目標管理ツールとは、社内や部門で決めた目標の進捗を効率的に管理できるツールのことです。目標管理ツールは、組織の目標を従業員の目標と連動させ、従業員の目標管理から査定のフィードバックまで一括で管理できることが特徴です。目標管理をきっちりと行うことで組織強化をすることができると同時に、個人のモチベーション維持にもつながり離職防止にもつながります。
このような目標管理ツールですが、Excelなどで管理してしまうと、達成状況や進捗の把握をするのが大変だったご経験がある人も多くいるのではないでしょうか。そこで、活用したいのが従業員の評価情報を一元管理できる目標管理ツールです。今回は目標管理ツールのメリットなどをご紹介しながら、様々な目標管理ツールについて解説していきます。
目次
目標管理ツールとは?おすすめの管理手法とともに解説
目標管理ツールとは、社内で決めた共通の目標に対して、その部署や従業員がどのような取り組みをしているのかを把握し、その目標達成状況を評価するツールです。
その目標管理を行うにあたって代表的な目標管理の手法は「MBO」と「OKR」の2つに分類されます。
MBO(Management By Objectives)
MBOは、Management By Objectivesの略で目標管理と訳されます。1950年代に経営学者ピーター・ドラッカーが提唱されたとされている目標管理制度で、日本の多くの企業で取り入れられている手法です。個人で目標設定を行い、その目標の進捗度に応じて評価される特徴があります。人事評価を目的に用いられることが多く、基準が明確なため評価しやすいというメリットがあります。一般的には100%目標が達成できたかによって評価されます。
OKR(Objectives and Key Results)
OKRは、Objectives and Key Resultsの略で目標と主要な成果を意味します。一般的にはチャレンジングな目標を組織全体で設定をし、そこから逆算して個人の目標を決めていきます。会社の目的を達成するために個人の目標を設定することになり、各個人は60~70%程度の目標達成が求められます。OKRはフィードバックを3ヵ月に1回行うなど短期間で実施しフレキシブルに変更していく点もMBOと大きく異なるポイントです。
Google、Facebookなどで採用されている手法であり、企業の目指すべきゴールが従業員に理解・浸透しやすく企業の生産性向上を目的とした管理手法です。
目標管理ツールをおすすめするメリットとは?
そもそも目標をExcelなどで管理をしていた場合、目標管理シートを従業員が提出したタイミングでしかアップデートを確認できません。また。保管場所が限定され一元管理が困難で、過去の資料と比較するのに大変な手間がかかるなど多くのデメリットがあります。しかし、目標管理ツールを活用することでこれらのデメリットを回避することが可能です。それでは、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
業務効率化につながる
目標管理ツールを使用すると、Excelの管理と異なり従業員の目標・評価を一元管理できます。今まで評価シートを配布して回収するまでに大変な労力が必要でしたが、未記入の社員がいた場合にはアラート機能を鳴らしてすぐに回収するなど、社員数が増えるほど手間と時間がかかっていた様々なボトルネックが解消されます。
社員のモチベーションアップ
目標管理ツールを導入することで社員のモチベーションアップにもつながる可能性があります。目標管理システムの導入により目標達成までの進捗を把握し、伸び悩んでいる社員がいれば適切なフォローをすることも可能になります。そうすることで社員が仕事に前向きになり、モチベーション高く仕事に取り組む環境がはぐくまれます。
社員の適正評価・会社への貢献度向上
目標管理ツールは、社員の適正評価、会社への貢献度向上につながります。目標を明確にすることで各社員のすべきことが明確になり、会社への貢献度が高くなります。また、目標に向けてどのような成果を残してどのような評価をされたのか客観的にわかるようになることで従業員の適正評価につながります。
おすすめの目標管理ツールを検討する注意点とは?
目標管理ツールを導入するにあたり、ただ多機能なものを選定すれば良いというわけではありません。多機能であっても使用しなければ宝の持ち腐れといえます。
組織の規模、コストに見合ったツールを選択すること
目標管理ツールは様々な種類があるため、組織の規模やコストに見合ったツールを選択するようにしましょう。小規模で実施しやすいツールもあれば、大規模のデータ処理を得意とするツールもあります。
導入する目的で選ぶこと
目標管理ツールは、あくまで会社の目標を達成させるための手段に過ぎません。導入する目的をいま一度整理して、その目的にあったツールを選択しましょう。目標管理における課題や目標管理をすることで獲得したい事柄を明確にしておくことが大切です。
従来の評価制度と異なる場合は従業員に事前に説明
目標管理ツールを導入するにあたり、従来の評価制度と異なる場合は従業員に対して事前に説明をする必要があるという点に注意しましょう。従来の評価手法と異なる場合に説明を怠った場合、従業員から大きな不満が出る可能性が非常に高くなります。また、目標管理ツールを導入する前後は事前にツールの説明や研修を行うようにしましょう。
目標管理ツールおすすめ20選
ここまでは目標管理ツールを選ぶ時の注意点を解説しました。ここではおすすめの目標管理ツールを紹介していきます。
カオナビ
カオナビは、社員の個性・才能を発掘し戦略人事を促進するタレントマネジメントシステムです。社員の個性や才能を踏まえた情報を一元化することで、適切な人材配置やプロジェクトへのアサインが可能です。顔写真を用いた直観的なユーザーインターフェースも特徴です。
カオナビの特徴
- 利用企業数は約2,000社の目標管理ツール
- 顔写真を用いた直観的なユーザーインターフェース
- 社員のスキル、性格、キャリアの志向を踏まえたプロジェクトアサインが可能
あしたのクラウドHR
あしたのクラウドHRは、サービス導入企業3,500社以上の実績がある目標管理ツールです。あらゆる評価シートに対応できるように設計されているので現行の評価制度を崩さずに一元管理が可能です。また評価業務の軽減を図るため給与シミュレーション機能も搭載しています。創業12年で培った経験とに裏打ちされた機能が魅力で、システム運用開始後もおせっかいなほどに評価マイスターがサポートしてくれます。
あしたのクラウドHRの特徴
- サービス導入企業3,500社以上の実績がある目標管理ツール
- 従来の評価制度を崩さずシステムで一元管理可能
- 評価業務の軽減を図るため給与シミュレーション機能も搭載
URL: https://cloud.ashita-team.com/
HRBrain
HRBrainは、人事評価にかかる工数がExcelの管理などで膨大になっていることの改善や、従業員の人事評価の納得度が低くブラックボックス化しがちな評価のプロセスをさらに明確にしたり、評価者による評価のばらつきをおさえる甘辛調整を行うことが可能です。
HRBrainの特徴
- 様々な評価シートに対応できるカスタマイズ性
- 評価のプロセスを追うことができるので評価基準が明確になる
- 甘辛調整によって公平な評価基準に補正することが可能
sai*reco
sai*recoは、組織の人事情報を蓄積し有効な経営情報としての活用できるようにサポートする目標管理ツールです。給与明細の電子化をはじめとする定型業務の自動化や、人事施策を直観的にわかりやすく可視化するために異動後の組織シミュレーションを保存する機能などが搭載され、全情報をシステム上で一元管理することが可能です。
sai*recoの特徴
- 社内申請、給与明細などの電子化をはじめとする定型業務の自動化
- 退職、異動後の組織シミュレーションの保存機能
- 従業員の全情報をシステム上で一元管理が可能
URL: https://www.aand.co.jp/lp/saireco/
Co:TEAM(コチーム)
Co:TEAM(コチーム)は、これまでばらばらに管理されていた目標・評価・1on1・称賛やフィードバックがシステムで一元管理可能な目標管理ツールです。日報・振り返りで1on1や目標管理を効率化し、日々のモチベーション維持に働きかけます。また、チームメンバーの悩みやコンディションを随時把握することで課題の把握が可能です。
Co:TEAM(コチーム)の特徴
- これまでばらばらに管理されていた目標・評価・1on1・称賛やフィードバックがシステムで一元管理
- 日報・振り返りで、1on1や目標管理を効率化
- チームやメンバーの悩みやコンディションを随時把握
URL: https://coteam.jp/
CYDASPEOPLE
CYDASPEOPLEは、社員同士のコミュニケーションの場を提供したり、社員のアピールの場を設けることで社員の働き甲斐をサポートする目標管理ツールです。会社にとっても、社員の情報が一元管理されているので配置シミュレーションが可能です。SlackやOffice365などの使い慣れたツールとAPI連携できるため、効率的に情報を収集・共有することが可能です。
CYDASPEOPLE目標管理の特徴
- 社員同士のコミュニケーションの場・アピールの場を提供
- 社員の情報が一元管理されているので、配置シミュレーションが可能
- SlackやOffice365などの使い慣れたツールとAPI連携可能
Goalous
Goalousは日々の業務を写真を使って共有することで、カジュアルに目標の進捗報告・相談が可能です。上司もメンバーの仕事が見えるようになり在宅勤務シーンにおいてもマネジメントがしやすいことがGoalousの強みです。コミュニケーション機能として、特定の人と共通のテーマで情報交換できるサークル機能や、1対1や多数で気軽にチャットできる機能も備えています。
Goalousの特徴
- 日々の業務を写真を使って投稿・共有することで仕事が見える化
- 在宅勤務シーンでのマネジメントのしやすさが強み
- 共通のテーマで情報交換できるサークル機能や、チャットメッセージ機能
URL: https://www.goalous.com/intl/ja/
banto
bantoは、日報未提出者への催促をチャットボットが自動的に行ってくれる目標管理ツールです。日ごろの進捗を聞くことは上司にとってはストレスです。また、部下も上司から催促されるとストレスを感じてしまいますが、チャットボットで自動化することでこれらの
ストレスから解放されます。個人の目標管理だけではなく、チーム全体の進捗も自動で集計されます。目標管理の管理手法としてOKRを採用しています。
bantoの特徴
- 日報の未提出者に対してチャットボットが自動的に催促
- 個人の目標管理だけではなくチーム全体の進捗も把握可能
- 目標管理の手法としてOKRを採用しており導入後の運用サポートもある
URL: https://banto.jp/
HRMOSタレントマネジメント
HRMOSタレントマネジメントは、目標管理ツールの基本機能である紙やExcel管理からの脱却をはじめ、すぐに閲覧できるユーザーインターフェースを重視した使いやすさが特徴です。人事システムの導入時に起きやすいつまずきを解消するために専任の担当者をつけるようにしており、Googleカレンダーと連携した1on1支援もシステムに組み込まれています。
HRMOSタレントマネジメントの特徴
- 紙やExcel管理の煩雑さを解消し人事情報の一元管理が可能
- ユーザーインターフェースを重視
- 専任スタッフがサポートし人事システム導入時に起きやすいトラブルを回避
URL: https://hrmos.co/hr/
MINAGINE人事評価システム
MINAGINE人事評価システムは、従業員100名以下の企業に最適な目標管理ツールです。紙やExcelでは煩雑になりがちな評価プロセスの管理をシステムで一元管理可能です。導入時点で評価制度がなくても、評価シートの作成からサポートしてもらえます。人事制度の構築に関しても専任のコンサルタントのサポートがあるので安心して使用できます。
MINAGINE人事評価システムの特徴
- 従業員100名以下の企業に最適な目標管理ツール
- 評価プロセスの管理をシステムで一元管理
- 人事制度の構築に関しても専任コンサルタントがサポート
URL: https://minagine.jp/jinji-system/
スマカン(SmartCompany)
スマカン(SmartCompany)は、人材情報の一元管理と人材配置の組織シミュレーション機能が搭載されており、中小企業から大企業まで導入実績660社以上の目標管理ツールです。ストレスチェックなどの充実したアンケート機能があり、官公庁・大学などの公的機関に対する人事給与業務の効率化も行っています。
スマカン(SmartCompany)の特徴
- 人材情報の一元管理と人材配置の組織シミュレーション機能
- 中小企業から大企業まで導入実績660社以上
- ストレスチェックなどの充実したアンケート機能があり、官公庁・大学などの公的機関に対する人事給与業務を効率化
TalentPalette
TalentPaletteは人事にマーケティング思考を取り入れ、データに基づいた科学的人事を実現する目標管理ツールです。人事業務を効率化するだけではなく、その人材に適した研修を割り当てたり、人材の最適配置並びに経営の意思決定支援までサポートしたりする機能が付いています。
TalentPaletteの特徴
- 人事にマーケティング思考を取り入れている
- 人事業務を効率化するだけではなく、経営支援までサポート
- テレワーク中の社員の労務状況を管理
URL: https://www.talent-palette.com/
MotifyHR
離職防止や新入社員の受け入れ準備、パフォーマンスの向上などをサポートする目標管理ツールです。テレワークや支社間などで距離のある社員同士が時間や場所にとらわれずにコミュニケーションを活性化させ、エンゲージメントを高めることが可能です。上司と部下に対して両方フィードバックを実施することで生産性を高めます。
MotifyHRの特徴
- 離職防止や新入社員の受け入れ準備、パフォーマンスの向上などをサポート
- 時間や場所にとらわれずに、離れている従業員同士のコミュニケーションを活性化
- 目標管理手法としてOKRを採用し短期間で振り返りを行う
URL: https://motifyhr.jp/
スキルナビ
スキルナビは、今までExcelで実施していた評価制度をそのままWebシステムとして利用することが可能です。従業員のスキル・特性・資質のほか、適性検査や試験の結果を一覧化することも可能です。不足している人材を明らかにして必要な人材を採用できるサポートも行えます。
スキルナビの特徴
- 今までExcelで実施していた評価制度をそのままWebシステムとして利用することが可能
- 従業員のスキル・特性・資質のほか、適性検査や試験の結果を一覧化
- 適材適所な人材配置や採用をしたい経営層向け
HITOTalent
HITOTalentは、個人の成長をモニタリングし育成課題に応じたサポートを実施できる目標管理ツールです。個人情報といった機密性の高い人事情報も安心安全に管理することができ、リーダー人材の安定的な創出ができるよう中長期でトレースすることも可能です。会社と個人が双方向でつながり、ともに成長していく仕組み作りを実現しています。
の特徴
- 個人の成長をモニタリングし育成課題に応じたサポート
- 機密性の高い人事情報も安心安全に管理
- リーダー人材の安定的な創出ができるように中長期でトレース可能
URL: https://rc.persol-group.co.jp/talentmanagement/
BizForecastHR
BizForecastHRはExcelで運用されている人事評価や目標管理シートをシステムで一元管理し、経営管理視点で活用することができます。評価後の昇給や人件費のシミュレーションを行い、BizForecastシリーズの BC(予算実績管理)と連携することで人事評価のみならず予算管理まで行うことが可能です。
BizForecastHRの特徴
- Excelで運用されている人事評価や目標管理シートをシステムで一元管理
- 人事評価や目標管理を経営管理視点で活用
- BizForecastシリーズの BC(予算実績管理)と連携することで、人事評価のみならず予算管理まで行うことが可能
URL: https://www.primal-inc.com/product/bizforecast/hr/
HiManager
HiManagerは、目標管理の手法にOKRを採用し、リアルタイムにフィードバックを行うことで変化の激しい時代に沿った評価制度設計が可能です。1on1・フィードバック・称賛といった機能を設けることで日々の行動を評価に組み込み、従業員の納得感も得られる目標管理ツールになるとともに360度評価も対応可能です。
HiManagerの特徴
- 目標管理の手法にOKRを採用
- リアルタイムにフィードバックを行うことで変化の激しい時代に沿った評価制度設計が可能
- 360度評価も対応可能
HR-Platform
HR-Platformは、各社で違う目標管理・評価制度を、システム開発チームが直接お客様訪問をして理解を深めることでニーズに応じたカスタマイズができます。目標管理制度は経営戦略を従業員に浸透させ、会社・部門・個人の目標を連動させて管理することが可能です。運用サポートは日本語と英語に対応しています。
HR-Platformの特徴
- システム開発チームが直接お客様を訪問し理解を深めたうえでニーズに応じたカスタマイズ
- 会社・部門・個人の目標を連動させて管理することが可能
- 運用サポートは日本語と英語に対応
URL: https://www.fosterlink.co.jp/
評価ポイント
評価ポイントはコンピテンシー評価とは異なり、実際に発生したタスクに対して従業員が評価につながる行動をとった際にリアルタイムに評価するシステムです。リアルタイム評価で社員にポイントが付与され、社内通貨として福利厚生に使うことができます。個人の行動を記録し、後から業務プロセスを評価することも可能です。
評価ポイントの特徴
- 実際に発生したタスクに対して従業員が評価につながる行動をリアルタイムに評価
- 社員にポイントが付与され福利厚生に使用
- 個人の行動を記録し後から業務プロセスを評価
URL: http://www.seagreen.co.jp/hyoka/
Resily
Resilyは目標管理の管理手法にOKRを採用し、その導入を運用サポートするシステムです。企業規模を問わず140社以上の導入実績があります。テンプレートに登録するだけで簡単にOKRツリーが作成でき、経営戦略を従業員に浸透させることができます。目標管理の進捗を一元管理できるので現場マネージャーのOKR管理の負担を軽減することが可能です。行動データを集約し評価時期に納得感のある評価を行うことができます。
Resilyの特徴
- 目標管理の管理手法にOKRを採用
- テンプレートに登録するだけで簡単にOKRツリーが作成
- 現場マネージャーのOKR管理の負担を軽減
URL: https://resily.com/
まとめ
目標管理ツールとひとくちに言っても、ツールはさまざまです。選定で迷うこともあるかと思いますが、まずは無料トライアルで取り組めるものから試すことをおすすめします。また、どのシステムもExcelなどの旧式管理からの解放を基本条件としてそろえているので、今後自社の評価制度で重視したいポイントを明確にしてからツールを選定していくことが重要です。目標管理ツールを導入したら終了ではなく、運用し続ける必要があるので専門スタッフのフォローが受けられるかどうか、という点もツール検討段階で明らかにしておきましょう。
NotePM(ノートピーエム) は、Webで簡単にマニュアル作成できて、強力な検索機能でほしい情報をすぐに見つけられるサービスです。さまざまな業界業種に導入されている人気サービスで、大手IT製品レビューサイトでは、とくに『使いやすいさ・導入しやすさ』を高く評価されています。
NotePMの特徴
- マニュアル作成、バージョン管理、社外メンバー共有
- 強力な検索機能。PDFやExcelの中身も全文検索
- 社内FAQ・質問箱・社内ポータルとしても活用できる
- 銀行、大学も導入している高度なセキュリティ。安全に情報共有できる
URL: https://notepm.jp/