| 会社名 | 事業 | NotePMの利用人数 |
|---|---|---|
| 株式会社シーユーシー | 医療への経営支援 | 1,130名 |

株式会社シーユーシーは、「医療という希望を創る。」を使命に掲げ、さまざまな医療課題の解決に向けて、国内外の医療機関への経営支援やホスピス、居宅訪問看護など多角的な事業を展開しています。同社では、顧客や社内の情報を効果的に活用するためにNotePMを導入。社内・社外横断的なプラットフォームとして活用することで、ナレッジ共有の効率化や情報提供の質向上を実現しています。今回は、その具体的な活用方法について伺いました。
https://www.cuc-jpn.com/
目次
ダイジェスト
| 導入部門 |
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| 導入目的 |
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| 課題 |
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| 効果 |
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| 使い方 |
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※今回はオンラインWeb会議で、運営本部在宅拠点支援担当の古川様にインタビューさせていただきました。
医療法人担当者間の情報共有方法を模索
―事業概要を教えてください。
古川:私たちは、医療法人の運営支援や経営コンサルティングを中心に事業を展開しています。事業の柱は、大きく分けて4つです。1つ目は「医療機関事業」、2つ目は「ホスピス事業」、3つ目が「居宅訪問看護事業」、そして4つ目が「メディカルケアレジデンス事業」です。
このうち「医療機関事業」と「居宅訪問看護事業」でNotePMを導入しています。医療機関事業では、全国の医療法人等に向けて、運営に役立つ情報やツールを提供し、在宅医療の現場を支援。居宅訪問看護事業では、看護師向けマニュアル管理に活用しています。
なお、ホスピス事業については、別チームでNotePMを契約・運用しています。

―NotePM導入の経緯や背景についてお聞かせください。

古川:弊社がご支援している医療法人では、担当者同士でノウハウを共有する文化があまりなく、各自が独自のやり方やルールに頼ってしまうため、業務が属人化していました。以前は外部の社内Wikiツールで情報を蓄積していましたが、管理者のみが投稿できる仕様だったため、どうしても一方通行の情報共有になっていました。
そこで、医師・看護師・事務スタッフなど誰でも気軽に投稿でき、異なる医療法人間でもナレッジを循環させられる仕組みを探したところ、NotePMと出会いました。誰でも簡単に情報が投稿でき、「ここを見ればわかる」という環境を整えられると感じ、導入を決定しました。
—他のサービスと比較されましたか。
古川:Kibela、DirectCloud-BOX、Everidaysと比較しましたが、検索性や使いやすさの面でNotePMが最も優れていると判断しました。
—ツール導入において重視したポイントは?
古川:最も重視したのは「使いやすさ」と「双方向でのやり取りができること」です。
これまでは一方通行の情報発信になりがちでしたが、NotePMでは「いいね!」やコメントで気軽に反応でき、コミュニケーションが広がるのではないかと考えました。また、若手スタッフからも「使い勝手の良いツールが欲しい」という声が多かったのですが、NotePMは投稿が簡単で検索性も高く、とても好評でした。
NotePMの活用方法と効果
—NotePMの活用方法と、効果について教えてください。

古川:支援先である複数の医療法人に、情報をまとめて届けるためのプラットフォームとして、NotePMを活用しています。診療報酬改定など、経営に直結する重要な情報を弊社から直接提供することで、医療法人側に専門知識をもつ担当者がいなくても、必要な情報をスムーズにキャッチアップしてもらえる体制を整えることができました。さらに、本来であれば医療法人で作成するようなマニュアルや各種資料も、弊社で雛形を作成してNotePM上で提供しているため、医療法人側はゼロから資料を作成する必要がなくなり、業務の効率化にも貢献できています。
また、ご支援している特定の医療法人専用のプライベートノートも作成しています。このノートは、特定の医療法人の方だけが利用できるポータルサイトとして構築・提供しており、医療法人内のナレッジやファイルを蓄積しています。
NotePMの使い方
—どのように情報を整理していますか。
古川:特定の法人専用のポータルサイトとしての使い方では、法人単位でノートを作成し、事務長やリーダーには編集権限を付与しています。これにより、マニュアルの改訂や事務連絡といった情報を、各法人が自ら投稿・更新できる仕組みを整えています。この仕組みにより、情報の鮮度を保ちつつ、各現場で必要な知識をスムーズに共有できる環境が構築されています。
特定の法人専用のノート

古川:複数の医療法人への共通情報を提供するプラットフォーム(以下、法人向け共通プラットフォーム)としての使い方では、「お知らせ」「診療」「医療安全」など、テーマごとにノートを作成して公開しています。各法人のスタッフは参照専用ゲストとして閲覧できます。ノートによっては閲覧制限を設け、必要な情報だけを適切に統制しています。現在、ユーザー数は1,000名を超え、多様な職種の方が利用していますが、法人ごとに閲覧制御を行うことで、安全に、必要な情報のみを提供できる仕組みになっています。
法人向け共通プラットフォームとして公開しているノート

—法人向け共通プラットフォームとしての具体的な活用方法を教えてください。
古川:ホーム画面では掲示板機能を活用し、初めてログインする人でも迷わず利用できるようにしています。例えば「NotePMの使い方」や人気記事TOP5をわかりやすく掲載し、NotePMに招待されるとまずこのページにアクセスできる仕組みです。これにより、どんな情報があるのかを直感的に理解できるようになっています。
さらに、目次についてはテキスト表記だけでなく、ビジュアルマップとしても掲示することで、社内ナレッジの探索性と利便性を高めました。これにより、社員は必要な情報に迷わずアクセスでき、業務効率の向上にもつながっています。
法人向け共通プラットフォームの掲示板

古川:掲示板には、よく利用されるページのリンク集も作成しています。
法人向け共通プラットフォームの掲示板(リンク集)

—法人向け共通プラットフォームにある他のノートについても教えてください。
古川:「【CUCP】診療」というノートでは、在宅医療の基礎情報や、診療に関する情報をまとめています。「お役立ち情報」には、提携先の医師が作成したコンテンツが掲載されています。
「診療」のノート

古川:「【CUCP】医療・安全」ノートは、診療における安全管理やBCP(事業継続計画)、カスタマーハラスメント対策など、医療安全に関する情報をまとめたノートです。インシデント対応については、各医療法人で行われた対応を吸い上げ、弊社で記事として整理して横展開しています。情報は、医療安全共有会という医療法人の担当者が集まる場で収集し、事象や対応内容を持ち回りで発表してもらう形で収集しています。収集した情報は専用の制作チームがNotePMでページとして作成し、社内で活用できる形に整えています。
「医療・安全」のノート

古川:医療機関で作成が必須とされるマニュアルについては、必要な項目を網羅した雛形資料を弊社で作成しています。これにより、医療法人側はゼロから作成する必要がなく、効率的にマニュアルを整備できるようになっています。
マニュアルの事例

古川:「【CUCP】医療・事務」ノートには医事文書などを掲載。これまでに発信した医事情報のアーカイブや、診療報酬や算定などの医事・事務業務に関する情報を掲載しています。
「医療・事務」のノート

医事通信

—プラットフォームとして閲覧数を上げるために工夫したことがあれば教えてください。
古川:NotePMのメール通知機能を活用して、社員への情報周知を強化しています。以前はメール通知を行わずに運用していたため、情報の閲覧が一部の人に限られていました。しかし、必要に応じて個別でコンテンツ説明の場を設けたり、メール通知を活用することで、閲覧数は徐々に増加していきました。
具体的には、周知したいページの内容をメール内で要約して掲載し、社員がすぐに概要を把握できるようにしています。また、「活用状況レポート(※)」を活用して閲覧数が多いコンテンツTOP10をまとめたページを作成し、「お知らせ」というノートにまとめています。ページ内容を更新した際には「お知らせ機能」で通知を出すようにしており、常に最新の情報が共有される仕組みを整えています。こうした工夫により、以前よりも情報が広く届くようになり、社員にとってもキャッチアップしやすい環境になったと感じています。
(※)「ページレポート」「ファイルレポート」「個人レポート」をExcel形式で出力でき、人気ページやユーザーごとの活用状況の集計ができる機能
お知らせページの一覧を格納するフォルダ

更新箇所を周知するためのお知らせページ

月ごとの閲覧数TOP10コンテンツの紹介ページ

—運営ルールについて教えてください。
古川:NotePMへのコンテンツ掲載について、ルールやマナーを明確に定めたページを作成・周知しています。個人情報・機密情報を含まないこと、担当部署・公開日を必ず記載すること、引用は明確に示すことなどを必須としており、これを遵守した形での情報発信・共有に努めています。
ポータル利用マニュアル

ユーザー発行・削除・権限変更方法

コンテンツの掲載方法

古川:担当部署で作成したお客様に提供するコンテンツを、私の方でチェックするプロセスを設け、情報の正確性と品質を担保しています。また、コンテンツ作成用のテンプレートを用意し、社員がルールに沿って、かつ簡単に情報を掲載できるようにしています。
テンプレート一覧

マニュアル作成のテンプレート

—貴社で使い方を工夫している点があれば教えてください。
古川:動画コンテンツを活用して、医療に関する情報を提供しています。「看取りに関する心構え」などのテーマごとに、担当医師とともに作成したVimeo動画を埋め込み、提供しています。動画はそのまま閲覧できるだけでなく、動画の内容を要約してページに記載することで、社内でも気軽に確認できるようにしています。
動画説明を掲載したページ

動画内容を要約して掲載

古川:FAQページの利便性向上のため、質問数が多い場合はアコーディオン形式(折りたたみ式)で掲載しています。投稿ルールとして、ページの最上部には目次と各質問へのリンクを配置し、社員が知りたい情報に素早くアクセスできるよう設計しています。
FAQページ

—最後に、NotePM活用における今後の展望などがあれば教えてください。
古川:これからは記事数を増やすだけでなく、「誰に届けたいのか」をより意識していきたいです。たとえば在宅医療や医療DX、診療報酬の話題など、経営に直結するテーマは病院の事務長の方をはじめ、情報がなくて悩んでいる方の助けになるはずです。知識や経験の差に関わらず、安心して情報が得られるコンテンツを届けていきたいですね。
—お忙しい中、インタビューにご協力いただきありがとうございました。
