アンケート作成ツールは、無料で手軽に使えるGoogleフォームから、高いセキュリティを備えた企業向けシステム、調査モニターへの配信までできるリサーチツールまで、種類が大きく分かれます。どれが「おすすめ」かは一律には決まりません。自社の調査目的と、集めたデータをどこで使うかによって、最適な1本は変わるからです。
無料ツールは着手のハードルが低い一方、設問数や回答数、セキュリティに制限があります。個人情報を扱う調査やブランドを意識した顧客調査になると、有料ツールが必要になる場面も出てきます。
この記事では、ツール選びで押さえたい5つのポイントと、目的別おすすめ12ツールの料金・機能の比較、無料から有料への切り替え判断までを解説します。自社の用途に合った1本を見極める視点でお読みください。
なお、アンケートは集めて終わりではなく、結果をどう共有し次に活かすかで価値が決まります。回答や考察をNotePMのような社内wikiに蓄積する方法も、あわせて考えておいてください。
目次
アンケート作成ツールはどう選ぶ? 5つの選定ポイント

アンケート作成ツールを選ぶとき、最初に比べるべきは機能の数ではありません。「何のために、誰に聞くのか」と「集めたデータをどこで使うのか」を先に固めるほうが、過不足のない選択につながります。
この視点を持ったうえで確認したいのが、次の5つの観点です。調査目的、設問設計の自由度、集計・分析とデータ活用、セキュリティとサポート、料金体系の順に見ていきます。
1. 調査目的と対象者の明確化
ツール選びでまず決めるのは、調査の目的と対象者です。同じアンケートでも、目的によって求められる機能の方向性がまったく異なります。
たとえば顧客満足度調査なら、回答を顧客データと紐付けるためのCRM連携が効いてきます。社内の意見調査であれば、率直な回答を集めるための匿名設定が重要になります。市場調査で自社に接点のない消費者の声を集めたいなら、調査モニターへ配信できるパネル機能を備えたツールを選んでください。
対象者が社内か社外かによって、配信手段も変わります。社内向けならURL共有やメール配信で足りますが、一般消費者を対象にするなら、モニターへのパネル配信ができるツールでなければ回答者を集められません。
2. 設問設計の自由度(分岐・マトリクス・スキップ)
目的が決まったら、それを聞き出すための設問をどこまで自由に組めるかを確認します。条件分岐やマトリクス設問への対応は、ツールによって大きく差が出る部分です。

条件分岐を使うと、回答者ごとに必要な質問だけを表示できます。たとえば「利用している」と答えた人にだけ利用頻度を尋ね、そうでない人には別の質問へ飛ばす、といった出し分けです。回答者の負担を減らしながら、深いデータを集められます。
マトリクス設問は、複数の項目を同じ選択肢で一括評価してもらう形式で、満足度を項目別に測るときに向いています。
無料ツールでは、こうした分岐やスキップに対応していない場合があります。全員に同じ質問を並べるしかないと、回答者が答えにくく、離脱の原因にもなります。
3. 集計・分析とデータ活用
アンケートは集めて終わりではなく、その後の分析と活用まで見据えて選びます。確認したいのは、クロス集計・CSV出力・外部ツール連携の3点です。

クロス集計やCRM連携がツール内で完結するか、それともCSVで書き出して手作業で加工するかで、分析にかかる工数は大きく変わります。回答をGoogleスプレッドシートへ自動で流し込めれば集計の手間が減りますし、Salesforceと連携できれば、顧客ごとの回答をそのまま営業やマーケティングの施策に生かせます。
集めたデータを次の一手につなげたいなら、自社で使っているツールと連携できるかを事前に確認してください。
4. セキュリティとサポート体制
ビジネスで使う以上、セキュリティの水準は無視できません。特に個人情報を扱う調査では、ツール側の認証状況が導入可否を左右します。
確認したいのは、ISMS認証やPマークを取得しているか、そしてデータの保管先が国内サーバーかどうかの2点です。これらは情報システム部門の導入審査で頻出の確認項目です。大企業や官公庁では、ツールを使い始める前に情シス部門の審査を通す必要があり、認証がなければそこで止まってしまいます。
あわせて、導入時や運用中に相談できるサポート体制があるかも見ておくと、トラブル時に安心です。
5. 料金体系と無料プランの制限
最後に料金です。ここで見落とせないのが、無料プランの制限内容と、有料プランの課金方式です。
無料プランの制限は、設問数の上限、回答数の上限、機能制限、広告表示の4パターンに整理できます。「設問10問まで」「回答100件まで」といった制限はツールごとに異なるため、自社が想定する調査規模と照らし合わせてください。規模を超えると、途中で有料への切り替えを迫られます。

有料プランには、月額や年額の定額制と、回答数に応じた従量課金があります。従量課金は少量なら割安ですが、回答が想定以上に集まると費用が膨らみます。予算を管理しやすいのは定額制です。
どちらが向くかは調査の頻度と規模で判断します。
どのアンケート作成ツールがおすすめ? 目的別12選

12のツールは、得意領域によって「手軽さ・無料」「分析・マーケティング連携」「セキュリティ・大規模対応」「調査モニター配信」の4つに大別できます。自社の調査目的と運用規模に合った1本を、以下の一覧と各サービスカードで確認してください。
まず12ツールの料金・用途を一覧で確認し、候補を絞ってから各サービスカードで詳細を確認してください。
| ツール名 | 無料プラン | 有料プラン最低価格 | おすすめ用途 | 特徴 |
| Google Forms | あり(無制限) | なし(完全無料) | 社内アンケート・小規模調査 | Googleアカウントのみで即利用。設問・回答数ともに無制限 |
| Microsoft Forms | あり | Microsoft 365プランに含む | Microsoft 365環境の社内アンケート | Teams・Excel・Power Automateとシームレスに連携 |
| Questant | あり(制限あり) | 年額50,000円〜 | 初心者の顧客調査・社内アンケート | 70種以上のテンプレート。マクロミルのパネル調査オプションも利用可 |
| formrun | あり(月30件まで) | 月額2,980円〜(年間契約・税抜) | 問い合わせ・申込・顧客対応を一元管理 | カンバン方式の回答管理とSlack通知で対応業務を効率化 |
| Tayori | あり | 月額3,800円〜 | 少人数チームの顧客対応・CSアンケート | フォーム・FAQ・チャット・AIチャットボットを一体で運用 |
| SurveyMonkey | あり(10問・25件まで) | 月額4,600円〜(年間契約) | 本格的な顧客調査・マーケティングリサーチ | AIによる設問作成支援と低品質回答の自動除外で分析精度を向上 |
| Typeform | あり | 月額25USD〜 | BtoC顧客体験調査・LP連動アンケート | 1画面1問のインタラクティブUIで回答率を高める |
| Zoho Survey | あり | 月額890円〜(年払い) | Zoho CRM連携のマーケティング調査 | 顧客データとアンケート結果を紐付けた施策立案が可能 |
| Creative Survey | なし | 要問い合わせ | ブランドイメージを重視した企業向け調査 | Salesforce連携・Pマーク/ISMS取得。デザインの自由度が高い |
| WEBCAS formulator | なし | 月額30,000円〜(ASP型) | 大企業・官公庁の大規模・高セキュリティ調査 | 全プラン回答数無制限。国内サーバー運用で厳格なセキュリティ要件に対応 |
| GMO Ask | なし | 1問×1回答=10円〜(従量課金) | Googleフォームと組み合わせたモニター配信 | 既存のGoogleフォームをそのまま調査モニターに配信できる独自の仕組み |
| Surveroid | なし | 国内モニター調査1万円〜 | 本格的な市場調査・消費者インサイト収集 | 国内パネル1,550万人超。作成から配信・集計までワンストップで完結 |
Google Forms(Googleフォーム)
| 運営会社 | Google LLC |
| サービス種別 | フォーム作成・アンケートツール |
| 主な利用者層 | 個人・学校・中小企業・社内アンケート担当者 |
| 主な機能 | 設問作成(記述・選択・評価など)、回答集計・グラフ表示、Googleスプレッドシート連携、条件分岐 |
| 料金 | 無料(Googleアカウントがあれば利用可) |
Google Formsは、Googleが提供する完全無料のアンケートフォーム作成ツールです。Googleアカウントがあれば回答数や設問数の上限なしにすぐ利用でき、社内アンケートや小規模な顧客調査に適しています。
回答結果はGoogleスプレッドシートに自動で集約され、グラフによる集計も即座に確認できます。コストゼロでアンケートの基本サイクルを回せる点は、ほかのツールにない強みです。
一方で、デザインの自由度は高くなく、ブランドイメージを反映したフォームの作成には限界があります。また、回答データはGoogleのサーバーに保存されるため、機密性の高い調査や社外の顧客向け調査ではセキュリティポリシーの確認が必要です。まず費用をかけずに始めて、規模拡大後に専門ツールへ移行する、という使い方に向いています。
Microsoft Forms
| 運営会社 | Microsoft Corporation |
| サービス種別 | フォーム作成・アンケートツール |
| 主な利用者層 | Microsoft 365を導入している企業・教育機関 |
| 主な機能 | 設問作成、回答集計・グラフ表示、Excelエクスポート、Teams連携、Power Automateによる自動化 |
| 料金 | Microsoft 365の各プランに含む(追加費用なし) |
Microsoft Formsは、Microsoft 365に含まれるアンケートツールです。すでにMicrosoft 365を契約している組織は、追加費用なしで全機能を利用できます。
最大の強みはMicrosoft製品との連携です。回答結果をExcelに自動で記録したり、Power AutomateでTeamsへ通知を送ったりする設定が、専門的な開発知識なしに実現できます。社内の情報共有フローがすでにMicrosoft 365で完結している組織であれば、新たなツールを追加せずにアンケート運用を標準化できます。
ただし、外部顧客向けのフォームに必要なデザインカスタマイズや入力バリデーション機能は限定的です。社外の顧客を対象とした本格的なアンケートには、専用ツールを別途検討することをおすすめします。
Questant(クエスタント)
| 運営会社 | 株式会社マクロミル |
| サービス種別 | セルフ型アンケートツール |
| 主な利用者層 | マーケティング担当者・リサーチ初心者・中小企業 |
| 主な機能 | 70種以上のテンプレート、設問作成、回答集計・グラフ表示、CSVエクスポート、パネル調査オプション |
| 料金 | 無料プランあり。有料プランは年額50,000円〜150,000円 |
Questantは、マクロミルが提供する国産のセルフ型アンケートツールです。70種以上のテンプレートを備えており、アンケート作成の経験が少ない担当者でも直感的に操作できます。
無料プランではアンケートの作成数こそ無制限ですが、1件あたり質問数は10問まで、回答の閲覧は100件まで、データのダウンロードは不可という制限があります。定期的なアンケート運用や回答データの活用を考えるなら、有料プランの検討が必要です。有料プランは通常プランが年額50,000円、ビジネスプランが年額150,000円で、クロス集計や詳細なデータエクスポートが利用できます。
また、マクロミルのリサーチパネルを活用したモニター調査オプションを別途申し込むことで、自社に回答者がいない場合でも市場調査が実施できます。国産ツールならではのサポート体制と日本語テンプレートの充実は、初めてツールを使う担当者にとって心強い点です。
formrun(フォームラン)
| 運営会社 | 株式会社ベーシック |
| サービス種別 | フォーム作成・顧客管理一体型ツール |
| 主な利用者層 | 中小企業のマーケティング・営業・カスタマーサポート担当者 |
| 主な機能 | フォーム作成、カンバン方式の回答管理、Slack通知、メール自動返信、CSVエクスポート、各種サービス連携 |
| 料金 | 永久無料プランあり(月30件まで)。BEGINNERプランは月額2,980円〜(税抜・年間契約) |
formrunは、株式会社ベーシックが提供するフォーム作成と顧客管理を一体化したツールです。アンケートだけでなく、問い合わせフォームや申込受付にも対応しており、回答後の対応業務まで一元管理できます。
最大の特徴は、回答をカンバン形式のボードで管理できる点です。「未対応」「対応中」「完了」といったステータスで案件を可視化し、Slack通知や担当者アサインと組み合わせることで、フォームへの問い合わせに対する初動を速められます。無料プランは月間30件のフォーム回答まで利用可能で、有料のBEGINNERプランは月額2,980円(税抜・年間契約)から始められます。
アンケートの回収だけで終わらせず、その後の顧客対応や案件管理まで同一ツールで完結させたい組織に向いています。導入実績は70,000アカウントを超えており、幅広い業種で活用されています。
Tayori(タヨリ)
| 運営会社 | 株式会社PR TIMES |
| サービス種別 | カスタマーサポートツール(フォーム・FAQ・アンケート・チャット統合型) |
| 主な利用者層 | 少人数チームのカスタマーサポート・CS担当者 |
| 主な機能 | フォーム作成、FAQページ作成、アンケート、チャット、AIチャットボット |
| 料金 | 無料プランあり(各機能1つまで)。スタータープランは月額3,800円〜 |
Tayoriは、PR TIMESが提供するカスタマーサポートツールです。フォーム・FAQ・アンケート・チャット・AIチャットボットの5機能を1つのツールで運用できる点が特徴で、少人数チームでの顧客対応に適しています。
アンケート単体で使うよりも、FAQやチャットと組み合わせることで力を発揮します。たとえば、問い合わせ対応後にアンケートを送付して満足度を測り、その集計結果をFAQ改善に反映するという一連の流れを、ツールを切り替えずに完結させられます。無料プランではフォーム・FAQ・アンケートをそれぞれ1つまで作成でき、有料スタータープランは月額3,800円から利用できます。
顧客対応の品質を継続的に改善したい組織が、複数ツールの管理コストを抑えながら運用したい場合の選択肢として検討する価値があります。
SurveyMonkey(サーベイモンキー)
| 運営会社 | Momentive Global Inc. |
| サービス種別 | 高機能アンケートプラットフォーム |
| 主な利用者層 | マーケティング担当者・リサーチャー・中〜大規模企業 |
| 主な機能 | AIによる設問作成支援、低品質回答の自動除外、クロス集計・分析レポート、多言語対応、チーム共同編集 |
| 料金 | 無料プランあり(10問・25件まで)。チームアドバンテージプランは月額4,600円〜(年間契約) |
SurveyMonkeyは、世界的に利用されている高機能アンケートプラットフォームです。AIアシスタントによる設問作成支援と、低品質回答を自動で除外するフィルタリング機能が分析精度を高めます。
無料プランは質問10問まで、アンケートごとに回答25件までの制限があります。本格的に活用するには有料プランが必要で、チームアドバンテージプランが月額4,600円、チームプレミアプランが月額11,050円で利用できます。クロス集計やデータのエクスポートといった分析機能が充実しており、調査結果を施策に直結させたい場合に向いています。
注意点として、電話サポートは英語対応のみである点と、UIの日本語化が完全ではない箇所がある点は、運用前に確認しておくことをおすすめします。本格的なマーケティングリサーチや顧客満足度調査を定期的に行う組織に適したツールです。
Typeform(タイプフォーム)
| 運営会社 | Typeform S.L. |
| サービス種別 | インタラクティブ型フォーム作成ツール |
| 主な利用者層 | BtoCマーケター・デザイン重視の企業・LP運用担当者 |
| 主な機能 | 1画面1問のインタラクティブUI、条件分岐、回答率レポート、Webhook連携、埋め込みフォーム |
| 料金 | 無料プランあり。Basicプランは月額25USD〜 |
Typeformは、スペイン発のフォーム作成ツールです。1画面に1問だけを表示するインタラクティブなUIが最大の特徴で、回答者が「フォームに答えさせられている」という感覚を持ちにくく、回答完了率の向上が期待できます。
BtoC向けの顧客体験調査や、ランディングページと連動させたアンケートに特に向いています。無料プランのほか、Basicプランは月額25USDから利用でき、回答のデザインをブランドカラーやフォントに合わせてカスタマイズすることも可能です。
ただし、UIはスペイン語と英語が基本で、日本語表示にはブラウザの翻訳機能が必要です。日本語フォームの作成自体は問題なくできますが、管理画面の操作に慣れが必要な点と、サポートが日本語に対応していない点は運用前に把握しておいてください。
Zoho Survey
| 運営会社 | Zoho Corporation |
| サービス種別 | アンケート集計・CRM連携ツール |
| 主な利用者層 | Zoho CRMを利用している営業・マーケティング担当者 |
| 主な機能 | 設問作成、クロス集計、Zoho CRMとのネイティブ連携、ポップアップアンケート、多言語対応 |
| 料金 | 無料プランあり(3件まで)。ベーシックプランは月額890円〜(年払い) |
Zoho Surveyは、Zoho Corporationが提供するアンケートツールで、Zoho CRMとのネイティブ連携に強みがあります。アンケートの回答データを顧客データベースと紐付けることで、セグメント別の施策立案やフォローアップのパーソナライズが実現できます。
無料プランでは3件のアンケートを作成でき、有料のベーシックプランは月額890円(年払い)から利用できます。ウェブサイト上にポップアップ形式でアンケートを表示する機能も備えており、閲覧者へのその場でのフィードバック収集に活用できます。
なお、海外開発のツールのため、フォームの項目の並び順が日本の商習慣(姓・名の順など)と異なる場合があります。設問設計の段階で確認しながら調整することをおすすめします。Zoho CRMをすでに導入していて、顧客データとアンケート結果を一元管理したい組織に適した選択肢です。
Creative Survey(クリエイティブサーベイ)
| 運営会社 | 株式会社ナインアウト |
| サービス種別 | 企業向け高デザイン・セキュアアンケートツール |
| 主な利用者層 | 上場企業・官公庁・ブランドイメージを重視する大手企業のマーケティング担当者 |
| 主な機能 | 高度なデザインカスタマイズ、Salesforce連携、Pマーク/ISMS対応、マルチデバイス対応、詳細な分析レポート |
| 料金 | 要問い合わせ(個別見積もり) |
Creative Surveyは、株式会社ナインアウトが提供する企業向けの国産アンケートツールです。デザインの自由度が高く、ブランドカラーやフォントを細かく設定したフォームを作成できるため、顧客に届ける調査でもブランドイメージを維持できます。
Salesforceとのネイティブ連携により、アンケート回答をそのまま顧客レコードに反映させる運用が可能です。また、PマークおよびISMS認証を取得しており、上場企業や官公庁にも導入されているセキュリティ水準を備えています。料金は個別見積もり制のため、利用規模や必要な機能に応じた価格を直接問い合わせて確認する必要があります。
ブランドの信頼性を損なわずに顧客調査を行いたい、かつSalesforceと連携した顧客データ管理を重視している企業にとって、有力な候補になります。
WEBCAS formulator(ウェブキャス フォーミュレーター)
| 運営会社 | 株式会社WOW WORLD |
| サービス種別 | 企業向け高セキュリティアンケートシステム |
| 主な利用者層 | 大企業・官公庁・金融機関・厳格なセキュリティ要件を持つ組織 |
| 主な機能 | 設問作成、全プラン回答数無制限、国内サーバー運用、第三者機関による脆弱性診断、オンプレミス導入対応 |
| 料金 | ASP型:月額30,000円〜 / SaaS型:月額100,000円〜 / 導入型(オンプレミス)も選択可 |
WEBCAS formulatorは、WOW WORLDが提供する企業向けの高セキュリティアンケートシステムです。シリーズの導入実績は10,000社以上で、全プランで回答数が無制限の定額制を採用しています。
セキュリティ面では、国内サーバーでの運用、第三者機関による定期的な脆弱性診断、そしてオンプレミス導入にも対応している点が、大企業や官公庁に選ばれる理由です。すべてのプランで回答数は無制限のため、大規模な従業員調査や顧客アンケートでも追加費用の心配なく運用できます。料金はASP型が月額30,000円から、SaaS型が月額100,000円から、オンプレミスの導入型も選択可能です。
「回答数が増えると費用が跳ね上がる」という課題を抱えている大規模組織や、データの国内保管を必須要件とする業種にとって、最も適合するツールの一つです。
GMO Ask(ジーエムオー アスク)
| 運営会社 | GMOリサーチ&AI株式会社 |
| サービス種別 | セルフ型アンケートプラットフォーム(モニター配信対応) |
| 主な利用者層 | 自社に回答者がいないリサーチ初心者・中小企業のマーケティング担当者 |
| 主な機能 | Googleフォーム連携、調査モニターへの配信、回答集計、従量課金制 |
| 料金 | 初期費用・月額費用なし。1問×1回答=10円〜(従量課金) |
GMO Askは、GMOリサーチ&AIが提供するセルフ型アンケートプラットフォームです。Googleフォームで作成したアンケートをそのままGMOリサーチ&AIの調査モニターに配信できる独自の仕組みが特徴で、ツールの学習コストをかけずにモニター調査を始めることができます。
初期費用・月額費用はなく、1問×1回答あたり10円からの従量課金制を採用しています。少量の調査から試せるため、モニター調査を初めて行う組織にとっての入口として機能します。すでにGoogleフォームを使っている場合は、作成済みのフォームをそのまま活用できる点でハードルが低くなっています。
一方、ツール自体のアンケート作成機能や分析機能はGoogleフォームに依存するため、複雑な設問設計や詳細なクロス集計が必要な場合は、専用のリサーチツールと組み合わせるか、後述のSurveroidのような専門ツールへの移行を検討してください。
Surveroid(サーベロイド)
| 運営会社 | 株式会社マーケティングアプリケーションズ |
| サービス種別 | セルフ型ネットリサーチツール |
| 主な利用者層 | マーケティングリサーチ担当者・新商品開発担当者・中〜大規模企業 |
| 主な機能 | アンケート作成、国内パネルへの配信、回答集計・分析、スクリーニング設問、クロス集計レポート |
| 料金 | 初期費用・月額費用なし。国内モニター調査は1万円〜(従量課金) |
Surveroidは、株式会社マーケティングアプリケーションズが提供するセルフ型ネットリサーチツールです。全国約1,550万人超のパネルを対象にアンケートを配信でき、国内モニター調査は1万円から利用できます。
アンケートの作成から配信・集計までプラットフォーム上で一貫して行えるため、調査会社に外注せずに自社でリサーチを完結させたい組織に向いています。初期費用・月額費用は不要で、調査メニューに応じた従量課金制を採用しているため、必要なときだけコストをかける運用も可能です。
Googleフォームや汎用アンケートツールとは異なり、リサーチ専用の設計になっているため、スクリーニング設問による対象者の絞り込みやクロス集計レポートの出力といった、市場調査に必要な機能が標準で揃っています。新商品開発や消費者インサイトの収集を定期的に行う組織に適した選択肢です。
無料ツールと有料ツール、どこで切り替える?

無料ツールから有料ツールへ切り替えるかどうかの判断は、機能の多さではなく「扱う情報の機密度」を軸に置くのが最も合理的です。回答数の上限に達したかどうかよりも、セキュリティや分析機能、サポートの欠如が実務の壁になるからです。
無料ツールでできること・限界
社内の簡易調査やイベントの出欠確認、個人を特定しない意見収集であれば、GoogleフォームやMicrosoft Formsなどの無料ツールで十分に対応できます。コストがかからず、その場ですぐ配信できる手軽さは大きな利点です。
一方で、ビジネス利用では次のような限界に直面します。
- 設問数や回答数に上限があり、規模の大きい調査に対応しにくい
- デザインの自由度が低く、ブランドイメージを反映できない
- ISMSやPマークなどのセキュリティ認証がなく、情シス審査を通しにくい
- 導入・運用時に相談できる担当者のサポートがない
たとえばGoogleフォームでは、新しい回答の通知がメールに届くだけで対応が遅れやすく、デザインのカスタマイズもほとんどできません。結果の概要を共有する際に想定外の範囲まで公開してしまうリスクもあります。こうした不便が積み重なると、無料の手軽さより運用の負担が上回っていきます。
有料ツールへの切り替えを検討すべきタイミング
これらの限界が業務に響き始めたら、有料ツールへの移行を検討する時期です。特に、氏名や連絡先などの個人情報を含むアンケートを実施する場合は、セキュリティ認証のある有料ツールを選ぶほうが安全です。次のようなシグナルが切り替えの目安になります。
- 氏名・連絡先など個人情報を扱う調査を始める
- フォームに自社のブランドロゴを掲載したい
- 回答数が無料プランの上限を超えるようになった
- 回答をクロス集計して深く分析したい
- 情報システム部門の審査を通す必要が出てきた
ブランドロゴの掲載、広告の非表示、クロス集計、CSV出力といった要件が出てきた時点が、有料ツールを本格的に検討するタイミングです。まずは候補ツールの無料トライアルで使い勝手を確かめてから契約を決めてください。
アンケート作成ツールに関するよくある質問

ツールを選び終えた後に、実務で残りやすい疑問を3つに絞って回答します。セキュリティ、回答率、データ連携の3点は、導入前に把握しておくと後のトラブルを防げます。
Q1. 無料ツールをビジネスで使っても問題ありませんか?
個人を特定しない社内調査であれば、無料ツールでも問題なく使えます。ただし氏名や連絡先などの個人情報を扱う場合は、セキュリティ認証を備えた有料ツールを導入するほうが安全です。扱う情報の機密度で使い分けてください。
Q2. 回答率を上げるにはどうすればよいですか?
設問数を5〜10問程度に抑え、回答者の負担を軽くすることが効果的です。あわせてスマートフォンで回答しやすいかを確認し、必要に応じて回答者へのインセンティブを用意すると回答率が上がりやすくなります。長すぎるアンケートは途中離脱の最大の原因です。
Q3. ExcelやGoogleスプレッドシートと連携できますか?
多くのツールがCSV出力やExcel連携に対応しています。GoogleフォームはGoogleスプレッドシートへ、Microsoft FormsはExcelへ直接連携でき、集計の手間を大きく減らせます。連携の可否と方式は、選定時にあわせて確認しておくと安心です。
まとめ

アンケート作成ツールは、機能の多さで選ぶのではなく、「何のために誰に聞くか」と「集めたデータをどこで使うか」を先に固めることで、自社の用途に過不足のない1本が見えてきます。この2つが明確になれば候補は自然と2〜3本に絞り込めるので、あとは無料プランやトライアルで実際の操作感を確かめてから決めるのが現実的です。Googleフォームの通知や分析に限界を感じているなら、その不便がどの観点で起きているかを整理すると、次に選ぶべき方向が定まります。
用途別に、どのツールを起点に検討すればよいかを最後に整理します。
| 用途 | 起点になるツール | 目安料金 |
| 社内・手軽に始めたい | Googleフォーム | 無料 |
| フォーム+顧客管理 | formrun | 月額2,980円〜 |
| 分析を重視したい | SurveyMonkey | 月額4,600円〜 |
| 大規模・高セキュリティ | WEBCAS formulator | ASP型 月額30,000円〜 |
| モニター調査・市場調査 | Surveroid | 1万円〜 |
まずは自社の調査目的とデータの活用先を書き出し、この表を起点に候補を2〜3本まで絞り込んでください。そのうえで無料プランやトライアルで触れてみれば、機能一覧では分からなかった使い勝手が見えてきます。
集めた回答は、関係者が読み返せる形で残して初めて次の打ち手につながります。NotePMは、集計結果や考察を蓄積し、AIが必要な情報を検索して要約で返します。調査の結果を組織の判断材料にしたい場合は、30日間の無料トライアルで試してみてください。