ホームページ作成は専門的な知識を要求される作業です。そのため、基本的にはスキルを身に付けるか、専門業者に依頼するしか作成方法はありませんでした。ただ、ホームページ作成ツールなども年々進歩し、素人でも本格的なHPがつくれる時代になってきています。今回の記事では、ホームページ作成ツールの基本情報から始まり、実際の導入事例やおすすめのものまで紹介します。
目次
ホームページ作成ツールとは
ホームページ作成ツールとは、ホームページ作成を支援するツール全般を指す言葉です。ホームページ・LP(ランディングページ)は企業の商品やサービス販売などに利用され、イメージ的にはセールスレターに近いものです。このようなHPを自分でつくりたい場合、専門的な知識を要求されます。しかし、ホームページ作成ツールを使えば、専門知識が無い人でも比較的簡単にホームページがつくれるのです。ツールはサービスを提供している会社によってさまざまな特色があり、自分に合ったものを選択できるようになっています。
ホームページ作成ツールが注目される理由
比較的安価で手軽にHPを作れるホームページ作成ツール。専門的な知識の無い人が自分の力だけでHPをつくろうとすれば、多くの時間が掛かって非効率的です。HP作成を専門業者に任せることもできますが、そのときは費用面が心配になります。もちろん、資本力のある大企業ならそれでも問題ないかもしれません。しかし、限られた予算や時間でHPをつくりたい中小企業や個人には難しいのです。HP作成ツールは、専門業者に任せるよりも低予算で、誰でもHPをつくれるというところが丁度よい具合のサービスになっています。
ホームページ作成ツール導入のメリット
ホームページ作成ツールを導入することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、そのメリットを3つ紹介します。
ホームページ作成が簡単になる
HPをつくるにはプログラミングやデザインなどの専門的な知識が必要であり、誰でも手軽にできるものではありません。しかし、HP作成ツールを利用すれば、専門的な知識が無くてもHPをつくれるようになるでしょう。ホームページ作成ツールは予めデザインなどが組み込まれているものが多いので、イメージに合わせて選ぶだけで完成します。
低予算で作成できる
HPは実績のある制作会社につくってもらうこともできますが、そのときはある程度の製作費が請求されます。一般的に決して安いとはいえない金額のため、予算が潤沢にある企業以外は頼みづらいでしょう。一方、ホームページ作成ツールを利用すれば、制作会社に依頼するよりも低予算でHPをつくれます。また、作成してからの維持費に関しても、同様に安くできるのが魅力です。
運用テストにも使える
HPは作成したからといって、必ず期待した効果が出るという保証はありません。そのため、新しいHPを作成するときは、必要に応じて運用テストをするのも大事でしょう。ホームページ作成ツールを使えば低予算でHPをつくれるため、簡単なテストにも適しています。テストで結果が出そうなのが分かったら、本格的なHPをつくるようにするとよいでしょう。
ホームページ作成ツール導入のデメリット
使いづらいツールもある
簡単にHPをつくれるのがHP作成ツールの魅力ですが、ツールの中には使いづらいと感じるものもあります。特に海外製のツールは日本語に対応していない場合があり、日本人には扱いにくいでしょう。一言でホームページ作成ツールといっても多種多様なので、自分たちに合ったツールを選ぶのが大切です。
サポート体制の不安
サポート体制に関しても、各ホームページ作成ツールを提供している会社によってさまざまです。比較的丁寧なサポート体制を築いているところもあれば、そうではないところもあるでしょう。また、海外の会社の場合は状況の変化によって、日本から撤退してしまう可能性もあります。しっかりとサポートしてもらいたいなら、なるべく有名なサービスや評判のよいところのものを使うようにしましょう。
Hホームページ作成ツールの選定ポイント
HP作成ツールを利用するときは、いくつかの選定ポイントを理解しなければいけません。ここでは、その選定ポイントを3つ紹介します。
ツールのレベル
ホームページ作成ツールは多数の会社が提供しており、それぞれ中身が変わってきます。イメージに近い洗練されたHPをつくれるものもあれば、そうではないものもあるでしょう。そのため、なるべく評判のよいHP作成ツールを選ぶのが大事です。また、ツールそのものと使う人の相性もあります。一般的には、複雑なツールよりもシンプルなものがとっつきやすいはずです。
ツールの使いやすさ
使いやすさもホームページ作成ツールでは重要です。使いにくいツールを無理に利用しているとストレスが溜まり、ホームページ作成スピードも落ちてしまうでしょう。特に初心者の場合、操作が簡単で複雑ではないものを選ぶほうが無難です。最初は無料プランでいろいろ試せるツールも多いので、自分に合ったものを探してみましょう。
会社の信頼度
長期的にサービスを提供してくれたり、サポート体制が充実していたりといった会社の信頼度もホームページ作成ツールの選定ポイントになります。会社の信頼度が高ければ、安心してツールを利用できるからです。それぞれのサービス提供会社のホームページなどをみれば、ある程度信頼度も分かるでしょう。
ホームページ作成ツール おすすめ10選
多くの会社が提供しているホームページ作成ツールですが、その中でもおすすめのものがいくつかあります。ここでは、ホームページ作成ツールおすすめ10選として、それぞれの概要と特徴を説明します。
Wix
Wix を運営しているのはイスラエルに本社がある海外企業です。Wixは世界的に有名なサービスであり、1億6000万人以上が利用した実績があります。人気の秘密はテンプレートの豊富さといわれ、その数は600種類以上になります。テンプレートはカテゴリ別にしっかりと分けられているため、目的のものをすぐに見つけられるのも親切です。
Wixの特徴
- 種類が多くてお洒落なテンプレートが人気です。
- 3種類のツールがあるので、利用者の目的やスキルによって使い分けられます。
- 200以上の機能を組み合わせられる拡張性も魅力です。
Wix
URL: https://ja.wix.com/
Strikingly
Strikingly は、海外企業が運営するサービスです。デザイン性が高く、スタイリッシュなLPを作成できるのが特徴です。ただ、海外が主流のサービスなので利用料金がドル表示など、若干の癖もあります。50種類の動画を埋め込めるなどデザイン性の高さは好評です。
Strikinglyの特徴
- 起業家だけではなく、クリエイターからも好評なサービスです。
- デザイン性の高いテンプレートがそろっています。
- テンプレートをカスタマイズして、個性を出すこともできます。
Strikingly
URL: https://jp.strikingly.com/
STUDIO
STUDIO は、「次世代のWebデザインプラットフォーム」というコンセプトで運営されているサービスです。このようなコンセプトからも分かるように、簡単な操作で自由自在にデザインできるサービスを目指しています。また、クリエイティブ系の仕事をしている人の利用割合が高いという特徴もあります。
STUDIOの特徴
- デザイン方面に力を入れたLP作成ツールです。
- コーディングやサーバー設定の必要はなく、最短1クリックで公開可能なシステムです。
- 自動的にSSLを適用するので、安全性も高くなっています。
STUDIO
URL: https://studio.design/ja
フォームメーラー
フォームメーラー は、プロがつくったようなページを短時間で作成できるサービスです。必要な機能のみ凝縮して提供されているので、専門知識が無い人でも気軽に利用できます。
フォームメーラーの特徴
- LPを最短20分程度で作成できる手軽さが好評です。
- 操作も簡単なので、誰でも迷うことなく使えます。
- Google Analyticsを設定して、アクセス解析することも可能です。
フォームメーラー
URL: https://www.form-mailer.jp/
Instapage
Instapage は、海外企業が展開しているサービスです。海外企業でも日本語でサービスを展開したり、日本企業に運営を任せていたりするケースがありますが、Instapageはそのどちらでもありません。つまり、利用の際は英語の説明を読み、英語でサポートを受けることになります。サービス自体はしっかりとしているので、英語に抵抗が無ければ使ってみてもよいでしょう。
Instapageの特徴
- 海外企業が運営しているため、ツールに関する説明は全て英語表記です。
- LP作成ツールに力を入れており、他の余計な機能はありません。
- A/Bテストやヒートマップなど、LPを通してマーケティング分析ができる環境がそろっています。
Instapage
URL: https://instapage.com/
Unbounce
Unbounce は、カナダのバンクーバーに本社がある企業です。したがって、海外企業のサービスということになります。海外ではLP作成ツールとして有名であり、豊富なテンプレートもそろっています。ただ、サービスの日本語表記はありません。
Unbounceの特徴
- LP作成ツールを提供する企業として有名ですが、サービスは英語表記しかありません。
- 豊富なテンプレートと比較的簡単な操作性が魅力です。
- レスポンシブデザインにも対応しています。
Unbounce
URL: https://unbounce.com/
HubSpot CMS Hub
HubSpot CMS Hub は、LP作成ツールはもちろん、付随するさまざまなサービスを展開しています。本社はアメリカにありますが、東京に支社があり日本語にも対応しているので、違和感なく使えるでしょう。LPはテンプレートを使って作成するのはもちろん、上級者はゼロからつくることも可能になっています。
HubSpot CMS Hubの特徴
- ブラウザーのエディターを使ってLPを制作していくシステムです。
- LPツールの他にも、SEOアドバイスや多言語コンテンツ制作などの豊富な機能があります。
- 使いやすくて機能が豊富
HubSpot CMS Hub
URL: https://www.hubspot.jp/products/cms
CVX
CVX は、株式会社ポストスケイプが提供するLP作成ツールのサービスです。そのコンセプトは「シンプル、スピーディ、フレキシブル」であり、現場目線で開発されているのが特徴です。LP作成に特化したツールなので、上手に使えば効果的なものができあがるでしょう。シンプルでありながら、厳選された機能が詰め込まれています。
CVXの特徴
- 約200種類のLPデザインテンプレートが用意されている充実ぶりです。
- LP作成ツールは合理的に設計されているので、大幅に制作工数を減らせます。
- マーケティングテストもしやすい環境が構築されています。
CVX
URL: https://lpo.conversion-x.jp/
ホームページ作成ツールの導入事例
実際にホームページ作成ツールを導入して、結果を出している企業もあります。ここでは、その事例を見ていきましょう。
泰楽整体院
泰楽整体院はHP作成ツールを使う前、主に口コミサイトを利用して集客していました。しかし、もっと属性を絞った集客をしたいと考え、HP作成ツールの利用を始めたそうです。ツールでつくったページなら自身の価値観もはっきりと書けるので、それに共感する人が集まるようになりました。また、口コミサイトを使っていたときは競合が激しかったですが、ホームページ作成ツールを利用してからは、特定の悩みに特化したキーワードで顧客を獲得できるようになったそうです。
OneWorld税理士法人コンサルティング株式会社
OneWorld税理士法人コンサルティング株式会社では、ツールでつくったHPをセミナー参加者募集用途で公開しています。ページへの主な集客方法はネット広告であり、毎日何かしらの反応があるといいます。また、実際に自分達でつくる前の段階では、HPというと専門家に依頼するイメージがあったそうです。しかし、ツールを導入して自社でつくってみると、予想よりも簡単に作成できて驚いたと話しています。今ではHP作成に対してハードルが下がり、さまざまなことを試しながら使えるようになったそうです。
まとめ
ホームページ作成ツールは海外製を含めて種類が豊富なので、どれを使うか迷うかもしれません。たとえば、機能が豊富でHP・LP作成だけに留まらないものもあれば、シンプルにHP・LPをつくるのに特化したツールもあります。このようなとき、大事なのは自身が何を重視したいかです。その価値観が明確なら、自ずと選ぶべきツールも分かってくるでしょう。