【導入事例】情報検索の手間が7割削減。NotePM導入で、業務効率化と社員成長を加速 – アイリスオーヤマ株式会社

2024年06月17日(月) 導入事例

会社名 事業 NotePMの利用人数
アイリスオーヤマ株式会社 生活用品の企画、製造、販売 200名

国内外グループ30社・国内約70拠点をもち、さまざまな分野・業態に渡って事業を展開するアイリスオーヤマ。同社のBtoB部門にあるLED・IoTソリューション事業部では、他部署に先駆けて1年ほど前からNotePMを導入していました。そこでの結果が評価され、2024年春にBtoB部門全体で利用を拡大させることが決定しています。全社導入に至るまでの経緯や効果などを伺いました。
https://www.irisohyama.co.jp/

ダイジェスト

導入部門
  • BtoBグループメーカー本部内のLED・IoTソリューション事業部(2024年春季より、BtoBグループメーカー本部全体に導入を拡大予定)
導入目的
  • BtoB部門内での情報・ナレッジ共有
  • 社内文書検索の精度向上
  • 新入社員教育
課題
  • 社内サーバーを利用していたが、情報共有がうまくいかず、チーム内で情報格差が生じていた
  • 社内サーバーでは、文書の中身まで検索ができず、欲しい情報にすぐに辿り着けない
  • 該当資料が見つけられないことで、同じような資料を何度も作成している
  • 毎年50名以上配属される新入社員への教育
  • 営業が、出先からだと社内サーバーにアクセスできない
効果
  • 検索工数が70%削減された
  • メンバーからの質問量が1/3になり、質問の質も向上した
  • わからないことはNotePMで検索し、解決しなかった場合に上司にエスカレーションする文化ができた
  • 地方拠点の社員や新入社員が、NotePMを見て自分で学習するので、成長スピードがあがった
使い方
  • 手順書や業務マニュアルのほかに、ソフトウェアやパスワードのバージョン管理情報、デモ用アカウントリストなどを掲載
  • 外出している営業向けに、営業資料や顧客に実機説明をする際に使用するスタートガイドなどを共有
  • マニュアル上にチェックリストを掲載
  • 顧客訪問履歴・対応履歴のログを掲載
  • 新入社員向けに用語集を掲載
  • 他部門向けの業務や、対応フロー、FAQなどをまとめて共有
  • 顧客に直接やり方をご案内する際に外部共有機能を使い、ページリンクや、協力会社に工事の手順書などを共有

※今回はオンラインWeb会議で、BtoBグループメーカー本部の江藤様、佐々木様、奥村様にインタビューさせていただきました。​​

「日本の社会課題解決」を目指すアイリスオーヤマ

ー事業概要を教えてください。

江藤:弊社は1958年創業で、東大阪の町工場でプラスチック製品の下請け加工業としてスタートしました。現在では、生活用品メーカーとして、さまざまな分野・業態に渡って事業を展開しています。

わたしたちの所属するBtoB部門は、2010年に法人向けのLED照明事業に本格参入し、2011年の東日本大震災を契機とする節電需要に対応するなど、これまで多角的に事業を展開してきました。
現在は「日本の本質効果ガス排出量削減目標の10%相当を削減する」ことをビジョンに掲げ、LED照明・空調制御事業を中心とした省エネソリューション事業や、建装資材・人工芝などの空間提案を行う空間ソリューション事業、人手不足解消を目標としたロボティクス事業など多角的に事業を展開しています。

BtoB事業説明資料:

導入から1年で、料金プランを4倍にアップグレード

ーNotePM導入の背景について教えてください。

佐々木:わたしの所属するLED・IoTソリューション事業部がもつ商材の特徴として、ソフトウェアやネットワークなど他社製品と組み合わせて使用することが多い点が挙げられます。そのため自社だけでなく、他社商品にも一定以上の理解がないと、円滑な業務進行やトラブル対応ができません。

これまで、情報共有には社内サーバーを利用していましたが、マニュアルや手順書などをWordやPDFで作っても、ファイル名でしか情報を検索できないので、欲しい情報をすぐに探し出すことができませんでした。 トラブルシュートをするときに、どんなふうにどんなキーワードで探したらよいかわからない、という事態となり、チーム内でも情報格差がありました。そこで、社内wikiの導入を検討し始めました。

佐々木:弊社では、年間1,000点以上の新商品を発売しており、グループ会社30社、拠点数も約70あります。また新入社員も年数百名入社しており、3年目以下の社員構成比率が高い組織となっています。組織として、つねに学び続ける必要があり、業務ノウハウやナレッジの蓄積・共有が組織成長の鍵になっていました。

会社概要:

ー導入に至るまでの過程を教えてください。

佐々木:3年前から外部ツールの導入に向けた検討をしてきました。そこからなかなか結論が出ず、導入が決まったのが2年前です。

外部ツールの検討過程では、まず、オンプレとクラウド型のいずれにするかを検討しました。オンプレの場合、BtoC事業含めた全社的な導入を考えたときにハードルが高いと判断し、クラウド型で検討を進めました。

クラウド型のなかで、最終的にNotePMと他社のサービスで検討を進めました。他サービスは構築までに専門知識を必要とするので一定の難しさを感じましたが、NotePMは全員で編集ができ、直感的に操作できることに強みを感じました。社内の別組織でも他サービスを運用していましたが、最終的にNotePMのほうが今回の施策では適切だと判断しました。

まず、わたしの所属チームで1年程度利用し、効果や使い易さを確認できたため、BtoBグループメーカー本部全体への導入提案を進めました。 提案時には、NotePMの便利さや利点、効果などを資料にまとめました。今年になって全体への導入が決まったので、NotePMのプランをアップグレードし、これから全体導入に向けて動いていくところです。

江藤:弊社は、新規事業開発や商品発表なども多く、変化がとても多い組織です。なにか新しいことが始まるたびに、Excel・PowerPoint・PDFなどで資料を作成し、それを全社会議で発信したのち、指定のフォルダに格納していました。しかし検索性の低さにより、社内サーバーに一度資料を格納してしまうと、そこから情報が探せなくなってしまっていました。

SlackやAIチャットなども導入し、できる限り情報を探し出せる環境づくりも進めましたが、それにも限界があります。

また、最前線に出ている営業パーソンや実際に現場で動いている人たちが、新しい仕組みや情報を発信するほうがよいケースもあるので、みんなで情報の編集ができ、わかりやすいUIで情報をアップデートしていける仕組みが、弊社には合っているのではないかと考えていました。佐々木からの提案を聞き、部内で話し合い、導入を決めました。

ー導入にあたって工夫したことはありますか。

佐々木:社内サーバーからNotePMへのデータ移行では、インポート機能を使い既存ファイルのデータ移行を一気に進めていき、その後、社内ニーズの高い資料や更新が必要な資料はNotePM上で書き換えていきました。

社内浸透では、「社内Wiki導入案内」を作成し、導入目的や課題感を共有。使用ルールにおいては、厳しく規定せず、まずはみんなに触ってもらうことに重きを置きました。

社内WIKI導入案内:

社内WIKI導入案内:

生産性が向上し、自ら学ぶ組織文化ができた

ー導入後の効果を教えてください。

佐々木:わたしたちのチームでは非常によい効果がありました。

ナレッジ共有では、アプリケーション知識やメーカー固有の特性、機器情報の共有などがNotePM上ですべてできるようになり、 検索工数も約70%削減されました。 ファイルサーバーを使用していたときはタイトル検索しかできませんでしたが、NotePMだと文章の中身まで検索することができるので、必要とする情報にすぐに辿り着くことができます。

またメンバーからの質問を受ける頻度は、半減しました。わからないことはNotePMで一度検索をし、解決しなかった場合に上司にエスカレーションするという文化ができています。同時に、質問の質も変わりました。いままで「どうしたらよいですか?」という漠然とした質問だったところから、NotePMで調べた上で質問に来るので、質問がより具体的になり、回答もしやすくなりました。

さらに、社員の成長スピードも上がりました。新入社員や地方拠点にいるメンバーがNotePMを見て能動的に学んでくれています。古い資料やフォーマットがあれば使い回さず削除し、NotePMを見れば社内の最新情報が常に見れるように整理しています。

江藤:BtoBグループメーカー本部全体には、これからリリースをしていく予定ですが、とても期待をしています。

とくに検索機能ですね。これから新入社員が入ってくる時期ですが、新入社員が入ってくるたびに、過去の資料を探し出せず、毎年、同じような資料を一から作成していました。この手間を無くし、常に最新資料が登載・アップデートされる仕組みを作りたいと思っています。

奥村:江藤の申しあげた通り、新しいフォーマットで更新し続けられる点と、検索性が高まった点は、非常によいことだと思います。この2つを組み合わせて、ナレッジ共有の仕組みをうまく作っていきたいです。

資料に間違いがあると、コメント欄で指摘:

NotePMの使い方

—どのように情報を整理していますか。(ノート、フォルダの単位など)

佐々木:基本的にノートはチーム(部門)で分けています。

江藤:構成については、これからの全体導入に向けて、営業、メーカー、工事部門と組織ごとに整理して作り変えていきたいと思っています。

ノートの構成:

—どのようにNotePMを活用していますか。

佐々木:導入システムのソフトウェアや、手順書・マニュアル、デモ用アカウントリストなどを掲載しています。手順書・マニュアルは、常に修正をかけて情報をアップデートしています。

ノート【AIカメラ】:

ソフトウェアのバージョン管理:

デモアカウントリスト:

佐々木:営業は外から社内サーバーに接続できないため、営業資料や、顧客に実機説明をするときに使用するスタートガイドなども共有しています。

出先でトラブルがあったときにも「NotePMのこのページを見れば大丈夫」という状態を目指しています。

営業資料一覧:

業務における基礎知識・勉強資料:

顧客への提案書:

佐々木:マニュアル内にチェックリストも作成しています。以前はExcelで作成していましたが、オンライン上で使用できるようにNotePM上に作り変えました。

マニュアル:

佐々木:新入社員向けの用語集を管理部門で作成していましたが、PDFでサーバー保存されていたため検索でヒットせず社内で活用できていませんでした。これもNotePM上に作成し直すことで、検索できるようにしました。

部内用語集:

佐々木:顧客訪問履歴・対応履歴などもNotePM上で管理しています。

対応履歴:

佐々木:「サポートコール専用」というノートでは、BtoB事業部とは別組織にあるコールセンターとの情報共有を目的に作成したものです。コールセンター向けの業務内容や、対応フロー、FAQなどをまとめて共有しています。

他部署に共有しているノート:

他部署に共有しているドキュメント:

佐々木:「中途メンバーを迎えるにあたって所長以上に読んでほしいこと」というページを作成しました。これは2020年に中途入社した自分が、入社時に課題に感じたことや苦労したことをベースに、マネージャー以上に知っておいてほしいこととしてまとめたものになります。

マネージャー向けに共有しているナレッジ:

—どんな機能を使っていますか。

佐々木:外部共有機能を使っています。顧客に直接やり方をご案内するときにページリンクを送ったり、協力会社(工事店)に工事の手順書などを共有しています。手順書を作成するときに、NotePM上で画像編集までできるのでとても便利です。

外部共有資料:

佐々木:レポート機能(※)もページ作成の際に活用しています。

今は自分がどんどんページを追加している段階ですが、閲覧履歴や他社員の作成履歴から求められている情報がわかるので、その内容を強化したり、既存ページの情報を厚くしたりしています。

(※)人気ページやユーザーごとの活用状況が分析できる機能

—最後に一言お願いいたします。

佐々木:利用拡大に向けて従業員説明や運用ルールづくりなどをしているところなので、BtoB部門全体でもしっかりと効果を出していけるようこれから取り組んでいきたいと思います。