ナレッジワーカーとは?求められるスキルと企業が育成するための知識を解説

2024年02月29日(木) ナレッジ共有

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

近年、製品ライフサイクルのスピードが加速し、商品寿命が短命化しています。同時にスピーディな商品開発を行い、他社との競争に負けないための画期的なアイデアが求められています。アイデアを出すためには、言われたことをそのまま行うだけではなく、業務での課題を見つけ対策し改善するというPDCAを常に意識する必要があります。そこで今、注目されているのが、ナレッジワーカーです。本記事では、ナレッジワーカーについての基礎知識・ナレッジワーカーが求められる職種・ナレッジワーカーに求められるスキルを解説します。

 

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これからの時代に必要なナレッジワーカー

企業が利益を拡大させる上で、ナレッジワーカーの存在が不可欠と考えられています。これからの時代に必要なナレッジワーカーを、以下の4つの視点から詳しく解説します。

  • ナレッジワーカーとは?
  • 今、なぜナレッジワーカーが注目されるのか?
  • ホワイトカラーとの違いは?
  • マニュアルワーカーとの違いは?

1つずつ、見ていきましょう。

ナレッジワーカーとは?

ナレッジワーカーとはオーストリアの経済学者であり、社会学者でもあるピーター・ドラッカーによって提唱された言葉です。ナレッジワーカーは日本語で「知識労働者」と訳されます。ドラッカーの著書『断絶の時代』ではナレッジワーカーについて説明されています。ナレッジワーカーは「経済的な利益を生み出すため、知識を使用する知識経済を支えるハイレベルな専門知識をもつ労働者」と定義されています。つまり、ナレッジワーカーとは高いレベルの知識によって、社会やビジネスに付加価値を提供する労働者のことです。

今、なぜナレッジワーカーが注目されるのか?

ナレッジワーカーが現代社会で求められている背景には、企業間の競争が激化したこと、モノ・サービスが溢れて、消費者に与えられる選択肢が無数に増えたことにあると考えられています。同業他社間の競争が激しい今日、消費者から自社の製品やサービスを選択してもらうためには、良いものを提供することはもちろん、付加価値が必要になりました。そうした中、ナレッジワーカーには知識や経験を元に知的生産物を創造したり、既存の情報をまとめたりして企業に高い価値を与えるなどといった知的活動が求められています。

また、AIやロボットが社会に普及していることも関係しています。画一的な単純作業は人間ではなく、AIやロボットに任せられるようになりました。単純作業によってもたらされる成果に付加価値やオリジナリティを付与するため、人間には創造力や、オリジナリティを生み出すことがこれまで以上に求められるようになったといえます。

ホワイトカラーとの違いは?

ナレッジワーカーはホワイトカラーと同一視されることもありますが、ナレッジワーカーとホワイトワーカーでは役割が大きく異なります。一方で、ホワイトカラーの中にナレッジワーカーが含まれるという見方もできます。ホワイトカラーという言葉はよく知られている通り、事務職などを象徴する白襟のワイシャツが語源となっています。ホワイトカラーは事務職として、デスクワークをこなす人を指すことが一般的です。ナレッジワーカーも襟の付いたワイシャツやスーツを着てデスクワークをすることが多いです。

しかし、ナレッジワーカーには与えられた仕事をこなすだけではなく、仕事に対してプラスアルファの価値を与えることが求められます。つまり、与えられた事務処理をこなすだけではなく、自身の想像力や分析力なども重要になります。

マニュアルワーカーとの違いは?

ナレッジワーカーと対の関係にあるワーカーをマニュアルワーカーといいます。マニュアルワーカーは、製造業や現場作業で業務を行うワーカーを主に指し、高度経済成長期の日本ではマニュアルワーカーによって国内の生産性を飛躍的に向上させることに成功しました。ナレッジワーカーには創造力や、課題を発見するための専門知識が求められます。対して、マニュアルワーカーには決まった手順で業務をスピーディーにこなすことが求められます。マニュアルワーカーにはマニュアル通りに動くことが求められるため、創造力や個性的なアイディアなどは重視されません。

 


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ナレッジワーカーの育成プロセスに必要なナレッジマネジメント

企業が長期的なスパンで成長していくためにはナレッジワーカーの育成が鍵になると考えられます。ナレッジワーカーを育成し、社員がもつ知識や経験、ノウハウを企業内で共有して企業価値を高めていく経営手法をとることが重要です。

ナレッジマネジメントを自社に導入するときはまず、目的を明確にします。解決したい課題に対して求められる情報の種類を特定し、どのような効果を最終的に得られるのかを想定した後でナレッジマネジメントを行います。ナレッジマネジメントを進めるにあたり、現場目線で導入を行うことが重要です。現場の視点で考えることで、何についての情報の可視化、及び共有が必要なのかが分かってきます。ナレッジマネジメントの導入が効果的であるのかを検討後、構築を行います。そして、不要なものについては廃止していきます。

運用開始後は、見直しを行い、社内によりマッチさせていくことが重要です。また、ナレッジマネジメントの構築で終わらないよう、社内に普及させていくことも忘れてはいけません。管理者はPDCAをまわして浸透させていきますが、ツールを導入することで効率化が図れます。

関連記事:【完全版】ナレッジマネジメントを総まとめ!導入から運用までおすすめツールも解説

 

ナレッジワーカーが求められる職種を解説

ナレッジワーカーが求められている職種を紹介します。

  • コンサルタント
  • マーケッター
  • 金融ディーラー
  • ITエンジニア

1つずつ、見ていきましょう。

コンサルタント

ナレッジワーカーが求められている職種の1つ目は、コンサルタントです。コンサルタントにはクライアント企業が抱える課題の解決が求められます。クライアント企業の相談に対して、問題解決の方法や売上を拡大させるための施策について提案を行います。コンサルタントにはさまざまな種類があります。たとえば、ITコンサルタントであればクライアント企業の課題解決に役立つシステムの提案、Webマーケティングコンサルタントにはアクセス数アップのためのアドバイスなどです。

コンサルタントが手掛ける課題はクライアントの数だけ、課題の数があると言えるでしょう。そのため、データ分析を独自に行うことや、自身の経験やスキルを活かして、ソリューションを創出することが求められます。

マーケッター

ナレッジワーカーが求められている職種の2つ目は、マーケッターです。マーケッターとはマーケティングを行う人のことをいいます。マーケティングでは商品やサービスを売るための仕組みを検討します。多くの消費者から自社製品について興味をもってもらうため、市場調査、データ分析を行った上で、戦略立案などを行います。マーケッターには分析結果を活かして、ターゲットとする消費者に訴求するアイディアを生み出す創造力が求められます。

金融ディーラー

ナレッジワーカーが求められている職種の3つ目は、金融ディーラーです。金融ディーラーや金融アナリストには顧客の資金や株などを運用し、利益を増やして還元することが求められます。これらの運用はマニュアル通りに行ってもうまくいきません。世界情勢や国の経済、あるいは各企業の経営状態などをリサーチし、分析した上で、自身の経験に基づいて予測しなければなりません。お金を扱い、数字として結果に表れる職業ではありますが、高度な頭脳労働としてやりがいを感じられることも少なくないでしょう。

ITエンジニア

ナレッジワーカーが求められている職種の4つ目は、ITエンジニアです。ITエンジニアはプログラミングの知識を活かし、システム開発を行います。プログラミング言語や開発に関わる知識のほか、論理的思考力も重要です。ITエンジニアには想定外の問題に対して、自身の知識を応用して対応しなければならない場面もあるでしょう。また、ナレッジワーカーの特徴として、時間や場所に縛られず、知識によって成果を出すということが挙げられます。ITエンジニアは在宅ワークや、定められた労働時間がないことも多いです。

 


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ナレッジワーカーに求められるスキルとは?

ナレッジワーカーに求められるスキルは、以下の3つです。

  • 情報収集力・発信力
  • 視点の独自性
  • コミュニケーション力

1つずつ、見ていきましょう。

情報収集力・発信力

ナレッジワーカーに求められるスキルの1つ目は、情報収集力・発信力です。ナレッジワーカーとして働くためには、豊富な知識を得ていることが前提となります。ただし、ストックされた知識を状況に応じて提供するだけではなく、付加価値を付けて提供することが求められているといえるでしょう。そのため、情報をインプットする力だけではなく、独自の言葉でアウトプットする力や、既存のモノや考え方に付加価値を与えて提供できる創造力が求められます。

関連記事:【2024年版】ナレッジ共有ツール タイプ別おすすめ 10選

視点の独自性

ナレッジワーカーに求められるスキルの2つ目は、視点の独自性です。ナレッジワーカーには新しいものを生み出す力が求められます。社会や企業に対してこれまでにない価値を提供することが求められます。ナレッジワーカーには他者と差別化できるサービスの提案や、革新的なアイデアが期待されています。課題を正確に分析する力はもちろん、独自の視点から物事を捉える力が求められています。

コミュニケーション力

ナレッジワーカーに求められるスキルの3つ目は、コミュニケーション力です。ナレッジワーカーには論理的思考力・豊富な知識が求められています。しかし、ナレッジワーカーは相手が存在することで成り立つ仕事であるため、クライアントの悩みを聞く傾聴力や、相手の話を正しく理解する力が求められます。また、ナレッジワーカーはクライアントやチームメンバーなど、人と関わる場面も少なくありません。他者への思い遣りや、ビジネスマナーも重要と言えるでしょう。

 

まとめ

本記事では、ナレッジワーカーについての基礎知識・ナレッジワーカーが求められる職種・ナレッジワーカーに求められるスキルを解説しました。モノやサービスが溢れ、企業間の競争が激しい今日において、消費者から選ばれる企業であるためには、既存の商品やサービスに付加価値を付けて市場に提供することが求められています。AIやロボットによって画一的業務は人間でなくてもできるようになりましたが、高度な情報分析や、サービス、及び商品に付与する付加価値の創出は人間の頭脳が不可欠といえます。

ナレッジワーカーはスキルや経験、論理的思考力などを活かし、企業に価値を与える事に貢献しています。ナレッジワーカーにはコンサルタント、エンジニア、マーケッター、金融ディーラーなどが含まれていますが、いずれの職種においても高度な知識に加えて、創造性や思考力が求められています。

 

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