RPAはPCで行っている多くの業務を自動化するためのツールです。労働人口の減少や業務効率化の観点から注目を集めているこのツールにはさまざまなメリットがあり、すでに導入している、または導入を検討している企業は少なくありません。ここでは、RPAの基本機能、注目される理由、導入効果について具体的な例を挙げながら紹介していきます。
RPAの基本機能
RPA導入の目的は業務の自動化です。ここでは、RPAの5つの基本機能に着目し、それを使って自動化できる業務の実例を挙げていきます。
自動入力機能
文字入力など、キーボードで行う操作はRPAにより自動化することができます。たとえば、注文票を読み取って、請求書を書くなどの作業はRPAが代行できる作業です。ほかにも、クリックやドラッグなどマウスで行う操作も可能なため、データの範囲を指定してグラフを描くことや、Webページの操作をすることができます。
情報収集機能
RPAを使うと、ほかのシステムやWebページなどから情報を自動収集することができます。たとえば、製造システムから、どの製品をどれだけ製造したかを情報収集して自動でレポートを作成することなどが可能です。ほかにも、競合製品の情報をWebから収集してマーケティングの資料作成を行うこともできます。
ソフトやシステムの起動・操作機能
RPAはPC上で動くソフトやシステムを起動・操作することができます。ソフトやシステムのUIを起動する際にIDやパスワードの入力が必要な場合にも、これらを一連の動作として自動化することが可能です。複数のソフトやシステムを連携した操作ができるうえ、設定もGUIなどを使ってプログラミングの知識がなくても行うことができます。
自動出力機能
業務報告などのレポート出力を実行することができます。決まったフォーマットのレポートであれば自動出力が可能なため、報告書の作成や出力に時間を割く必要がありません。また、会社の役員などが会社の業績を総合的に知りたい場合などにも、RPAを実行するだけでいつでも最新の情報からレポートを出力することが可能です。
定型文の送信機能
RPAである一定の条件をトリガーとして定型文を送ることができます。たとえば、誰かが承認をリクエストした際に、承認者へリクエストがあったことを知らせる定型文を送ったり、社員の残業時間を監視して、残業時間が多くなっている社員にメッセージを送ったりする場合に便利な機能です。
RPAが注目される理由、導入が必要な理由
RPAが注目されているのには日本の労働環境の変化が大きく関与しています。ここでは、なぜRPAの導入が必要なのか4つの理由に焦点を当てて見ていきましょう。
生産年齢人口の減少
日本では人口の減少に伴い、労働力の不足が深刻化することが予想されています。それを補うために注目されているのが、PCで行っている定型業務を自動化し、人員を削減することです。単純作業を自動化することができれば、その分の人手を人間の意思決定が必要な業務に回すことができ、労働力を有効活用できると見込まれています。
働き方改革
政府が推し進めている働き方改革の目標のひとつは、女性や高齢者が働きやすい労働環境を作ることです。RPAの導入は労働生産性をアップさせ、長時間労働を減らすことにより、労働者のライフワークバランスを向上させるでしょう。その結果、女性や高齢者が就職しやすい労働環境となることが期待されます。
システム間を連携するコストを抑える
業務効率化のために、さまざまなシステムが考案・導入されていますが、依然としてシステムとシステムをつなぐ業務はPCを使った手作業が多いのが現状です。こうした業務の中には標準化してRPAによって自動化できるものがあり、大規模なシステムの変更や手作業のための人件費を投入しなくても改善される可能性があります。
IT化の浸透による情報のデジタル化
大企業に限らず中小企業でもIT化が進んでいます。ほとんどの情報がデジタル化されているため、情報を伝達する際に人の手を介す必要性は徐々に薄れているといっていいでしょう。RPAはIT化の流れに乗って、業務遂行における単純な情報伝達を自動化する手段として導入されています。
RPAの導入効果
RPAを導入するとさまざまな効果を実感することができます。ここでは、その中から3つの代表的な導入効果を紹介します。
ヒューマンエラーが減る
RPAはPCを使って行う単純な繰り返し作業を自動化することにより、ヒューマンエラーを減らすことが可能です。たとえば、電子メールで受け取った受注票を生産システムに入力する際に、手作業ならば入力ミスが起こり得ますが、RPAを使って自動化すれば入力ミスは起こりません。これにより、ヒューマンエラーが減るだけでなく、ミスを修正するという作業も必要なくなります。
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標準化による業務の改善と効率化
RPAを導入するには、業務の標準化が不可欠です。標準化のためにはこれまでの業務を見直し、無駄な作業を省き、ときには業務を改善しなければなりません。そして、標準化された業務をRPAによって自動化することで、業務を飛躍的に効率化することができるでしょう。ただし、自動化の際には、業務をブラックボックス化させないために、手動での業務のマニュアル化が欠かせません。
業務プロセスのスピードアップ
RPAの特徴のひとつはそのスピードです。RPAには判断を必要とする業務はできません。しかし、RPAにできる作業ならば、RPAの方が人間よりもはるかに速く作業をすることができます。たとえば、経理の照合作業などは膨大な作業量と正確さが求められます。これこそ、RPAの得意とする分野で、圧倒的な速さで疲労などに左右されることなく正確な作業を行うことが可能です。
まとめ
RPAはホワイトカラーの業務自動化を行うためのツールです。労働人口の減少にともなう業務効率化を図るうえで重要な役割を担うこのツールを導入すると、PCで行っている入力、情報収集、システム間のデータ伝達などを自動化することができます。これにより、ヒューマンエラーを減らしたり、業務プロセスのスピードを上げたりといった効果が期待できます。
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