
SharePointで共有したファイルやページが「誰に」「いつ」閲覧されたかを把握することは、情報の浸透度確認やセキュリティ管理において重要です。しかし、標準機能では閲覧履歴の確認方法が複数に分散しており、「どの画面でどこまで見られるのか」が分かりにくいという声が多く聞かれます。
本記事では、SharePointの閲覧履歴を確認する3つの方法(サイト全体の利用状況・個別ファイル/ページの閲覧者・監査ログ)を、具体的な手順とともに解説します。また、履歴が表示されない場合の原因と対処法、動画(Stream on SharePoint)の視聴履歴確認方法についても網羅的に説明します。
これにより、情報システム部門の担当者や研修担当者、プロジェクトマネージャーが、それぞれの目的に応じた適切な確認手法を選択できるようになります。なお、管理工数を大幅に削減したい場合は、後述する専用ツールの活用も一つの手です。
目次
個別ファイル・ページの閲覧者と閲覧数を確認する方法

この章では、特定のファイルやページが「誰に」「いつ」見られたかを特定する手法を、ファイルカード機能・ページ分析機能・アクセス許可との突き合わせの3つの観点から解説します。
ファイルカードで閲覧者を確認する手順
SharePointのドキュメントライブラリでは、ファイル名にマウスを合わせるだけで「ファイルカード」が表示され、直近の閲覧者を簡単に確認できます。ただし、組織のプライバシー設定により制限される場合があります。

1. ファイルカードの表示方法
ドキュメントライブラリでファイル名にマウスカーソルを合わせると、ポップアップでファイルカードが表示されます。カード内には、ファイルの作成者、最終更新日時、最近閲覧したユーザーのアイコンなどが表示されます。
2. 閲覧者一覧の詳細表示
ファイルカード内の「閲覧者」セクションをクリックすると、より詳細な閲覧者リストが表示されます。ここでは、各ユーザーの閲覧日時や閲覧回数を確認できます。
3. 標準機能の限界と代替手段
標準機能では閲覧者の一覧性に欠ける場合があり、確実な浸透管理には既読・未読が即座に分かるツールの検討も有効です。特に、重要な規定文書や研修資料の閲覧状況を厳密に管理したい場合は、NotePMのような「誰がいつ読んだか」を一目で確認できる専用ツールの活用が推奨されます。
ページの閲覧状況を確認する方法
SharePointサイトのニュースやポータルページの閲覧状況は、ファイルとは異なる「ページ分析」機能を使用して確認します。
1. ページ分析機能へのアクセス
対象のページを開き、ページ上部の「分析」ボタンをクリックします。これにより、ページ専用の分析ダッシュボードが表示されます。
2. 分析データの内容
ページ分析では、閲覧ユーザーの推移、平均滞在時間、デバイス別のアクセス状況などの詳細データを確認できます。これらの情報を活用することで、コンテンツの改善点を特定できます。
3. 閲覧者リストのエクスポート
ページ分析画面からも、閲覧者リストをエクスポートできます。エクスポートしたデータを使用して、特定の部署やグループの閲覧率を算出することが可能です。
アクセス許可と実際の閲覧履歴の突き合わせ
権限設定と実際のアクセス実績を照合することで、セキュリティ上の不備がないかをチェックできます。
1. アクセス許可の確認手順
ファイルまたはページを右クリックし、「アクセス許可の管理」を選択します。表示される一覧で、現在権限を持つユーザーとグループを確認できます。
2. 閲覧履歴との照合
アクセス許可リストと、前述の方法で取得した閲覧履歴を比較します。権限を持たないはずのユーザーが履歴に含まれていないか定期的に照合することが、情報漏洩の早期発見に繋がります。
3. 異常なアクセスの検出例
たとえば、退職者のアカウントが閲覧履歴に残っている場合は、権限の削除漏れが疑われます。また、外部共有リンクが意図せず拡散している場合も、閲覧者リストに想定外のドメインのユーザーが含まれることで検知できます。
Microsoft 365監査ログで詳細なアクセス履歴を取得する方法

この章では、ダウンロードや削除など標準UIでは追えない詳細操作を監査ログで調査する方法を、ログ検索手順・外部ユーザーの特定・PowerShellによる一括取得の3つの観点から解説します。
監査ログの検索とエクスポート手順
Microsoft Purviewの監査ログ機能を使用することで、ファイルの閲覧だけでなく、ダウンロード、削除、共有設定の変更など、詳細な操作履歴を取得できます。IPAのガイドラインでは、内部不正の抑止と早期発見のためにアクセスログの監視を重要な対策として推奨しています。
1. Microsoft Purview管理センターへのアクセス
Microsoft 365管理センターにログインし、左側のメニューから「コンプライアンス」または「Purview」を選択します。次に「監査」メニューをクリックして、監査ログ検索画面を開きます。
2. 検索条件の設定
検索条件として、対象期間、ユーザー名、アクティビティの種類(例:FileAccessed、FileDownloaded、FileDeleted)などを指定します。SharePoint関連のアクティビティを絞り込むには、「アクティビティ」フィールドで「SharePoint」を選択してください。
3. ログのエクスポート
検索結果が表示されたら、「エクスポート」ボタンをクリックしてCSV形式でダウンロードします。エクスポートには数分から数十分かかる場合があります。ダウンロードが完了すると、メールで通知が届きます。
4. 高度な設定が必要な場合の代替手段
監査ログの抽出には高度な設定が必要ですが、IT管理者の工数を削減するために操作履歴を標準で可視化できるツールの活用も一案です。特にNotePMであれば、複雑なクエリを組むことなく、「誰がいつファイルをダウンロードしたか」といった履歴を標準画面で直感的に確認できるため、定期的なレポート作成も効率化されます。
外部ユーザーのアクセス履歴を特定する方法
外部共有されたコンテンツへのアクセスは、監査ログ上のドメイン名やユーザー識別子を確認することで判別が可能です。
1. 外部ユーザーの識別方法
監査ログのUserIdフィールドを確認します。外部ユーザーの場合、メールアドレスに組織外のドメイン(例:@partner-company.com)が含まれるか、「#EXT#」という識別子が付与されています。
2. ゲストユーザーのアクティビティ抽出
監査ログ検索画面で、「ユーザー」フィールドに外部ドメインを入力するか、「#EXT#」を含むユーザーでフィルタリングします。これにより、ゲストユーザーによるファイル操作のみを抽出できます。
3. 外部共有リスクの評価
外部ユーザーのアクセス履歴を定期的に確認することで、意図しない情報漏洩や過剰な権限付与を早期に発見できます。特に、機密情報を含むファイルへのアクセスが外部ユーザーに記録されている場合は、共有設定の見直しが必要です。
SharePoint閲覧履歴が表示されない・確認できない場合の対処法

この章では、履歴が確認できない際の原因切り分けと解決策を、権限不足・プライバシー設定・標準機能の限界の3つの観点から解説します。
権限不足による表示制限と対処法
閲覧履歴が表示されない主な原因は、権限不足、組織レベルのプライバシー設定、またはログの有効化漏れに集約されます。
1. 必要な権限レベルの確認
個別ファイルの閲覧履歴を確認するには、少なくとも該当サイトの所有者または編集者以上の権限が必要となります。一般ユーザー(閲覧者権限)では、自分自身のアクセス履歴以外は確認できません。
2. 権限付与の申請フロー
権限が不足している場合は、サイト所有者またはIT管理者に権限昇格を依頼します。組織のポリシーによっては、申請理由や承認プロセスが必要な場合があります。
3. 全体管理者権限の確認
Microsoft 365全体の監査ログを確認するには、全体管理者またはコンプライアンス管理者の役割が必要です。Microsoft 365管理センターの「役割」セクションで、現在のアカウントに割り当てられている役割を確認してください。
プライバシー設定による閲覧者名の非表示
組織全体の設定で閲覧者名が匿名化されているケースがあります。
1. Microsoft 365管理センターでの設定確認
Microsoft 365管理センターのレポート設定で匿名化が有効な場合、個人を特定した閲覧履歴の確認はできません。管理センターにアクセスし、「設定」→「組織の設定」→「レポート」の順に進み、「すべてのレポートで匿名化されたユーザー、グループ、サイト名を表示する」のチェック状態を確認します。
2. 匿名化設定の変更
匿名化を解除するには、上記設定のチェックを外します。ただし、プライバシー保護の観点から、変更前に法務部門や人事部門と協議することが推奨されます。
3. 匿名化が有効な場合の代替手段
匿名化設定を変更できない場合は、監査ログを使用することで、より詳細な個人レベルのアクセス履歴を取得できます。監査ログは匿名化設定の影響を受けません。
標準機能で不足する場合の代替手段
標準機能の限界を補うサードパーティ製品の選択肢を提示します。
1. ログ管理特化型ツールの活用
詳細なリアルタイム監視やガバナンス強化には、専門ツールの導入が効果的です。これらのツールは、標準機能では取得できない粒度の細かいログ収集や、リアルタイムアラート機能を提供します。
2. ナレッジ共有と管理を両立するツール
運用のしやすさを重視する場合、NotePMのようにナレッジ共有と閲覧管理を標準で効率化できるツールも有力な候補となります。SharePointの複雑な権限設定を簡素化し、直感的なUIで閲覧履歴を確認できるため、現場主導での運用が定着しやすくなります。
3. ツール選定時の評価ポイント
代替ツールを選定する際は、既存のSharePoint環境との連携性、導入コスト、運用負荷、サポート体制などを総合的に評価します。無料トライアルを活用して、実際の運用フローに適合するかを検証することが重要です。
SharePoint動画(Stream on SharePoint)の視聴履歴を確認する方法

この章では、研修動画などの視聴状況を把握する方法を、動画詳細ページからの確認・監査ログでの取得・視聴完了率の分析の3つの観点から解説します。
動画の詳細ページから視聴者を確認する手順
動画コンテンツの視聴履歴は、通常のファイルとは異なる「VideoViewed」等のアクティビティ種別で追跡する必要があります。
1. 動画ファイルの詳細ページを開く
SharePointのドキュメントライブラリで、対象の動画ファイルをクリックして詳細ページを開きます。動画プレーヤーの下部に、「分析」または「視聴者」タブが表示されます。
2. 視聴者リストの確認
動画の「分析」タブから、日次の視聴者数やユニーク視聴者の一覧を直感的に把握することが可能です。各ユーザーの視聴日時や視聴回数が一覧表示されます。
3. 視聴状況の可視化
分析ダッシュボードでは、時系列での視聴者数の推移をグラフで確認できます。これにより、研修動画の公開直後の視聴集中度や、期限前の駆け込み視聴などの傾向を把握できます。
監査ログで動画視聴履歴を取得する方法
動画の視聴完了率などをより詳細に分析するために、管理センターからログを抽出します。
1. 動画関連アクティビティの検索
Microsoft Purview管理センターの監査ログ検索画面で、アクティビティの種類として「VideoViewed」または「StreamVideoViewed」を指定します。対象期間とユーザーを設定して検索を実行します。
2. ログデータのエクスポート
監査ログを用いれば、いつ、どのユーザーが、どの動画を再生したかのエビデンスをCSV形式で一括取得できます。エクスポートしたCSVファイルには、動画のURL、視聴開始時刻、視聴時間などの詳細情報が含まれます。
3. 視聴完了率の算出
エクスポートしたログデータから、各ユーザーの視聴時間と動画の総再生時間を比較することで、視聴完了率を算出できます。たとえば、10分の動画を8分視聴したユーザーは80%の完了率となります。
視聴完了率の詳細分析が必要な場合の選択肢
標準機能では詳細な視聴完了率の把握に限界があるため、必要に応じて上位機能の活用を検討します。
1. Viva Insightsの活用
Microsoft Viva Insightsを導入することで、動画視聴状況をより詳細に分析できます。Viva Insightsは、視聴完了率だけでなく、視聴時のエンゲージメント(一時停止回数、巻き戻し回数など)も可視化します。
2. Learning Management System(LMS)との連携
組織で既にLMS(学習管理システム)を導入している場合は、SharePointの動画をLMSに統合することで、より高度な視聴管理が可能になります。LMSでは、視聴完了を条件とした修了証の発行や、視聴状況に基づくリマインドメールの自動送信などが実現できます。
3. カスタムレポートの作成
PowerBIを使用して、監査ログから取得した視聴履歴データをカスタムダッシュボード化することも有効です。これにより、部署別の視聴率ランキングや、動画ごとの視聴完了率の比較など、組織固有のKPIを可視化できます。
SharePoint閲覧履歴の確認方法まとめ

本記事では、SharePointの閲覧履歴を確認する3つの方法を解説しました。サイト全体は「利用状況」、特定個人は「ファイルカード」、詳細操作は「監査ログ」と目的別に使い分けるのが鉄則です。
「サイトの利用状況」機能は、サイト全体のアクセス傾向を把握し、コンテンツの改善方針を決定する際に有効です。「ファイルカード」や「ページ分析」機能は、特定のファイルやページが誰に見られたかを素早く確認したい場合に適しています。一方、「監査ログ」は、ダウンロードや削除などの詳細な操作履歴を追跡し、コンプライアンス対応やセキュリティ監査を実施する際に不可欠です。
閲覧履歴が確認できない場合は、権限不足、プライバシー設定、ログの有効化状態を順に確認してください。標準機能で要件を満たせない場合は、サードパーティ製のログ管理ツールや、ナレッジ共有と管理を両立する専用ツールの導入も検討する価値があります。
閲覧履歴を定期的にモニタリングし、PDCAを回すことで、情報の形骸化防止とセキュリティレベルの向上が実現します。特に、重要な規定文書や研修資料については、閲覧状況を継続的に追跡し、未閲覧者へのリマインドや、コンテンツの改善に活用することが推奨されます。もしSharePointでの履歴確認に手間を感じているなら、閲覧管理機能が充実したNotePMの無料トライアルで、その手軽さを体験してみてはいかがでしょうか。


