こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。
社内ネットワークの異常に対して速やかに対応できる体制を築くためにも、ネットワーク監視ツールの導入を検討している方も多いでしょう。しかし、市場には数多くの製品が流通しており、どれが自社に合うのか判断に迷ってしまいますよね。
ここでは、ネットワーク監視ツールのメリットとデメリット・選び方のポイント・おすすめのネットワーク監視ツール11選などを紹介します。目を通せば、ネットワーク監視ツールの概要について理解できる内容になっておりますので、是非ご参考にしてください。
目次
ネットワーク監視ツールとは?
ネットワーク監視ツールは、ネットワークの動作状態を監視・確認するためのツールです。ネットワーク機器の状態をチェックして障害発生の予兆・通信速度の安定性・過剰な負荷の有無などを調べます。ネットワーク監視は24時間365日体制で行われるのが一般的です。トラブルが発生した際には管理者に速やかに知らせる仕組みが整備されるため、異常時にも迅速な対応を取ることが可能です。
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ネットワーク監視ツールが必要な背景
ネットワーク監視ツールが必要な理由は、ネットワークの異常が事業に大きな影響を与えるからです。ネットワークの異常を放置したままだと、アプリケーションやWebサイトの不具合につながります。その際、サーバやネットワークの不具合が発生したあとに対応すると、業務の一時的な停止を引き起こす恐れがあります。そのため、ネットワークの状況を適切に監視し、未然にトラブル発生を防ぐ対策の実施が不可欠です。
ネットワーク監視ツールのメリット
ここでは、ネットワーク監視ツールのメリットについて解説します。
- ネットワーク管理にかかる人件費の節約
- 夜間・休日における監視工数の削減
- 企業としての信頼性の向上
それでは、1つずつ解説します。
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ネットワーク管理にかかる人件費の節約
ネットワーク監視ツールのメリットの1つ目は、ネットワーク管理の人件費の節約です。ネットワークの監視は高度な能力を要する業務であり、専門スキルと豊富な経験を有する人材を配置する必要があります。そのため、適切な人材を育成するための時間や雇用するための賃金についても確保しなくてはなりません。しかし、ネットワーク管理ツールがあれば、費用や労力などをカットできます。
夜間・休日における監視工数の削減
ネットワーク監視ツールのメリットの2つ目は、夜間・休日における監視工数の削減です。ネットワーク監視ツールを活用すれば、今までは従業員の業務時間を圧迫していた監視に関する業務の量を減らせます。残業時間のカットや休日の確保にもつながるため、ワークライフバランスの観点においてもネットワーク監視ツールの導入は有効です。ネットワーク監視ツールがあれば、従業員に対して適切な労働環境を構築できます。
企業としての信頼性の向上
ネットワーク監視ツールのメリットの3つ目は、企業としての信頼性の向上です。ネットワーク監視ツールを導入すれば、自社のサービスをトラブルなく提供できます。その一方、マンパワーで確認している場合、異常の発生を見逃すリスクが高まります。その結果、企業のWebサイトが改ざんされたり見られなくなったりすると、企業に対するイメージダウンを招きます。しかし、ネットワーク監視ツールを活用すれば、不用意に信頼を損なう事態を引き起こす危険を減らせます。
ネットワーク監視ツールのデメリット
ここでは、ネットワーク監視ツールのデメリットについて解説します。
- 監視できる範囲が制限される場合がある
- 監視ツールのデータの読み込みに訓練が必要な場合がある
- 監視範囲が広がると費用が増える
それでは、1つずつ解説します。
監視できる範囲が制限される場合がある
ネットワーク監視ツールのデメリットの1つ目は、監視できる範囲が制限される場合があることです。製品によって監視できる範囲は異なります。そのため、ツール導入を検討する際には「ネットワーク監視」の対象として接続している社外ネットワークも含まれるかどうか、「アプリケーション監視」の対象として全てのアプリケーションが該当するかどうかなど、細かい部分までの精査が必要です。
監視ツールのデータの読み込みに訓練が必要な場合がある
ネットワーク監視ツールのデメリットの2つ目は、監視ツールのデータの読み込みに訓練が必要な場合があることです。ネットワーク監視ツールは、外国製のソフトウェアをもとに作成されている場合が主流です。そのため、日本製とは異なる操作性や視認性を有しており、社内で普及させるためには自社の従業員に訓練を課すか検討する必要があります。日本語対応の有無だけでなく、自社の従業員が使いやすい制度設計になっているかを考慮しながらツールを探すべきです。
監視範囲が広がると費用が増える
ネットワーク監視ツールのデメリットの3つ目は、監視範囲が広がると費用が増えることです。支店展開や監視フォーマットの拡大などによって監視範囲が広がれば、オプションプランを利用して対応するのが一般的です。導入時は低価格だったとしても、オプションプランを利用すると追加料金によって予算が膨らむケースは珍しくありません。将来的な利用プランを熟慮する必要があります。
ネットワーク監視ツールの監視対象
ネットワーク監視ツールの監視対象となっている項目は、下記の通りです。
- ルーターやスイッチなどネットワーク機器の動作環境
- ハードウェアのCPUやメモリの使用率
- サービス・プロトコル、トラフィック、サーバーからの応答時間や反応
サーバの性能、ハードウェアの動作、ネットワーク上の周辺機器などネットワークを適切に稼働させるために大切なポイントを網羅しています。
ネットワーク監視ツールの仕組み
ここでは、ネットワーク監視ツールの仕組みについて解説します。
- エージェント監視
- エージェントレス監視
それでは、1つずつ解説します。
エージェント監視
ネットワーク監視ツールの仕組みの1つ目は、エージェント監視です。各機器の稼働状況を把握するため、監視対象の機器にエージェントと呼ばれる監視ソフトウェアをインストールします。エージェントは常時情報を収集し、詳細なデータを監視サーバーに報告します。しかし、スイッチなどの一部ネットワーク機器にはエージェントをインストールできないため、これらの機器には異なる監視方法を採用する必要があります。なお、エージェント監視は、機器のパフォーマンスや状態をリアルタイムで詳しく監視できる利点があります。
エージェントレス監視
ネットワーク監視ツールの仕組みの2つ目は、エージェントレス監視です。監視ソフトウェア(エージェント)を監視対象のデバイスにインストールすることなく、ネットワーク上の機器やサーバーの状態を監視する方法です。この方法では、SNMP(Simple Network Management Protocol)という業界標準のプロトコルを利用して、サーバーやアプリケーション、ネットワークデバイスの動作状況を確認します。最近では、サーバー監視においてもエージェントレス方式が十分に機能し、流通しています。エージェントレス監視はインストール不要で運用負担が少なく、コスト削減にも寄与します。
ネットワーク監視ツールの選び方のポイント
ここでは、ネットワーク監視ツールの選び方のポイントについて解説します。
- ネットワーク監視・サーバー監視の両方行えるか
- 大規模監視向けか小規模向けか
- 有料か無料か
それでは、1つずつ解説します。
ネットワーク監視・サーバー監視の両方行えるか
ネットワーク監視ツールの選び方のポイントの1つ目は、ネットワーク監視・サーバー監視の両方行えるかです。基本的に市場で販売されているネットワーク監視ツールの多くは、ネットワーク機器とサーバーのどちらも監視可能です。そのため、ネットワークの運用監視のみ求めている場合を除いて、システム全体を監視可能な統合監視ツールを導入するケースが多いでしょう。ただし、各社のニーズや予算などの事情を考慮するのも大切です。本当に必要なツールを選んでください。
大規模監視向けか小規模向けか
ネットワーク監視ツールの選び方のポイントの2つ目は、大規模監視向けか小規模向けかです。ネットワークの規模に応じて、適切なツールは変わります。大規模なネットワークであれば、ネットワーク機器を一元管理したり、運用を自動化できるツールが向いています。しかし、小規模のネットワークに大規模用のツールを導入すると、規模に対して大きなコストがかかってしまいます。自社のネットワーク環境に合致するツールを購入するようにしましょう。
有料か無料か
ネットワーク監視ツールの選び方のポイントの3つ目は、有料か無料かです。ネットワーク監視ツールには有料ソフト以外にも、無料で利用可能なオープンソースソフトウェアも存在します。実際に優秀な無料ツールも多く、ネットワーク監視とサーバー監視どちらも実施可能で、エージェントレス監視にも対応している「Zabbix」などが好例です。コストパフォーマンスを重視している方には無料のツールをおすすめします。
ネットワーク監視ツールの比較すべきポイント
ここでは、ネットワーク監視ツールの比較すべきポイントについて解説します。
- 導入設定や運用管理の軽減度
- アラート通知の方法
- システムの導入規模
それでは、1つずつ解説します。
導入設定や運用管理の軽減度
ネットワーク監視ツールの比較すべきポイントの1つ目は、導入設定や運用管理の軽減度です。導入時に手間がかかったり、運用に伴う業務削減率が低いのであれば、導入する優先順位は下がります。例えば、無料のツールにも高性能な製品がありますが、設定作業が多くなる傾向もあります。また、運用管理画面のユーザビリティにも難があるツールだと、データ集計にも労力がかかります。価格を重視するのも大切ですが、運用のしやすさにも配慮すべきでしょう。
アラート通知の方法
ネットワーク監視ツールの比較すべきポイントの2つ目は、アラーム通知の方法です。ツールがネットワーク障害を早期に発見しても、管理者への通知方法がメールだけだと、問題発生のタイミングによっては結局対応が遅れてしまいます。しかし、自動音声による電話連絡、SMS配信や警告灯などを使用しているのであれば、たとえ問題が起きたのが深夜であっても確実に問題の発生を伝えられます。
システムの導入規模
ネットワーク監視ツールの比較すべきポイントの3つ目は、システムの導入規模です。システムの規模によって、導入に適したツールは変わります。大規模なネットワークに使用したいのであれば、中規模・大規模での利用実績が豊富なシステムの採用がおすすめです。しかし一定規模での導入を前提条件にしている場合もあるため、小規模なシステムでは導入が難しいケースもあります。
ネットワーク監視ツールおすすめ11選
ここでは、ネットワーク監視ツールおすすめ11選について解説します。
- パトロールクラリス
- System Answer G3
- Site24x7
- Mackerel
- PRTG Network Monitor
- X-MON
- WhatsUp Gold
- Datadog
- Zabbix
- Pandora FMS
- AMF
それでは、1つずつ解説します。
パトロールクラリス
パトロールクラリスは、エージェントレス型のネットワーク監視ツールです。元々自社利用のために1989年に開発されたシステムを2005年に商用化しており、長年蓄積した豊富なノウハウが反映されているのが特徴です。監視の処理速度にもこだわっており、優れた処理性能の高さを誇ります。
パトロールクラリスの特徴
- 1989年から蓄積したノウハウを投影
- 処理速度にもこだわっている
- シンプルな運用が可能なシステムを構築
URL: https://patrolclarice.jp/
System Answer G3
System Answer G3はシステムの現状把握に長けているネットワーク監視ツールです。常に変化し続けるITシステムに対して万全の対応ができるよう、システム全体の傾向を捉えたうえで異常の検知を行う機能を搭載しています。設定・処理・分析も自動的に行ってくれるため、運用コストの削減にも効果を発揮します。
System Answer G3の特徴
- システム全体を把握したうえで異常を検知
- 設定や分析は自動化
- 直感的な操作が可能な日本語 UI を実装
URL: https://system-answer.com/product/sag3/
Site24x7
Site24x7はSaaS型のネットワーク監視ツールです。複数のプランが用意されており、必要な機能だけを低価格で利用できます。無料の体験版も配布されているため、使用感を実際に確かめられるのもメリットです。各種ネットワーク機器を包括的に監視し、その結果を視認性に優れた形式で出力できます。
Site24x7の特徴
- 低価格での利用が可能
- 分かりやすい形式でデータを出力
- 無料版での試用が可能
Mackerel
Mackerelは、株式会社はてながてがけるネットワーク監視ツールです。異常が起きた時にはSlackやChatworkなどのコミュニケーションツールを介してメンバーへと通知が届けられるため、チームのコミュニケーション促進にもつながります。複数メトリックの組み合わせや将来的な予測値の監視や機械学習の活用など、高度な監視を可能にする機能も備わっています。
Mackerelの特徴
- 社内のコミュニケーションを活性化できる
- 複雑な監視機能を搭載
- データのグラフ化が可能
PRTG Network Monitor
PRTG Network Monitorは世界170か国で導入されている、国際的なネットワーク監視ツールです。トラフィック監視・サーバー監視・アプリケーション監視などを全てカバーするオールインワンの多機能性が強みです。視認性にもこだわっており、色とアイコンでネットワークの状態を直観的に把握できるUI設計になっています。
PRTG Network Monitorの特徴
- 世界中で導入実績がある
- オールインワンの多機能性
- 視認性の高いUI
URL: https://www.jtc-i.co.jp/product/prtg/index.html
X-MON
X-MONはネットワーク・サーバ・クラウド環境まで対応できるツールです。X-MONだけでシステムを包括的に管理ができるため、一元的な管理体制の構築が可能です。ダッシュボードはユーザーの好みに応じてカスタマイズ可能なダッシュボードなため、トラブルが発生しても速やかに状況を把握できます。
X-MONの特徴
- システム全体を網羅的に管理可能
- ダッシュボードのカスタマイズができる
- 緊急性に応じてアラートのレベル分けが可能
URL: https://x-mon.jp/
WhatsUp Gold
WhatsUp Goldはネットワーク・アプリケーション・サーバー・デバイスを単一のダッシュボードで管理できるツールです。そのため、どこに異常があるか確認しやすいのが強みです。問題の兆候が生じた際にもスピーディに報告してくれます。ワークフローも分かりやすく、原因究明も速やかに行えます。
WhatsUp Goldの特徴
- 単一のダッシュボードでインフラストラクチャ全体を管理
- 直感的なワークフローで速やかに問題解決
- 履歴データをアーカイブが可能
URL: https://www.whatsupgold.com/jp
Datadog
Datadogはメトリクス・トレース・ログを軸にしてシステムを監視するツールです。過負荷のホストや問題のあるデータベースなど、きめ細かく問題を探し出します。一つの画面で、
問題の発生状況を視覚化するため、ユーザビリティも優秀です。リアルタイムのアラートについて条件設定もできるため、「アラート疲れ」の予防もできます。
Datadogの特徴
- メトリクス、トレース、ログによる統合監視
- 「アラート疲れ」予防のための条件付きアラートを設定機能を搭載
- サーバーのパフォーマンスを測定し、最適化できる
URL: https://www.datadoghq.com/ja/
Zabbix
Zabbixは20年を超えるノウハウを反映させた、30万件を超える導入実績を有するオープンソースのネットワーク監視ツールです。規模の大きいIT環境の監視に適したツールで、リアルタイムに問題を検出し、管理者や担当者へ通知します。深刻度レベル、障害と復旧の条件を設定できるなど、きめ細かい対応が可能です。監視データをグラフやマップなどで表示できるのも強みです。
Zabbixの特徴
- 規模の大きいIT環境の監視に適した性能
- 深刻度レベル、障害と復旧の条件をきめ細かい設定可能
- オープンソースで無料で利用可能
URL: https://www.zabbix.com/jp
Pandora FMS
Pandora FMSはオープンソースのネットワーク監視ツールです。使い勝手に優れたUIや負荷分散や冗長化の標準搭載など、機能面のクオリティで高い評価を得ています。日本語化も完了しており、日本産のツールと同じように日本語で利用できます。Googleマップやオープンストリートマップと連携済みのGISマップ機能や、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスに対応しているのも強みです。
Pandora FMSの特徴
- 無償での利用が可能
- 機能性に優れている
- モバイルデバイスにも対応
URL: https://pandorafms.com/ja/
AMF
AMFはクラウド型のネットワーク監視ツールです。導入コストの手軽さが強みです。導入も容易で、コストパフォーマンスにも優れています。自動化プログラムを開発する必要もありません。アラート内容に併せて対応を一時対応を自動的に行えるため、人為的なミスの低減にもつながります。
AMFの特徴
- 導入コストが控えめ
- 一時対応を自動化できる
- 無人での自動障害復旧対応やスマホからの遠隔操作などのサポート体制も充実
URL: https://www.beliefworks.co.jp/cloud/amf/
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まとめ
本記事では、ネットワーク監視ツールのメリットとデメリット・選び方のポイント・おすすめのネットワーク監視ツール11選などを紹介しました。ネットワーク監視ツールは人件費の節約や企業の信頼性確保などのメリットをもたらします。その一方でコスト面や規模などを把握して製品選びをする必要もあります。本記事を参考にしながら、自社に最適なネットワーク監視ツールを導入してください。
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