マニュアルを作成しても、思うように見てもらえないと悩む企業もあります。せっかく担当者が時間をかけて作成しても、活用されなければ業務改善につながりません。
実は、見てもらえないマニュアルには共通する課題があります。本記事では、マニュアルを見てもらえない原因を明らかにし、すぐに実践できる改善策も解説します。さらに、マニュアルを定着させるために役立つツールも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
見てもらえるマニュアルを簡単に作れるツール「NotePM」
目次
マニュアルを見てもらえない5つの原因
マニュアルが見てもらえない5つの原因を取り上げ、それぞれの問題点を明らかにします。
- そもそもマニュアルの存在が知られていない
- 内容がわかりにくい・読みにくい
- 検索性が悪く、欲しい情報がすぐに手に入らない
- 情報が最新のものに更新されていない
- マニュアルの必要性が伝わっていない
まずは見てもらえない原因から理解しましょう。
そもそもマニュアルの存在が知られていない
マニュアルが見てもらえない原因のひとつに、そもそも社員が存在を知らないことがあげられます。良質なマニュアルがあっても、社員が知らなければ活用される機会は少なくなるでしょう。
また、マニュアルの存在を知っていても、書庫の奥や共有フォルダ内で埋もれてしまい、必要なときにすぐに見つけられない場合も多いです。こうした状況では、詳しい人に直接質問するほうが早いと判断されて、結局使われないままになってしまいます。
マニュアルを有効活用してもらうためにも、定期的にその存在を周知し、すぐにアクセスできる場所に整理しておきましょう。
内容がわかりにくい・読みにくい
見てもらえないマニュアルは、内容がわかりにくく、読みにくいケースも多いです。
説明が複雑だったり専門用語が多かったりすると、十分な知識がない人には理解しづらく、徐々に使われなくなります。加えて、文章ばかりが並んでいると視覚的な負担が大きく、必要な情報がすぐに見つけられません。
読んでもらえるマニュアルを作り上げるには、専門用語は避け、図解を活用して情報を整理しましょう。読むこと自体が負担にならないよう、読みやすさ・わかりやすさへの工夫が必要です。
検索性が悪く、欲しい情報がすぐに手に入らない
見てもらえないマニュアルには、検索性の悪さも関係しています。必要な情報をすぐに見つけられなければ、マニュアルを使うこと自体が負担になり、徐々に活用されなくなるでしょう。
とくに、紙媒体だとキーワード検索ができないため、目的の情報を探すのに手間がかかります。目次や索引がない、あるいは見出しが曖昧な場合、なかなか必要な情報を見つけられないでしょう。電子媒体であっても、管理システムの検索機能が不十分だと、知りたい内容になかなかたどり着けません。
この課題を改善するには、目次や索引を充実させたり、検索機能を強化したりして、欲しい情報をすぐに見つけられる仕組みを整えることが必要です。
情報が最新のものに更新されていない
マニュアルの情報が古く更新されていないことも、見てもらえなくなる原因のひとつです。記載内容が古い手順や仕様のまま放置されており、実際の業務とズレているとやり直しが発生します。こうした状況が続くと、社員は「読んでも役に立たない」と判断して使わなくなるでしょう。
マニュアルを積極的に見てもらうには、内容を常に最新の状態に保つことが重要です。定期的に見直しを行い、仕事内容に変更点があればすぐに反映させましょう。
マ
ニュアルの必要性が伝わっていない
マニュアルが見てもらえないのは、社内に必要性が十分に伝わっていないことも考えられます。
とくに、これまでマニュアルがなくても業務を行えていた場合、「わざわざ読む必要はない」と考える人は少なくありません。また、詳しい人に直接聞いたほうが早いと考え、マニュアルの存在を軽視するケースもあります。
個人の記憶や経験に頼って仕事を進めると、情報の抜け漏れや対応のバラつきを引き起こす可能性があります。マニュアルがあったほうが仕事がスムーズに進むことを周知し、必要性を理解してもらうことが重要です。
見てもらえるマニュアルを簡単に作れるツール「NotePM」
マニュアルが見てもらえないことで起こる4つの問題
マニュアルが見てもらえないことによって引き起こされる4つの問題について解説します。
- 業務の属人化が進み、品質にばらつきが出る
- 詳しい人に質問が集中する
- 業務の引き継ぎに時間がかかる
- 業務でのミスが増える
これらを把握し、マニュアルの定着化に役立ててください。
業務の属人化が進み、品質にばらつきが出る
マニュアルが活用されない状況が続くと、業務が特定の担当者に依存し、属人化が進む原因になります。その人にしかできない作業が増え、担当者が不在の際や急な退職や異動があった場合に業務が止まってしまうでしょう。
また、業務の進め方が個人に依存すると、担当者ごとに対応が異なり、業務の質にバラつきが生じます。アウトプットの質を安定させるためにも、組織全体で業務を標準化することが重要です。
企業にとって、業務が属人化し、ノウハウが共有・蓄積されないことは大きなデメリットです。誰もが同じように作業を進められるように、マニュアル確認を徹底させましょう。
詳しい人に質問が集中する
マニュアルが見られないと、業務に詳しい人へ質問が集中しやすくなります。質問対応に追われることで、その人の本来の業務が滞り、作業効率が低下してしまうでしょう。さらに、質問できる担当者が不在の場合、仕事そのものが止まってしまうリスクもあります。
このような状況が続くと、従業員が自ら情報を探さなくなり、わからないことを他者に頼る習慣が定着してしまいます。加えて、知識が特定の人に偏ることでノウハウが共有されず、組織全体に広がらないのも問題です。
詳しい人に質問を集中させないためにも、マニュアルを整備し、社員が自ら情報にアクセスできる環境を整えましょう。
業務の引き継ぎに時間がかかる
マニュアルを見てもらえないと、引き継ぎに余計な時間がかかります。前任者が業務内容を直接説明しなければならず、その分教育に手間と時間がかかるためです。さらに、口頭での説明では伝え方に個人差が出るため、手順や対応方法にバラつきが生じるリスクも高まるでしょう。
とくに、専門知識を要する作業や複雑な工程は、十分な引き継ぎが行われないと業務に支障をきたします。マニュアルがあれば、新しい担当者も自分で情報を確認できるため、引き継ぎにかかる負担を軽減できるでしょう。
業務でのミスが増える
マニュアルが見られないと、業務でのミスが増加する原因になります。担当者が自己判断で作業を進めることで、本来守るべきルールが徹底されず、問題が発生することも少なくありません。さらに、情報共有が不十分な場合、「聞いていない」「知らなかった」といった認識のズレが生じ、作業の質が低下してしまいます。
作業の質が低下すると、結果的に顧客からの信頼を損なうリスクがあります。必要なときにすぐ確認できるマニュアルを整備し、トラブルを未然に防ぐ環境を整えましょう。
マニュアルを見てもらえるようにするための6つの改善策
マニュアルを見てもらえるようにするための具体的な6つの改善策を紹介します。
- わかりやすい文章・構成で作成する
- 図やイメージを活用して、内容をわかりやすくする
- 必要な情報に素早くアクセスできるようにする
- 定期的な見直しと更新を行う
- マニュアルの存在や保存場所を周知する
- マニュアルのメリットを伝え、積極的な利用を促す
これらの改善策を実施してマニュアルの質を高め、社内に定着させましょう。
わかりやすい文章・構成で作成する
マニュアルを見てもらうためには、わかりやすい文章と構成で作成することが重要です。専門的な用語をできるだけ避け、直感的にわかるシンプルな言葉を使いましょう。見出しや箇条書きを活用して情報を整理することも効果的です。
さらに、視覚的な要素を取り入れると質の高いマニュアルに仕上がります。図やイラストを活用すれば、文章だけでは伝わりにくい部分も直感的に理解しやすくなるでしょう。
また、マニュアルの構成にも工夫が必要です。検索性向上のためにも、目次や索引を設置し、必要な情報を探しやすくしましょう。
マニュアル作成時には、テンプレートを活用するのがおすすめです。あらかじめ決まった項目を埋めていくだけで誰でも質の高いマニュアルに仕上がるため、時間や手間を削減できます。
マニュアルを簡単に作れるテンプレートは以下の記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
>関連記事:【無料】業務マニュアルを簡単に作れるテンプレート10選!
図やイメージを活用して、内容をわかりやすくする
マニュアルを見てもらうには、図やイメージを配置して内容をわかりやすくすることも効果的です。
たとえば、複雑な手順説明は、言葉だけでは伝えきれないことも多いため、フローチャートや図解を用いましょう。設備の操作などは、スクリーンショットを用いて具体的な手順を示すのをおすすめします。
とくに言葉だけでの説明が難しい業務は、積極的に図やイメージを取り入れて、より直感的に理解できるよう工夫しましょう。
必要な情報に素早くアクセスできるようにする
マニュアルを見てもらうためには、必要な情報にすぐにたどり着けることが重要です。すぐに必要な情報が手に入れば、時間のロスなく作業をスムーズに進められます。
たとえばITツールを活用すれば、検索性が向上しマニュアルも見つけやすくなります。さらに、タグ機能を活用すれば、関連する情報をすぐに見つけられて便利です。
ITツールを導入するなら、強力な検索性を備えたものがおすすめです。全文検索ができるツールを導入すれば、膨大なデータの中から必要なデータをすぐに見つけられるでしょう。
おすすめのマニュアル作成ツールは以下の記事でも紹介しています。ぜひ導入の検討時に参考にしてみてください。
>関連記事:マニュアル作成ツール比較20選【2025年最新】
定期的な見直しと更新を行う
マニュアルを見てもらうには、定期的に見直しと更新を行い、常に最新の状態を維持することが重要です。
仕事は時間とともに変化するため、情報が古いままでは社員が混乱してしまうおそれがあります。これを防ぐためにも、担当者を決め、半年や1年ごとに見直しの機会を設けましょう。定期的に変更点や新たに追加されたルールを反映し、常に最新の内容に保つ仕組みを整えます。
また、その際、実際に業務を行っている担当者からフィードバックを受けるのも効果的です。現場の意見を取り入れることで、より実用的なマニュアルにブラッシュアップできるでしょう。
マニュアルの存在や保存場所を周知する
マニュアルを活用してもらうためには、存在や保管場所を社内にしっかり周知することが重要です。どれだけ内容が充実していても、必要なときに見つけられなければ活用されません。誰でも簡単にアクセスできる環境を整え、全員に共有しましょう。
具体的には、ITツールを活用してマニュアルを一元管理するのが効果的です。場所や時間を問わず必要な情報を確認でき、業務の効率化につながるでしょう。さらに、社内掲示板やメールを使って、定期的に保管場所や更新情報を通知すると「どこにあるかわからない」という状況を防げます。
マニュアルのメリットを伝え、積極的な利用を促す
マニュアルを見てもらうためには、マニュアルを読むことのメリットを社内に伝え、積極的な利用を促しましょう。業務の効率化やミスの防止、作業の標準化といった具体的な利点を示すことで、社員にマニュアルを見る習慣を定着させます。
また、管理担当者を決めて、新入社員研修や定期ミーティングで活用を促すのもおすすめです。新しい社員も早い段階でマニュアルの存在を認識し、見る習慣ができるでしょう。さらに、マニュアルの使用を社内ルールとして設けるのも効果的です。
社員が自らマニュアルを見る習慣を根付かせるためにも、こうした仕組みを整えましょう。
見てもらえるマニュアルを簡単に作れるツール「NotePM」
見てもらえるマニュアルを作成するには「NotePM」がおすすめ
見てもらえるマニュアルを作成するなら、ITツール「NotePM」がおすすめです。豊富なテンプレートを備えており、誰でも簡単にクオリティの高いマニュアルを作成できます。
さらに、NotePMは優れた検索機能を備えています。Word、Excel、PowerPoint、PDFなどのファイルの中身まで全文検索できるため、必要な情報をすぐに見つけられるでしょう。「保管場所がわからない」といった課題を解消し、マニュアルの定着もスムーズに進みます。
NotePMの特徴
- Word、Excel、PowerPoint、PDFの中身まで全文検索可能
- 豊富なテンプレートで作成もスムーズ
- 銀行や大学も導入している高度なセキュリティで安心
NotePMの詳細については、こちらの記事もご確認ください。
>関連記事:NotePMの評判まとめ|メリット・デメリットや料金など網羅的に解説
見てもらえるマニュアルを簡単に作れるツール「NotePM」
マニュアル作成ツール「NotePM」導入の成功事例
「NotePM」は、業務の効率化や情報共有の強化に役立つツールとして、多くの企業で導入されています。実際にNotePMを導入し、マニュアルの活用促進に成功した具体的な事例を2つ紹介します。
- NotePMで従来のマニュアル管理の課題を解決した|株式会社小田急フィナンシャルセンター
- マニュアルの検索時間を大幅削減できた|株式会社ザグザグ
導入の経緯や課題解決のプロセスを知ることで、マニュアル定着化のヒントが得られるでしょう。
NotePMで従来のマニュアル管理の課題を解決した|株式会社小田急フィナンシャルセンター
株式会社小田急フィナンシャルセンターは、小田急グループ各社の経理業務や給与計算業務を代行する会社です。これまでマニュアルをファイルサーバーで管理していましたが、必要な情報をすぐに探せないという課題を抱えていました。
この問題を解決するために、「NotePM」を導入。その結果、情報を探す工数が約8割削減され、業務効率が飛躍的に向上しました。さらに、異動時の引き継ぎもスムーズに進むようになり、業務の属人化防止にも成功しています。
>関連記事:【導入事例】NotePMで実現するDX時代のマニュアル管理。数秒で欲しい情報にアクセス – 株式会社小田急フィナンシャルセンター
マニュアルの検索時間を大幅削減できた|株式会社ザグザグ
株式会社ザグザグは、中国・四国エリアでドラッグストア事業を展開する企業です。店舗と本部で使用するExcel製のマニュアルの検索性が低く、必要な内容をすぐに見つけられないという課題を抱えていました。
この課題を解決するために、「NotePM」を導入。その結果、マニュアルを探す時間が従来の5分から30秒に短縮され、情報へのアクセスが大幅に改善されました。さらに、紙マニュアルの脱却も進み、業務全体の生産性向上にもつながっています。
>関連記事:【導入事例】マニュアル検索時間が5分→30秒に!目指すは店舗での「脱・紙マニュアル」- 株式会社ザグザグ
見てもらえないマニュアルを改善し、社内に定着させよう
マニュアルが見てもらえない状況を改善するには、原因を正しく把握し、具体的な対策を講じることが必要です。
マニュアルが読まれない理由には、内容がわかりにくい、検索しづらい、情報が古いといった問題があります。これらを解決するためには、専門用語を避けてシンプルな言葉で説明したり、目次や検索機能を充実させたりすることが求められます。また、定期的に更新を行い、常に最新の状態にすることも重要です。
マニュアルを見てもらうためにも、「わかりやすく、探しやすく、見やすく」を意識し、社員全員が簡単に利用できる環境を整えましょう。