「ユーザーストーリー」は、プロダクト開発や業務システムの設計において、チーム全体の認識を揃えるために欠かせないものです。とくにアジャイル開発では、ユーザー視点で要件を整理し、優先順位を見極めながら進めていくことが重要です。丁寧にユーザーストーリーを作成することが、プロジェクトの成功を左右するでしょう。
この記事では、実務ですぐに使えるユーザーストーリーのテンプレート・例文をシーン別に10個紹介します。さらに、ユーザーストーリーの基本構成や書き方、作成手順、よくある注意点も解説します。
「ユーザーストーリーをどのように書けばいいかわからない」という悩みを解決できる内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ユーザーストーリーとは?
ユーザーストーリーとは、開発する機能やサービスの目的・背景を、ユーザー視点で整理するためのものです。主にアジャイル開発で用いられます。
基本的に以下の3つの要素で構成されます。
- 誰が(ユーザーやペルソナ)
- 何をしたいか(求めている機能・サービス)
- なぜそれを必要としているか(背景や目的)
この構成により、開発の方向性が明確になり、仕様の意図や目的がチーム内で共有しやすくなるでしょう。実装すべき内容や優先順位の判断にも役立ちます。
ユーザーストーリーの役割・目的
ユーザーストーリーの目的は、開発する機能がユーザーにどのような価値をもたらすのかを明確にすることです。単なる作業の説明ではなく、「誰のどのようなニーズを満たすのか」「その機能によってどのような課題が解決されるのか」をチームで理解できる形に落とし込みます。
ユーザーストーリーで要件を整理することで、開発チームは「なぜその機能をつくるのか」「何を優先するべきか」を判断しやすくなります。目的がはっきりすることで、実装内容への理解が深まり、無駄のない開発につながるのです。
基本的に、ユーザーストーリーは、プロダクトオーナーやプロジェクトマネージャー、UXデザイナーなど、顧客の視点に近い立場の人が作成します。また、開発チーム全体で共同作成することもあります。
ただ、チーム全体で議論しながら作成するのも効果的です。より多角的な視点が加わり、共通認識の強化も期待できるでしょう。
ユーザーストーリーとユースケースの違い
ユーザーストーリーとユースケースは、いずれもユーザーの行動やニーズをもとにシステム要件を整理する方法として使われます。しかし、両者の視点や目的には違いがあります。それぞれの違いを以下の表にまとめました。
項目 | ユーザーストーリー | ユースケース |
---|---|---|
目的 | ユーザーの目的・価値を明確にする | システムが実行すべき処理を明確にする |
内容 | 理想のユーザー体験を記載する | システムの応答を記載する |
粒度 | 機能の具体的な利用方法は記載しない | 機能をどう使うかを明確化する |
役割 | 要件定義を補助する | 要件定義の一部として扱われる |
両者は似ているようで異なるものです。開発のフェーズや目的に応じて使い分けることが重要です。
ユーザーストーリーのメリット
ここでは、ユーザーストーリーを活用することで得られるおもなメリットを解説します。
- 必要な価値を整理できる
- 開発チーム内の認識を統一できる
ユーザーストーリーは、単なる要件の整理だけでなく、プロジェクト全体の進行やチーム内のコミュニケーションにもよい影響を及ぼします。ユーザー視点で要件を捉えることで、開発の目的が明確になり、スムーズに進行できるでしょう。
必要な価値を整理できる
ユーザーストーリーを使用すると、その機能が「誰にとって必要なのか」という視点から必要な価値を見極められます。ユーザー視点で考えることで、真に求められている機能やサービスが明確になり、必要な価値が浮かび上がるのです。
価値のある機能を積み重ねることで、全体的な質も高まり、ユーザーに最良の結果を提供できるでしょう。
開発チーム内の認識を統一できる
ユーザーストーリーは、開発チームの認識を揃えるうえでも効果的です。チーム内や関係者と共有することで、意図や目的のずれが生じにくくなり、コミュニケーションもスムーズになります。その結果、意思決定のスピードも上がり、開発効率が向上します。
質の高いユーザーストーリーを作成することで、関係者全員が同じ方向を向いて、一貫性のある開発が期待できるでしょう。
ユーザーストーリーの作成手順
ここでは、ユーザーストーリーの基本的な作成手順をわかりやすく解説します。
- ペルソナを設定する
- ニーズや課題を洗い出す
- ストーリー形式に落とし込む
- ユーザーストーリーを評価する
- 開発の優先順位をつける
ユーザーストーリーは、ユーザーのニーズを的確に捉え、開発の方向性を示すための重要なツールです。効果的なユーザーストーリーを作成するためにも、段階を踏んで整理しながら進めていきましょう。
1.ペルソナを設定する
ユーザーストーリーを作成する際は、まずペルソナの設定からはじめましょう。ペルソナとは、機能を利用することを想定した仮のユーザー像を指します。
一般ユーザーや管理者といった立場や、年齢、性別、スキルレベルなど、できるだけ具体的に人物像を描きましょう。しっかりとペルソナを作り上げることで、「誰のために」開発するのかが明確になります。
多角的な視点でユーザー像を整理しておくことで、ニーズをより的確に捉えられるようになり、より効果的な開発につながります。
2.ニーズや課題を洗い出す
ペルソナを設定したら、次はそのユーザーが抱えるニーズや課題を洗い出していきます。ここで活用するのが、ユーザーストーリーの3つの「C」と呼ばれる考え方です。
- Card(カード):ユーザーの要求や課題を簡潔にまとめたもの
- Conversation(会話):開発者と会話を重ねながら、詳細な内容をすり合わせていくこと
- Confirmation(確認):開発した機能が想定どおりかどうかを確認すること
この段階では、上記の3つの「C」を使って、ユーザーのニーズや課題を整理します。ユーザーが何を求めているのか、どのような悩みがあるのかをメモや付箋に簡潔に書き出していきましょう。
ペルソナの立場に立ってニーズを丁寧に洗い出し、それをカードとして可視化することで、ユーザーにとって本当に必要な機能が浮かび上がります。
3.ストーリー形式に落とし込む
ユーザーのニーズや課題を洗い出したら、それをストーリー形式に落とし込みます。この工程では、「ユーザーストーリーマッピング」という手法が効果的です。
ユーザーストーリーマッピングでは、ユーザーの行動を「時間軸」と「優先順位軸」の2つの観点で整理します。
まずは時間軸に沿って、ユーザーがどのような流れでその機能を使うのかを整理します。このとき、実際に機能を利用する場面だけでなく、その前後の行動まで含めて検討すると、よりリアルで実用的なストーリーになるでしょう。
次に、時間軸で整理した行動を、優先順位をつけながらマッピングしていきます。どの機能が重要か、どのニーズから着手すべきかを明確にすることで、開発の方向性が定まります。
4.ユーザーストーリーを評価する
ユーザーストーリーを作成したら、その内容を評価します。この評価には「INVEST」と呼ばれる以下の6つの基準を使いましょう。
- Independent(独立):他のストーリーに依存しない、独立した内容か
- Negotiable(交渉可能性):関係者との議論や調整が可能か
- Valuable(価値):ユーザーにとって意味のある価値があるか
- Estimable(見積可能性):開発にかかる作業量や工数が現実的か
- Small(小ささ):開発のサイクルにおさまるか
- Testable(テスト可能性):テストを行えるか
この6つの観点で評価を行うことで、ユーザーストーリーの品質が高まり、スムーズな開発につながります。作成後は、このチェックリストを使って内容を見直しましょう。
5.開発の優先順位をつける
作成したユーザーストーリーをもとに、どの機能から開発を進めるかを検討します。ユーザーにとって本当に必要な価値は何かをあらためて見直しながら、各ストーリーの採用・見送りを決定しましょう。
【無料】ユーザーストーリーのテンプレート・例文10選
こでは、ユーザーストーリー作成時に使えるテンプレート・例文を10個紹介します。
テンプレートの種類 | Wordファイル |
---|---|
ECサイトにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文 | ダウンロードする(個人情報入力なし) |
スマホアプリにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文 | ダウンロードする(個人情報入力なし) |
SaaSプロダクトにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文 | ダウンロードする(個人情報入力なし) |
社内業務システムにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文 | ダウンロードする(個人情報入力なし) |
顧客サポートシステムにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文 | ダウンロードする(個人情報入力なし) |
BtoBサービスにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文 | ダウンロードする(個人情報入力なし) |
決済システムにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文 | ダウンロードする(個人情報入力なし) |
採用管理システムにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文 | ダウンロードする(個人情報入力なし) |
教育・学習アプリにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文 | ダウンロードする(個人情報入力なし) |
ログイン機能におけるユーザーストーリーのテンプレート・例文 | ダウンロードする(個人情報入力なし) |
このテンプレート・例文を活用すれば、顧客の声に応えるユーザーストーリーを簡単に作成できます。適宜変更可能なWordファイルも掲載しますので、ぜひダウンロードしてご活用ください。
ECサイトにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文
ECサイトにおけるユーザーストーリーのテンプレート
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
(ストーリーを簡潔にあらわすタイトル)
■ 登場人物(ユーザータイプ)
(どのようなユーザーか、職業・属性・目的など)
■ 背景・ニーズ
(ユーザーがなぜその行動をするのか、何を求めているのか)
■ ストーリー(形式:「私は〜したい。なぜなら〜だから。」)
(ユーザーの行動と目的を具体的に記述)
■ 期待される価値
(その体験によって得られる価値やメリット)
■ 補足情報
(画面イメージ、連携システム、業務上の前提など)
ECサイトにおけるユーザーストーリーの例文
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
お気に入り機能で商品を保存したい
■ 登場人物(ユーザータイプ)
20代女性会社員/平日は忙しく、週末にまとめて買い物をする傾向
■ 背景・ニーズ
平日は仕事で時間がなく、商品を見つけてもすぐに購入できないことが多い。後から見返せるよう、気になる商品を一時的に保存したい。
■ ストーリー
「私は気になる商品を“お気に入り”に登録したい。なぜなら、後日ゆっくり比較・検討してから購入したいから。」
■ 期待される価値
ユーザーが再度商品を探す手間を省け、購入率が向上する。また、運営側も人気商品の傾向を把握しやすくなる。
■ 補足情報
・お気に入り登録は会員限定機能
・一覧はマイページにて確認可能
・PC/スマホ両対応のUIが必要
>このテンプレートをNotePMで使ってみる(無料)
>テンプレートをダウンロードする(個人情報入力なし)
このテンプレートは、ECサイトでのユーザーニーズにあわせて作成されています。具体的なユーザー像や利用シーンを想定し、購入プロセスや利便性向上のポイントを明確に記載できるようになっています。初心者からリピーターまで、幅広いユーザーに対応可能な構成です。
スマホアプリにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文
スマホアプリにおけるユーザーストーリーのテンプレート
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
(ストーリーの要点をあらわす簡潔なタイトル)
■ ユーザータイプ
(ターゲットユーザーの特徴や属性)
■ 背景・ニーズ
(ユーザーが抱える課題やニーズ)
■ ストーリー(形式:「私は〜したい。なぜなら〜だから。」)
(ユーザーの行動とその理由を具体的に記述)
■ 期待される価値
(その機能や改善によってユーザーが得られるメリット)
■ 補足情報
(関連機能や注意点、連携サービスなど)
スマホアプリにおけるユーザーストーリーの例文
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
ワンタップでお気に入り登録ができるようにしたい
■ ユーザータイプ
日常的に商品を検索し、気に入ったものをすぐ保存したい20代~30代の女性ユーザー
■ 背景・ニーズ
複数の商品を比較検討している際、気に入った商品をすぐにお気に入り登録できないと操作が煩雑になり、離脱につながることがある。
■ ストーリー
「私は気に入った商品をワンタップでお気に入りに登録したい。なぜなら、スムーズにあとで見返せて比較しやすくしたいから。」
■ 期待される価値
操作の簡略化によりユーザーの利便性が向上し、アプリの利用継続率が高まる。
■ 補足情報
・お気に入りリストはクラウド同期で複数端末間で共有可能
・UIは直感的に操作できるデザインを採用予定
>このテンプレートをNotePMで使ってみる(無料)
>テンプレートをダウンロードする(個人情報入力なし)
このテンプレートは、スマホアプリ開発時のユーザーストーリーを作成しやすい作りになっています。利用環境や操作性、画面の小ささや操作の簡便さ、リアルタイム通知などスマホならではのユーザーニーズを具体的に記載できます。ユーザーの満足度向上につながる設計がしやすくなるでしょう。
SaaSプロダクトにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文
SaaSプロダクトにおけるユーザーストーリーのテンプレート
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
(ユーザーの目的や機能の概要を簡潔に表現)
■ ユーザータイプ
(ターゲットとなる顧客層や担当者の役割)
■ 背景・ニーズ
(ユーザーが抱える課題や改善したい点)
■ ストーリー(形式:「私は〜したい。なぜなら〜だから。」)
(ユーザー視点での行動と理由を具体的に記述)
■ 期待される価値
(機能によってもたらされるメリットや効果)
■ 補足情報
(連携ツールや注意点、システム要件など)
SaaSプロダクトにおけるユーザーストーリーの例文
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
ダッシュボードでリアルタイムの売上状況を確認したい
■ ユーザータイプ
営業マネージャーや経営者など、売上データを即時に把握したい管理者
■ 背景・ニーズ
複数の営業チームの売上進捗をリアルタイムで確認できず、迅速な意思決定が難しい。
■ ストーリー
「私はダッシュボードでリアルタイムの売上状況を確認したい。なぜなら、営業戦略をすぐに見直して業績向上につなげたいから。」
■ 期待される価値
データの即時可視化により、タイムリーな判断が可能となり、業務効率と成果が向上する。
■ 補足情報
・外部CRMシステムとの連携機能が必要
・モバイル対応も考慮すること
>このテンプレートをNotePMで使ってみる(無料)
>テンプレートをダウンロードする(個人情報入力なし)
このテンプレートでは、SaaSプロダクトにおけるユーザー視点でのニーズを整理できます。ユーザーの業務課題や運用フローを明確にし、導入後に得られる効果や改善ポイントをまとめやすいでしょう。導入検討から日常的な活用まで、一連の流れを捉えやすい構成です。
社内業務システムにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文
社内業務システムにおけるユーザーストーリーのテンプレート
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
(ストーリーの要点をあらわす簡潔なタイトル)
■ 登場人物(ユーザータイプ)
(職種や業務内容など、具体的な社内ユーザー像)
■ 背景・ニーズ
(業務上の課題や改善したい点など)
■ ストーリー(形式:「私は〜したい。なぜなら〜だから。」)
(ユーザーの行動とその理由を具体的に記述)
■ 期待される価値
(その改善によって得られる業務上のメリット)
■ 補足情報
(関連部署、システム間の連携、既存フローとの関係など)
社内業務システムにおけるユーザーストーリーの例文
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
経費精算の進捗を一目で確認したい
■ 登場人物(ユーザータイプ)
経理部門スタッフ/月末に経費申請の確認・承認業務を担当
■ 背景・ニーズ
申請が増える月末は、誰の申請がどこまで進んでいるのかを都度確認するのに時間がかかり、対応が遅れることがある。
■ ストーリー
「私は経費申請のステータスを一覧で確認したい。なぜなら、未処理のものをすばやく把握し、迅速に処理したいから。」
■ 期待される価値
業務の見通しが立てやすくなり、承認漏れや処理遅延の防止につながる。チーム全体の作業効率も向上する。
■ 補足情報
・現行システムでは個別申請画面でのみステータス確認が可能
・管理者アカウントにのみ一覧表示機能を追加予定
>このテンプレートをNotePMで使ってみる(無料)
>テンプレートをダウンロードする(個人情報入力なし)
このテンプレートでは、社内業務システムにおけるユーザーストーリーを作成できます。社員や管理者が業務を円滑に進めるために、どのような操作や情報が必要かを洗い出せる構成です。補足事項に関連部署や既存フローとの関係などを記載すれば、現場の声を反映したユーザーストーリーに仕上がるでしょう。
顧客サポートシステムにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文
顧客サポートシステムにおけるユーザーストーリーのテンプレート
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
(ユーザーの目的や機能の概要を簡潔に表現)
■ ユーザータイプ
(顧客対応スタッフやサポート担当者)
■ 背景・ニーズ
(ユーザーが抱える課題や改善したい業務フロー)
■ ストーリー(形式:「私は〜したい。なぜなら〜だから。」)
(ユーザー視点での行動と理由を具体的に記述)
■ 期待される価値
(機能導入によって得られる効果やメリット)
■ 補足情報
(システム要件や連携先、留意点など)
顧客サポートシステムにおけるユーザーストーリーの例文
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
問い合わせ対応履歴を一元管理したい
■ ユーザータイプ
カスタマーサポート担当者
■ 背景・ニーズ
顧客からの問い合わせ情報が分散しており、対応履歴の把握に時間がかかっている。
■ ストーリー
「私は顧客の問い合わせ対応履歴を一元管理したい。なぜなら、過去の対応内容をすぐに確認してスムーズに対応したいから。」
■ 期待される価値
対応の効率化が進み、顧客満足度が向上。情報共有のミスも減少する。
■ 補足情報
・マルチチャネル対応(メール、チャット、電話)を含む
・検索機能とレポート機能を強化
>このテンプレートをNotePMで使ってみる(無料)
>テンプレートをダウンロードする(個人情報入力なし)
このテンプレートは、顧客サポートシステム用のユーザーストーリーを作成できるものです。サポート担当者や問い合わせユーザーの視点に立ち、対応の迅速化を目指す機能要件をまとめる際に役立ちます。対応漏れの防止や満足度向上などの課題を、具体的に記載するのもよいでしょう。
BtoBサービスにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文
BtoBサービスにおけるユーザーストーリーのテンプレート
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
(サービス利用者の目的や機能の概要を簡潔に記述)
■ ユーザータイプ
(企業の担当者や管理者など、具体的な利用者層)
■ 背景・ニーズ
(ビジネス上の課題や解決したいポイント)
■ ストーリー(形式:「私は〜したい。なぜなら〜だから。」)
(ユーザー視点での行動や目的、その理由を明確に)
■ 期待される価値
(サービス導入や機能によって得られる効果やメリット)
■ 補足情報
(連携システムや注意点、業務フローの特記事項など)
BtoBサービスにおけるユーザーストーリーの例文
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
請求書発行の自動化で作業負担を減らしたい
■ ユーザータイプ
経理部門の担当者
■ 背景・ニーズ
手作業での請求書作成に時間がかかり、ミスも発生しているため効率化が必要。
■ ストーリー
「私は請求書発行を自動化したい。なぜなら、作業時間を短縮し、人的ミスを減らしたいから。」
■ 期待される価値
作業効率の向上により、コスト削減と業務品質の改善が見込める。
■ 補足情報
・既存の会計システムとの連携機能が必要
・請求書フォーマットのカスタマイズが可能であること
>このテンプレートをNotePMで使ってみる(無料)
>テンプレートをダウンロードする(個人情報入力なし)
BtoBサービスにおけるユーザーストーリーを作成できるテンプレートです。契約前の問い合わせや導入後の活用支援まで、企業間取引に必要な流れを記載できます。営業・サポート連携にも役立つでしょう。
決済システムにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文
決済システムにおけるユーザーストーリーのテンプレート
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
(決済に関する目的や機能の概要を簡潔に記述)
■ ユーザータイプ
(利用者の種類や役割)
■ 背景・ニーズ
(決済上の課題や求められる要件)
■ ストーリー(形式:「私は〜したい。なぜなら〜だから。」)
(ユーザー視点での行動や目的、その理由)
■ 期待される価値
(導入によるメリットや効果)
■ 補足情報
(セキュリティ要件や連携システムなどの注意点)
決済システムにおけるユーザーストーリーの例文
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
スムーズにクレジットカード決済を完了したい
■ ユーザータイプ
オンラインショップの購入者
■ 背景・ニーズ
決済画面が複雑で離脱率が高いため、簡単で安全な決済方法を求めている。
■ ストーリー
「私はクレジットカード決済をスムーズに完了したい。なぜなら、手間なく安心して買い物を終えたいから。」
■ 期待される価値
購入率の向上と顧客満足度の改善が期待できる。
■ 補足情報
・PCI DSS(クレジットカード情報保護)に準拠していること
・複数の決済手段を選択可能にすること
>このテンプレートをNotePMで使ってみる(無料)
>テンプレートをダウンロードする(個人情報入力なし)
このテンプレートでは、決済システムにおけるユーザーストーリーを構築できます。ユーザーが安心・安全に支払いを完了できるよう、決済時の流れや不安要素を細かく記入しましょう。エラー時の対応やクレジットカード、コード決済などの複数の決済手段についてなどを記入するのもよいでしょう。
採用管理システムにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文
採用管理システムにおけるユーザーストーリーのテンプレート
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
(採用に関する目的や機能の概要を簡潔に記述)
■ ユーザータイプ
(利用者の種類や役割)
■ 背景・ニーズ
(採用プロセスでの課題や求められる要件)
■ ストーリー(形式:「私は〜したい。なぜなら〜だから。」)
(ユーザー視点での行動や目的、その理由)
■ 期待される価値
(導入によるメリットや効果)
■ 補足情報
(システム連携やセキュリティ要件などの注意点)
採用管理システムにおけるユーザーストーリーの例文
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
応募者情報を一元管理して効率的に採用活動を進めたい
■ ユーザータイプ
人事担当者
■ 背景・ニーズ
複数の求人媒体からの応募情報がバラバラで管理が煩雑になっているため、応募者情報を一元管理できるシステムが必要。
■ ストーリー
「私は応募者の情報を一元管理したい。なぜなら、効率よく選考を進め、優秀な人材を見逃さずに採用したいから。」
■ 期待される価値
採用プロセスの効率化と情報の正確な共有が可能になり、採用成功率が向上する。
■ 補足情報
・外部求人媒体やメールシステムとの連携
・個人情報保護法に対応した管理体制の構築
>このテンプレートをNotePMで使ってみる(無料)
>テンプレートをダウンロードする(個人情報入力なし)
このテンプレートでは、採用管理システムに必要なユーザー行動を整理できます。応募者・採用担当・面接官といった異なる立場の視点を取り入れ、エントリーから選考完了までを記載してもよいです。採用担当者や応募者の視点から、情報の確認・入力・管理といった業務の可視化にも役立ちます。
教育・学習アプリにおけるユーザーストーリーのテンプレート・例文
教育・学習アプリにおけるユーザーストーリーのテンプレート
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
(教育・学習に関する目的や機能の概要を簡潔に記述)
■ ユーザータイプ
(利用者の種類や役割)
■ 背景・ニーズ
(学習や教育の課題、ユーザーの必要性)
■ ストーリー(形式:「私は〜したい。なぜなら〜だから。」)
(ユーザー視点での行動や目的、その理由)
■ 期待される価値
(導入によるメリットや効果)
■ 補足情報
(必要な技術要件や連携、対応言語など)
教育・学習アプリにおけるユーザーストーリーの例文
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
個別の学習進捗を把握して最適な教材を提供したい
■ ユーザータイプ
学習者(学生)、教育者(教師)
■ 背景・ニーズ
学習者ごとに理解度や進捗が異なるため、一人ひとりに合った教材を効率よく提供する必要がある。
■ ストーリー
「私は自分の学習進捗をリアルタイムで確認したい。なぜなら、自分に合ったペースで効果的に学習を進めたいから。」
「私は生徒の学習状況を把握したい。なぜなら、適切なタイミングでサポートや教材を提供したいから。」
■ 期待される価値
学習効率の向上と個別指導の質の向上が期待できる。
■ 補足情報
・多言語対応やオフライン学習機能の実装
・学習履歴の安全な管理とプライバシー保護
>このテンプレートをNotePMで使ってみる(無料)
>テンプレートをダウンロードする(個人情報入力なし)
このテンプレートは、教育・学習アプリの開発を目的としたユーザーストーリー作成に最適です。学習の進捗確認や復習機能、教材の選定など、継続的な学びをサポートする機能を想定しています。年齢や学習段階に応じた使いやすさ、モチベーション維持の仕組みなど、教育アプリ特有の課題を解決するのにも役立つでしょう。
ログイン機能におけるユーザーストーリーのテンプレート・例文
ログイン機能におけるユーザーストーリーのテンプレート
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
(ログイン機能に関する目的や概要)
■ ユーザータイプ
(利用者の種類や役割)
■ 背景・ニーズ
(ログイン機能に関する課題や必要性)
■ ストーリー(形式:「私は〜したい。なぜなら〜だから。」)
(ユーザー視点での行動や目的、その理由)
■ 期待される価値
(導入によるメリットや効果)
■ 補足情報
(必要なセキュリティ要件や認証方式など)
ログイン機能におけるユーザーストーリーの例文
【ユーザーストーリー】
■ タイトル
安全かつ簡単にログインしたい
■ ユーザータイプ
一般ユーザー、管理者
■ 背景・ニーズ
ユーザーが安全に自分のアカウントにアクセスできる一方で、操作が複雑すぎないことが求められる。
■ ストーリー
「私はメールアドレスとパスワードで簡単にログインしたい。なぜなら、すぐにサービスを利用したいから。」
「私は2段階認証を使ってログインしたい。なぜなら、自分のアカウントの安全を守りたいから。」
■ 期待される価値
ユーザーの利便性を高めつつ、セキュリティリスクを低減できる。
■ 補足情報
・パスワードリセット機能の実装
・OAuthなどの外部認証連携対応
・ログイン試行回数制限の設定
>このテンプレートをNotePMで使ってみる(無料)
>テンプレートをダウンロードする(個人情報入力なし)
このテンプレートでは、ログイン機能に特化したユーザーストーリーの作成が可能です。ログイン・ログアウト・パスワード再設定など、基本機能の使いやすさとセキュリティの両立を意識した内容でまとめましょう。セキュリティと利便性のバランスをとった仕様検討が可能です。
ユーザーストーリーを作成する際の注意点
ここでは、ユーザーストーリーを作成する際に意識しておきたいポイントを解説します。
- ユーザー視点を常に意識する
- ストーリーの粒度を揃える
- 優先順位を明確にする
ユーザーストーリーは、開発の方向性を決める重要な要素です。適切に作成されていないと、ユーザーのニーズを見誤ったり、開発の手戻りが発生したりする原因になるため注意しましょう。
ユーザー視点を常に意識する
ユーザーストーリーの目的は、ユーザーの理想の価値を提供することです。そのため、常にユーザーの立場からストーリーを考えることが重要です。
開発側の都合ではなく、あくまでユーザーが何を求めているのかを起点にストーリーを構成しましょう。「ユーザーは〜したい」といった形を意識するとよいです。
ストーリーの粒度を揃える
ユーザーストーリーを作成する際は、その粒度にも気を配りましょう。
ストーリーが大きすぎると、実行までの道筋が見えにくくなります。反対に小さすぎると、全体像がつかみにくくなるでしょう。
それぞれのストーリーを適切な粒度に保ち、必要に応じて分割や統合を行うことが重要です。また、ひとつのストーリーに複数の目的や要件を詰め込まないよう注意しましょう。
優先順位を明確にする
ユーザーストーリーを効果的に活用するには、どのストーリーを先に取り組むべきか、優先順位をはっきりさせることが重要です。すべての要件を同時に満たすのは難しいため、ユーザーにとって価値の高いものから順に進めましょう。
優先順位を明確化することで、限られた時間やリソースの中でも最大の成果を引き出せます。
ユーザーストーリー作成には「NotePM」がおすすめ
ユーザーストーリーを効率よく整理・共有したいなら、情報共有ツール「NotePM」の活用がおすすめです。
テンプレート機能が備わっているため、統一されたフォーマットでユーザーストーリーを簡単に作成でき、チーム内での共有もスムーズに進みます。作成したものはまとめて管理・保管が可能で、次にユーザーストーリーを作成する際にも役立つでしょう。
強力な全文検索機能を搭載しているため、過去に作成したストーリーや関連資料をすばやく見つけ出せます。無料トライアルも用意されているので、まずは操作感を確かめてみるのもおすすめです。
NotePMの特徴
- 豊富なテンプレート機能でさまざまなユーザーストーリーを作成
- 強力な検索機能で欲しい情報がすぐに手に入る
- チーム全体での情報整理・共有がしやすく、ナレッジの蓄積に最適
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顧客の視点を意識してユーザーストーリーを作成しよう
ユーザーストーリーは、「誰のために、どのような価値を提供するのか」を明確にするための重要なツールです。開発側の都合だけで進めるのではなく、常に顧客の視点を意識することで、より実用的で喜ばれる機能を作成できるでしょう。
ユーザーストーリーの作成は、ペルソナの設定からニーズの洗い出し、ストーリーの具体化、評価、優先順位付けまで、それぞれの段階を丁寧に行います。常にユーザー視点を意識し、ユーザーの理想の価値を作り上げることを目指しましょう。
テンプレートやツールを活用すれば、より簡単にユーザーストーリーを作成可能です。チーム全体で共通認識をもち、顧客のニーズを正しく捉えたユーザーストーリーを作成しましょう。
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