こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。
企業活動においては、売上向上やコスト削減などに注目されがちですが、セキュリティの強化も欠かせません。セキュリティインシデントが発生すると、企業の信頼低下を招き、場合によっては企業経営が傾く要因にもなるでしょう。セキュリティの強化に役立つツールは数多く存在しますが、その中の1つがSIEMです。SIEMでログをリアルタイムに分析することで、セキュリティリスクをいち早く検知できます。ただ、SIEMは数多く存在するため、どのツールを選べばよいだろうか?と悩む方もいるでしょう。
そこで今回は、SIEMの基礎知識やSIEMを選ぶチェックポイントを解説した上で、おすすめのSIEMを13選紹介します。
目次
SIEMとは?セキュリティの脅威をいち早く検知
SIEM(Security Information and Event Management)は、企業内のセキュリティ機器、ネットワーク機器のログをリアルタイムに分析します。これにより、未知の脅威や怪しいアクセスをいち早く検知できます。運用には高度な知識や負担が必要になりますが、高度なセキュリティ運用を実現したい会社は、導入を検討したいシステムです。ここでは、SIEMの基礎知識として、以下の2つを解説します。
- SIEMが必要とされる背景
- SIEMの主な機能
それでは、1つずつ解説します。
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SIEMが必要とされる背景
基礎知識の1つ目は、SIEMが必要とされる背景です。ここでは、以下の2つを解説します。
- SIEMが必要とされる背景
- SIEMの主な機能
それでは、1つずつ解説します。
サイバー攻撃の増加
背景の1つ目は、サイバー攻撃の増加です。
近年、IT技術の活用が一般的になっていったことに伴い、サイバー攻撃が増加しています。また、攻撃手法が多様化・巧妙化しているため、企業は多くのセキュリティ対策製品・サービスを導入する必要が出てきました。ただ、サイバー攻撃の脅威はいち早く検知できないと、サイバー攻撃を受けた際に速やかに対処して解決することが困難です。そのため、SIEMが必要とされています。
高いセキュリティ水準の確保
背景の2つ目は、高いセキュリティ水準の確保です。
企業のシステム運用においては、各種セキュリティ基準を確保しつつ運用が求められています。現在は、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)により、情報資産のセキュリティを管理することが一般的です。ただ、最近ではCSF(Cyber Security Framework)を用いて、サイバー脅威のセキュリティ対策を行う事例が増えてきました。他にも、「CIS Controls」や「PCI DSS」などのセキュリティフレームワークがあります。
これらのフレームワークや基準に対応しているSIEMを導入することで、高いセキュリティ水準を確保できるでしょう。
SIEMの主な機能
基礎知識の2つ目は、SIEMの主な機能です。
複数製品からのログ収集 |
複数のセキュリティ製品やサービスから、ログを収集する機能です。収集できるログの例は以下のとおりで、これらのログを一元管理できます。
・アンチウイルスソフト |
ログの正規化・統合管理 | 異なるログフォーマットを自動で統一形式に変換(正規化)することで、手作業でのデータ成形が不要になります。これにより、ログの統合管理が容易になるでしょう。 |
複数製品でのログの相関分析 | 収集した各ログから関連性を見つけ出し、数値化・相関分析を行います。これにより、人間の目だけでは発見しにくいサイバー攻撃や不正行為を速やかに検知・対応できます。 |
インシデントの集中管理 | セキュリティインシデント情報を集中管理し、アラート通知で早期発見を促します。管理画面にて、グラフィカルな統計データの閲覧・レポート出力も可能です。 |
UBA・UEBA | UBA(User Behavior Analytics)は、ユーザー行動を自動分析します。また、UEBA(User and Entity Behavior Analytics)はユーザー行動だけでなく、IT機器、ソフトウェアの行動を学習・自動分析します。これらの機能により、情報の持ち出しや不正操作など、内部の脅威を検知可能です。 |
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SIEMを選ぶための5つのチェックポイント
ここでは、SIEMを選ぶための5つのチェックポイントとして、以下の5つを解説します。
- 過剰アラートの防止策
- 分析作業の自動化
- 他ツールとの連携
- 導入・運用コスト
- 操作のしやすさ
それでは、1つずつ解説します。
過剰アラートの防止策
チェックポイントの1つ目は、過剰アラートの防止策です。
セキュリティツールを導入すれば、異常が疑われるとアラートで知らせてくれます。ただ、そのアラートが過剰だと、確認作業に余計な時間が取られてしまうかもしれません。そのため、アラート条件のカスタマイズなど、過剰アラートの防止策があるか、確認しましょう。
分析作業の自動化
チェックポイントの2つ目は、分析作業の自動化です。
収集ログやアラートの分析を全て人手で行うと、大きな負担になりかねません。そこで、分析作業の自動化機能を確認し、どの程度作業者の業務効率を向上できるか確認しましょう。自動化機能には、例えば以下のものがあります。
- データ収集や相関付け、アラートの優先順位付けの自動化
- AIによる、インシデント対応の優先順位付け自動化
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他ツールとの連携
チェックポイントの3つ目は、他ツールとの連携です。
既にデータログ収集など他ツール・サービスを使っている場合、SIEMとの連携が可能か確認しましょう。連携が可能であれば、ログの統合管理が容易になります。
導入・運用コスト
チェックポイントの4つ目は、導入・運用コストです。
一般に、SIEMではログの量や機器数に応じた従量課金制が一般的です。そのため、企業の規模や従業員数、ログ収集対象機器数によって料金が変わってくるため、事前に検討しベンダーに相談しましょう。
操作のしやすさ
チェックポイントの5つ目は、操作のしやすさです。
SIEMの機能が豊富でも、操作しにくければ十分使いこなせません。また、SIEM導入時には、高度な専門知識や運用管理の手間が必要であれば、有効活用は困難です。そのため、操作しやすいUIやタスクの自動化機能、高機能なダッシュボードがあるかを確認しましょう。無料トライアルが使えれば、無料トライアルで使い勝手を試してみることも有効かもしれません。
SIEMのおすすめ13選を紹介
ここでは、おすすめのSIEMとして、以下の13選を紹介します。
- Datadog
- Splunk Enterprise
- Sumo Logic Cloud SIEM Enterprise
- IBM Security QRadar
- Trellix SIEM
- ManageEngine Log360
- ArcSight
- Logstorage – X/SIEM
- LogPoint
- EventLog Analyzer
- ALog EVA
- LogRhythm Log Management
- Microsoft Sentinel
それでは、1つずつ紹介します。
Datadog
Datadogは、Datadog社(本部はアメリカ)が提供するSaaS型モニタリングサービスです。インフラストラクチャーやアプリケーションなど、あらゆるシステム環境の現況をリアルタイムで監視できます。アカウントは会社名・メールアドレス・パスワードを入力するだけで取得可能で、かつSaaSなのですぐ導入して利用を開始できます。機械学習を活用し、いち早く異常を検知できるので、潜在的なシステム異常も速やかに検知できるでしょう。
Datadogの特徴
- 500以上の外部サービスと連携可能
- iOSやAndroidOSのアプリを利用可能
- 14日間の無料トライアルでは全ての機能を試せる!
URL: https://www.datadoghq.com/ja/
Splunk Enterprise
Splunk Enterpriseは、Splunk社(本部はアメリカ)が提供するSIEMです。リアルタイムで、社内のあらゆるシステムの状態を監視・可視化できます。また、オンプレミスシステムや自宅など、あらゆる場所から管理画面にアクセスできることもメリットです。Splunk Enterpriseにより、セキュリティインシデントに対応するワークフローを効率化することは、結果的に顧客満足度向上にもつながるでしょう。
Splunk Enterpriseの特徴
- YouTubeチャンネルやメルマガなどで役立つコンテンツを配信
- 2,300以上の他サービスと連携可能
- 60日間の無料トライアル!クレジットカード情報も不要
URL: https://www.splunk.com/ja_jp/products/splunk-enterprise.html
Sumo Logic Cloud SIEM Enterprise
Sumo Logic Cloud SIEM Enterpriseは、Sumo Logic社(本部はアメリカ)が提供するクラウドSIEMです。分析機能を自動化できるため、アラートの優先順位付けを行ってくれて、セキュリティ担当者の負担を軽減してくれます。また、セキュリティへの知見が豊富なスタッフが、あなたの会社の従業員に対してサポートプログラムを提供してくれることも、メリットの1つです。
Sumo Logic Cloud SIEM Enterpriseの特徴
- 役立つホワイトペーパーやレポートを、ホームページからダウンロードできる
- ホームページのチャットボットで気軽に質問してみよう
- 30分間のデモや30日間の無料トライアルで使い勝手を試してみよう!
URL: https://www.sumologic.jp/solutions/cloud-siem/
IBM Security QRadar
IBM Security QRadarは、IBM社(本部はアメリカ)が提供する、脅威検知・対応スイート製品です。直感的な操作が可能なUIであるため、効率的に操作して脅威をいち早く気づけます。また、AWS上でサービス提供されているため、パブリッククラウドやSaaSへのログデータを、速やかに収集できます。900以上もの他サービスとも連携できるので、自社システムの状況を、リアルタイムで把握しましょう。
IBM Security QRadarの特徴
- ホームページのチャットボットで簡単に相談できる
- ホームページの解説動画で概要を理解しよう
- IBM Security QRadar SIEM のデモ説明会で、疑問や悩みを解消
URL: https://www.ibm.com/jp-ja/qradar
Trellix SIEM
Trellix SIEMは、株式会社マクニカが提供するSIEMです。企業が活用しているネットワーク機器やアプリケーション、セキュリティデバイスなどを一元管理し、リアルタイムで監視できます。また、世界最大規模の脅威データベースを活用し、相関分析でいち早く脅威を検知してくれる代物です。Trellix SIEMを活用することで、セキュリティリスクへの速やかな対応を実現できるでしょう。
Trellix SIEMの特徴
- 850以上のテンプレートで自由自在にダッシュボード画面をカスタマイズ!
- 相関分析テンプレートは200種類以上標準装備
- 分析手法のルール化で、自社のセキュリティ要件に対応させよう
URL: https://www.macnica.co.jp/business/security/manufacturers/trellix/siem.html
ManageEngine Log360
ManageEngine Log360は、Zoho社(本部はインド)が提供するSIEMソフトです。低コストながら、あらゆるログの収集・保管を行い、セキュリティを高めてくれます。検索機能やアラート機能など、SIEMの基本的な機能に加えて、Microsoft 365監査やUEBA機能なども利用できます。さらに詳しく知りたい方は、セミナーやホームページでダウンロードできる概要資料も、参考にしてみてください。
ManageEngine Log360の特徴
- 販売代理点だけでなくオンラインストアでも購入可能
- 役立つeブックで、さらにセキュリティへの理解を深めよう
- 30日間の無料お試し版はフル機能&サポート付き!
URL: https://www.manageengine.jp/products/Log360/
ArcSight
ArcSightは、株式会社日立システムズが提供する統合セキュリティログ分析システムです。各種ログをリアルタイム相関分析することで、セキュリティインシデントを可視化してくれます。300種以上のデバイスログを製品標準機能で取り込めるため、自社の既存システムでもきっとすぐに連携できるはずです。お客様のニーズに合わせて、柔軟にシステム構築可能なので、興味があればまずは問い合わせてみてください。
ArcSightの特徴
- 12年連続で、ガートナーMagic QuadrantのSIEMリーダーに選出!
- 数年分のデータを一元化し、長期保管!データストレージも削減
- 豊富な実績を活かし、独自のルールやテンプレートでシステムを効率化
URL: https://www.hitachi-systems.com/solution/s0307/arcsight/
Logstorage – X/SIEM
Logstorage – X/SIEMは、インフォサイエンス株式会社が提供する国産SIEMです。統合ログ管理市場のシェアで圧倒的シェアを誇るLogstorageから派生した商品で、企業のログデータを収集します。テキスト形式であれば、どんなデータでも収集可能です。また、アラート条件を事前に設定しておけば、条件を満たすと速やかにアラームが発生するので、いち早くセキュリティリスクに気づきます。
Logstorage – X/SIEMの特徴
- コマンド適用やアラート設定は、フローチャートで簡単操作
- ログの受信量に応じたライセンス体系のため、スモールスタートも可能
- 詳しく知りたい方は、ホームページから資料をダウンロード
URL: https://logstorage.com/xsiem/
LogPoint
LogPointは、ジュピターテクノロジー株式会社が提供する次世代のSIEM製品です。世界最高レベルの安全性(EAL3+)を誇るので、安心して使い始められます。データログの収集やリアルタイムモニタリング、さらには分析など、SIEMの基本的機能を一通り利用可能です。より詳しく知りたい方は、ジュピターテクノロジーのセミナー動画も役立つかもしれません。
LogPointの特徴
- 400種類以上のログ形式に対応し、機能拡張も容易
- 直感的な操作が可能なダッシュボードで、速やかに脅威やリスクを分析
- 詳しく知りたい方は、ホームページから資料や価格表をダウンロード
URL: https://www.jtc-i.co.jp/product/logpoint/index.html
EventLog Analyzer
EventLog Analyzerは、Zoho社(本部はインド)が提供する統合ログ管理ツールです。ログを自動で収集管理、圧縮できるため、ストレージを節約しながらログを収集できます、また、指定した条件でログ収集を行いたい場合は、直感的に操作しやすい管理画面から条件設定が可能です。さらに詳しく知りたい方は、ホームページで無料の資料をダウンロードできるので、参考にしてみてください。
EventLog Analyzerの特徴
- インストールから最短約10分!素早いログ管理システム構築
- 官公庁や教育機関でも導入実績多数!
- 30日間の無料トライアルは、フル機能&サポート!
URL: https://www.manageengine.jp/products/EventLog_Analyzer/
ALog EVA
ALog EVAは、株式会社網屋 が提供する統合ログSIEMです。設計不要かつストレスフリーで運用できます。ALog EVAでは、一目で知りたい情報が網羅できるダッシュボードや、検索エンジンの要領で使える検索機能を活用できます。また、複雑な構文を用いずともログデータを統合できるため、システム容量の節約や項目追加も容易です。自信がなければ、まずは自動検知用テンプレートを活用してもよいでしょう。
ALog EVAの特徴
- ホームページより導入事例などのホワイトペーパーをダウンロード
- 無料相談会で不安を解消しよう!
- まずは30日間の無料トライアル!
URL: https://www.amiya.co.jp/solutions/alog_eva/
LogRhythm Log Management
LogRhythm Log Managementは、LogRhythm社(本部はアメリカ)が提供するサイバーセキュリティ管理ツールです。幅広い社内のシステムデータを、SIEM内部の分析基盤に取り込むことで、不審なログをいち早く検知できます。また、独自に脅威の可能性があるシナリオを多数用意している上、これらはクラウド上で自動アップロードされるため、より確実に脅威に対処できるでしょう。
LogRhythm Log Managementの特徴
- 800種類以上の製品・システムよりログ収集可能
- 1,000以上の相関分析ルールを使える
- 行動マニュアルを事前に用意しておけば、トラブル発生時にも冷静に対応
URL: https://logrhythm.com/solutions/security/log-management/
Microsoft Sentinel
Microsoft Sentinelは、Microsoft社(本部はアメリカ)が提供するクラウドネイティブソリューションです。クラウドサーバーMicrosoft Azureの機能の1つで、SIEMとしての機能も有します。クラウド上でログを収集できる上に、AIとMicrosoftの分析により未知の脅威に対しても精度よく察知できるでしょう。一般的なタスクは自動化できるため、インシデントが発生しても速やかに対応できるはずです。
Microsoft Sentinelの特徴
- アラートをインシデントに関連づけ、余計なアラートを削減
- 詳細調査機能で、脅威の根本的原因を特定
- Azureは1年間無料でお試し可能!
URL: https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/sentinel/overview
まとめ
今回は、SIEMの基礎知識やSIEMを選ぶチェックポイントを解説した上で、おすすめのSIEMを13選紹介しました。
SIEM(Security Information and Event Management)は、企業のネットワーク機器などのログをリアルタイムで分析してくれます。これにより、未知の脅威や怪しいアクセスを速やかに検知できるため、サイバー攻撃やセキュリティ水準確保に対応できるでしょう。SIEMは多数存在しますが、まず今回紹介した13選から比較検討してはいかがでしょうか。
ツールを選ぶ際には、操作のしやすさや他ツールとの連携など複数のポイントがあります。自社であらかじめ、ツールを選ぶ際のチェックポイントやその優先順位を定めておき、それに沿って選定すると効率的に選べるでしょう。
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NotePMの特徴
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