【2025年版】おすすめのエンタープライズサーチ15選!選び方や注意点も解説

2025年10月16日(木) 文書管理

 

大量の情報を扱う現代のビジネス環境において、社内のデータ検索は、社内担当者にとって切実な課題です。「社内データを探す場所がありすぎて、目的の情報が見つからない」「データの保管場所に関する問い合わせが多く、業務負担になっている」などの問題を解決する鍵となるのが、エンタープライズサーチです。

本記事では、エンタープライズサーチのおすすめ15選や選び方・導入する際の注意点などを解説します。

目次

エンタープライズサーチの代表的なタイプ3選

まずは、エンタープライズサーチの代表的なタイプとして、以下の3つを解説します。

  • 大容量の検索に強い
  • 複雑な検索機能を備えている
  • カスタマーサポートで利用しやすい

エンタープライズサーチのタイプを把握することで、自社にどういった製品が合っているのか考えやすくなります。エンタープライズサーチの導入を検討している人はぜひ確認してください。

大容量の検索に強い

大容量の検索に強いエンタープライズサーチは、検索スピードが速い製品が多いです。画像OCR検索やセマンティック検索など、複数の検索機能を備えているものもあります。それぞれの製品で、多様なデータを横断検索できる工夫が施されています。

大量のデータを保管する大企業をはじめ、幅広い会社で導入しやすいタイプです。

複雑な検索機能を備えている

AIを用いたり、検索支援機能を使ったりすることで、高精度な検索が可能なタイプです。具体的には以下のような機能が搭載されています。

  • 表記ゆれに対応して検索できる
  • 関連性の高い文書をAIが推薦する
  • 専門用語や社内用語を辞書登録できる

専門的な情報を扱う、研究開発部門や法務部門などで真価を発揮しやすいタイプです。

カスタマーサポートで利用しやすい

カスタマーサポートで利用しやすいエンタープライズサーチは、自然言語検索によりFAQを探しやすい点が特徴です。顧客からの問い合わせ事項をチャットにそのまま入力することで、AIが問い合わせの回答になる情報を探してくれます。

社内にカスタマーサポートの部署があり、顧客からの問い合わせ対応を短縮したい企業にとって有用なタイプです。

大容量の検索に強いエンタープライズサーチ8選

ここからは、大容量の検索に強いエンタープライズサーチとして、以下の8つを紹介します。

  • QuickSolution
  • SAVVY/EWAP
  • FALCON
  • Neuron ES
  • ファイルめがね
  • FileBlog
  • NapAnt
  • REX-File・Finder

各製品の詳細を把握することで、どれを導入するかの判断材料にできます。大容量の検索に強いエンタープライズサーチを導入する予定の人は、ぜひ確認してください。

QuickSolution

QuickSolution
引用:エンタープライズサーチ QuickSolution | 住友電工情報システム

QuickSolutionは、高度な検索機能とセキュリティを備えたエンタープライズサーチです。基本の検索機能に加えて、生成AIによる検索機能を備えているため、細かな絞り込みが行えます。また、高速検索により迅速な情報アクセスを実現しています。

QuickSolutionの特徴

  • 生成AIとの連携で欲しい情報へ確実にアクセス
  • 高速検索で各種情報への迅速なアクセス
  • Active Directory連携による強固なセキュリティ

URL: https://www.sei-info.co.jp/quicksolution/

SAVVY/EWAP

SAVVY/EWAP
引用:SAVVY/EWAP – 製品紹介 – ジップインフォブリッジ株式会社

SAVVY/EWAPは、高速の全文検索エンジンと、階層を組み替えながらデータを閲覧できる多観点ツリーが特徴的なエンタープライズサーチです。わかりやすいインターフェースと強力な検索機能により、目的の情報を迅速かつ的確に見つけ出せます。企業内の情報の見える化を実現し、情報共有の改善が図れます。

SAVVY/EWAPの特徴

  • シンプルで直感的な操作性
  • 全文検索エンジンによる強力な検索機能
  • 他観点ツリーでデータの見える化を促進

URL: https://www.info-brdg.co.jp/savvy/ewap.html

FALCON

FALCON
引用:FALCON(エンタープライズサーチ) | ネクステップ・ソリューションズ

FALCONは、社内の未活用情報をビジネスの最前線で活用するためのエンタープライズサーチです。「全文検索ができる」「画像ファイルに対応している」などの特徴があります。権限設定も柔軟にできるため、既存の運用を変更することなく情報の管理が行えます。

社内の価値ある情報を効率的に活用し、業務効率とデータ保護の両方を強化したい企業におすすめです。

FALCONの特徴

  • 高速全文検索で即座に情報へアクセス
  • 柔軟な権限設定でセキュリティ強化
  • 画像ファイルを含む幅広いデータに対応

URL: https://www.nextep.jp/contents_solution/falcon/

Neuron ES

Neuron ES
引用:Neuron エンタープライズサーチ(公式)

Neuron ESは、企業内のさまざまな情報を横断的に一括検索できるシステムです。クラウドストレージやオンプレミスのファイルサーバーなど、複数の保管場所の資料を素早く検索できます。アクセス権限や認証機能など、セキュリティを高める機能を備えている点も魅力です。

Neuron ESの特徴

  • 社内のさまざまなシステムにアクセスできる一括検索機能
  • 大規模なデータの高速検索に対応
  • プレビュー機能で迅速なアクセス

URL: https://www.brains-tech.co.jp/neuron/

ファイルめがね

ファイルめがね
引用:ファイルめがね – 製品紹介 – ジップインフォブリッジ株式会社

ファイルめがねは、社内のファイルサーバーを、インターネットを使う感覚で検索できるシステムです。Google検索と同じように、思いついたキーワードや文章を入力するだけで高速全文検索が行えます。企業内の情報検索と管理を効率化できるほか、全従業員が容易にアクセスできる使い勝手の良さが特徴です。既存のファイルサーバーをそのまま活用しながら、情報共有や社内ナレッジの一元化が図れます。

ファイルめがねの特徴

  • トレーニングなしで使えるインターフェース
  • 管理が容易で専門知識不要
  • 既存資産をそのまま有効活用

URL: https://www.info-brdg.co.jp/savvy/filemegane.html

FileBlog

FileBlog
引用:エンタープライズサーチ/文書管理 FileBlog

FileBlogは、端末を問わずファイルサーバーを閲覧できるエンタープライズサーチです。超高速な全文検索で、目的の文書を迅速に見つけ出せます。検索したデータはサムネイル表示されるため、文書を素早く確認できるのも魅力です。操作方法がWindowsエクスプローラに似ているため、ツールに不慣れな従業員でも直感的に操作できます。

FileBlogの特徴

  • 直感的な操作で誰でも簡単に使用可能
  • 高速検索で効率的な情報アクセス
  • サムネイル表示で文書を素早く確認

URL: https://www.teppi.com/fileblog/product

NapAnt

NapAnt
引用:NapAnt

NapAntは、社内の幅広い情報ソースと連携できるエンタープライズサーチです。Microsoft 365・Google Workspace・Boxなどのツールからナレッジを取り込み、一括で検索できるようになります。OCR機能を使うことで、PDFや画像も検索の対象にできます。

NapAntの特徴

  • 社内のナレッジを一元化し、検索対象に設定
  • 20種類以上のアプリに対応
  • 連携するアプリの閲覧権限に基づいた、検索対象の設定

URL: https://onikle.napant.io/

REX-File・Finder

REX-File・Finder
引用:全文検索システム REX-File・Finder|寿精版印刷株式会社-ITソリューション事業部-

REX-File・Finderは「検索結果をイメージで確認できる」というコンセプトのエンタープライズサーチです。検索結果画面では、検索されたファイルの全ページのサムネイルが表示されるため、直感的に内容を把握できます。検索結果が一目でわかることで、大容量のデータから欲しい情報を素早く探せます。

REX-File・Finderの特徴

  • 検索結果に全ページのサムネイルを表示
  • 80万件のデータを約1/1000秒で検索可能
  • 画像や動画のデータも検索可能

URL: https://www.rex-it.jp/product04.html

複雑な検索機能を備えているエンタープライズサーチ4選

ここからは、複雑な検索機能を備えているエンタープライズサーチとして、以下の4つを紹介します。

  • A-trek
  • CBES
  • Sinequaプラットフォーム
  • brox

研究開発部門や法務部門など専門用語を多数用いる部署では、複雑な検索機能を備えているエンタープライズサーチがおすすめです。各製品の特徴を把握し、どれを導入するか考えてみましょう。

A-trek

A-trek
引用:product – A-trek:Quantum Technology

A-trekは、独自開発された64ビットの純国産全文検索システムです。増加する文書やコンテンツから必要な情報を迅速かつ効率的に検索可能で、N-Gramの検索インデックスDBにより漏れのない検索を実現します。さまざまな種類のデータを高速かつ正確に検索できるため、組織内の情報活用の強化が見込めます。

A-trekの特徴

  • 高速で正確な全文検索機能
  • 漏れのないN-Gram検索インデックス
  • 柔軟に設定できる豊富なクローリング方式

URL: https://www.quantech.co.jp/product/atrek.html

CBES

CBES
引用:CBES | 企業内検索システム CBES(ConceptBase Enterprise Search) – 全国4,300社超の導入実績。一太郎、ATOKで磨き上げた日本語処理技術が生んだ、最強の企業内検索システム | 商品・サービス | ジャストシステム

CBES(ConceptBase Enterprise Search)は、4,300社以上の企業が導入しているエンタープライズサーチです。言語処理技術のひとつであるNLP技術によって、高精度な検索を実現しており、専門的な情報も探しやすいです。よく利用する文書についてはショートカットを保存でき、欲しい情報に素早くアクセスできるよう工夫されています。

CBESの特徴

  • NLP技術による高精度な検索
  • よく利用する文書へのショートカット機能
  • Office 365やBoxでの検索に対応

URL: https://www.justsystems.com/jp/products/cbes/

Sinequaプラットフォーム

Sinequaプラットフォーム
引用:コグニティブ検索による次世代型エンタープライズサーチシステム「Sinequaプラットフォーム」|伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

Sinequaプラットフォームは、生成AIとの連携を重視したエンタープライズサーチです。チャット形式で単語や文章を入力するだけで、AIが適切な情報を判断して検索してくれます。自然言語処理と機械学習を組み合わせた検索エンジンも強力で、専門的な情報もスムーズに探せます。

Sinequaプラットフォームの特徴

  • チャット形式のAIを利用した検索機能
  • 複数のデータソースを一括で解析できる検索エンジン
  • 200種類以上の外部システムと連携可能

URL: https://ls.ctc-g.co.jp/products/sinequa/

brox

brox
引用:brox(ブロックス)| AIエンタープライズサーチ | 株式会社インフォディオ

broxは、独自開発された「AI-OCR」という機能を搭載したエンタープライズサーチです。AI-OCRはスキャンした紙文書をテキストデータにできる機能で、画像ファイルを含めた横断検索が可能になります。紙文書の情報をbroxに移すことで、社内のペーパーレス化にも役立ちます。

broxの特徴

  • AI-OCRによるスキャン文書の検索機能
  • WordやExcelなどを含め、さまざまな形式のファイルを横断的に検索可能
  • 検索した語句のヒット箇所をハイライト表示

URL: https://brox-ai.net/

カスタマーサポートで利用しやすいエンタープライズサーチ3選

ここからは、カスタマーサポートで利用しやすいエンタープライズサーチとして、以下の3つを紹介します。

  • J-Insight
  • Helpfeel Back Office
  • Amazon Kendra

カスタマーサポートにおける問い合わせ対応を効率化したい人は、ぜひ各製品の特徴を把握し、導入を検討してみましょう。

J-Insight


引用:横断検索システム:AI検索エンジン J-Insight | 株式会社JSOL

J-Insightは、AIを活用した横断検索システムです。大量の社内情報を一元管理し、高度な検索機能で迅速に目的の情報にアクセスできます。コールセンターから社内情報共有まで幅広い用途に対応可能です。Excel・PDF・Wordだけでなく、XMLやCSVにも対応しており、社内イントラシステム上のコンテンツが扱えるのも魅力です。

J-Insightの特徴

  • 自然言語検索で直感的な操作が可能
  • 学習機能による検索精度の向上
  • 強固なセキュリティで情報を保護

URL: https://www.jsol.co.jp/solution/j-insight.html

Helpfeel Back Office

Helpfeel Back Office
引用:社内ナレッジがすぐ見つかる AIヘルプデスク|ナレッジ管理・検索ツール Helpfeel(ヘルプフィール)

Helpfeelは、社内ナレッジを検索しやすいエンタープライズサーチです。社内の規程やマニュアルなどを一元的に検索できるため、カスタマーサポートにおける問い合わせ対応の効率化に役立ちます。あいまいな言葉やスペルミスにも対応しているため、入力した語句が完全一致しなくても目的のデータに辿り着きやすいでしょう。

Helpfeelの特徴

  • 社内向け・顧客向けのFAQに対応
  • あいまいな言葉やスペルミスに対応
  • 約10msでヒットする高速検索

URL: https://helpfeel.com/back-office

Amazon Kendra

Amazon Kendra
引用:エンタープライズ検索エンジン – Amazon Kendra – AWS

Amazon Kendraは、Amazon Web Services(AWS)が提供するエンタープライズサーチです。生成AIを取り入れたチャットボットを利用できるため、問い合わせ内容をそのまま入力することで回答を検索できる点が魅力です。また、ユーザー向けのサービスとして、チャットボットで自社の商品について質問できるシステムも構築できます。

Amazon Kendraの特徴

  • 生成AIを活用した、チャットボットによる情報検索
  • ユーザー向けのチャットボットサービスの構築
  • 情報の鮮度やユーザーの行動などに基づいて、検索結果を微調整

URL: https://aws.amazon.com/jp/kendra/

エンタープライズサーチの選び方

ここからは、エンタープライズサーチの選び方として、以下の8つを紹介します。

  • 扱える情報量と種類
  • 検索の速度
  • クローリングの速度
  • 搭載されている機能
  • 既存システムとの連携
  • セキュリティ性
  • 操作のしやすさ
  • 運用コスト

選び方を確認することで、自社のニーズに沿ったエンタープライズサーチを導入しやすくなります。エンタープライズサーチに興味がある人は、ぜひ確認しておきましょう。

扱える情報量と種類

自社で扱うデータ量が数十テラバイト(TB)であるのに対し、エンタープライズサーチが対応できるデータ量が数百ギガバイト(GB)程度のシステムであると、実際の検索ニーズには応えられません。また、圧縮されたファイルに対して詳細な検索ができないシステムもあるため、対応しているファイル形式を確認する必要もあります。

自社で扱う情報の量や種類を把握したうえで、ニーズに適したエンタープライズサーチを選ぶことが重要です。

検索の速度

検索結果の表示に時間がかかると、従業員はストレスを感じ、次第にツールを使わなくなってしまいます。社内にエンタープライズサーチの利用を定着させるには、高速検索が可能であることが大切です。

また、検索対象のデータ量が多い場合に速度が落ちないかも確認しましょう。目安として、数百万件以上の文書を検索する際に、数秒以内に結果が表示される製品ならストレスなく使用できます。

クローリングの速度

クローリングとは、ファイルサーバー・社内SNS・データベースなど、さまざまな場所に保管されている情報を収集することです。クローリングの速度が遅いと、新しい情報が検索結果に反映されるまでに時間がかかってしまいます。

最新の情報を検索できないと、古い情報に基づいて業務を進めてしまうリスクがあります。常に最新の情報を検索対象に含めるためには、クローリングの速度をよく確認して導入することが大切です。

搭載されている機能

エンタープライズサーチに搭載されている機能は様々な種類があり、たとえば以下が挙げられます。

  • 絞り込み検索
  • あいまい検索
  • サムネイル表示
  • 画像検索
  • 動画検索
  • 音声検索

自社にとって必要な機能が何かを検討したうえで、欲しい機能が搭載されているエンタープライズサーチを選びましょう。

また、誰がどのようなキーワードで検索しているかがわかるレポート機能や、クロールに関するステータス管理機能も便利です。レポート機能やクロールのステータス管理機能があると、運用状況を把握しやすく、エンタープライズサーチを管理する人にとっても使いやすいです。

既存システムとの連携

ファイルサーバーや業務システムなど、既存のさまざまなシステムを横断して検索できると、幅広い情報を探しやすくなります。社内で現在導入されているシステムを確認し、既存のシステムと連携できるエンタープライズサーチを選びましょう。

既存のシステムと連携できないエンタープライズサーチを導入してしまうと、導入コストが無駄になる可能性があるため、十分に注意しましょう。

セキュリティ性

エンタープライズサーチのセキュリティ性を確認する際は、閲覧制限や認証機能の有無に加えて、使用する際にどの程度細かい設定が求められるかもチェックしましょう。

たとえば、簡単なパスワードだけで内容を閲覧できてしまうシステムでは、セキュリティ面での不安が残ります。一方で、ユーザー認証が何重にもなっている場合、使い勝手が悪くなります。

エンタープライズサーチを導入する際は、情報漏洩のリスクを減らしつつも使い勝手の良い製品を選ぶことが大切です。セキュリティ性と利便性のバランスの取れた製品を導入することで、安全かつ効率的に使用できます。

操作のしやすさ

機能が多いエンタープライズサーチを導入しても、操作方法が複雑である場合、ITツールの使用に慣れている人しか利用しなくなります。エンタープライズサーチをすべての社員に使ってもらうには、誰でも直感的に操作できるシンプルなUIが不可欠です。

具体的には、一般的な検索エンジンと似たUIで、簡単に操作できる製品が望ましいです。検索のしやすさに加えて、検索結果が見やすく表示されるかどうかもあわせて確認しましょう。

運用コスト

エンタープライズサーチを導入する際は、費用が発生する点も忘れてはいけません。初期の導入費用だけでなく、ライセンス費用・サーバー維持費・保守サポート費用なども存在します。ランニングコストを見落としたまま導入すると、予算をオーバーしてしまう可能性があります。

エンタープライズサーチの製品を選定する際は、導入から運用までにかかるコストをすべて算出し、比較検討しましょう。同じ製品でも複数の料金プランが用意されているケースもあるため、プランの内容も慎重に比較し、自社に合ったサービスを導入しましょう。

そもそもエンタープライズサーチとは?

エンタープライズサーチとは、クラウドやファイルサーバーなど多様な保管場所を横断的に検索できるシステムです。

事業を続けていると、従業員や取引先が増加するにつれて、データの量が増えていきます。自社のデータがデータベース・ファイルサーバー・社内ポータル・各種クラウドストレージなど、複数の保管場所に分散していると、必要なデータがどこに格納されているのかわからなくなる可能性があります。データを探す時間がかさむと、社員の業務スケジュールを圧迫しかねません。

エンタープライズサーチを活用すると、様々な場所に分散している情報を関連付けることで、一括で検索できるようになります。結果として、データ検索にかかる時間と手間を大幅に削減できます。データ検索の時間を短縮化することで業務が効率化され、残業時間や人件費の削減を実現可能です。

関連記事:検索作業を効率化する「エンタープライズサーチ」とは?導入方法やメリット・デメリットを紹介

エンタープライズサーチの仕組み

エンタープライズサーチの動作は、一般的なWeb検索エンジンと同様に、以下の3つのステップで構成されます。

  1. クローリング
  2. インデックス作成
  3. 検索結果の表示

インデックスとは、検索をスムーズに進めるために関連情報を集約させるデータベースです。文書に含まれるすべての単語と、出現頻度や各単語の関連性などをインデックスに記録します。

クローリングとインデックス作成を繰り返し、すべての情報をエンタープライズサーチに集約できると、実際に検索が可能です。ユーザーがキーワードを入力して検索すると、エンタープライズサーチ内のプログラムが、インデックスを参照しながら関連性の高い情報を表示してくれます。

エンタープライズサーチの機能

ここからは、エンタープライズサーチの機能として、以下の3つを解説します。

  • 情報の検索
  • データ分析
  • 運用・セキュリティ管理

機能を確認することで、エンタープライズサーチをより深く理解できます。エンタープライズサーチを使った業務効率化に興味がある人は、ぜひご確認ください。

情報の検索

エンタープライズサーチは、さまざまな条件を指定して情報の検索が行えます。代表的な検索方法を下表にまとめました。

画像検索 検索結果をサムネイル表示やプレビュー表示して、視覚的に文書を検索
完全一致検索 一致するキーワードを探す検索方法
あいまい検索 キーワードから類似の語句やデータを検索する手法
ファセット検索 日付・文章タイプ・所有者・サイズ・場所など特定の条件でデータを集計し、集計結果から絞り込む検索方法
関連文書検索 関連性や類似度の高い文書を探せる検索方法
重複検索 重複するデータを発見する検索方法
検索履歴 過去に検索したキーワードやクリックしたコンテンツの履歴から、情報を探せる機能

状況に応じて適切な検索方法を用いることで、幅広い情報を効率良く探せます。

データ分析

エンタープライズサーチには、検索ログの閲覧やレポート作成など、利用状況を詳細に分析する機能があります。利用データを分析することで、検索時に用いられやすいキーワードや閲覧回数の多いデータなどを確認可能です。

分析機能を活用することで、検索システムの運用方法の改善やフォルダ構造の見直しをスムーズに行えます。

運用・セキュリティ管理

エンタープライズサーチにはセキュリティ管理機能も備わっています。ファイルやデータ単位でアクセス制限を設定することで、不正アクセスのリスク低減が見込めます。また、アクセス権限もユーザーグループごとに設定可能です。

さらに、Active Directory連携やシングルサインオンなどの機能を利用して、ログインプロセスを簡素化しながらのセキュリティの強化もできます。

関連記事:ファイル共有に潜むリスクとは?発生しやすいリスクの種類と対策を解説

エンタープライズサーチの導入メリット

ここからは、エンタープライズサーチを導入しりメリットとして、以下の4つを解説します。

  • 情報共有がしやすくなる
  • データ収集時間の短縮が図れる
  • 社内業務の分析が行える
  • ナレッジマネジメントを実現しやすい

メリットを確認することで、エンタープライズサーチを導入するかどうかの判断材料にできます。エンタープライズサーチに興味がある人は、ぜひ確認しておきましょう。

情報共有がしやすくなる

エンタープライズサーチを使って、自分で情報を確認できるようになると、社員間の確認や連絡にかかる手間と時間を省けます。また、企業内のさまざまな情報に目を通すことで、新しいビジネスのアイデアが浮かぶ可能性もあります。

エンタープライズサーチで情報共有を行うことで、コミュニケーションコストの削減やイノベーションのきっかけ作りを実現でき、利益の向上につながりやすいです。

データ収集時間の短縮が図れる

ファイル管理アプリで検索をすると、結果が表示されるまでに時間がかかる可能性があります。ファイルの容量が大きいと、より待機時間が長くなりやすいです。

しかし、エンタープライズサーチでは検索結果を瞬時に表示できるため、検索時間を大幅に短縮できます。検索時間を短縮することで、重要な業務により多くの時間を割けるようになります。

社内業務の分析が行える

エンタープライズサーチの検索キーワードや、閲覧数が多いファイルなどを分析することで、自社で求められる情報を把握できます。分析した結果をもとに、求められやすい情報を容易に見つけられるよう工夫すると、さらなる業務効率化につながりやすいです。

たとえば、エンタープライズサーチの使用状況を分析した結果、年末調整の書類の記載方法がよく調べられているとします。その場合、年末調整の書類の記載方法について社内メールでも通知すると、エンタープライズサーチを使用する手間すら削減できる可能性があります。

ナレッジマネジメントを実現しやすい

ナレッジマネジメントとは、各社員が持っている知識を集約し、組織全体で活用できるようにする取り組みです。エンタープライズサーチを導入すると、社内のマニュアルや報告書、議事録などをキーワード一つで横断的に検索可能です。結果として、社内に散在するナレッジにアクセスしやすくなり、ナレッジマネジメントにつながります。

ナレッジマネジメントが実現すると、業務の属人化を防ぎやすくなるほか、ナレッジからヒントを得ることで業務革新が起こる可能性があります。

関連記事:ナレッジマネジメントとは?実施するメリットや手順、おすすめツールなどを解説

エンタープライズサーチの導入デメリット

ここからは、エンタープライズサーチの導入デメリットとして、以下の2つを解説します。

  • セキュリティ対策が必要になる
  • 精度を高めるには調整が必要になる

デメリットもメリットと同様、エンタープライズサーチを導入するかの判断材料になります。メリットとあわせて確認しておきましょう。

セキュリティ対策が必要になる

エンタープライズサーチを通じて、多くの人が機密情報にアクセスできるようになると、情報漏えいのリスクが高まります。そのため、誰がどの情報にアクセスできるかを明確に定める必要があります。各ファイルの内容を把握し、一つひとつに適切なアクセス権限を設定しましょう。

ファイルに設定済みのアクセス権限を継承できる製品なら、新たにアクセス権限を決める手間が省けます。

精度を高めるには調整が必要になる

エンタープライズサーチに蓄積されている情報量が多いと、検索の精度が下がり、欲しい情報を思うように探せない可能性があります。検索の精度を高めるためには、蓄積するデータの整備が必要です。具体的には、文書のタイトルやフォルダ名、タグなどを定期的に見直すと効果的です。

フォルダ名やタグなどの関連情報を正しく設定することで、検索システムがより正確に情報を抽出しやすくなります。文書のタイトルやフォルダ名の命名規則を作成し、従業員に周知することも、検索精度の向上につながります。

エンタープライズサーチを導入する際の注意点

ここからは、エンタープライズサーチを導入する際の注意点として、以下の2つを解説します。

  • 導入目的を明確にする
  • 初期設定やデータ整理の時間を確保する

注意点を押さえることで、エンタープライズサーチによる業務効率化をより実現しやすくなります。エンタープライズサーチの導入を考えている人は、ぜひ確認しておきましょう。

導入目的を明確にする

「業務効率化」のように、漠然とした目的のまま導入を進めると、エンタープライズサーチに必要な機能が判断できません。必要な機能がわからないまま、自社のニーズに沿わない製品を導入すると、社員に活用されない可能性があります。

導入を成功させるためには、エンタープライズサーチの利用目的をあらかじめ明確にしましょう。「社内の問い合わせ対応にかかる工数を30%削減する」「資料探しに費やす時間を1人あたり1日10分短縮する」など、具体的な目標を設定すると効果的です。

目的を明確にすることで、エンタープライズサーチに必要な機能がわかりやすくなり、自社のニーズに合った製品を導入できます。

初期設定やデータ整理の時間を確保する

エンタープライズサーチを利用するには初期設定が必要です。また、導入後も定期的なメンテナンスを実施する必要があります。定期メンテナンスでは、検索対象とするシステムの範囲を見直したり、不要なファイルや重複データを削除したりします。

初期設定や定期メンテナンスの際は、管理者の作業リソースが必要です。リソースに余裕があるかも検討したうえで、エンタープライズサーチを導入しましょう。

業務効率化を図るならNotePMの導入もおすすめ


URL:https://notepm.jp/

社内データの検索性を向上させて業務効率化を図るなら、ナレッジ共有ツール「NotePM」の活用もおすすめです。

NotePMを導入すると、社内に散在するマニュアルや議事録などを一元管理できます。強力な検索機能を備えており、ファイルの中身を含めた全文検索ができるため、必要な情報を確実に見つけやすいです。

項目 概要
主な機能 ・ドキュメントの作成
・保管しているドキュメントの全文検索機能
・2段階認証
料金体系 プラン8:月額4,800円
プラン15:月額9,000円
プラン25:月額15,000円
プラン50:月額30,000円
プラン100:月額60,000円
プラン200:月額120,000円
おすすめな人 ・マニュアルや議事録など、幅広い文書を一元管理したい人
・ドキュメントを探しやすい文書管理ツールを使いたい人
・文書を安全に保管したい人

NotePMで業務効率化を実現した事例

ここからは、NotePMを導入して業務効率化を実現した事例として、以下の3社を紹介します。

  • 京王電鉄株式会社
  • PayPay銀行株式会社
  • 株式会社ラクス

事例を知ることで、NotePMを導入した際のイメージが湧きやすくなります。NotePMに興味がある人は、ぜひ確認しておきましょう。

京王電鉄株式会社

京王電鉄株式会社

京王電鉄株式会社は、鉄道事業を中心に、沿線のレジャーや不動産などに関するサービスを展開している企業です。問い合わせ対応に関するナレッジを管理していましたが、検索性が悪く、情報をスムーズに探せない点が課題でした。

NotePMを導入したことで、問い合わせの回答に使うテンプレートを探しやすくなり、業務が効率化されました。また、NotePM内で寄せられた問い合わせをすべて管理することで、作業工数の報告もスムーズになりました。

関連記事:【導入事例】ユーザーからのお問い合わせ内容をナレッジ化し、蓄積した情報をサービス改善に活かす – 京王電鉄株式会社

PayPay銀行株式会社

PayPay銀行株式会社

PayPay銀行株式会社は、オンラインで利用できる金融サービスが有名な会社です。カスタマーセンターのノウハウを社内のイントラネットで管理していましたが、検索が難しく、問い合わせ対応に時間がかかる点が課題でした。

NotePMを導入することで、よく使う情報をお気に入り機能で管理できるようになり、問い合わせ対応が素早くできるようになりました。また、NotePM内で画像の編集ができることで、マニュアルの更新もスムーズになりました。

関連記事:【導入事例】カスタマーセンターの長年の課題が解決!検索機能向上で従業員の満足度UP – PayPay銀行株式会社

株式会社ラクス

株式会社ラクス

株式会社ラクスは、IT技術による業務効率化や売り上げ向上などを支援する企業です。組織の急成長により社員が多くなる一方で、業務マニュアルの保管場所が明確になっておらず、新入社員にナレッジを共有しづらい点が課題でした。

NotePMでマニュアルを管理したところ、保管場所が明確になり、新入社員が業務の進め方を理解しやすくなりました。既存の社員にとっても情報を探しやすい環境が整い、検索時間が3~4割ほど削減されました。

関連記事:【導入事例】検索時間が4割削減!急成長SaaSが実践するナレッジ共有を浸透させるための取り組みとは – 株式会社ラクス

おすすめのエンタープライズサーチから自社に合ったものを選ぼう

エンタープライズサーチは、システムごとに検索機能やインターフェースの使いやすさなどが異なります。搭載されている機能や使いやすさ、既存システムとの連携性など、さまざまな要素を考慮して選びましょう。

社内情報の検索性を向上させるなら、エンタープライズサーチだけでなく、ナレッジマネジメントツール「NotePM」もおすすめです。NotePMを導入することで、社内のマニュアルや報告書などを一元管理し、全文検索機能でいつでも情報を探せるようになります。気になる人はぜひチェックしてください。