古いナレッジマネジメントを刷新するには?歴史や最新の手法との違いも紹介

2024年03月28日(木) ナレッジ共有

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

企業や組織における「ナレッジマネジメント」の重要性に関心が寄せられたのは、「情報や知識の価値」が高まってきた近年になってからです。といっても、実はこうした取り組みそのものは意外に古くから進められてきました。

そこでこの記事では、ナレッジマネジメントの歴史から、今では古くなってしまっているナレッジマネジメントの手法と、その刷新方法までを解説します。職場で古いままのナレッジマネジメントが行なわれていないか、ぜひ参考にしてみてください。

 

このような方におすすめです

• 属人化を解消したい
• ベテラン社員のノウハウを継承したい
• バラバラな業務品質を標準化したい
• ナレッジマネジメントの進め方を知りたい


ナレッジマネジメントの歴史と発展

実は、「自社のナレッジマネジメントが古いままである」と気づかれていないケースも多々あります。そこで、どういった取り組みが古いナレッジマネジメントなのかわかりやすくなるように、簡単にその歴史から紹介していきます。

ナレッジマネジメントとは

「ナレッジマネジメント」とは、「知識(ナレッジ)」を、組織の資産として効果的に活用するためのプロセスや仕組みを整備・管理していく取り組みを指します。たとえば個人の経験に基づくノウハウを広くチーム内で共有していく取り組みなどが、ナレッジマネジメントの一環です。さらに、業務の基本的な進め方を示す業務マニュアルや、定型業務をスムーズに進行できるようにフォーマット化した社内文書、成果・経営状況を分析するための売上データや顧客データなども、「ナレッジ」に含まれます。ナレッジマネジメントは、企業にとって欠かすことのできないものと言えるでしょう。

関連記事:【完全版】ナレッジマネジメントの意味や手法をわかりやすく解説

1960年代:ナレッジマネジメントの基礎概念が誕生

「ナレッジマネジメント」という言葉が注目されるようになったのは、比較的最近です。しかし、その基礎となる概念が生まれたのは1960年代と、意外に古いのです。言及したのは、「マネジメント論」を体系化した経営学者として有名なピーター・ドラッカー。それまでは個人の勘やスキルなど、属人的な要素が経営に大きな影響を及ぼしていましたが、安定した成果を出すためには「知識の体系的な習得」が重要であると論じています。ただし、この時点では明確に「ナレッジマネジメント」という言葉が定義づけられてはいませんでした。

1980年代:情報機器の登場

業務にコンピュータが利用されるようになり始めた時代です。顧客情報や売上推移などの「情報」「データ」の蓄積が、大きな価値をもち始めるようになりました。個人ごとの知識やノウハウに頼るばかりではなく、情報をツールとして活用することが、組織全体のパフォーマンスを向上させていくという認識が一般化していきます。

1990年代:「ナレッジマネジメント」の理論化

「ナレッジマネジメント」という言葉が注目されるようになってきたのは、この時代でしょう。その概念の生みの親といわれるのは、日本の経営学者である野中郁次郎。著書『知識創造企業』では、個人が持つ知識である「暗黙知」を、誰もが理解できる「形式知」へと変換・共有することで、より高次の知識が生み出されると提唱されました。このプロセスを理論化した考え方が、現在もナレッジマネジメントにおける基礎モデル理論のひとつとされる「SECIモデル」です。『知識創造企業』は、世界各国で多くの賞を受賞するほど注目を集めました。

2000年代~:インターネットやAIの発展

インターネットが生活のなかにまで浸透したことで、企業が蓄積・管理する情報の量も爆発的に拡大していきました。これらの「情報」が企業にとって最重要の経営資源であるという点は、もはや疑う余地のないものとなっています。それに伴って、情報を可視化・共有して「知識」として活用できるようにする、つまり「ナレッジマネジメント」の取り組みに大きな関心が寄せられるようになったのです。また、情報量が個人では扱いきれない規模となってきたことから、「知識化」するための手法としてAIやデータマイニング、ビッグデータなどのテクノロジーが、経営やビジネスと密接に結びつくようになりつつあります。

古いナレッジマネジメントの手法

「古くなってしまったナレッジマネジメント手法」について、紹介します。もしも自社で当てはまっているものがありましたら、時代に合った形への刷新を検討していただく方が良いのかもしれません。

情報が紙媒体で管理されている

「ナレッジと呼べるものがずっと昔に作成された紙のマニュアルしかない」という会社も、いまだに数多く存在しています。紙媒体でナレッジを管理する場合には、なかなか更新することができないという点が、大きな課題です。なかには、新入社員に配布されるマニュアルが現在の業務と部分的に異なっているため、先輩がつきっきりで「この仕事はこうやって」と教えなければならず、手間がかかるうえ余計な混乱を生む原因ともなってしまっているケースまであります。

検索性が悪い

ナレッジは、従業員が「知りたい」「調べたい」と思っている時にすぐ取り出せる状態になっている必要があります。情報が蓄積されていたとしても、「どの情報がどこに保管されているか」がわからなければ、アクセスするまでに多大な手間がかかってしまい、活用されない状態になってしまうでしょう。また単純なファイルサーバー等でドキュメントを保管している場合など、特定のファイル名やキーワードを知らなければ見つけることができない状態では、広くナレッジを共有することもできなくなってしまいます。

アクセス権限を管理できない

ナレッジやデータは、現代の企業にとって最重要の資産となっています。もしも社内の業務情報や顧客情報の漏洩・紛失・破損といった事態が発生してしまえば、事業の存続にも影響を及ぼすかもしれません。ナレッジとして適切にマネジメントしていくためには、活用できるように「広く共有する」ことと、セキュリティの観点から「必要な人物にのみアクセスを許す」ことという、一見すると相反する運用を実現できるようなきめ細かなアクセス管理が求められるのです。

情報が蓄積されているだけ

膨大な情報が「貯めこまれているだけ」では、ナレッジマネジメントと呼ぶことはできません。組織に所属する様々な人物が活用できるようになって、初めてナレッジ(知識資産)となっていくのです。なかには、ナレッジマネジメントツールを導入したのに、「うまく運用されていない」というケースも。その場合、情報の収集や活用を呼びかけたり煩雑になっていく情報の整理をしたりする「担当者」がいない、といったことが主な原因になっているようです。

古いナレッジマネジメント手法を刷新するために

古いナレッジマネジメント手法を、改めていくための方針について紹介します。

Webプラットフォームへ移行する

まずは、管理の煩雑な紙媒体から脱却しましょう。紙媒体に比べ、Web上に保存されたナレッジは公開・共有が容易となります。検索機能も活用できるため、必要な情報をすぐに見つけられるようになり、ナレッジ活用が促進されていくでしょう。

関連記事:【2024年版】ナレッジ共有ツール タイプ別おすすめ 10選

幅広いメンバーに参加してもらう

組織のなかに埋もれたナレッジは、多くのメンバーが共有し更新していこうと取り組まなければ、発掘することはできません。従業員が「これは共有した方が良いだろう」と感じたその場でナレッジを投稿できるような、気軽な共有方法が必要となります。

セキュリティやコンプライアンスに対応する

ナレッジは、企業にとって従業員が広く共有し活用するべき重要な資産です。そしてそのなかには、顧客情報や重要なノウハウなど、外部に出すことのできない知識・情報も含まれます。ナレッジを必要とするメンバーへいきわたるように公開・共有しながらも、アクセス管理やセキュリティ機能により保護するマネジメントが不可欠となります。

NotePMを活用したナレッジマネジメント

NotePMは、ナレッジの共有に特化した社内wiki作成ツールです。先進的なナレッジマネジメントに対応するための、NotePMの特徴について紹介します。

Web上のセキュアな環境で公開可能

NotePMのデータは、セキュリティに優れたクラウド上で保管されています。社内のドキュメントを移行すれば簡単に、きめ細かなアクセス管理機能により特定のメンバーにのみ公開できるようになります。

優れた検索機能

NotePMでは、WordやPDFなど、ファイルの名前だけではなくその中身も含めた全文検索が可能となります。ドキュメントから情報を抽出しやすくなり、ナレッジとしての活用が促進されていくでしょう。また、タグ機能なども活用すれば、単純にファイルサーバーなどに貯めこむ場合と異なり、大幅に管理しやすくなります。

メンバーのコラボレーション機能

NotePM上のドキュメントは、アクセス権限を与えられたメンバーが共同で編集することができます。コメント機能などによりアイデアを出しあったり質問しあったりしながら、ナレッジをブラッシュアップしていくことができ、その実用性をさらに高めていくことができます。

レポート機能でナレッジを発掘できる

NotePMでは、「よく見られているページ」などの集計も可能となっています。こうした機能の活用で、たとえば「従業員が気にしている情報」を充実させたり、「ナレッジ共有に積極的なメンバー」にマニュアル整備のリーダーを任せたり、といったナレッジマネジメントも実現することができます。

まとめ

「ナレッジマネジメント」という言葉は近年になって注目されるようになりましたが、その概念や取り組み自体は昔から続けられてきたものの延長にあります。その分、今では古いものになってしまったナレッジマネジメント手法がそのままになっている企業も、世の中には数多くあるのです。

NotePMは、ナレッジの共有とマネジメントに特化したツールです。適切なナレッジマネジメントを実現するための機能や特徴を豊富に備えていますので、この機会にご活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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NotePMの特徴

  • マニュアル作成、バージョン管理、社外メンバー共有
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