【無料】運用設計書のサンプル10種類|記載内容や作成方法も解説

2024年10月11日(金) テンプレート

運用設計書は、システムやサービスを問題なく運用するために欠かせない文書です。しかし、実際に作成しようとすると「何を書けばいいのか」「どのようにまとめるべきか」と悩む人も多いかもしれません。また、すでに設計書を作成したことがあっても「さらに効率的で見やすい設計書にしたい」と感じている人もいるでしょう。

本記事では、運用設計書のサンプルを紹介するとともに、作成方法や意識したいポイントを解説します。はじめて設計書を作る人や、よりわかりやすく効率的な設計書を作りたい人は、ぜひ最後までご覧ください。

 

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運用設計書とは?

運用設計書は、システムの運用ルールや運用方法、障害対応の方法などをまとめた文書です。システムを安定して動かすために必要な情報が記載されています。

たとえば、システムに問題が発生した場合に、どの担当者が対応するべきか、どのような手順で問題を解決すればよいのかなどがくわしく書かれています。運用設計書を見れば、トラブルが発生したときでも慌てることなく、迅速で正確な対応ができるでしょう。

運用設計書があれば、システムの停止時間をできるだけ短くでき、業務全体への影響を最小限におさえることが可能です。企業や組織にとって、運用設計書はなくてはならない重要なツールなのです。

運用設計書の分類

運用設計書は「業務運用設計書」「基盤運用設計書」「運用管理設計書」の3つに分類されます。

種類 目的
業務運用設計書 ユーザーが適切にシステムを使うためのもの
基盤運用設計書 システムの基盤となるアプリケーションやインフラを運用するためのもの
運用管理設計書 システムを運用するためのルールと基準を策定したもの

それぞれの目的を理解して運用設計書を作成すれば、システムをより効率的かつ安定して運用できるでしょう。

運用設計書の記載内容

運用設計書には、システムを安定して運用するために必要な内容が記載されています。たとえば、運用に求められる要件やシステムの知識、関連する人物とその役割、運用項目ごとの目的やゴールなどが含まれます。

具体的な記載内容は以下の通りです。

  • 基本方針
  • 業務内容
  • ユーザー・システム管理者
  • システムの管理項目
  • システム運用体制
  • 運用スケジュール
  • 障害対応

これらの内容をまとめて文書にすることで、関係者全体で同じ情報を共有し、効率的で安定したシステム運用が可能になります。また、新しいメンバーの教育や、急なトラブルが起きたときの対応にも役立つでしょう。

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【無料】運用設計書のサンプル10種類

すぐに使える運用設計書のサンプルを10種類紹介します。

  • 基本的な運用設計書のサンプル
  • ネットワーク運用設計書のサンプル
  • クラウド運用設計書のサンプル
  • セキュリティ運用設計書のサンプル
  • ERPシステム運用設計書のサンプル
  • アプリケーション運用設計書のサンプル
  • バックアップ運用設計書のサンプル
  • ユーザーサポート運用設計書のサンプル
  • IT資産管理運用設計書のサンプル
  • データベース運用設計書のサンプル

汎用性のある基本的なサンプルから特定の目的に特化したサンプルまで、幅広く紹介します。ぜひ自社の目的に合わせてカスタマイズしてお使いください。

基本的な運用設計書のサンプル

基本的な運用設計書のサンプルです。システム全体の運用手順を標準化し、円滑に業務を進めるために使用します。ベーシックな作りのため、さまざまな目的に合わせてカスタマイズ可能です。

基本的な運用設計書のサンプル

基本方針

システム全体の可用性と安定性を最優先し、業務の円滑な遂行を支援するため、すべての運用プロセスを標準化する。定期的なメンテナンスとモニタリングにより、トラブルの予防と迅速な対応を実現し、システムの信頼性を向上させる。

目的: システム全体の安定運用と効率的な管理
対象: サーバ、ネットワーク、アプリケーション全般
担当者: 運用管理者 ○○
運用時間: 平日9:00-18:00
定期メンテナンス: 毎週金曜日23:00~翌日2:00

運用フロー:

  1. 日次業務:
    • システム稼働状況確認: 各サーバの稼働率、エラーログ、CPU・メモリ使用率を監視。稼働率が90%をこえるシステムは特別に注意し、アラートを発生させる。
    • ネットワークトラフィックの監視: ネットワーク帯域使用状況を監視し、ピーク時の利用が過度にならないよう調整。とくにVPN接続の状況を確認し、不正アクセスの監視も実施。
    • バックアップ状況の確認: 前日のバックアップが正しく完了しているか確認。失敗した場合は即座に再実行し、問題解決を図る。
  2. 週次業務:
    • セキュリティパッチ適用: 全サーバおよびネットワーク機器に最新のセキュリティパッチを適用。適用前後の動作確認を実施し、問題がないことを確認。
    • システムパフォーマンスのチューニング: 高負荷がかかっているシステムのパフォーマンス改善作業。ディスクの断片化解消、リソースの割り当て最適化などを行う。
    • 障害アラートのレビュー: 1週間で発生したすべてのアラートをレビューし、必要に応じて設定の調整を行う。頻発するアラートは根本的な解決策を検討。
  3. 月次業務:
    • システム稼働状況報告: システム全体の稼働率、エラー数、リソース使用状況をまとめた月次レポートを作成。経営層および担当部署に提出。
    • ネットワークおよびサーバパフォーマンス分析: ネットワークおよびサーバの使用状況をデータに基づき分析し、リソースの追加や見直しが必要かを検討。
    • システム改善提案: 月次レポートに基づき、必要なシステム改善策を提案。ハードウェアの増強、運用フローの変更などを含む。

障害対応手順:

  1. 障害発生:
    • アラート通知: 障害発生時には即座に担当者へアラートが通知される。専用のツール(例: PagerDuty)を使用し、複数経路での通知を行う。
    • ログ解析と障害箇所特定: 障害が発生したシステムのエラーログを確認し、問題の根本原因を特定。ログ解析ツール(例: Splunk)を使用し、迅速な問題解決を図る。
  2. 初期対応:
    • 影響範囲の確認: 障害が発生したシステムが他の業務システムに影響を与えていないか確認。影響範囲が広い場合は、緊急会議を召集し対応策を共有。
    • 暫定措置の実施: すぐに解決できない場合、影響範囲を最小限におさえるための暫定措置を実施(例: サーバ再起動、ネットワーク経路の変更)。
  3. 復旧作業:
    • システム復旧: 原因が特定された場合、適切な復旧作業を行う。必要に応じてバックアップからの復元を実施。
    • テストと確認: 復旧後は、システムが正常に動作しているかをテスト。全システムでの通信確認、リソース使用率のチェックを行う。
  4. 報告と再発防止:
    • 障害レポート作成: 障害の発生原因、対応内容、今後の対策を含めたレポートを作成。上司および関連部門へ提出。
    • 再発防止策の検討: 同様の問題が発生しないよう、根本的な再発防止策を検討し、必要な変更を運用フローに組み込む。

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ネットワーク運用設計書のサンプル

ネットワーク運用設計書は、ネットワークを安定稼働させ、障害が起きたときにスムーズに対応するために使用します。

ネットワーク運用設計書のサンプル

基本方針

ネットワークインフラの安定稼働を維持するため、24時間365日の監視体制を確立。ネットワークトラフィックの監視を強化し、リソースの最適化とセキュリティ強化を図る。障害発生時には迅速な復旧を目指し、影響範囲を最小限に留める。

目的: 社内ネットワークの安定運用
対象: LAN、WAN、VPN、スイッチ、ルーター
運用担当者: ネットワーク管理者 ○○
運用時間: 24時間365日
監視ツール: Nagios, Zabbix

運用フロー:

  1. 日次業務:
    • ネットワーク帯域監視: 帯域使用率のリアルタイム監視を行い、閾値をこえた場合は即座にアラートを発生。とくにVPN接続やリモートアクセスの監視を強化。
    • トラフィック分析: ネットワークトラフィックの詳細ログを確認し、異常なトラフィックやスパイクがないかを確認。不審なトラフィックを検知した場合は、即時対応を行う。
    • 障害通知の確認: 障害アラートが発生した場合、詳細なログを取得し、ネットワーク全体に影響がないかを確認。
  2. 週次業務:
    • ファームウェアおよびソフトウェアアップデート: ルーターやスイッチのファームウェア、VPNソフトウェアの定期アップデートを実施。アップデート後は接続状況やパフォーマンスを確認。
    • ネットワークルーティング確認: ネットワークルーティングテーブルを確認し、最適なルーティングが行われているか確認。不適切なルーティングが検出された場合は即時修正。
    • 冗長化設定の確認: ネットワーク機器の冗長化設定を確認し、障害発生時の自動切り替えが正常に機能するかをテスト。
  3. 月次業務:
    • トラフィックレポートの作成: ネットワークトラフィックの月次レポートを作成し、帯域利用状況や障害発生件数を報告。問題が多発しているエリアについては改善提案を含める。
    • ットワーク構成の最適化: トラフィック分析に基づき、ネットワーク構成の見直しを実施。新しい機器の導入や既存機器のアップグレードを検討。
    • セキュリティ診断の実施: ネットワーク全体のセキュリティ診断を実施し、不正アクセスの可能性や脆弱性を確認。必要に応じてセキュリティポリシーの強化を行う。

障害対応フロー:

  1. 初期対応:
    • 障害検知後の自動通知: 障害が検知された場合、ネットワーク監視ツールが自動的に担当者へ通知を送信。異常トラフィックやハードウェア故障が原因かを確認。
    • 影響範囲の特定: 障害が発生したネットワークセグメントを特定し、他のセグメントに影響が広がらないよう隔離。
  2. 復旧作業:
    • ハードウェア障害: ハードウェア故障の場合、予備機器に切り替えるか、修理を手配。切り替えが完了後、すべての接続確認を実施。
    • 設定ミスやソフトウェア障害: 設定変更やソフトウェアの再インストールを行い、通信を復旧。ルーティングテーブルやVLAN設定を再確認。
  3. 最終確認および報告:
    • 全体復旧確認: 障害発生時に影響を受けたすべてのセグメントで通信が正常に行われているかを確認。必要に応じて追加のテストを実施。
    • 障害レポート作成: 障害発生の原因、対応内容、今後の対策を含めたレポートを作成し、上司および関係部署へ提出。

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クラウド運用設計書のサンプル

クラウド運用設計書は、クラウドの運用方法やトラブル対応が記載されており、最適な管理と運用を行うために使用します。

クラウド運用設計書のサンプル

基本方針

クラウドインフラの効率的な運用を通じて、リソースの最適化とコスト管理を徹底し、可用性を最大限に高める。とくにクラウド特有の自動化とスケーラビリティを活用し、柔軟かつ信頼性の高い運用を実現する。障害発生時には迅速な復旧と影響範囲の最小化を目指す。

目的: クラウドサービス(AWS, Azure, GCP)の運用
対象クラウド: AWS EC2, S3, RDS, Lambda
担当者: クラウド管理チーム ○○
運用時間: 24時間365日
監視ツール: CloudWatch, Datadog

運用プロセス:

  1. 日次業務:
    • リソースの稼働監視: 各クラウドリソース(EC2、S3、RDSなど)の稼働状況を監視。インスタンスのCPU使用率、メモリ、ディスクI/Oなどを定期的に確認し、異常が発生した場合には即座に対応。
    • スケーリングの自動化確認: 自動スケーリング設定が正しく機能しているかを確認。必要に応じてスケーリングポリシーを調整し、予期せぬトラフィック増加に対応。
    • コストモニタリング: 日々のリソース利用状況を基に、予算内で運用されているかを確認。特定リソースのコストが急増した場合は即時に対処。
  2. 週次業務:
    • リソース利用量レビュー: 1週間分のクラウドリソース使用状況を分析。CPU使用率が常に高い場合は、リソースの追加や設定の見直しを行う。
    • バックアップ確認: 自動バックアップの設定が正しく機能しているかを確認。とくに、RDSや重要データのバックアップがスケジュール通り行われていることを確認。
    • セキュリティグループの確認: クラウド環境内で使用しているセキュリティグループやIAM(Identity and Access Management)の設定を定期的にレビューし、不必要なアクセスがないかを確認。
  3. 月次業務:
    • コスト分析レポートの作成: クラウドリソースの使用状況を基に、詳細なコストレポートを作成し、ムダなリソースの削減やコスト削減の提案を行う。
    • リソース拡張計画の検討: 今後のトラフィックやビジネス成長に対応するためのリソース拡張計画を策定。新たなクラウドサービス導入やスケールアップを検討。
    • セキュリティとコンプライアンス監査: 定期的にクラウドセキュリティポリシーおよびコンプライアンスに対する監査を実施し、必要に応じて改善策を提案。

障害対応フロー:

  1. 障害検知:
    • CloudWatchアラートによる通知: 障害が発生した場合、CloudWatchやDatadogからリアルタイムでアラートが発生し、担当者に通知。インスタンスダウン、リソース不足、ネットワークエラーが発生した際に即座に対処。
  2. 初期対応:
    • 障害箇所の特定: 障害が発生したインスタンスやサービスを特定し、影響範囲を確認。RDSの停止、EC2インスタンスのダウンタイム、S3のアクセス障害など、問題の根本原因を調査。
    • 暫定措置: 一時的なサービス停止が必要な場合、予備リソースに切り替えを実施。EC2インスタンスの再起動や、必要に応じて新しいインスタンスを立ちあげる。
  3. 復旧作業:
    • リソースの再起動またはリカバリ: 必要に応じてリソースを再起動し、バックアップから復元。S3やRDSのバックアップからのリカバリを行う。
    • クラウド環境全体の動作確認: 復旧後、全体のリソースが正しく動作しているかをテスト。とくにRDSやデータベースの正常動作を確認し、トランザクションの整合性を保つ。
  4. 最終確認および報告:
    • 障害レポート作成: 障害発生の原因、対応プロセス、復旧状況、再発防止策を含む詳細なレポートを作成し、関係者に共有。今後の対策を提案。
    • 再発防止策の実施: 同様の障害が再発しないよう、必要な設定変更やインフラの強化を実施。スケーリング設定やバックアップ頻度の見直しを行う。

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セキュリティ運用設計書のサンプル

セキュリティ運用設計書は、セキュリティの危険に対する対策や、問題が起きたときにすばやく対応するための方法を記載します。

セキュリティ運用設計書のサンプル

基本方針

全社システムのセキュリティを強化し、外部・内部からの攻撃や脅威に対する防御体制を強固にする。定期的な脅威分析を行い、最新のセキュリティ対策を導入。インシデントが発生した場合には迅速な対応を実施し、被害の最小化を目指す。

目的: 社内システムのセキュリティ強化
対象: ファイアウォール、ウイルス対策、IDS/IPS、脅威管理ツール
担当者: セキュリティ管理者 ○○
運用時間: 24時間365日

運用手順:

  1. 日次業務:
    • 脅威管理ツールによる監視: セキュリティ脅威の監視ツールを使用し、外部からの攻撃や内部の不正アクセスをリアルタイムで監視。不正な動作が検知された場合には即時アラートを発生。
    • ウイルス対策ソフトのスキャン実施: 各クライアントやサーバに導入されたウイルス対策ソフトのスキャン結果を確認。検出されたウイルスやマルウェアがあれば即座に隔離。
    • ファイアウォールログ確認: ファイアウォールのアクセスログを日次でレビューし、不審な通信や過剰なトラフィックがないかを確認。特定のポートへの過剰なアクセスがあればポリシーを見直す。
  2. 週次業務:
    • IDS/IPSログのレビュー: IDS/IPSシステムで検出された脅威や不正な動作を確認。攻撃の兆候があれば、該当IPアドレスをブロックし、通信ルールを修正。
    • ファイアウォールルールの見直し: ファイアウォールに設定されたルールを定期的に見直し、不要なポートやサービスをブロック。社内システムの最小限のアクセスを許可するポリシーを強化。
    • 脆弱性診断の実施: 社内システムに対する脆弱性スキャンを実施し、未対応のセキュリティリスクを発見。脆弱性が検出された場合、即座に修正パッチを適用。
  3. 月次業務:
    • セキュリティインシデントレポートの作成: 発生したすべてのセキュリティインシデントをまとめたレポートを作成。経営層や関連部門に共有し、対応策や改善提案を報告。
    • セキュリティ訓練の実施: 社内ユーザーに対して定期的にフィッシングメール対策や、基本的なセキュリティトレーニングを実施。エンドユーザーのセキュリティ意識を高める。
    • セキュリティポリシーの更新: 最新の脅威に対応するため、社内セキュリティポリシーを定期的に更新し、新しいガイドラインを策定。

セキュリティインシデント対応:

  1. インシデント発生時の即時対応:
    • インシデント検知後の対応: IDS/IPSシステムが脅威を検知した場合、即座にセキュリティ管理者に通知。脅威の詳細なログを取得し、攻撃源を特定。
    • 影響範囲の確認: 被害が他のシステムやユーザーに波及していないかを確認。ネットワークセグメントや影響を受けたサーバの隔離を行う。
  2. 復旧および対策:
    • 感染箇所の隔離と消毒: ウイルス感染や不正アクセスが発生した場合、該当システムを隔離し、修正パッチを適用。感染デバイスの消毒作業を実施し、再発防止策を講じる。
    • バックアップからの復元: データが破損した場合、バックアップからのデータ復元を実施。復元後、正常に動作しているかを確認。
  3. 報告と再発防止策の策定:
    • セキュリティインシデントレポート作成: インシデントの発生原因、対応内容、復旧作業の詳細をレポートにまとめ、経営層および担当部門に報告。
    • 再発防止策の実施: 同様のインシデントが再発しないよう、セキュリティ設定の見直しや追加の防御策を導入。

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ERPシステム運用設計書のサンプル

ERPシステム運用設計書は、システムを安定稼働させ、データを正確に管理するために使用します。

ERPシステム運用設計書のサンプル

基本方針

ERPシステムは全社的な業務管理の中核を担うため、システムの可用性とデータの正確性を最優先とする。業務プロセスに密接に関わるため、安定した稼働環境を維持し、継続的な業務改善とシステムの最適化を目指す。

目的: ERPシステムの安定稼働と業務支援
対象: SAP, Oracle ERP
担当者: ERP管理チーム ○○
運用時間: 平日9:00-18:00、ただし24時間体制で監視

運用フロー:

  1. 日次業務:
    • ERPデータの同期確認: 毎日、ERPシステム内のデータ同期が正しく行われているかを確認。会計データ、在庫データ、人事データなど重要データにとくに注意を払う。
    • ユーザーアクセスの監視: システムへのアクセスログを日次で確認し、不正アクセスや異常な操作がないかを確認。特定の時間帯にアクセスが集中していないかも監視。
    • トランザクションエラーログの確認: 各業務部門のトランザクション処理のエラー発生状況を確認。エラーが頻発している業務については、担当部署と協力し、解決に向けた対策を実施。
  2. 週次業務:
    • システム全体のパフォーマンス確認: ERPシステムのリソース使用状況を確認。とくにCPUやメモリの使用状況に注意し、システムがピーク時に高負荷で動作している場合はリソース増強を検討。
    • ユーザー権限管理の見直し: 各ユーザーが適切な権限を持っているかを定期的に確認し、不正なアクセスがないかを監査。退職者や異動者のアカウントを整理。
    • 業務部門からのフィードバック反映: 各業務部門からのシステム利用に関するフィードバックを集め、必要な改修や機能追加を検討。とくに、業務効率を改善できるポイントに注力。
  3. 月次業務:
    • 月次データの締め処理確認: 会計・人事・生産管理などの各部門の月次締め処理が正常に完了したかを確認。エラーが発生した場合は、迅速に修正を行い、再処理を行う。
    • ERPシステムのアップデート: 新しいモジュールや機能が追加された場合、適切にテストし、問題がないことを確認後、本番環境へ適用。影響範囲を事前に把握し、業務への影響を最小化。
    • データベース最適化: ERPのデータベースを月次で最適化し、クエリの速度を向上させる。とくにトランザクション処理において遅延が発生しないよう調整。

障害対応フロー:

  1. 障害発生時の初期対応:
    • システムモニタリングツールによる通知: ERPシステムで障害が発生した場合、モニタリングツールによって即座に担当者にアラートが送信される。とくにトランザクションのエラーや同期失敗が発生した際には緊急対応が必要。
    • 障害の影響範囲の特定: システム内で発生した障害の影響範囲を確認し、どの業務部門に影響が出ているかを特定。業務が停止している部門があれば優先的に対応を行う。
  2. 復旧作業:
    • システムの再起動または部分復旧: 必要に応じてシステム全体または一部モジュールの再起動を実施。特定のトランザクションが失敗している場合は、その範囲でのリカバリを試みる。
    • データのリストア: データに破損が発生している場合は、最新のバックアップデータからリストアを実施。リストア後、再度トランザクションを実行し、データの整合性を確認。
  3. 最終確認と報告:
    • 業務部門への通知: システムが復旧した後、影響を受けた部門に対して復旧完了を通知し、業務が正常に再開できるかを確認。必要に応じてテストトランザクションを実施。
    • 障害レポートの作成: 障害の発生原因、対応内容、復旧時間、再発防止策を含めた詳細な障害レポートを作成し、経営層および関係部署に提出。

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アプリケーション運用設計書のサンプル

アプリケーション運用設計書は、日常的なアプリケーションの運用・保守方法や、トラブルが起きたときの対処方法を記載します。

アプリケーション運用設計書のサンプル

基本方針

アプリケーションのパフォーマンスと可用性を最大限に確保し、ユーザーに安定したサービスを提供することを最優先とする。バグや障害が発生した場合には迅速に対応し、障害発生の再発防止に努める。また、定期的にパフォーマンスの最適化と改善を行い、アプリケーションの品質向上を図る。

目的: Webアプリケーションの安定運用と保守
対象アプリケーション: 社内ポータル、ECサイト、業務支援アプリケーション
担当者: アプリケーション管理者 ○○
運用時間: 24時間365日

運用フロー:

  1. 日次業務:
    • アプリケーションパフォーマンス監視: 各アプリケーションのCPU使用率、メモリ消費、応答時間を監視。閾値をこえた場合はアラートが発生し、速やかに対応。
    • エラーログの確認: アプリケーションログを日次で確認し、致命的なエラーや警告が発生していないかをチェック。特定のエラーが頻発する場合は、原因を分析し修正。
    • トラフィック監視と負荷分散確認: サーバへのアクセスが増加した場合、負荷分散機能が正しく機能しているかを確認。トラフィックのスパイクが予想される場合は、事前にキャパシティを増やす。
  2. 週次業務:
    • コードレビューとパフォーマンス改善: アプリケーションのコードを週次でレビューし、パフォーマンス改善やバグ修正を検討。とくにリクエスト処理に時間がかかっている部分を最適化。
    • バックエンドサービスとの接続確認: データベースや外部APIとの連携部分が正しく動作しているかを定期的にテスト。接続が不安定な場合、原因を調査し、回復措置を取る。
    • ユーザーフィードバックの反映: ユーザーからのバグ報告や改善要望を集め、次回のリリースで対応する事項をリストアップ。とくにユーザーエクスペリエンス向上に寄与する提案を優先。
  3. 月次業務:
    • アプリケーション全体の健全性評価: アプリケーション全体のパフォーマンス、信頼性、ユーザー満足度を評価し、改善策を提案。とくにリソースの使用状況やレスポンスタイムを注視。
    • セキュリティパッチ適用: 使用しているフレームワークやライブラリのセキュリティパッチを確認し、必要な更新を実施。とくに、脆弱性が発見された場合は緊急対応。
    • 新機能追加およびテスト: 新機能やモジュールの追加を検討し、開発とテストを実施。本番環境に適用する前に、ユーザーテストを実施し、問題がないか確認。

障害対応フロー:

  1. 障害発生時の初期対応:
    • エラーログ確認と即時対応: アラートが発生した場合、すぐにエラーログを確認し、問題の範囲を特定。アプリケーションのどの部分でエラーが発生しているかをすばやく把握し、暫定措置を講じる。
    • 影響範囲の確認: 障害の影響範囲を特定し、他のアプリケーションやユーザーに影響が出ていないかを確認。特定の機能に障害が集中している場合は、その部分の利用を一時的に制限。
  2. 復旧作業:
    • アプリケーションのリロードまたは再起動: 一部の機能で障害が発生している場合、該当サービスを再起動し、動作を確認。全体的な障害が発生している場合は、サーバ自体を再起動し、サービスの正常性を確認。
    • リソースのスケールアップ: リソース不足による障害が発生した場合、サーバやメモリリソースの追加を行い、トラフィックに耐えられるキャパシティを確保。
  3. 最終確認と再発防止策:
    • 動作確認とユーザー通知: 復旧作業が完了した後、各機能が正常に動作しているかを確認し、エンドユーザーに対して正常稼働の通知を行う。重要な修正が行われた場合は、メンテナンス通知を発信。
    • 再発防止策の実施: 同様の障害が再発しないよう、根本的な原因を分析し、コードの修正やインフラの強化を実施。とくに負荷が集中する部分については、負荷分散やキャッシュの最適化を検討。

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バックアップ運用設計書のサンプル

バックアップ運用設計書は、重要なデータを守るために、バックアップの方法やデータを元に戻す手順をまとめます。トラブルが起きたときでもデータを確実に復旧するために必要です。

バックアップ運用設計書のサンプル

基本方針

システムの稼働に必要なすべてのデータを安全に保管し、災害や障害発生時にも迅速に復旧できる体制を整備する。バックアップポリシーを明確化し、定期的なテストを実施することで、データ消失のリスクを最小限におさえる。

目的: 重要データの安全なバックアップと迅速なリカバリ
対象データ: サーバデータ、クラウドストレージ、データベース
担当者: ITバックアップ管理者 ○○
バックアップ頻度: 日次/週次/月次

運用フロー:

  1. 日次業務:
    • 日次バックアップの確認: 前日に実施したバックアップが正しく完了したかを確認。失敗が発生した場合は、即座に再バックアップを実施し、問題箇所を特定して修正。
    • 重要データの差分バックアップ: データベースや重要ファイルについては、日次で差分バックアップを実施し、最新データが確実に保管されているかを確認。
  2. 週次業務:
    • フルバックアップの実施: 全システムのフルバックアップを週次で実施。とくに業務システムや顧客データベースについては完全なコピーを作成し、複数の場所に保管。
    • バックアップログのレビュー: 1週間分のバックアップログを確認し、エラーや失敗がないかを確認。失敗したバックアップがあれば、その原因を調査し、再発防止策を実施。
  3. 月次業務:
    • バックアップテストの実施: 実際にバックアップからのリカバリテストを実施し、データの復元が正常に行われるかを確認。とくに災害発生時に必要となる重要データについては定期的にテストを実施。
    • バックアップポリシーの見直し: データの重要性や業務の変化に応じて、バックアップポリシーを見直し、必要に応じてバックアップ頻度や保存期間を調整。

障害対応フロー:

  1. データ消失や障害発生時の対応:
    • 迅速なリストア開始: データ消失やサーバ障害が発生した場合、即座に最新のバックアップからのデータリストアを開始。障害の影響を最小限におさえるため、優先度の高いデータから復旧作業を行う。
    • 原因調査と再発防止策: 障害の原因を調査し、再発防止策を講じる。とくにバックアップ自体に問題があった場合、システム設定やハードウェアの見直しを行う。
  2. 復旧後の最終確認:
    • データ整合性の確認: 復旧が完了した後、データが正しく復元されているかを確認。とくにデータベースやトランザクションデータにおいて、整合性が保たれていることを確認。
    • 障害報告書の作成: 障害発生の詳細、対応内容、復旧にかかった時間、再発防止策を含む報告書を作成し、上司および関連部署に提出。

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ユーザーサポート運用設計書のサンプル

ユーザーサポート運用設計書は、ユーザーからの質問や問い合わせがあったときに、どのように対応するかの手順をまとめます。

ユーザーサポート運用設計書のサンプル

基本方針

ユーザーの満足度を最大限に高めるため、迅速かつ的確な対応を行い、サポート体制の向上を図る。すべての問い合わせは標準化されたプロセスに従い、記録・分析され、継続的な改善に役立てる。エンドユーザーの課題解決に向け、技術的サポートとともに適切なコミュニケーションを重視する。

目的: ユーザーサポートの効率化と品質向上
対象ユーザー: 社内ユーザーおよび外部顧客
担当者: ユーザーサポートチーム ○○
サポート時間: 平日9:00-18:00、ただしクリティカルな問題には24時間体制で対応

運用フロー:

  1. 日次業務:
    • 問い合わせの受付と優先順位付け: メール、電話、チャット経由で受け付けたすべての問い合わせをシステムに登録。問い合わせ内容の緊急度に応じて、対応優先度を設定し、担当者に割り振る。
    • FAQおよびドキュメントの確認と更新: よくある質問や問題を解決するためのFAQを確認し、必要に応じて更新。FAQの更新内容については、すべてのサポートチームメンバーに共有。
    • 対応状況のモニタリング: 全案件の進捗状況を確認し、未対応または遅延している案件については担当者にリマインドを送信。とくに重大な問題が長引く場合は、上位エスカレーションを実施。
  2. 週次業務:
    • サポートチームの定例ミーティング: ユーザーサポートチーム全員での定例ミーティングを開催。サポート案件の傾向、解決困難な案件、ユーザーフィードバックなどを共有し、改善策を検討。
    • 顧客満足度調査の実施: ユーザーサポートの終了後に顧客満足度調査(CSAT)を実施。フィードバックに基づき、チームの対応方法やプロセスを改善。
    • トレーニングの実施: サポートチームに対して新しいツールの使い方やトラブルシューティングのスキル向上を目的としたトレーニングを実施。とくに、新たに発生した問題に対応するための知識共有に注力。
  3. 月次業務:
    • サポート案件の分析レポート作成: 1ヶ月間のサポート案件を分析し、解決に要した時間、頻出する問い合わせ内容、顧客満足度などをレポートにまとめ、経営層および関連部門に報告。
    • 問題傾向の分析: 特定の機能やシステムに対して頻繁に発生している問題がないかを分析。発生頻度の高い問題については、改善策を提案し、開発チームと共有。
    • サポート体制の見直し: 既存のサポート体制を評価し、必要に応じてサポート時間の延長やリソースの追加を検討。とくに外部顧客からの要望に応じたサポート体制を整備。

障害対応フロー:

  1. 問い合わせ受付後の初期対応:
    • 問題の初期診断: 問い合わせ内容に基づき、問題の初期診断を実施。必要に応じてログや設定情報を収集し、問題の原因を特定。
    • 暫定対応の提案: すぐに解決できない問題については、暫定的な解決策や回避策をユーザーに提案。問題の完全解決に向けた手順についても説明。
  2. エスカレーション対応:
    • 担当者間のエスカレーション: 重大な問題や複雑な技術的課題が発生した場合、迅速に専門チームや上位管理者へエスカレーション。担当者が対応に困難を感じた場合も同様に対応。
    • 開発チームへのフィードバック: ソフトウェアやシステムのバグに起因する問題が確認された場合、開発チームへ詳細な問題報告書を提出。対応スケジュールが決まった場合は、ユーザーに状況を適宜報告。
  3. 解決後の最終確認:
    • 解決内容の共有: 問題が解決した後、エンドユーザーに解決内容と今後の対応方針を説明。必要に応じて操作マニュアルや設定手順書を提供し、再発防止策を講じる。
    • 問題の記録とナレッジ化: 対応した問題について、詳細な解決方法や手順をシステムに記録。次回同様の問題が発生した際に迅速に対応できるよう、ナレッジベースを更新。

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IT資産管理運用設計書のサンプル

IT資産管理運用設計書は、IT機器やソフトウェアを効率よく管理し、使用状況を把握するために使います。

IT資産管理運用設計書のサンプル

基本方針

IT資産のライフサイクルを管理し、資産の有効活用を図る。効率的な資産の調達、運用、廃棄プロセスを構築し、コスト削減およびリスク管理を強化。資産の最新状態を常に把握し、不正使用や漏洩を防止する。

目的: 社内IT資産の管理および最適化
対象資産: ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク機器、ライセンス
担当者: IT資産管理者 ○○
運用時間: 平日9:00-18:00

運用フロー:

  1. 日次業務:
    • 資産の登録・更新: 新規に購入したIT機器やソフトウェアライセンスをシステムに登録。登録時にシリアル番号、購入日、担当者を記録。古い資産が廃棄された場合は、記録から削除し、最新情報を保つ。
    • 資産の利用状況確認: IT資産管理ツールを使い、PCやサーバの稼働状況、ソフトウェアライセンスの使用状況を日次で確認。不正なライセンス使用や未使用の資産を発見した場合は対処。
  2. 週次業務:
    • ソフトウェアライセンスの監視と更新: 使用期限の迫ったライセンスや、利用が停止されたソフトウェアについては、更新の手続きや廃止を検討。定期的に使用量を確認し、不要なライセンスの削減を実施。
    • ハードウェアの利用状況レビュー: 1週間の間に使用頻度が低いハードウェア(とくにPCやサーバ)についてレビュー。未使用機器については再配置を検討。
  3. 月次業務:
    • 資産の棚卸し: IT資産の棚卸しを月次で実施。実物と記録が一致しているか確認し、不足や不正使用がないかを確認。とくに、ノートPCやモバイルデバイスの紛失や不正持ち出しに注意。
    • 資産のライフサイクル管理: 資産の耐用年数や性能劣化を確認し、更新時期を計画。古い資産は廃棄手続きを開始し、データの完全消去を徹底する。
    • コスト分析と最適化: 資産の保守・更新にかかるコストを分析し、コスト削減のための最適化案を検討。とくに、サブスクリプション型のライセンスやクラウドサービスの見直しを行う。

障害対応フロー:

  1. 資産故障時の初期対応:
    • 故障状況の確認: IT機器やソフトウェアに障害が発生した場合、担当者が初期診断を実施。とくにハードウェア故障の場合は、故障状況に応じて修理または交換を判断。
    • 予備機器の提供: 重要な業務に支障が出る場合、予備のIT機器を提供し、業務の停止を回避。交換後の機器は新たにシステムに登録し、適切なライセンス管理を実施。
  2. 修理・交換作業:
    • 修理の手配: 保守契約がある場合は、ベンダーに修理を依頼。保証期間内の機器については無料での修理対応を行い、修理後の動作確認を実施。
    • データ復元と再設定: 修理後または新しい機器に交換後、必要なデータを復元し、使用者の業務環境を再設定。ライセンスの再インストールやネットワーク接続の設定も同時に行う。
  3. 報告と再発防止策の策定:
    • 障害報告書の作成: 障害発生の原因、対応状況、今後の対策を記載した報告書を作成し、上司および関連部門に提出。再発防止策として、定期的な保守点検の計画を検討。
    • 資産管理ポリシーの見直し: 故障や障害が頻発している場合、資産管理ポリシーを見直し、機器の更新サイクルや予備機器の準備を改善。

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データベース運用設計書のサンプル

データベース運用設計書は、データベースの最適な運用をし、データを確実に保護するために使用します。

データベース運用設計書のサンプル

基本方針

データベースはシステムの心臓部であり、常に安定した稼働とデータの整合性が求められる。データの整合性と安全性を確保し、定期的なバックアップとパフォーマンス最適化を行うことで、ビジネスに不可欠な情報資産を保護する。

目的: データベースの安定運用とパフォーマンス向上
対象DB: MySQL, PostgreSQL, OracleDB
担当者: データベース管理者 ○○
運用時間: 24時間365日

運用フロー:

  1. 日次業務:
    • データベースの稼働監視: CPU使用率、メモリ消費、ディスクI/Oなどを監視し、異常があれば即座に対応。とくにデッドロックやトランザクションの長時間実行に注意。
    • バックアップの確認: 毎日実施しているデータベースのバックアップが正しく完了しているかを確認。エラーが発生している場合は、すぐに再バックアップを実施。
    • エラーログのチェック: データベースのエラーログを日次で確認し、クエリの失敗や接続エラーが発生していないかをチェック。問題が見つかった場合は、クエリの最適化や設定変更を検討。
  2. 週次業務:
    • インデックスの最適化: データベース内のインデックスを定期的に最適化し、クエリの実行速度を向上。とくに、大量のデータが挿入・更新されたテーブルについては重点的に最適化。
    • パフォーマンスモニタリング: 各テーブルやクエリのパフォーマンスを週次でレビューし、レスポンスタイムが長いクエリや過負荷のかかっているテーブルを最適化。必要に応じてデータベースのスケールアップを検討。
  3. 月次業務:
    • フルバックアップの実施: データベース全体のフルバックアップを実施。とくに重要なトランザクションデータについては、複数の場所に保管し、リカバリシナリオをテスト。
    • データベース容量の見直し: データベースの成長に伴い、ストレージ容量が適切かを確認。容量不足が予想される場合は、ストレージの追加やアーカイブ処理を検討。
    • セキュリティパッチの適用: データベースソフトウェアに対する最新のセキュリティパッチを確認し、必要な更新を適用。とくに外部アクセスが可能なデータベースについては、定期的な監査を実施。

障害対応フロー:

  1. 障害発生時の初期対応:
    • データベースモニタリングツールのアラート: データベースの稼働に異常が発生した場合、モニタリングツールが即座に担当者へ通知。CPUやメモリの過負荷、接続エラー、クエリのタイムアウトなどに迅速に対応。
    • クエリの実行停止および確認: 負荷が集中している場合、実行中の長時間クエリを停止し、問題のあるクエリの解析を開始。必要に応じてクエリの再実行や再設計を行う。
  2. 復旧作業:
    • データベースの再起動: データベースサーバがダウンした場合、サーバを再起動し、システムの復旧を確認。とくにクラスタ構成の場合は、各ノードの同期状況をチェック。
    • データのリカバリ: 障害によりデータが破損した場合、バックアップからのデータリカバリを実施。リカバリ後、データの整合性をチェックし、再度クエリを実行して正常に動作することを確認。
  3. 障害レポートと再発防止策:
    • 障害レポートの作成: 障害発生の原因、対応内容、復旧プロセス、再発防止策を記載したレポートを作成し、関係部署に報告。とくに大規模障害の場合は、詳細な分析を行い、再発防止策を策定。
    • 再発防止策の実施: 同様の障害が発生しないよう、データベースの設定やクエリ設計の改善を実施。とくにスケーリングや負荷分散に問題がある場合、クラスタリングやキャッシュの導入を検討。

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運用設計書を作成する手順5ステップ

運用設計書を作成するための手順5ステップを紹介します。

  1. 記載内容の情報収集・検討
  2. 目次・構成の作成
  3. 内容を作成
  4. 仮運用
  5. 定期的な見直し・改善

わかりやすい運用設計書を作成するために、ひとつずつ着実に進めていきましょう。

>関連記事:ドキュメント作成ツールおすすめ6選!選び方や作成のコツを解説

1.記載内容の情報収集・検討

運用設計書を作成するときは、まず記載内容の情報収集・検討からはじめます。基本的には、システムの開発設計と並行して進めていきます。

対象となるシステムやサービスの概要を把握するために、開発チームや運用担当者などさまざまな関係者にヒアリングを行い、必要な情報を漏れなく集めましょう。

丁寧な情報収集と深い検討を行うことで、その後の工程がスムーズになり、実用的で効果的な運用設計書の完成につながります。

2.目次・構成の作成

記載内容の検討が終わったら、次は運用設計書の目次・構成を作成します。集めた情報を整理し、全体の枠組みを決定する重要なステップです。

運用設計書に必要な項目を整理しながら構成を組み立てましょう。その際、項目の重要度や関連性を考慮し、優先順位の高いものから並べていくことがポイントです。具体的には、運用の目的や基本方針を最上位に置き、続いて必要な環境や要件、具体的な管理項目、そして運用体制を配置していきます。

>関連記事:マニュアルの目次・構成作成ガイド|作り方や項目例、作成時のコツを解説

3.内容を作成

目次と構成が完成したら、具体的な内容を記入していきます。作成した構成にしたがって、各項目を明確かつ簡潔に記述しましょう。

複雑な概念や手順があれば、図表やフローチャートを使って視覚的に理解しやすくします。また、専門用語や難解な表現は避け、シンプルで平易な言葉を使うことも大切です。

常に読み手の立場に立って、わかりやすい表現を心がけることで、より実用的で効果的な設計書が完成します。

4.仮運用

運用設計書が完成したら、仮運用として実際に使ってみましょう。

実際の環境で試すことで、予想外の問題やわかりにくい点が見つかることが多いです。たとえば、手順が不足していたり現場の実情とずれていたりして、運用がスムーズに進まない部分が浮かび上がります。

仮運用中に見つかった問題点は、すぐに見直して必要な修正を加えましょう。現場の意見を取り入れ、実際の運用に合った内容にブラッシュアップすることで、質の高い運用設計書に仕上がります。

5.定期的な見直し・改善

運用設計書が完成し、実際に使用しはじめても、継続的な見直しと改善が必要です。システムの運用環境や要件は常に変化するため、定期的に運用設計書の内容をチェックし、現状とのズレがないか確認しましょう。

改善点が見つかったら速やかに反映させ、常に最新の情報に合わせて運用設計書を更新していきます。たとえば、新しい技術の導入や組織体制の変更、法規制の改正などに応じて、運用手順や管理項目を調整しましょう。

Web上で運用設計書を簡単に作れるツール「NotePM」

運用設計書作成時に意識したい3つのポイント

運用設計書作成時に意識したい3つのポイントを紹介します。

  • 可用性を確保する
  • 機密性を守る
  • 完全性を維持する

それぞれくわしく解説するので、運用設計書作成の際に参考にしてみてください。

>関連記事:情報管理の重要性とは?三原則やセキュリティリスク、徹底させる方法を解説

1.可用性を確保する

可用性とは、システムが継続して稼働できる能力のことです。ユーザーが必要なとき、情報にすぐにアクセスできる状態であることが重要です。

可用性を確保するためには、運用設計書にトラブルからの復旧手順や、業務を止めずに運用を継続させる方法を記載する必要があります。具体的な内容は、バックアップシステムの構築や、障害が発生したときの対応方法、定期的なメンテナンスの計画などです。これらを盛り込むことで高い可用性を実現し、システムの信頼性を保てます。

2.機密性を守る

機密性とは、重要な情報が漏洩しないよう適切に管理することを指します。情報漏えいは会社に深刻な影響を与えるおそれがあるため、あらゆる手段を講じて防止しなければなりません。

機密性を守るためにも、運用設計書には強固なセキュリティ対策やアクセス制限方法、監視方法などを記入しておきましょう。さらに、万が一アクシデントが発生した場合の対応手順も明記しておきます。

3.完全性を維持する

完全性とは、保有する情報が正確かつ完全で、許可されていない修正から保護され、常に最新の状態で管理されていることを意味します。完全性を保つことは、システムの品質と信頼性を保証するために重要です。

完全性を維持するためには、運用設計書に情報の更新手順や承認フローを明確に記載する必要があります。また、システムや環境の変化に応じて迅速かつ適切に情報を更新する仕組みの確立も重要です。たとえば、定期的な見直しプロセスや、変更管理の手順を詳細に記述し、常に最新かつ正確な情報が反映されるようにしましょう。

運用設計書の作成には『NotePM』がおすすめ

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>関連記事:NotePMの評判まとめ|メリット・デメリットや料金など網羅的に解説

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