WordPressで社内ポータルサイトを構築する際、ゼロから開発するのは時間もコストもかかります。そのため、WordPressでは「テーマ」と呼ばれるテンプレートを活用して、効率的にサイトを構築する方法が一般的です。
テーマを導入すると、デザインや基本的な機能がすでに用意されているため、構築にかかる工数を削減し、作業効率の向上が可能です。
本記事では、社内ポータルサイトの構築におすすめのWordPressテーマを、無料で利用できるものと、さらに高機能な有料のものに分けて、それぞれの特徴を詳しく解説します。
目次
WordPressで構築できる社内ポータルの無料テーマ4選
ここでは、WordPressで構築できる社内ポータルの無料テーマを4つ紹介します。
- WIING STAFF’S
- Luxeritas
- Cocoon
- Lightning
WIING STAFF’S
WIING STAFF’Sは、社内ポータルサイトの構築に特化して開発された、無料のWordPressテーマです。
WIING STAFF’Sの最大の特長は、社内ポータルに必要な機能がシンプルにまとめられており、軽量・高速なサイトを実現できる点です。また、レスポンシブ対応もしているため、パソコンだけでなくスマホからでも快適に利用できます。
社内ポータルに特化しているからこそ、導入後すぐに目的のサイトを構築しやすいのがポイントです。
参考:STAFF’S特長-WIING STAFF’SはWordPress専用の社内ポータル向け軽量テーマです
Luxeritas
Luxeritasは、高速な動作が魅力の無料WordPressテーマです。
ページの読み込みが速いため、社員は待たされることなく、スムーズに必要な情報へアクセスできます。また、高速であることに加え、カスタマイズできる項目が600以上と豊富で、自社の運用にあわせた柔軟なサイト設計が可能です。
快適な動作と高いカスタマイズ性を両立させたい企業にとって、おすすめの選択といえるでしょう。
参考:Luxeritas Theme | SEO最適化、レスポンシブ、高カスタマイズ性、とにかく速い、無料の WordPress テーマ
Cocoon
Cocoonは、シンプルさと多機能性を両立させた人気の無料テーマです。
ブロックエディターに対応しており、専門的な知識がなくても直感的に操作できる点が魅力です。また、パソコンとスマホの両方で快適に閲覧できるレスポンシブデザインにも標準で対応しています。
利用者が多く、カスタマイズやトラブルに関する情報がインターネット上で見つけやすいため、初めて社内ポータルサイトの構築を担当する方におすすめです。
Lightning
Lightningは、WordPressの公式ディレクトリに登録されている信頼性と安全性の高さが魅力の無料テーマです。
Lightningは、最短でサイト制作ができることを重視しており、必要な機能はすでに用意されています。また、ブロックエディターに対応しているため専門知識がなくても構築でき、初心者でも扱いやすい環境が整えられています。
すでに用意されている機能を活用しながら、最短でサイト制作をしたい方におすすめです。
参考:Lightning | 無料で使えるWordPress公式ディレクトリ登録テーマ「Lightning」ビジネスサイトもブログも簡単に作れます
WordPressで構築できる社内ポータルの有料テーマ3選
ここでは、WordPressで構築できる社内ポータルの有料テーマ3選について解説します。
- GENSEN
- ZOOMY
- QUADRA
GENSEN
GENSENは、国内で初めて開発された情報ポータルサイト専用のWordPressテーマです。
GENSENの大きな特徴として高度な検索機能が挙げられます。利用者は、「キーワード」と「カテゴリー」を自由に組み合わせて、膨大な情報の中から目的のデータを素早く見つけ出せます。
価格は税込43,780円です(2025年10月時点)。
社内情報を一元管理し、誰もが必要な情報へすぐにアクセスできる環境を構築したい企業におすすめです。
参考:WordPressテーマ「GENSEN」(tcd050) | ワードプレステーマTCD
ZOOMY
ZOOMYは、会員制のSNSサイトを構築できる有料テーマです。
このテーマを活用すると、ログインしたユーザーだけが情報を閲覧できる環境の社内ポータルサイトを手軽に作れます。会員登録のプロセスをサイト上で完結させる仕組みも整っているため、新入社員の追加などもスムーズに行えます。
価格は税込54,780円です(2025年10月時点)。
高度なセキュリティとアクセス管理を重視する企業に最適なテーマです。
参考:WordPressテーマ「ZOOMY」(tcd067) | ワードプレステーマTCD
QUADRA
QUADRAは、オンラインマニュアルや取扱説明書の作成に特化した有料テーマです。
テーマ内で用意されている手順通りに進めるだけで、わかりやすいマニュアル作成を簡単に作成できます。専門知識がなくてもWebサイトを自社のイメージにあわせてカスタマイズできるため、非IT部門の担当者でも安心して進められます。
価格は税込16,500円です(2025年10月時点)。
有料テーマの中では比較的導入しやすい価格設定になっており、業務の標準化や教育コストの削減を目指す企業におすすめです。
参考:オンラインマニュアル作成用WordPressテーマ「QUADRA」
WordPressで社内ポータルを導入する具体的な方法
ここでは、WordPressで社内ポータルを導入する具体的な方法を解説します。
- 社内ポータルを導入する目的を明確にする
- 構成や機能を決める
- 実際にWordPressを構築する
- 社内に展開して運用を実施する
1.社内ポータルを導入する目的を明確にする
最初に、社内ポータルサイトを導入する目的を明確にしましょう。
ポータルサイトの目的が曖昧な状態では、必要な機能やデザインを決められず、求めていた効果が得られなくなるリスクがあるためです。
たとえば、以下のように現状の課題から目的を具体的に定義しましょう。
- 社内の情報共有を円滑にしたい
- 業務マニュアルを集約して誰でも見られるようにしたい
- 社員同士のコミュニケーションを活性化させたい
目的が明確になることで、サイトのデザインの方向性や、実装すべき機能の優先順位が決まります。
2.構成や機能を決める
次に、定めた目標に基づき、必要なサイトの構成や機能を具体的に決めていきます。
たとえば、「従業員からの社内問い合わせを減らしたい」といった目標を掲げた場合は、FAQや業務マニュアルなどの機能を用意して、トップページから見つけやすい構成にするなどが挙げられます。
また、セキュリティ対策における機能も必要です。不正なアクセスを防止し、情報漏えいを未然に防ぐためにもログイン制限やSSL通信のようなセキュリティ対策を選定しましょう。
必要な構成や機能は企業や目的によって異なるため、事前に洗い出すのがおすすめです。
3.実際にWordPressを構築する
サイトの構成と機能が固まったら、実際にWordPressを使ってサイトを構築していきます。
- 「サーバー」と「ドメイン」を準備する
- WordPressをインストールする
- 事前に選定したテーマを導入し、設定やカスタマイズをする
- 必要なプラグインをインストールして機能を追加する
- 従業員が実際に使いやすい状態に整える
- 必要な社内ナレッジや情報をコンテンツとして用意する
活用する従業員が使いやすい状態になるように、配置やデザインを意識して構築しましょう。詳しい作成方法は、以下の記事でも解説していますのであわせてご覧ください。
関連記事:WordPressで社内wikiを作る方法|おすすめテーマやNotePMとの違いを紹介
4.社内に展開して運用を実施する
WordPressで社内ポータルサイトの構築が完了したら、社内全体に公開し、実際の運用を開始します。
本格的に運用を開始した後は、定期的に利用状況を分析し、当初の目的に対して効果が出ているかを確認します。また、運用を開始した後は、実際に利用した従業員から改善点がないかをあわせて調査しましょう。
もし、情報が探しにくいなどの問題が発生しているのであれば、サイトの構成やデザインを改善することが重要です。
また、WordPress本体やテーマ、プラグインは定期的にアップデートが公開されるため内容を確認し、速やかにアップデート作業を実施しましょう。
WordPressで社内ポータルを導入する際の注意点
ここでは、WordPressで社内ポータルを導入する際の注意点について解説します。
- 利用者が活用しやすい設計を意識する
- サイトが検索結果に表示されないようにする
- セキュリティ対策を怠らない
- 管理者を決める
利用者が活用しやすい設計を意識する
社内ポータルは、ITスキルに関わらず全社員が使うツールであるため、誰にとってもわかりやすく直感的に操作できる設計を心がけましょう。
たとえば、以下のように利用者が活用しやすい状態を設計の段階で意識するのがおすすめです。
- 情報がどこにあるか一目でわかるようなメニュー構成を設計する
- マニュアルでは専門用語を避け、平易な言葉で説明する
- 検索機能を用意して必要な情報にすぐにアクセスできる
- パソコンやスマホのどちらからでも閲覧・操作ができる
また、運用後は実際に従業員からヒアリングして改善すると、長期間活用されるポータルサイトを作成できます。
サイトが検索結果に表示されないようにする
社内ポータルを構築する際は、サイトが検索結果に表示されないように、設定しましょう。社内ポータルには、外部に公開してはいけない機密情報や個人情報が含まれるためです。
非表示の設定を怠ると、意図せず社内情報がインターネット上に公開されてしまい、情報漏えいにつながるリスクがあります。
検索結果に表示しないためには、以下の手順で設定しましょう。
- WordPressの管理画面にある「設定」を選択する
- 「表示設定」を選択する
- 「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」の項目にチェックを入れる
セキュリティ対策を怠らない
WordPressで社内ポータルを作る際、セキュリティ対策は十分に実施しましょう。
WordPress本体や使用しているテーマ、プラグインには、時々セキュリティ上の脆弱性が発見されるためです。
社内ポータルサイトでは、業務マニュアルや顧客情報など、企業の機密情報を取り扱うことが多いため、情報漏えい防止のためにセキュリティを強化する必要があります。
具体的なセキュリティ対策の例として以下のポイントを意識しましょう。
- SSL化による通信の暗号化
- ログイン制限
- セキュリティ関連プラグインの導入
- 定期的なバックアップ
- WordPressやテーマ、プラグインの更新
管理者を決める
社内ポータルを継続的に活用するためには、サイト全体の管理者を決めておきましょう。
管理者としての役割の例は、以下のとおりです。
- コンテンツの定期的な更新
- コンテンツ情報の整理
- 利用者からの問い合わせ対応
- システムのメンテナンス
- 利用ルールの策定・周知
もし、管理者が不在の場合、情報が古くなったり、トラブルが発生した際に対応が遅れたりして、徐々にサイトが使われなくなる可能性があります。
情報システム部門や総務部門の特定の担当者を管理者として任命し、社内で役割と責任を明確にした上で運用するのがおすすめです。
社内ポータルを効率的に作るには専用ツールの活用がおすすめ
WordPressを活用した社内ポータルサイトは自由度が高く、企業によって柔軟にカスタマイズができる点がメリットです。一方、サイトの構築やセキュリティ管理には専門的な知識が必要となり、担当者の負担が大きくなる側面もあります。
もし、より手軽かつ安全に情報共有の社内ポータルを構築したい場合は、ナレッジマネジメントツール「NotePM」の活用がおすすめです。
NotePMには、社内ポータルを構築するための必要な機能が網羅的に含まれているだけでなく、誰でも直感的に使える操作性が魅力です。
また、高い検索性能によりタイトルや本文、添付されたファイルの中身を含めた全文検索が可能なため、必要なナレッジを迅速に見つけやすくなります。
質の高い社内ポータルを手軽に導入したい方におすすめです。
社内ポータルとしてNotePMを導入した成功事例

株式会社パソナ日本総務部では、もともと自社で開発した社内ポータルサイトを運用していましたが、検索機能がなかったり、スマホからのアクセスができなかったりとさまざまな課題を抱えていました。
そのような中で、全社の情報共有に関する課題を解決するために「NotePM」を導入したそうです。
NotePM導入後は専用のサイトマップを作成し、必要な情報にすぐ飛べるように設定するなどの施策を開始しました。また、掲示板に重要な情報やお知らせを掲載することで従業員がすぐに受け取れる状態にしています。
現在では、サイトマップの構築やNotePMの強力な検索機能により、従業員が情報を探す手間が削減され、業務効率化に繋がっています。
関連記事:【導入事例】社員1700人。社内wikiを活用して、業務効率や従業員満足度が大幅向上! – 株式会社パソナ日本総務部(旧:パソナ・パナソニック ビジネスサービス株式会社)
社内ポータルを活用して業務効率化を図るならNotePM
社内ポータルをWordPressで作成する際のテーマ選びは、自社の目的や予算にあわせて計画的に導入を進めると、効率的に構築できます。一方で、WordPressでの運用は、セキュリティ対策や機能の追加・更新に専門的な知識と工数が求められる側面もあります。
もし、より手軽に、かつ高機能で安全な社内ポータルを導入したいのであれば、専用ツールである「NotePM」の活用がおすすめです。
NotePMは、強力な検索機能や、マニュアル作成に使用できる豊富なテンプレートなど、情報共有と業務効率化を実現する機能が揃っています。
現在、30日間の無料トライアルも実施していますので、気になる方はぜひお試しください。



