンプできる「ハイパーリンク」を使った目次の作成方法を解説します。手順は以下のとおりです。
- リンクを設定したいセルを選択し[Ctrl]+[K]を押す
- 表示された[ハイパーリンクの挿入]ウィンドウで[このドキュメント内]を選ぶ
- リンク先として目的のシートを指定し[OK]をクリックする

指定した文字に下線が付き、クリックすれば該当のシートへの移動が可能です。ハイパーリンク設定後の文字列は自動的にリンク形式になります。
目次を作成すれば、シート数が多くなっても必要な情報へスムーズにアクセスできるようになるため、マニュアルが見やすくなります。
情報にたどり着きやすくするためにも、リンク先の見出しや文言は簡潔でわかりやすく整えましょう。
2.必要な情報をシートに入力する
目次が完成したら、実際の作業手順や業務内容をエクセルシートに入力していきましょう。以下のように、誰が見ても理解できるよう、簡潔でわかりやすい表現を心がけることがポイントです。

具体的には「操作手順」「使用するシステム名」「完了の目安時間」などを表形式でまとめると、読みやすさが向上します。
エクセルのセルは区切りや項目管理がしやすいため、入力欄やチェック欄を設けることで、実際の業務で使いやすいマニュアルに仕上げられます。
重要なポイントや注意点は、色をつけたりコメント機能を活用したりして強調し、見落としを防ぎましょう。
3.図形やスクリーンショットを貼り付ける
マニュアルは、言葉だけでは伝わりにくい場合もあります。そのため、図形やスクリーンショットなどを貼り付けて、実際の手順がわかるようにすると理解しやすくなります。
エクセルでは、「挿入」タブから簡単に画像を貼り付けられ、必要な箇所に配置したりサイズ調整したりすることも可能です。

さらに、図の周りに説明文や矢印を加えることで、より理解しやすいマニュアルになります。
パソコンの操作方法やツールの使い方は、視覚的な情報が圧倒的に伝わりやすいため、図形やスクリーンショットなどの活用は、マニュアル作成における必須テクニックです。
4.書式や色を整えて見やすくする
入力した内容や画像を配置した後は、フォントサイズや色、罫線などを統一してマニュアル全体のデザインを整えることが重要です。
たとえば、以下のようなルールにすると、マニュアル全体が見やすくなります。
- 見出しは太字で大きめの文字にする
- 注意点は赤文字で記載する
- チェック欄には薄い背景色をつける
ただし、色の数は3~4色に抑え、シンプルでありながら確実にポイントが伝わる内容にしましょう。
視覚的に整理されたマニュアルは情報伝達力が高まり、読む側の負担を軽減してくれます。
5.ファイルを共有・保存して活用する
完成したマニュアルは作成して終わりではなく、チーム全体で共有し、実際の業務で活用されることが重要です。
共有には、GoogleドライブやOneDriveなどのクラウドサービスを活用すると、いつでも更新された最新の情報にアクセスできます。
クラウドサービスの場合は、編集権限を制限することで内容の誤更新を防止できる魅力もあります。
定期的な見直しや更新がしやすいよう、ファイル名やバージョン管理を明確にしておくと、継続的に使いやすいマニュアルが維持できるでしょう。
なお『NotePM』はマニュアル作成だけでなく共有もしやすいクラウド型ツールのため、効率的なマニュアル共有を目指す場合は、ぜひご活用ください。
エクセル(Excel)でマニュアル作成するメリット
エクセルでマニュアルを作成するメリットは、以下の3つです。
- 多くの人が知っているツールで導入しやすい
- さまざまな図やグラフを活用できる
- タブで内容を分けて整理できる
関連記事:業務マニュアルは何で作る?Excel・PowerPoint・Wordのメリット・デメリットを徹底比較!
多くの人が知っているツールで導入しやすい
エクセルは、ほとんどの職場で標準的に使われている表計算ソフトで、多くの人が操作に慣れている点が強みです。
特別なソフトの導入や専門的な研修が不要なため、業務マニュアルの作成も手軽に始められ、教育コストを抑えられます。
また、エクセルファイルは汎用性が高く、他のスタッフとの共有や更新作業もスムーズに行えます。手軽さと実用性を兼ね備えているため、エクセルはマニュアル作成の第一歩に適したツールです。
さまざまな図やグラフを活用できる
エクセルは表形式での情報整理に加え、図やグラフ、アイコンの挿入にも対応しており、視覚的にわかりやすいマニュアルを作成するのに適したツールです。
作業手順をフローチャートで示したり、注意点を吹き出し付きの図で補足したりすることで、文章だけでは伝わりにくい内容も直感的に理解できます。
また、図や色分けを活用することで情報にメリハリをつけられ、閲覧者の負担を軽減できるのも魅力です。
読みやすく実践しやすいマニュアルとなり、業務の理解や正確な実行にもつながるでしょう。
タブで内容を分けて整理できる
エクセルはひとつのファイル内に複数のシートを設けられるため、業務内容や担当別にマニュアルを分けて整理しやすいのが特長です。
たとえば「経理処理マニュアル」「日次業務マニュアル」「システム操作マニュアル」など、複数のマニュアルをひとつのファイルに集約すれば、目的の情報にすぐアクセスできます。
関連する内容を一元化することで、ファイルも効率的に管理できます。
情報の探しやすさと整理のしやすさを両立できる点は、エクセルを活用したマニュアル作成の効果的なメリットです。
エクセル(Excel)でマニュアル作成するデメリット
一方、エクセルでマニュアルを作成する際は、以下のようなデメリットがあります。
- 印刷やレイアウトの自由度は制限される
- スマートフォンからの操作は不向きな場面もある
- 他のタブを見落とす恐れがある
それぞれ詳しい内容を見ていきましょう。
印刷やレイアウトの自由度は制限される
エクセルは表作成や情報の整理に優れたツールですが、印刷レイアウトやデザイン面では自由度が制限されます。
たとえば、ページ区切りや余白の調整、図やテキストの細かな配置などに時間がかかることもあります。
とくに、見た目にこだわったマニュアルや、レイアウトが重要な社外向け資料を作成する場合は、WordやPowerPointのほうが適しているケースも少なくありません。
目的に応じてツールを使い分けることが、効率的で美しい資料作成のポイントです。
スマートフォンからの操作は不向きな場面もある
エクセルはスマートフォンからでも閲覧や編集が可能ですが、操作性はパソコンと比べて快適とはいえません。
セルの細かい編集や複雑な表の操作、画像の挿入や調整などはスマホの小さな画面では扱いにくく、誤操作の原因になることもあります。
さらに、マニュアルに複数のシートや図解が含まれている場合、画面全体を把握しづらく、作業効率が大きく低下する場合もあります。
モバイル端末での運用を前提とする場合は、より視認性や操作性に優れたツールの導入を検討することが重要です。
他のタブを見落とす恐れがある
エクセルはひとつのファイルで複数のシートを管理できる点がメリットですが、読み手が構成に気づかず、必要な情報を見落とすリスクもあります。
とくにマニュアルに不慣れな人は、下部のシートタブの切り替え操作に気づかず、目的の情報にたどり着けないケースもあります。
そのため、最初のシートに全体の構成や各シートの内容をわかりやすく案内しておくといった配慮は求められるでしょう。
など、閲覧者への配慮が重要です。見やすさと使いやすさを意識した設計が、効果的なマニュアル運用につながります。
マニュアル作成・管理を簡単に行う方法
マニュアルの作成・管理には、専用ツールの利用もおすすめです。専用ツールであれば、豊富なフォーマットからわかりやすいマニュアルを作れたり、必要な情報にすぐにアクセスできたりします。
専用ツールの中でも、ナレッジマネジメントツール『NotePM』がおすすめです。
エクセルやワードで作成したマニュアルのタイトルだけでなく、中身も検索可能であり、検索にかかる時間を大幅に短縮できます。
また、情報を一元管理できるため、マニュアルが社内に散在することなく、スムーズに運用できます。
テンプレート機能を活用すれば、フォーマットに沿って入力するだけで誰でも簡単に見やすいマニュアルを作成できるのも魅力です。属人化しがちなマニュアル作成業務を効率化することで、チーム全体の生産性向上にもつながります。
直感的な操作性で、特別なスキルがなくても安心して使えるのもおすすめポイントです。
『NotePM』を活用しマニュアル作成に成功した事例
『NotePM』を活用しマニュアル作成に成功した、以下3つの事例を紹介します。
- 顧客対応レベルを均一化したマニュアルの活用方法|株式会社トキハナ
- マニュアル作りにとどまらず、人事評価からLP作成までマルチに活用|株式会社iii(スリー)
- マニュアルで部署間のコミュニケーションも補助して生産性を向上|世界へボカン株式会社
それぞれの導入前の課題や、どのように課題改善したかを見ていきましょう。
顧客対応レベルを均一化したマニュアルの活用方法|株式会社トキハナ

結婚式場紹介サービス「トキハナ」を運営する株式会社トキハナでは、業務委託メンバーの増加に伴い、教育や情報共有の負担が大きな課題となっていました。
『NotePM』を導入したことで、高い検索性と操作性によりマニュアル作成が容易になり、教育コストの大幅な削減に成功。
動画マニュアルやテンプレート機能を活用することで、PCスキルに左右されず、誰でも一定品質の資料を作成できるようになりました。
自立的に業務を進められる体制を構築したことで、組織全体の生産性とサービス品質の向上に貢献しています。
関連記事:【導入事例】メンバーへの教育コストが半減!成長事業「トキハナ」の顧客対応レベルを均一化したマニュアルの活用方法とは – 株式会社トキハナ
マニュアル作りにとどまらず、人事評価からLP作成までマルチに活用|株式会社iii(スリー)

株式会社iii(スリー)は、美容業界向けにVR技術を活用した教育支援やコンサルティングを展開する企業です。業務の急拡大に伴い、社内教育体制の整備が急務となり、教育マニュアル作成を目的に『NotePM』を導入しました。
導入の決め手は、直感的な操作性と高いセキュリティ性能です。導入後はマニュアル作成だけでなく、日報や月報の共有、人事評価の運用など、さまざまな用途で活用されています。
NotePMによって、スタッフ一人ひとりの行動や成果が可視化され、公平な評価と成長支援を実現。効率的なマニュアル作成とともに、組織全体の透明性と生産性向上にもつながっています。
関連記事:【導入事例】マニュアル作りにとどまらず、人事評価からLP作成までマルチにNotePMを活用 – 株式会社iii(スリー)
マニュアルで部署間のコミュニケーションも補助して生産性を向上|世界へボカン株式会社

越境EC・海外Webマーケティング支援を手がける世界へボカン株式会社では、部門間・世代間での知見共有が大きな課題となっていました。
そのため、社内規則や業務ナレッジの検索性・共有性を高めるために『NotePM』を導入。
直感的に使える操作性とマニュアルを素早く見つけられる利便性により、業務の効率化とクオリティ向上を実現しています。
組織全体の情報共有をスムーズにし、成長を加速させる基盤として機能しているのも導入の大きな効果です。
関連記事:【導入事例】ベテランの知見を共有し若手の成長をサポート!マニュアルで部署間のコミュニケーションも補助して生産性を向上させるNotePM活用術 – 世界へボカン株式会社
エクセルや便利なツールでマニュアルを作成し業務を効率化しよう
エクセルは多くの人が使い慣れており、表やグラフ、タブ機能を活用して効率的にマニュアル作成できる便利なツールです。
ただし、印刷時のレイアウト調整やスマートフォンでの操作には制約があるため、用途に応じた使い分けが必要です。
より高度な検索機能やテンプレートを活用できる『NotePM』のようなツールを取り入れることで、マニュアルの作成・管理・共有がスムーズになり、業務効率が大幅に向上します。
マニュアル作成の際は、エクセルの手軽さと専用ツールの機能を上手に組み合わせることで、質の高い情報共有とチームの生産性アップにつながるでしょう。



