テレワークとリモートワークの違いは?導入時の注意点も解説

2023年01月07日(土) テレワーク・リモートワーク
テレワーク リモートワーク

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

IT機器やネットワークの急速な進化も助け、ワークライフバランスをより良いものにするために最近では様々な働き方が生まれています。その中でもコロナ禍の今特に注目されているのが、時間や場所にとらわれない働き方のテレワークとリモートワークです。テレワークやリモートワークを柔軟に取り入れて、働き手の融通がきくことで様々なメリットもあります。

しかし、実際にテレワークとリモートワークは何が違うのか正直わからない方も多いと思います。そこで今回は、テレワークとリモートワークの違いについて、具体的に解説していきます。実際の導入の際の注意点等にも触れていますので、今後よりテレワーク・リモートワークの推進を検討している方は是非参考にしてください。

テレワークとリモートの違いとは

結論から言うと、両者に違いはありません。職場まで身体的な移動を伴わずにオンラインにて業務を遂行するという点で本質的には同じなためです。ただし、定義的な違いは存在します。テレワークは日本テレワーク協会が明確な定義を設けており形態ごとの名称も存在していますが、リモートワークにはそれがなく、遠隔の業務全般を指します。この定義の差を気にしすぎる必要はありませんが、場面によって使い分けると良いでしょう。下記では定義の違いを紹介していきます。

テレワークとリモートワークで違う定義

リモートワークは自然に用いられるようになった一方で、テレワークについては日本テレワーク協会が明確な定義を示しています。そのため、場合によっては正しくない・好ましくない使い方になってしまうかもしれません。下記では、日本テレワーク協会の定義による3つの形態、そしてリモートワークの言葉の意味を紹介していきますので、その場にあった適切な使い方を理解しましょう。

自宅利用型テレワーク

一つ目の「自宅利用型テレワーク」は、職場に出向かずに、文字通り自宅で業務を行う場合がこれにあたり、「在宅ワーク」と呼ぶこともあります。通勤の負担が軽減し、作業効率が上がるなどのメリットがあります。子育てや介護など各人の家庭の事情に合わせながら業務を行えるのも魅力でしょう。一方でプライベートとの線引きやコミュニケーションの不足といったデメリットも挙げられます。

モバイルワーク

二つ目の「モバイルワーク」は職場や自宅、後に紹介する「施設利用型テレワーク」以外の全ての場所で業務を行うことです。例えば顧客先、移動中の車内、カフェなど、あらゆる場所で仕事を行います。隙間時間の活用や移動時間の削減がある反面、セキュリティ対策や情報漏洩のリスク・コミュニケーションの問題があります。「自宅利用型テレワーク」と似ている面もあると言えるでしょう。

施設利用型テレワーク

最後の「施設利用型テレワーク」は、サテライトオフィスやレンタルオフィスなどの本社以外の場所で行う勤務形態を指します。本社や支社から離れた地域に設置されているため、コスト削減や地域との連携が期待されます。好みにはよりますが、社員としても自然の多い地域での暮らしが叶うなど、ワークライフバランスにも貢献するでしょう。その一方、サテライトで常時勤務をするとなれば、組織力の低下やコミュニケーションの不足もあるかもしれません。

リモートワーク

ここまでテレワークの三つの形態を紹介しましたが、テレワークとリモートワークの一番の違いは定義が定められているか否かです。テレワークは定義があるのに対して、リモートワークには明確な定義はありません。リモートワークにおけるリモートとは英語で「遠隔」を意味するremoteから来ており、会社から離れた場所でのワークスタイル全般を指します。

IT機器・インターネットの急速な発展により、会社に勤め上げて仕事を行うというこれまでの価値観から、近年では組織に属さないフリーランスが注目を浴びるようになってきました。リモートワークという言葉はその潮流とセットで使われるようになったため、特に定義は存在していないのです。

違いを意識したテレワークとリモートワークの使い方

ここまでで、両者にさほど違いはないことをお話ししてきましたが、そうは言っても定義の違いは存在するため、どのように使い分ければいいのか気になる人もいるでしょう。結論として、使い分けを行いたい場合は相手の属性やシチュエーションを基に考えることを推奨します。下記では、人と職種という側面から具体的な使い分けを紹介します。補足ですが、コロナ禍の影響もあり、近日のメディアは「リモートワーク」を多用しているので「リモートワーク」が今後はより浸透していくのかもしれません。

テレワークを使う場面

「テレワーク」は比較的自治体や省庁といった行政機関・大企業の組織でよく使用されることが多いです。実際に、総務省も「テレワーク導入手順書」を策定し、公開しています。したがって行政機関や大企業などの組織とやり取りをする場合、「テレワーク」を用いることが無難でしょう。具体的な職種を例に挙げるとすれば、行政機関や大企業に関連する管理部門・営業部門・顧客対応などです。

リモートワークを使う場面

一方、「リモートワーク」はIT企業や、フリーランスにおいて使われることが多いです。職種としてはエンジニア・デザイナ・ライターといった開発・クリエイティブ系の職種が挙げられるでしょう。この場合、完全に出社を行わずリモートでの業務のみを行う場合を指す「フルリモート」も含みます。IT系のベンチャーでよく見られます。

テレワーク・リモートワークを導入する時の注意点

テレワーク・リモートワークは便利な点も多いですが、従来までの出社による制度をベースにしていては不足が出てくることも事実です。そのため、テレワーク・リモートワークの導入にあたっては様々な観点から注意点があります。それは以下の三つです。

  1. 就業規則の見直し、ガイドラインの作成
  2. 勤務管理と評価方法
  3. 使用ツールの統一

下記で各項目について詳細をお伝えしますので、テレワーク・リモートワーク導入の際の参考にしてください。

就業規則の見直し、ガイドラインの作成

就業規則の見直しとガイドラインの作成は欠かせません。テレワーク・リモートワーク出社して業務を行うという従来の働き方とは全く性質を異にするため、これまでの就業規則やガイドラインではカバーしきれない部分が出てくるためです。就業規則の内容としては、対象になる被雇用者・勤務場所・労働時間や休憩時間・出退勤の方法・通信費を含む経費などといった項目が考えられます。

オフィスにかかるコストや通勤にかかるコストが削減されるため、どのように社員に還元をして優秀な社員に長くいてもらうかといった福利厚生の面も考慮が必要そうです。出社をベースに就業規則を作成している会社は多いと思いますが、家庭の事情などにより本社や支社から離れた遠方に居住できるようになるのかなども検討項目になるでしょう。ガイドラインとしてはテレワーク・リモートワークの場合、特にタスク管理やコミュニケーション方法、ミーティングの方法やセキュリティ対策などを盛り込むことは欠かせません。社内決裁の方途や押印のプロセスにも改善が求められます。円滑な業務遂行・リスク対策のために何らかの取り決めは不可欠です。

勤務管理と評価方法

先の就業規則と被るところではありますが、勤務管理及び評価方法についても従来の働き方とは異なる可能性があることを意識する必要があります。会社としては働いていない社員がいるかもしれないといったところが気になるかもしれませんが、逆に働きすぎや評価されないといった側面も考慮しながら検討していくのが良いでしょう。

勤務管理については出社をするという行為がないため、何時間労働を行ったなどが可視化されません。そのため、評価方法については業務プロセスが可視化されないことから成果主義に偏ってしまう可能性が大いに考えられます。成果主義も会社としては重要な観点ですが、会社全体あるいは部署単位で明確な評価基準が求められます。加えてマネジメント層はどのようにチームメンバーと関わり、適切に業務・メンバーを管理していくかといった注意も必要です。

使用ツールの統一

テレワーク・リモートワークのメンバーと仕事を行うにあたり、作業の進捗や日報の提出など、コミュニケーションを円滑にするためにもツールの統一が必要になります。そんな中で活用されているツールが、「NotePM」です。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?テレワークとリモートワークについての理解が深まったことかと思います。おさらいをすると、テレワークとリモートワークの二つには本質的な違いはありませんが、定義や起源などには若干の相違が見られるため相手や場面によって使い分けることを推奨します。テレワーク・リモートワークは人々の暮らしに対する制限を緩和しワークライフバランスを改善するなど柔軟な働き方ができるためメリットも多くありますが、コミュニケーションやリスク管理の面で課題が残るのも事実です。

また、テレワーク・リモートワークを好む人もいれば出社を好む人もいるなど、個々人によってもスタイルが違うこともあります。今後のさらなる人口減少による人手不足への備えとして企業は社員が働きやすい環境を整えることで優秀な人材が長く留まるような配慮が求められます。メリットを最大化し、デメリットを最小化できるようにしていけるといいですね。

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