SharePointとは?基本機能からOneDrive・Teamsとの違いまで解説

2026年01月30日(金) SharePoint

Microsoft 365を導入したものの、「SharePointにアップしておいた」と言われてどこを見ればよいか分からない、OneDriveとの違いが曖昧で使い分けに迷う。こうした声は、多くの企業で聞かれます。SharePointは単なるファイル置き場ではなく、組織全体の情報を集約・共有するWebベースのプラットフォームとして設計されていますが、その多機能さゆえに全体像を掴みにくいのも事実です。

本記事では、SharePointの基本的な定義と役割から、ファイル管理・ポータル作成・ワークフロー自動化といった主要機能、OneDrive・Teamsとの使い分け、導入のメリットと留意点、そして日常業務で必要となる基本操作まで、初心者でも実務に活かせる知識を体系的に解説します。

自社のクラウド活用を進めたいIT担当者、上司から指示されたSharePoint操作に戸惑う現場社員、ナレッジ共有基盤の構築を任されたプロジェクトリーダーまで、それぞれの立場で「次に何をすべきか」が見えてくる内容です。

SharePointとは何か

SharePointは、Microsoftが提供するWebベースの情報共有・コラボレーションプラットフォームです。単なるファイルサーバーの代替ではなく、ドキュメント管理、社内ポータルサイト、リスト型データベース、ワークフロー自動化など、組織全体の情報を集約・共有するための多様な機能を備えています。

Microsoft 365のエコシステムにおいては、TeamsやOneDriveの基盤として、データの保存や共有を支える中核的な役割を担います。

SharePoint Onlineとオンプレミス版(SharePoint Server)の違い

SharePointには、クラウド型の「SharePoint Online」と、自社サーバーで運用する「SharePoint Server(オンプレミス版)」の2つの提供形態があります。

SharePoint Onlineは、Microsoftが管理するクラウドサービスであり、サーバーの維持管理や定期的なアップデートが不要です。インターネット経由でどこからでもアクセスでき、常に最新の機能が自動的に提供されるため、IT部門のリソースが限られる中小企業でも導入しやすい形態です。

一方、オンプレミス版は自社のデータセンターやサーバールームに物理的に設置し、社内ネットワーク内で運用します。データの保管場所を完全に自社管理下に置けるため、厳格なセキュリティポリシーや法規制への対応が求められる業種では選択肢となりますが、サーバーの購入・保守・バージョンアップを自社で担う必要があり、運用コストと専門知識が求められます。

現在の主流は、メンテナンス不要で常に最新機能が使えるSharePoint Onlineです。本記事でも、以降は特に断りがない限りSharePoint Onlineを前提に解説します。

知っておきたいSharePointの基本用語

SharePointを扱う上で、最低限押さえておきたい基本用語を整理します。

サイトは、情報を格納する「器」にあたります。部署ごと、プロジェクトごとに独立したサイトを作成し、それぞれに権限やデザインを設定できます。社内ポータル全体を1つの大きなサイトとして構築することもあれば、営業部サイト・人事部サイトのように複数のサイトを並行運用することもあります。

ドキュメントライブラリは、サイト内に作成するファイル置き場です。従来のファイルサーバーのフォルダに相当しますが、バージョン管理、チェックイン/チェックアウト、メタデータ(タグや分類情報)の付与といった高度な機能が標準で備わっています。

リストは、Excelの表に似た簡易データベース機能です。顧客情報、タスク管理、問い合わせ履歴など、構造化されたデータを蓄積・検索・集計する用途に適しています。リスト内の各項目に対して、承認ワークフローを設定したり、Power Automateと連携して自動処理を組み込んだりすることも可能です。

これらの用語を理解しておくと、SharePointの操作画面や社内マニュアルで使われる表現がスムーズに把握できるようになります。

SharePointでできること(主要機能)

SharePointは、ファイル管理、ポータル作成、ワークフロー、検索など、業務効率化に直結する多彩な機能を備えています。ここでは、実務でよく使われる主要機能を、具体的な活用イメージとともに紹介します。

1. ポータルサイト作成の実例とテンプレート活用

SharePointには、「コミュニケーションサイト」や「チームサイト」といったテンプレートが用意されており、HTMLやデザインの専門知識がなくても、社内掲示板や部門ポータルを構築できます。

コミュニケーションサイトは、全社向けのニュース配信や経営方針の共有、マニュアル集約の場として活用されます。トップページにバナー画像を配置し、新着情報をタイル状に並べるレイアウトも、マウス操作だけで設定可能です。一方、チームサイトは、プロジェクトメンバー間でのファイル共有やタスク管理に適しており、Microsoft Teamsのチャネルとシームレスに連携します。

ただし、多機能ゆえに「どのテンプレートを選ぶべきか」「どこまでカスタマイズすべきか」で迷うケースも少なくありません。ITリテラシーを問わず直感的にポータルを構築したい場合は、NotePMのような専用ツールの検討も有効です。

2. ワークフロー自動化とPower Automateの連携

SharePointは、Power Automate(旧Microsoft Flow)と連携することで、承認フローや定型業務の自動化を実現できます。

たとえば、ドキュメントライブラリに稟議書がアップロードされたタイミングで、自動的に上長へ承認依頼メールを送信し、承認が完了したら関係者全員に通知を配信する──といった一連の流れを、コードを書かずに設定できます。承認の進捗状況はリスト上でリアルタイムに確認でき、紙やメールでのやり取りで発生しがちな「誰が今持っているか分からない」といった問題を解消します。

また、定期的なレポート作成やデータ集計、外部システムとの連携(Salesforceへのリード登録、Slackへの通知など)も、Power Automateのコネクタを活用すれば幅広く自動化できます。定型業務のミス削減とスピードアップを図る手段として、積極的に活用したい機能です。

OneDrive・Teams・SharePointの違いと使い分け

Microsoft 365を利用していると、OneDrive・Teams・SharePointのいずれにもファイルを保存できるため、「どこに置くべきか」で迷うケースが頻発します。ここでは、3つのサービスの役割分担と、最適な保存先の判断基準を示します。

Teamsとの連携の仕組み

Teamsのチャネルで共有されたファイルは、その裏側にあるSharePointのサイト内に自動的に保存されます。具体的には、Teamsでチームを作成すると、裏側で専用のSharePointサイトが同時に生成され、各チャネルがドキュメントライブラリ内のフォルダとして割り当てられます。

つまり、Teamsでファイルをアップロードする操作は、実質的にSharePointへの保存を意味します。このため、「Teamsで共有したファイルが見つからない」という場合は、Teamsの「ファイル」タブから「SharePointで開く」を選択すれば、元のドキュメントライブラリにアクセスできます。

保存先を見失わないためには、「Teamsは進行中のプロジェクト用の作業場」「SharePointは長期保管とアーカイブの場」と役割を明確に分け、プロジェクト終了後にはSharePoint上で整理・分類する運用ルールを設けると効果的です。

それでも「情報が散らばって見つからない」という課題が解決しない場合は、強力な全文検索機能を持つNotePMをストック情報の保管場所として併用することで、情報の散逸を防げます。

SharePoint導入のメリットと解決できる課題

SharePointの導入によって、テレワーク対応、検索性向上、セキュリティ強化など、多様なメリットが得られます。ここでは、企業が直面する具体的な課題と、SharePointがどのように解決に寄与するかを、客観的なデータも交えて解説します。

料金プランとライセンス体系

SharePointは、単体プラン(SharePoint Online Plan 1/Plan 2)として契約する方法と、Microsoft 365 Business BasicやBusiness Standard、Enterprise E3/E5といった各プランに含まれる形で利用する方法があります。

単体プランは、SharePointの機能のみを利用したい場合に適していますが、実務ではExcel・Word・Teamsなど他のOfficeアプリと併用するケースが大半です。そのため、多くの企業はMicrosoft 365のバンドルプランを選択し、SharePointを含む統合環境を導入しています。

コストパフォーマンスの観点では、利用人数と必要機能を洗い出し、Business StandardとEnterprise E3のどちらが最適かを比較検討することが重要です。特に、高度なセキュリティ機能やコンプライアンス対応が求められる企業では、Enterpriseプランの選択が推奨されます。

ファイルサーバーからの移行時の留意点

物理的なファイルサーバーからSharePoint Onlineへ移行する際には、いくつかの技術的な制限事項に注意が必要です。

代表的なものとして、ファイルパスの長さ制限(最大400文字)や、ファイル名・フォルダ名に使用できない禁止文字(「#」「%」「&」など)があります。既存のファイルサーバーで深い階層構造を持っていたり、特殊文字を含むファイル名を使用していたりすると、移行時にエラーが発生する可能性があります。事前に移行対象ファイルをスキャンし、リネームや階層の見直しを行うことが推奨されます。

また、移行ツールとしては、Microsoftが提供する「SharePoint Migration Tool」や、サードパーティ製の移行ソリューションを活用することで、大量のファイルを効率的に転送できます。

ただし、単にファイルを移動するだけでは、従来のフォルダ構造をそのまま引き継ぐだけで、SharePointの検索機能やメタデータ管理の恩恵を十分に受けられません。ナレッジベースとして再構築するなら、操作性に優れたNotePMへの移行がスムーズな場合も多いです。

SharePointの基本的な使い方

SharePointを日常業務で活用するために、サイトへのアクセスからファイルの編集・共有まで、頻出する基本操作をステップごとに解説します。現場社員が迷わず使い始めるためのガイドとして、次の順に見ていきます。

外部ユーザーとの共有方法と権限設定

SharePointでは、組織外のパートナーや取引先とも安全にファイルを共有できます。

共有手順は、対象のファイルまたはフォルダを選択し、「共有」ボタンをクリックして、相手のメールアドレスを入力するだけです。このとき、「閲覧のみ」または「編集可能」のいずれかの権限レベルを選択できます。閲覧のみに設定すれば、相手はファイルを開いて内容を確認できますが、変更や削除はできません。編集可能に設定すると、相手もファイルを直接編集でき、リアルタイムでの共同作業が可能になります。

また、共有リンクには有効期限やパスワードを設定することもでき、セキュリティを強化したい場合に有効です。外部共有の可否は、組織のセキュリティポリシーによって管理者側で制御されているため、共有できない場合はIT部門に確認が必要です。

モバイルアプリでのアクセス

SharePointは、iOS/Android向けの専用モバイルアプリを提供しており、外出先や移動中でも最新のニュースやファイルを確認できます。

アプリをインストールして組織アカウントでサインインすると、自分がアクセス権を持つサイトやドキュメントライブラリが一覧表示されます。ファイルの閲覧はもちろん、簡単な編集やコメント追加も可能です。また、オフライン時にもファイルを閲覧できるよう、事前にダウンロードしておく機能もあります。

マルチデバイス対応により、働き方の柔軟性が高まり、テレワークや出張時でも業務の継続性を保つことができます。

SharePointとは?まとめ

SharePointは、ファイル管理、ポータル構築、ワークフロー自動化、検索機能など、組織の情報共有を支える多機能なプラットフォームです。Microsoft 365のエコシステムにおいて、OneDriveやTeamsと連携しながら、個人作業から組織全体のナレッジ管理まで幅広い用途をカバーします。

一方で、多機能であるがゆえに、初心者には全体像が掴みにくく、「どこに何があるか分からない」「使いこなせない」と感じるケースも少なくありません。自社の目的やITリテラシーに応じた適切な使い分けが肝要です。

特に、「多機能すぎて使いこなせない」「もっとシンプルに情報を蓄積・検索したい」と感じる場合は、よりシンプルで検索性に優れたNotePMの導入も検討すべきです。SharePointの強みを理解した上で、自社に最適なツール選定と運用ルールの整備を進めることが、情報共有基盤の成功につながります。