SharePointはMicrosoftが提供するクラウド型の情報共有ツールで、企業の社内ポータルとして活用されています。文書管理やワークフローの構築に加え、Microsoft Office製品とのシームレスに連携できる点が特徴です。
一方でSharePointを実際に導入して、何ができるかをイメージできない方もいるでしょう。
本記事では、SharePointの機能や導入するメリット・デメリットを解説します。実際の活用事例も紹介するので、業務効率化を検討している企業は導入する際の参考にしてみてください。
SharePointよりも社内ポータルを簡単に作れるツール「NotePM」
目次
SharePointとは企業向けのクラウド型情報共有ツール
SharePointは、Microsoft社が提供する企業向けのクラウド型情報共有ツールです。社内の情報を一元管理できたり、Microsoft Office製品と連携できたりするなど、社内ポータルとして業務効率化に役立ちます。
>関連記事:SharePointの主な機能と使い方|メリットや具体的な活用方法も解説
SharePoint OnlineとSharePoint Serverの違い
SharePointにはオンライン型の「SharePoint Online」とサーバー型の「SharePoint Server」の異なる特徴を持つ2種類があります。それぞれの違いを以下の表にまとめました。
SharePointの種類 | 内容 |
---|---|
SharePoint Online | ・サーバーの導入が不要 ・安いコストで運用可能 ・メンテナンスはMicrosoftが担当 ・導入後すぐに使用可能 |
SharePoint Server | ・サーバーの導入が必要 ・自社でサーバーメンテナンスやアップデートが必要 ・自社に合わせた環境構築やアプリケーション開発が可能 |
>関連記事:SharePointとOneDriveの違い・メリットデメリット・活用方法を紹介
SharePointよりも社内ポータルを簡単に作れるツール「NotePM」
SharePointに搭載されている4つの機能
SharePointには、以下の4つをはじめとする便利な機能が数多く搭載されています。
- ポータルサイトの作成
- ワークフローの構築
- ファイルの共同管理
- SharePoint内にある情報の全文検索
まずはSharePointの機能を把握し、具体的な活用方法を理解しましょう。
>関連記事:SharePointの主な機能と使い方|メリットや具体的な活用方法も解説
>関連記事:SharePointのリストの基礎知識から使い方までを徹底解説!
機能1.ポータルサイトの作成
SharePointを活用すると、ポータルサイトの作成が可能です。ポータルサイトとは、インターネットへとアクセスする際に最初に訪問するサイトを指します。社内ポータルサイトであれば、企業内の情報にアクセスできる入口の役割を担います。
ポータルサイトの作成により、情報を一元管理でき、情報共有の効率化が達成できるでしょう。
SharePointで作れるポータルサイトには、チームサイトとコミュニケーションサイト、サブサイトの3つがあるため、目的に応じたサイトを作成しましょう。ポータルサイトの種類や作り方に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
>関連記事:SharePointのサイトの作り方5ステップ!注意点やポイントについても解説
機能2.ワークフローの構築
SharePointでは、ワークフローを構築する機能も搭載されています。実際に作成できるワークフローの一例は以下のとおりです。
- 稟議書
- 発注依頼書
- 旅費精算書
- 見積書
従来であれば紙の書類で行っていたワークフローを電子化すると、以下のようなメリットを享受できます。
- 印鑑が不要
- 外出先からの承認
- 申請状況の把握
- 差し戻し後の修正が容易
- 書類の保管コストの削減
ワークフローを構築すると、場所にとらわれず申請を進められるため、申請者と承認者の双方の立場で業務効率化を達成できるでしょう。
機能3.ファイルの共同管理
SharePoint上にアップロードされたファイルは、複数人で同時に閲覧と編集といった共同管理が可能です。従来であれば、ファイルを更新したらメールやチャットなどで共有する必要がありました。一方でSharePointを利用すると送付する必要がなくなり、手間を削減できます。
会議中でもリアルタイムで情報を更新できたり、最終更新者を把握できたりする点も魅力的です。ファイルの閲覧権限も付与できるため、情報を制限したい場合にも便利です。
ファイルを共同管理すると不要なコミュニケーションコストの削減にもつながるため、業務効率化に効果的でしょう。
機能4.SharePoint内にある情報の全文検索
SharePointには、アップロードされている情報を全文検索できる機能も搭載されています。社内ポータルを活用していると、情報量の増加に伴い必要なファイルがどこにあるかがわからなくなる経験をした方もいるでしょう。
SharePointには全文検索機能が付いているため、情報が見つからないときでもキーワードをもとに必要なファイルを探し出せます。検索にはファイル名の一部の文字や作成者、ファイル内の文字が検索対象になるため、簡単に検索ができます。
全文検索機能を活用すると、ファイルの探索にかかる時間を削減できるため、業務効率化につながるでしょう。
SharePointで社内ポータルを作るメリット
SharePointで社内ポータルを作るメリットには、以下の3つがあります。
- Microsoft Office製品と連携がしやすい
- セキュリティが強固である
- リモートワークとの相性がいい
それぞれのメリットについて、以下で詳しく解説します。
Microsoft Office製品と連携がしやすい
1つ目のメリットは、Microsoft Office製品との連携がしやすい点です。同じMicrosoft社の製品であるOffice(WordやExcel、PowerPointやTeamsなど)との連携を、手間をかけずに簡単にできます。
Office製品は幅広く使われており、連携により大幅な業務効率化を達成できる可能性があります。社内でOffice製品の活用頻度が高いほど、得られるメリットは大きいです。
Office製品との連携のしやすさは、他のポータルサイトでは実現できない独自の強みと言えるでしょう。
>関連記事:SharePointとMicrosoft Teamsの違いと連携方法をわかりやすく図解
セキュリティが強固である
2つ目のメリットは、セキュリティが強固である点です。セキュリティの強固さは、Microsoft社がセキュリティ対策を実施している点に起因します。Microsoft社が実施しているセキュリティ対策の一例は、以下のとおりです。
- サイバー攻撃対策
- セキュリティプログラムの更新
- 不具合修正
- 不正アクセス対策
ファイルの閲覧・編集権限を付与できる点も、SharePointのセキュリティの強固さを強める要因です。さらに、権限付与は社内の情報システム担当者を経由する必要なく、誰でも簡単かつスムーズに実施できます。
以上のように、セキュリティの強固さに特徴があるため、安心して社内ポータルを作成できるでしょう。
リモートワークとの相性がいい
3つ目のメリットは、リモートワークとの相性がいい点です。SharePointはオンライン上にデータを蓄積するため、どこからでも情報にアクセスできます。
サーバーにデータを蓄積している場合は、社内ネットワークに接続しなければ情報にアクセスできません。一方で、SharePointはネットワークにつながってさえいれば場所を問わずに情報にアクセスできるため、リモートワークとの相性も抜群です。
Teamsとの連携もできるため、リモート会議などでも効率的に活用可能です。ワークフロー構築もSharePoint上でできるため、リモートでも承認フローを進められ、意思決定のスピードアップにもつながります。
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SharePointを活用するデメリット
SharePointの活用には、以下のデメリットもあります。
- デザインのカスタマイズ性が低い
- コメントに匿名性がない
- 詳細なアクセス解析ができない
メリットだけでなくデメリットも把握しておくと、導入による失敗を防ぎやすくなるでしょう。
デザインのカスタマイズ性が低い
SharePointを活用するデメリットの1つ目は、デザインのカスタマイズ性が低い点です。SharePointは、標準でテンプレートのデザインが複数用意されています。標準のデザインはシンプルであるため、インターフェース面での制約やデザイン性に欠ける可能性があり、場合によってはデメリットになりかねません。
一方で、SharePointにはテンプレートが複数用意されているため、デザイン知識がなくても一定レベル以上のサイトデザインを作成できる点は特徴の一つです。
コストや工数をかけずにデザインを決められるため、デザインに拘りがない場合には逆にメリットになるでしょう。
コメントに匿名性がない
SharePointを活用するデメリットの2つ目は、コメントに匿名性がない点です。SharePointにはコメント機能やいいね機能が搭載されています。しかし、匿名性がないため、誰がどのように反応したかがわかってしまいます。
したがって、コメントに匿名性を持たせたい場合には、SharePointの活用は不向きです。SharePointはログインする際にユーザー名が表示される仕様になっているため、匿名性を持たせることは困難です。
一方で匿名性を持たせる必要がない場合は、デメリットにはなり得ないので、導入前にどのように活用するかを明確にしておきましょう。
詳細なアクセス解析ができない
SharePointを活用するデメリットの3つ目は、詳細なアクセス解析ができない点です。SharePointは過去7日間や30日間、90日間分のアクセス解析はできるものの、リアルタイムの解析ができない仕様になっています。
詳細なアクセス解析を実施したい場合は、外部のツールを導入する必要があります。一方で、詳細なアクセス解析を必要としないのであれば、大きなデメリットにはならないでしょう。
SharePointを社内ポータルとして活用している事例
SharePointを社内ポータルとして活用している事例を以下で3つ紹介します。
- ポータルサイトとして情報の一元管理
- ファイルの共同管理で社内ナレッジの共有
- 報告業務フローの改善による効率化
実際の活用事例をもとに、どのような機能を用いると何を解決できるかを把握しましょう。
事例1.ポータルサイトとして情報の一元管理
浅間商事株式会社では、ファイルサーバーで情報管理をしていました。しかし、社内データのSharePointへの移行を進めています。全社共通のSharePointサイトを構築して、サイト内にチームやプロジェクトごとのライブラリを作成し、ファイル追加などを実施しました。
SharePointで情報を一元管理することにより、管理の手間とコストの削減が見込まれています。浅間商事株式会社ではSharePointの他の機能も活用しながら、業務効率化に成功しています。
>参考:浅間商事株式会社
事例2.ファイルの共同管理で社内ナレッジの共有
株式会社ソフィアでは、SharePointを事業部門のサイトとして活用し、過去のプロジェクト資料や用語の解説記事などの社内ナレッジの体系的な管理を実施しました。
仕様書や設計書、業務マニュアルなどをSharePointで管理し、ノウハウの属人化の防止に成功しています。
>参考:株式会社ソフィア
事例3.報告業務フローの改善による効率化
株式会社シティアスコムでは、社内イベントで「健康ウォーキング歩数活動」を実施して社員の歩数を集計しています。集計は各部門のスタッフに一任しており、報告はメールなどで行われていました。最終的には転記が必要になるため、手間がかかっていました。
そこでSharePointの導入で報告業務フローを変更し、各メンバーが記入を自分で行いコミュニケーションコストの削減と転記作業の自動化に成功しています。場所を選ばずに記入ができる点も、業務効率化に寄与している要因です。
>参考:株式会社シティアスコム
SharePointよりも社内ポータルを簡単に作れるツール「NotePM」
NotePMはSharePointの代わりに使えます
SharePointの代わりとなるツールを探している方には、NotePMがおすすめです。
マニュアル作成や社内ナレッジを管理できるNotePMは、検索機能が強力なので、掲示板や社内ポータル・社内FAQとしても活用できます。
SharePoint |
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△ 自由度が高く複雑なため、社内浸透しない | 〇 パソコンに詳しくない人でも直感的に使える |
△ 検索しづらい。不要な情報もヒットする | 〇 強力な検索機能 |
△ 動作やファイル表示が遅い | 〇 動作が速い。サクサク動く |
△ 権限管理が複雑で、IT部門が大変 | 〇 グループなど、権限管理しやすい |
△ 社外共有しづらい | 〇 社外共有用プラットフォームとしても使える |
SharePointよりも社内ポータルを簡単に作れるツール「NotePM」
SharePointの事例を知って社内ポータルを充実させよう
SharePointは企業向けのクラウド型情報共有ツールであり、多くの企業で利用実績があります。SharePointではポータルサイト作成やワークフローの構築、Office製品との連携ができるため、業務効率化に有用です。
一方でデザインのカスタマイズ性の低さなどの課題もあるため、IT化が進んでいない企業の場合、うまく活用できない可能性もあります。
NotePMであれば、SharePointと遜色ない機能を持ちながら直感的なデザインや高い検索性能を持っているため、簡単に業務効率化を達成できます。社内ポータルの導入を検討している企業は、「NotePM」の導入を検討してみてください。