【2024年版】ETLツールおすすめ6選を徹底比較!メリット・無料ツールも紹介

2024年01月04日(木) 通信・システム
ETLツール

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

ETLツールは、作業効率を上げるためには必要不可欠なツールです。データ量が多くて処理が追いついていない企業は、まとめて処理するためにツールの導入を検討したほうが良いでしょう。ここでは、ETLツールの概要とメリット、さらに選定ポイントをまとめて紹介しています。あわせて6つのおすすめツールも紹介しているので、ETLツールを選ぶ際の比較材料にしてください。

ETLとは

ETLツールとは、組織が持つデータを収集・抽出したり求める用途に応じて加工したりして、データを書き出せる便利なツールです。ETLのEはExtract(抽出)、TがTransform(変換)、LはLoad(格納)の頭文字をとっています。目的ごとに必要なデータを保存できる統合データベース(DWH)に、情報を一元管理するときに役立つでしょう。顧客の購買データ・POSデータなどのデータを収集してDWHに保存するときも、データを統合・変換する必要がなくなります。DWHは、全社レベルで扱うデータベースですが、追加されたデータの値が変更されることはありません。データを活用するには、矛盾や重複を防ぐために、ETLでデータのカタチをそろえる必要があります。

ETLツールの基本機能

ETLツールの基本機能は、「抽出」「変換」「出力」「定期実行する機能」「イベントに合わせて実行する機能」の5つです。事業が大きくなるほど、データは膨大な量になるため、データソースが複数のデータ型になってしまうことはやむを得ません。しかし、ETLツールを使うことで、データ型を変えやすくなるため、作業工数をかなり減らすことができるでしょう。

抽出

ETLツールの抽出機能は、基幹システム・PC・クラウドサービス内にあるデータを抽出するための機能です。データが基幹システム内だけにあるとは限らないため、あらゆるシステムと連携を図り、ツールで必要なデータを集めます。

変換

ETLツールの変換機能を使うと、短縮された表記・誤表記を正表記に変えることはもちろん、プログラムによる文字列変換ができます。インプットされている関数の組み合わせにより、データを柔軟に変換できるという特徴があります。また、出力するレイアウトに合わせて、並び替え・領域を選ぶことも可能です。

出力

ETLツールの出力機能は、指定された重複条件に当てはまるカラムを削除し、優先順位をつけたうえで出力できます。また、書き込み方法を指定でき、エクセル・テキストファイルなどいろいろなファイル形式で出力することが可能です。

定期実行する機能

ETLツールには、定期実行する機能があり条件を指定すると繰り返しデータ抽出から出力までを行うことが可能です。例えば、出勤前や退勤後などデータ処理する時間が決まっている場合は、自動で処理できるため、便利な機能といえます。

イベントに合わせて実行する機能

ETLツールには、スケジュラーがあるため、イベントに合わせて処理を実行できます。イベントに合わせて実行する場合は、管理体制を強化しエラー時の処理対応することが大切です。

ETLツール導入のメリット

ETLツールを導入する以下の3つのメリットを知っておくと、ツールの比較検討がしやすくなります。自社に足りない部分は何なのか、現場の人があると便利な機能は何なのかをよく考えて導入するか決めましょう。

データの加工時間を大幅にカットできる

ETLツールを導入するメリットは、データの加工処理にかける時間を大幅にカットできる点です。データ抽出から加工までにかける時間は、データ量によって大きく左右されますが、数十時間かかるケースも珍しくありません。人の手で作業するよりも、作業工程をスッキリさせられるのが魅力的です。

日に数回の情報更新ができるようになる

ETLツールを導入すると、指定した時間に情報更新が行えるため、1日に数回の情報更新ができるようになります。例えば、医薬品などの販売を手掛ける会社の場合、在庫のストック状況や実績データ期間は新しい情報を伝えないと、販売機会の損失につながってしまいかねません。しかし、ETLツールを使えば、情報を更新できるため、速報値が把握しやすくなります。

処理時間の短縮でシステムが早く利用できる

基幹システムからDWHに保存し、その後インデックスの再作成やデータ加工を行うのは、かなり時間がかかります。データ量が多いと、例えば「データ移行に5時間、インデックスの作成に3時間、そのほか統計やデータ加工に5時間近くかかる」というケースもあるでしょう。ETLツールで加工すると、データ移行時間を合わせてもおよそ半分くらいの時間に削減できる可能性があるため、就業前に早く処理を終わらせたいときに便利です。

ETLツールの選定ポイント

ETLツールを選定する際は、以下の3つのポイントを踏まえたうえで検討するようにしましょう。自社の業務内容に合わない機能ばかり搭載されていては、実際の業務に役立てることはできません。きちんと自社に適しているかを精査してから、導入するツールを選ぶようにしたいところです。

コネクターの数

ETLツールを選定するときは、ツールに組み込まれているコネクターが多いか確認することが大事です。コネクターが多ければ、他社で提供しているシステムやアプリケーションと連携できるため、作業工数を減らせるので時間の節約につながります。コアな作業に力を入れられるため、生産効率を上げるのに役立つでしょう。

使いやすさ

プログラムとは無縁な職場に導入する場合、ETLツールの使いやすさは重要なポイントの一つです。GUIインターフェイスなら、ドラッグ・ドロップするだけでソースコードなしで開発ができるため、導入経験がない職場にも対応しやすいでしょう。また、ツールによってはプログラムなしでGUIインターフェイスの操作だけで、ソースコードに変換することもできます。

データの処理速度

ETLツールを選ぶときは、データの変換・統合の処理速度に着目することも重要です。バッチ処理時間が長いと、データの更新までに時間がかかってしまいます。データを分散して平行処理できるなど、バッチ処理時間が短いツールだと、データの更新頻度も高くできるでしょう。更新頻度が多くないと不便な業種もあるため、ツールを導入する際は更新がしやすい速度かどうかを確認することが大切です。

ETLツール おすすめ6選

ETLツールといっても、各社が出しているツールによって内容が異なるため、特徴を踏まえたうえで、導入を検討することがおすすめです。ここでは、おすすめのETLツールを6つ紹介します。

trocco

trocco

trocco は、データ変換と加工・統合自動化するためのクラウド型のサービスです。専門知識が不要、かつ最短5分で操作ができるようになります。API連携ができ、200以上の転送元・転送先の指定が可能です。メーカーが公表しているデータでは、初期開発に480時間かけていたのが5時間に減り、運用保守に960時間かけていたのが60時間に減っています。(導入した企業)

troccoの特徴

  • 初期費用が不要で月額制課金だから導入しやすく、分からないことはチャットで問い合わせできる
  • 簡単なユーザフェイスで使いやすく、クラウドDWHと連携すれば最新データを分析できる
  • DWH・DB・SFA・CRM・SNS・クラウドストレージ・通信プロトコルと連携が可能

URL: trocco

 

ASTERIA Warp

ASTERIA Warp

ASTERIA Warp は、データ連携のミドルウェアです。ノーコードでフローを作成でき、さまざまな業種で利用しやすいのが特徴。業務設計・システム設計・開発までの流れを短縮できるため、作業時間や人為的なミスを減らすのに役立ちます。また、情報の共有ができ、任意のコメントを書き込む機能も搭載しているため、進捗状況を報告するのに便利です。

ASTERIA Warpの特徴

  • 豊富な導入実績で、ざっくりと分かりやすくシステムをまとめ、簡単な操作を実現している
  • アイコンをドラッグ・ドロップするだけでデータ連携ができるため、業種を問わず活躍する
  • 基本機能のパックなら、月額3万円から始められてリーズナブル

URL: ASTERIA Warp

 

Talend

Talend

Talend は、アクセスができるデータを、一元化されたプラットフォームに集められるシステムです。データ・アプリケーション・APIの統合ができ、データの妥当性や使用頻度の評価がしやすくなります。データの連携や統合に必要な操作は、GUIなのでスラスラと作成でき、処理定義を与えやすい点が特徴です。アプリケーション開発をするときにも便利で、システムで作成した処理定義は、Javaコードに変換することができます。

Talendの特徴

  • ミドルウェアのHadoop・フレームワークのSparkのジョブ開発機能を搭載している
  • ドラッグ・ドロップで操作できるGUIで、移行時に必要な開発がしやすい
  • すべてのユーザーが無料で利用できるオープンソース(有償版もあり)

URL: Talend

 

Syncsort DMExpress

Syncsort DMExpress

Syncsort DMExpress は、ステップツリー形式で開発できるETLツールです。元から入っているタスクエディタのツリー構造を使い、処理パターンを選択して穴埋めするだけで、簡単に開発に必要な処理をすることができます。ファイルの処理・バッチ処理・MapReduce処理まで、50種類以上の関数を組み合わせて、複雑な変換も柔軟に対応することが可能です。

Syncsort DMExpressの特徴

  • データ連携機能で、Hadoop・データウェアハウス・DB・フラットファイルに対応している
  • 実行するたびにシステムリソースを分析して最適化をしてくれるため、高速処理が可能になる
  • 自動チューニングによる処理で、意識せずに工数を短縮できる

URL: Syncsort DMExpress

 

Reckoner

Reckoner

Reckoner は、クラウド型のデータパイプラインサービスです。100種類以上のDBとアプリケーションの接続ができます。既存のシステムからデータを統合して、マーケティングに活かせるでしょう。また、追加したデータは時間を決めて処理して、自動で転送することも可能です。大規模なデータでも時間当たりの処理量が大きいため、変換や転送処理がしやすくなります。

Reckonerの特徴

  • データ加工機能を用いて、ビジネス用途に応じて、分析や解析に便利なデータセットを作成できる
  • データ分散処理技術で、同時に平行してデータの結合・変換ができるため、大規模なデータも短い時間で処理することが可能
  • データ活用の基盤設計・構築・運用をサポートしてくれるため、導入経験がなくても安心

URL: Reckoner

 

RapidMiner

RapidMiner

RapidMiner は、統合データサイエンスプラットフォームです。機械学習プラットフォームなので、プログラムの知識がなくても、ビジュアルワークフローデザイナーを用いてモデル設計を行えます。分析アルゴリズムが豊富で、効率的なモデルの構築を可能にしています。また、データの可視化・モデル設計・運営に至るまで、同じプラットフォームで作業することが可能です。

RapidMinerの特徴

  • 機械学習の習熟度・ユーザー数に合わせた分析プランを展開している
  • 散布図行列などの豊富な20種類を超える可視化機能で、データ分析や評価を行える
  • モデルの構築後に新しいデータを適用することで、正確な予測を算出できる

URL: RapidMiner

ETLツールは習熟度に合ったものを導入しよう

ETLツールとひとくちにいっても、習熟度が高くないと扱えないようなものから、ソースコードなしでマウスの操作だけで処理が行えるものまで種類が豊富にあります。自社の環境を見極めて、初めて導入するなら操作性を重視し、より高度な処理を期待して導入するなら速いツールを選びましょう。オープンソースで無料利用できるものもあるため、ETLツールを検討している方はお試しで導入してみてはいかがでしょうか。

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