企業において、法令に関わる文書や業務の遂行に役立つ情報が書かれた文書は、確実に管理しておきたいものです。
昨今では文書管理台帳システムも増加しており、デジタルで効率的に文書管理ができるようになってきました。ただ、デジタルアナログ問わず、文書管理台帳は作り方や運用のポイントを理解していないと、適切な文書管理は困難です。
本記事では、文書管理台帳の意味や作成する目的、作り方や運用ポイントまで紹介します。
自社の文書を適切に管理したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
文書管理台帳とは
文書管理台帳は、企業が保有する様々な文書を効率的に管理し、必要なときに迅速に活用するためのツールです。従来の文書管理台帳では紙文書のファイリング管理が一般的でしたが、デジタル化の進展で電子文書管理システムの導入が広がっています。これにより、文書の種類・管理者・保管場所・保存期間などを明確に整理し、必要な文書にすぐにアクセスできるでしょう。ここでは、文書管理台帳について2つの基礎知識を解説します。
- ISO9001
- 文書管理台帳の目的
1つずつ見ていきましょう。
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ISO9001
ISO9001は、企業の品質マネジメントシステムに関する国際規格で、その取得は企業のコンプライアンス意識と国際取引における信頼性を証明します。この認証を取得・維持するためには、文書の即時検索性と情報セキュリティの確保が必須です。そのため、国際基準に適合したセキュリティを備えたITシステムでの文書管理が、多くの企業で採用されています。
出典:ISO 9001(品質)|一般財団法人日本品質保証機構
>関連記事:ISO9001で規定された文書管理の役割と要求事項を分かりやすく解説!
文書管理台帳の目的
ここでは、文書管理台帳の目的を3つ解説します。
- 文書検索の手間を削減
- 重要文書・機密文書の保管
- 法定保存年数の遵守
1つずつ見ていきましょう。
文書検索の手間を削減
文書管理台帳は、情報へのアクセス性を向上させます。文書管理台帳を活用することで、必要な文書の保管場所を即座に特定できるでしょう。特にITシステムを導入していれば、キーワード検索で迅速な文書抽出が可能です。これにより、記憶を頼りに文書を探すなど、非効率な作業を排除できるため業務効率化にもつながります。
>関連記事:“検索機能”が文書管理のカギ!重要な理由やツール選びで重視すべきポイントを紹介
情報へのアクセス性を高める
台帳を見れば文書の保管場所をすぐ特定できるため、必要な文書を即座に探し出せます。高度な検索機能が備わったITシステムであれば、キーワードから該当の文書の検索が可能です。逆に、文書管理台帳がない場合は記憶を頼りに文書を探すため余計な時間がかかります。したがって、情報へのアクセス性を高めることで業務時間の削減につながるのです。
重要文書・機密文書の保管
企業の機密情報の保護も、文書管理台帳の重要な役割です。適切な文書管理体制がない場合、機密文書が一般文書と同様に扱われるため、紛失や漏洩のリスクが高まるでしょう。しかし、文書管理台帳で機密文書を明確に区分し、キャビネットの施錠管理やデータアクセス制限などの適切な保護措置を講じることで、重要情報の安全な管理が可能です。
法定保存年数の遵守
法定保存文書の管理においても、文書管理台帳は重要な役割を果たします。文書の種類によって異なる法定保存期間を正確に把握し、期限切れを防げるでしょう。また、管理者が交代しても、文書管理台帳があれば円滑な引き継ぎが可能で業務の継続性を確保できます。これにより、法令遵守と業務効率の両立を実現できます。
文書管理台帳の作り方
ここでは、文書管理台帳の作り方を3ステップに分けて解説します。
- 文書の分類
- 記載項目の決定
- フォーマットの決定
順を追って作成していきましょう。
文書の分類
自社の文書を分類し、必要な書類を素早く探し出すことで業務効率化につながります。
まず、文書を以下3種類の文書に分けましょう。
- 法定保存文書
- 共有文書
- 完了文書
次に、各文書を重要度別に5段階で分類します。
- バイタルレコード(会社運営や事業活動の根幹に関わる重要書類)
- 法定保存文書の機密文書
- 法定保存文書の非機密文書
- 法定保存文書以外の機密文書
- 法定保存文書以外の非機密文書
これにより、重要な書類を特定して適切なセキュリティ対策を行えます。また、不要な文書を廃棄すれば保管スペースを削減し、文書管理の効率化も図れるでしょう。
記載項目の決定
文書管理台帳を作成する際は、検索しやすい記載項目を設定しましょう。
▼代表的な記載項目の例
- 文書名
- 文書の概要
- 閲覧権限
- 作成部署
- 作成者
- 保管期間
- 保管場所
これらの項目を記載することで、必要な書類を素早く探し出し、業務効率化につながります。また、情報管理を正確に行うためにも、記載項目を十分精査しましょう。
フォーマットの決定
文書管理台帳のフォーマットを作成しておくことで、一から台帳データフォーマットを作る手間が省け、作業を効率的できます。文書管理台帳を作れるツールは多く存在しますが、企業の規模や従業員のITリテラシーに合わせて、最適な形式を選びましょう。ここでは、文書管理台帳作成に役立つツールを3つ解説します。
- エクセル
- 自社データベース
- 文書管理システム
1つずつ特徴を見ていきましょう。
エクセル
エクセルやスプレッドシートなどの表計算ソフトは、使いやすいため文書管理台帳としてもよく使われています。インターネット上で公開されている様々な文書管理台帳テンプレートを活用すれば、特に文書の管理規模が比較的小さい企業にとっては手軽に運用を開始できます。また、テンプレートを自社のニーズに合わせてカスタマイズが可能です。ただ、この方法では手作業での入力が必須で入力ミスのリスクがあり、検索機能にも制限があります。
自社データベース
自社データベースを用いた文書管理システムは、より本格的な文書管理を実現する手段として有効です。この方法では、全ての文書をシステム上で一元管理でき、必要に応じて社内で円滑な情報共有を実現できます。また、きめ細かなアクセス権限の設定・用途別のフォルダ分類で体系的な文書管理・高度な検索機能実装など、多彩な機能を実現できるでしょう。ただし、このようなシステムの構築・運用には、システム設計・サーバー管理・ネットワーク設定などの専門的な知識やスキルが必須です。そのため、そのような人材の確保や育成が大きな課題になるかもしれません。
文書管理システム
外部ツールを活用することで、自社での開発負担を軽減しつつ高度な文書管理機能を実現できます。これらのツールは様々な形式の文書ファイルを一元管理できる上、カテゴリーやタグによる効率的な文書分類や詳細なアクセス権限設定、さらには保管期限や廃棄期限の管理など多機能です。特に大量の文書を扱う企業にとって、効果的なソリューションとなりえます。ただし、文書管理台帳としての機能を最大限活用するためには、グループウェアなどの適切なツールを選択し、自社の要件に合わせて綿密な設定調整を行うことが欠かせません。
>関連記事:文書管理システムとは?メリットや選び方・おすすめ製品10選を紹介
文書管理台帳を運用するポイント
最後に、文書管理台帳を運用するポイントを6つ解説します。
- 台帳記載ルールの明確化
- セキュリティ対策の徹底
- 的確な権限設定
- 運用体制の構築
- 経営層によるコミット
- 運用する目的の明確化
自社の文書管理を確実に行うため、参考にしてみてください。
台帳記載ルールの明確化
検索性アップの実現と必要な文書の誤廃棄を防止するために、記載項目の統一化が重要となります。具体的には、通し番号による採番方式を導入し、必要に応じて部署や文書種類を示すアルファベットを付与しましょう。これにより、一層体系的な文書管理が可能です。また、マニュアルを整備して周知することで、担当者が迷わず作業を進められる環境を整備できます。
>関連記事:絶対押さえておくべき!文書管理に必要なルール策定のポイント
セキュリティ対策の徹底
セキュリティ対策においては、機密情報の保護が最重要課題としましょう。紙での管理は紛失リスクが高く、保管場所のアクセス制限や持ち出し履歴の記録が必要です。一方、電子管理では不正アクセスやコピーへの対策として、閲覧制限や暗号化などの機能が使え、セキュアなツールの導入が欠かせません。また、いずれの場合も従業員に対し適切なセキュリティ教育が不可欠です。
的確な権限設定
権限付与については、文書の重要度に応じて適切にアクセス権限設定を行うことで、情報漏えいのリスク軽減に効果的です。電子契約サービスなどのITツールを活用すれば、柔軟な権限管理が容易になります。文書管理システム導入時は、操作性の高さも重要な選定基準としましょう。
運用体制の構築
日々作成される文書に対応するため、継続的な運用・メンテナンス体制が欠かせません。定期的な棚卸しや監査を実施し、組織変更やオフィス移転時には速やかな更新が必要です。
経営層によるコミット
適切な文書管理台帳の運用には、予算や人員の確保が必要となるため経営層の理解と支援が欠かせません。全従業員への周知においても、経営層からの明確なメッセージが重要な役割を果たすでしょう。
運用する目的の明確化
運用目的の明確化については、内部統制強化や認証取得など具体的な目的に応じ管理方法を適切に設定しなければなりません。目的を明確にすることで、従業員全体の理解と協力を得やすくなり、効果的な文書管理体制を構築できるでしょう。
まとめ
文書管理台帳は、企業が保有する様々な文書を効率的に管理し、必要なときに迅速に活用するためのツールです。文書検索の手間を削減することなどが目的で、エクセルだけでなく文書管理システムでも作成可能です。
文書管理台帳を作成するには、文書の分類からフォーマットの決定まで手順を踏んで行いましょう。また、台帳記載ルールの明確化や経営層によるコミットなどが運用のポイントです。
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