リモート勤務の課題も解決するナレッジ共有ツール「NotePM」
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会社名 | 事業 | NotePMの利用人数 |
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トランスコスモス・アナリティクス株式会社 | マーケティングリサーチ、ビッグデータ分析 / 機械学習 プラットフォーム / BIツール | 62名 |
トランスコスモスグループの調査・分析専門会社として2012年に設立されたトランスコスモス・アナリティクス株式会社では、コロナ禍でのリモート勤務を機にNotePMを導入。生産性を下げることなく組織のコミュニケーションの円滑化に成功しています。社内Wiki導入に至った経緯や活用方法、導入後の効果などを伺いました。
https://www.trans-cosmos.co.jp/transcosmos-analytics/
目次
ダイジェスト
導入部門 |
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導入目的 |
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課題 |
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効果 |
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使い方 |
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お気に入り機能 |
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※今回はオンラインWeb会議で、トランスコスモス・アナリティクス株式会社 取締役CDO兼CFO 篠田様、調査事業推進部部長 川染様にインタビューさせていただきました。
調査・分析のプロ集団
ー事業概要を教えてください。
篠田:弊社は、トランスコスモス株式会社の100%子会社で、マーケティングリサーチやデータ分析・AIを通じたデータ活用支援を手掛けています。
現在、約80名のメンバーから構成される組織です。
NotePMは、調査事業推進部とDevOps推進部で導入しています。調査事業推進部は、マーケティングリサーチを通じてクライアント企業のマーケティング施策を⽀援している組織です。DevOps推進部は、エンジニア中心の横断組織で、システム開発から運用、保守を通じてそれぞれの事業基盤を支えています。
リモート勤務の課題解決に最適なNotePMに即決
ーNotePM導入の経緯や背景をお聞かせください。
篠田:新型コロナウイルス感染症拡大以降、弊社でもリモートワークが主流になりました。これまでは会社で隣に仲間が居て、わからないことがあれば「ちょっといい?」といった同期コミュニケーションがとれていましたが、リモート勤務になり、仲間や相手の顔が見えず、コミュニケーションが非同期なチャット中心となり、コミュニケーションの在り方自体が変わりました。
そうした背景から、リモート勤務でも組織全体のアジリティを高め、成果を出していけるための仕組みづくりという組織課題に直面しました。
課題解決に向けた施策の1つが、「ドキュメント⽂化づくり」です。「ドキュメント文化」を推進するなかで、調査事業推進部では運⽤書やシステム開発の設計書などを可視化させるプロジェクトを走らせていましたが、その際に「作成されたドキュメントをどこで、どう管理していくべきか」という点が論点にあがっていました。エンジニアチームでも、技術Wikiによるナレッジ共有を実施していましたが、いくつかの課題を抱えており、別のプラットフォームを模索していました。
ー「ドキュメント文化」をつくる上で実際にあがっていた課題を具体的に教えてください。
篠田:課題は大きく以下の4点です。
1.Single Source:ドキュメントの一元管理
弊社ではExcelやPowerPointで作成した資料を社内サーバーで管理していました。しかし、各所にドキュメントが散在し、どこにいけば情報があるのかわからない状況でした。
2.Truth:ドキュメントの鮮度
ドキュメントのバージョンごとにファイルが乱立し、変更履歴もPowerPointの冒頭に日付やバージョン表記をしていましたが、その管理方法にも限界を感じていました。
3.Search:検索性の高さ
鮮度の高い情報を集めても、その情報を探せなかったら意味がありません。Windowsの検索システムは時間がかかりますし、全文検索までできないので結局見つからないということも結構ありました。
4.Motivation:情報発信や鮮度を保つモチベーション
過去利用したツールだとリアクション機能がないので、情報を発信しても誰が見ているのかわからないという課題がありました。心理的安全性、つまり「こんな情報をあげてもよいのだろうか」という不安があるなかでリアクションがあると、「あげてよかった」という感情になります。そういった投稿者のモチベーションに繋がるような仕組みが必要だと感じていました。
ー導入までの流れを教えてください。
篠田:社内Wikiツールの新候補を探している最中に、川染から調査事業推進部の相談を受け、両者の課題感が⼀致していていることがわかり、候補だったNotePMを紹介しました。「これは良さそうだ」ということで、即日社⻑承認を得て、トライアルに向けた準備をスタートさせました。相談を受けてからトライアル利用開始まで、2週間ほどだったと思います。
導入については、全社でおこなうとルールや統制づくりに時間がかかり機動力を失うため、まずは調査事業推進部とDevOps推進部の2部門でスモールスタートさせています。今後、全社にも導入予定です。
ーNotePMのほかに検討したツールはありますか。
篠田:NotionとConfluenceです。弊社の場合は課題がはっきりしていたので、マルバツ表を作成して比較検討しましたが、ほぼNotePM一択でしたね。
ツール比較表
ーNotion / Confluenceと比較して、NotePMのよかった点を教えてください。
篠田:NotePMの検索ではファイルの中身まで探すことができるし、ファイルのバージョン管理もMarkdownの更新履歴が残るので使いやすそうでした。
川染:実際に使ってみて、変更履歴がNotePM上で簡単に見れるので非エンジニアでもとても使いやすいです。
NotePMはページの更新履歴を自動的に記録
篠田:今回、調査事業推進部との共同利用になるので、エンジニア以外も使いやすいかという点も重視しました。Notionはなんでもできる反面、全員が使いこなすには難しすぎるという懸念がありました。その点も含め、NotePMが弊社には合っていました。
また、セキュリティ面が非常にしっかりしているのもNotePMを選択した理由の1つですね。社内Wikiとして使用すると、社内各所からさまざまな情報を集めてくることになるので、セキュリティ面やアクセスログの管理方法などが気になっていました。
アクセスログについてはエンジニアがCSVファイルをダウンロードしなくても、NotePMの画面上で誰が何をしたか簡単に見ることができます。また、MFA認証やアクセスしたデバイスの表⽰などは、他ツールだとだいたいオプションプランになることが多いですが、契約プラン内でそれが利用できるのも個人的には魅力でした。
NotePM導入における工夫
ー導入にあたって準備したことを教えてください。
川染:まず管理者の役割を決め、アカウント利用ルール・注意点、アカウント申請方法、棚卸し方法などをルール化し、利用者にマニュアルとして周知・浸透させていきました。
NotePM導入前から「セキュリティの強化」は課題になっていたので、NotePMについても管理者を立て、しっかりとした運用体制を構築しました。
といっても、細かいルールを設定することで、利用者のやる気を削ぐことはしたくなかったので、記載内容については、ほとんど制限は設けていません。
NotePM利用マニュアルの目次
役割と担当割の表
NotePM利用ルール
NotePM導入でできた「ドキュメント文化」
ーNotePM導入後、抱えていた問題は解決できましたか。
篠田:先ほど挙げた4つの課題は解決しました。
Single Source:ドキュメントの一元管理
NotePMのセキュリティが十分であるという前提のなかで、在宅でもリモート勤務でも、NotePM上でドキュメントを一元管理できるようになりました。
Truth:ドキュメントの鮮度
バージョン管理情報や、Markdownの更新履歴が残るので、この点も解決できました。今まではPowerPointの冒頭にバージョン情報や日付を記載していましたが、その作業がなくなり、社員からも好評です。
Search:検索性の高さ
ファイルの中身まで検索できるので、情報が見つからないということがなくなりました。
Motivation:モチベーション
とくに閲覧履歴が⾒えることで、「読んでもらっている」という実感は増えました。運用側で、⼈気記事ランキングや、記事への反応・応援数などを独自にポイント換算し、ランキング化しています。記事を書いた人や、リアクションした人の貢献度を可視化し、さらにこれらの情報を社長自ら発信することで、社員の関心がさらに高まるよう工夫しています。
これらの情報は⼈事査定や会社のValueの評価材料にもなっています。
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リアクションランキング
ーNotePM導入後、社員からの反応はありましたでしょうか。
篠田:社員アンケートで「NotePMを使い始めて組織の変化があったと感じるものを教えてください」という質問に対して、ファイルのバージョン管理のおかげで資料がみやすくなった、「あの人に聞けば何かわかるかも」という、あたりをつけやすくなった、ドキュメント作成に対する抵抗感がなくなった、などの声がありました。
社員へのアンケート結果
ー副次的な効果などがあれば教えてください。
篠田:NotePMを通じて、ビジネス側とエンジニア側での会話がとても増えました。ナレッジ共有やセミナーレポート、ツールの使い方、お悩み相談といった記事が双方であがるようになり、いままで分業でお互いの仕事が見えなかったところが見えるようになったことで、お互いに敬意を示すようになりました。
また、「これ、聞いても良いのかな?」ということもNotePMで質問してみたら、意外にみんなたくさん答えてくれた、などコミュニケーションが活性化しました。ビジネス側があげた記事で、たとえば「AWSの試験の勉強をして受かりました」という記事があがったときにも、エンジニア側からのアドバイスやリアクションがたくさん挙がっていました。
NotePMの使い方
ーNotePMの活用プランを教えてください。
篠田:現在、50名のプランを使用しています。最近は、他部署の管理者たちが情報を見に来ていて、ゲスト希望者が増加しているところです。ゲストは、参照専用ゲストアカウントで招待しています。
ーNotePMの使い方を教えてください。
篠田:おもな利用用途は、ドキュメント管理とナレッジ共有です。
ノートは、事業ごと、業務ごと、ナレッジ共有用の大きく3つに分けています。
事業のノートでは、事業(クライアント企業)ごとに開発者と運用者がいるので、エンジニア側・ビジネス側関係なく利用しています。開発ドキュメントには開発チームが使っている設計書、業務ドキュメントには業務内容や業務工程などが記載されています。
開発ドキュメント
業務ドキュメント
川染:調査は年間を通しておこなわれるレギュラー業務なので、細かい条件などすべてドキュメント化して集約しています。調査内容は1年ごとに変わるので、更新履歴を残して積み重ねていける状態をつくっています。
フォルダは業務工程ごとに分け、業務フローに加え、クライアント企業との商談内容や調査条件の話といった内容を残しています。
事業ごとにすべての情報が1箇所にまとまっているので、初めて業務に参加するメンバーへの情報共有や、クライアントとの合意内容を確認したいとき、業務内容を見直すときなどにも役立っています。
事業フォルダのマスタにはテンプレートが入っている
開発ドキュメント内の要件定義のテンプレート
篠田:開発側も同様で、属人化が課題になっていたので、基本設計から詳細設計、テスト結果などを書き起こしています。改修が発生しても、新しいドキュメントを見て着手すれば誰でもできるような状態になっています。
ーナレッジ共有での使い方も教えてください。
篠田:ナレッジ共有用のノート「ナレッジトランスファー」は、部署や立場、役割に関係なく投稿しています。システム関連の話や再発防止策など、組織ナレッジに必要なものはすべてここで情報共有しています。
毎日だれかが適宜投稿しているので、タイムラインから探しにいくことが多いです。
ナレッジ共有用のノート「ナレッジトランスファー」
タイムライン
ー貴社独自の使い方があれば教えてください。
篠田:カスタム絵文字をバリューに紐づけて導入しています。「心」「技」「体」「和」「気」が我々のバリューですが、そのほかにもレスポンスに対してフランクに反応できるようなスタンプを用意しています。カスタム絵文字を入れたことで、リアクションが増えました。
「なんでも相談室」のノートは、「ほかの人の声を知りたい」という社員からの声でできたノートです。でも、これも今でこそたくさんのリアクションがありますが、最初のころは誰もコメントをしなかったんですよ。
川染:そうですね。最初の頃は上層部のメンバーが積極的に投稿して、その記事をみんなに紹介していった結果、全体に広がっていったと思います。
「なんでも相談室」のページ
「なんでも相談室」の投稿記事に対するコメント
カスタム絵文字の利用説明
ー導入にあたり苦労したことがあれば教えてください。
篠田:最初はメンバーの投稿数が伸びず苦労しました。メンバーに聞くと「自分の知識なんて人に教えるほどのものではない」「どういうことを書いたら良いかわからない」「書いてもだれも見てくれなかったらどうしよう」といった声があがってきました。
それに対して行ったことは、まず自分が先頭を走ること、そこから川染や部長陣、課長陣が追従してくれました。合わせて、「Wikiへの参加意識の話」「初学者や若手のWikiのすすめ」「Wikiコミュニケーションガイドライン」といった記事も意識的に発信し、「NotePMに書いてみようよ」というコミュニケーションを続けていきました。
こうした取り組みにより、社内で徐々に浸透・定着していきました。
各ユーザーのNotePM利用状況
篠田:その結果、去年の6月の導入時から閲覧者の数、投稿者の数は、飛躍的に増えました。最初は自分が発信するだけでしたが、ようやく今のかたちまでもってくることができました。
川染:活性化するまで、半年から一年はかかりましたかね。エンジニアはもともと社内Wikiを使っていたので早い段階から各自でNotePMに記事を投稿していて、それから少しして調査事業推進部からも記事があがるようになり、盛り上がっていった感じですね。
ー今後の展望を教えてください。
篠田:投稿経験者の増加と記事に対するコミュニケーションの活性化や、 NotePMアワード的な表彰、NotePMの記事を⽣成AI(RAG)と連携して社内AIを作るなど、今後もNotePMの活用範囲を広げていきたいと思っています。
ーお忙しい中、インタビューにご協力いただきありがとうございました。