5.賃金シミュレーションを行う
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賃金制度を移行した際のシミュレーションやモデル賃金、中途採用時の賃金を
検討することができます。
※1 この項目はシステム管理者または「シミュレーション実行」権限を持つ
ユーザのみ操作可能です。
※2 このページでは「シミュレーションの作成」「テーブルセット」
「賃金明細検討」の作成方法について記載しています。
「昇給シミュレーション」「賞与シミュレーション」「モデル賃金設計」
「中途採用時の賃金決定検討」については個別にページを作成しています。
・各ページにはエクスポート機能が備わっています(Excelファイルで出力)
・賃金明細検討や各シミュレーション画面では「シミュレーション実行」
「結果保存」「別名保存」に加え、「確認」と「確定保存」があります。
「シミュレーション実行」
入力されたデータを基にシミュレーションを実行します。
「結果保存」
シミュレーション結果を保存します。
「別名保存」
別のシミュレーションとして保存します。
「確認」
別の画面で変更して反映されないようにロックされます。
(例:賃金明細検討で確認フラグを立てると、賃金テーブルが変更できなくなります)
「確定保存」
シミュレーションを完全に確定し、ロックします。
作成したシミュレーション結果がメニュー左側「賃金制度」の項目に反映されます。
※確定保存後は変更できなくなります。
5-1.シミュレーションを作成する
・シミュレーション名の設定
左側のメニュー「シミュレーション」→「シミュレーション実行」
をクリックします。
・シミュレーションの開始画面が表示されるので、
「シミュレーション名」を入力して「開始」をクリックします。
※1 新規作成/賃金明細を選択して作成
既に作成・確定した賃金明細がある場合は、
その賃金明細を活用してシミュレーションを行うことが
できます。
「賃金明細を選択して新規に開始」を選択すると
確定した賃金明細が表示されます。
※2 モードの設定
「移行モード」は新賃金体系に移行したときの賃金表を作成して
シミュレーションを行えます。
「変更モード」は賃金表を変更する際に選択します。
変更モードについてはこちらをご参照ください。
5-2.テーブルセットを作成する
「シミュレーションの開始」を行うと、
シミュレーションに必要な表が一覧で表示されます。
tips:「テーブルセット」→「賃金明細検討」
→「昇給シミュレーション」OR「賞与シミュレーション」
順に入力・シミュレーションしていきます。
※既に別のシミュレーションでテーブルセットを作成済みの場合は
「既存テーブルセットの選択」でデータを引用できます。
他のシミュレーションと同じテーブルセットの場合は赤色の旗が
表示されます。
※右上の「設定」からシミュレーション名の変更や
「移行モード」「変更モード」に切り替えることが可能です。
①ステップアップ基準/降格基準の入力
・テーブルセット一番上「ステップアップ基準」をクリックします。
・「総合評価決定基準」「ステップアップ基準(標準・最短)」
「降格基準」が表示されますので、それぞれ入力してください。
入力後は右上の「保存」をクリックしてから「戻る」をクリックして
ください。
②年齢給表と勤続給表の入力
・テーブルセットから「年齢給/勤続給表作成」をクリックします。
・「年齢給表」と「勤続給表」が表示されますので入力後、
右上の「保存」をクリックしてください。前のテーブルセットの
一覧に戻りたい場合は「戻る」をクリックしてください。
※上部について
・「最高年齢」
年齢給表・勤続給表の最高年齢を設定できます。
現在在職している従業員よりも最高年齢を低くすると賃金明細検討で
年齢給と勤続給が表示されません。
・「新卒年齢」
現在新卒採用を行っている年齢を設定します。
・「勤続給表のカット年齢」
一定の年齢に到達したら勤続給をカットする場合は、
ここで年齢を指定すると自動でカットされます。
・「モデル賃金/中途採用時の賃金決定検討で使用する」
作成した年齢給表と勤続給表を、モデル賃金作成や中途採用時の
賃金決定検討で使用したくない場合は、こちらのチェックマークを
外してください。
tips:ピッチの一括入力機能について
ピッチに値を入力後、右下にカーソルを合わせてドラッグする
(クリックしたまま下に動かす)と同じ値が自動で入力されます。
③成長給表の入力
テーブルセットの「成長給表作成」をクリックすると
成長給表が表示されます。
総合職の成長給表を作成する
・「最大号俸」
成長等級の最大号俸を設定できます。
・「在職1年あたりの昇給号俸数」
1年間同じ成長等級で在職していたときに何号俸昇給するかを
設定できます。
・「成長給表の作成」
作成するための計算モードは2パターンあります。
A:1等級1号俸を基準に自動計算する
1等級1号俸に金額を入力し、成長等級ごとにピッチ額を入力します。
入力後は「全雇用区分の計算」をクリックしてください。
(金額は初任給を基にして、ピッチ額は階層が上がるごとに大きく上げる
ことをおすすめします)
入力後は「全雇用区分の計算」をクリックすると、
次の4つの要素を基に自動で計算されます。
・1等級1号俸の金額
・各成長等級のピッチ額
・在職1年あたりの昇給号俸数
・標準ステップアップ基準で設定した年数
例:1等級1号俸→80,000円
在職1年あたりの昇給号俸数→3号俸
1等級のピッチ額→300円
1等級から2等級に標準ステップアップする年数→2年
2等級になるときの成長給は2年×3号俸→6号俸昇給して7号俸の81,800円、
この金額が2等級1号俸の金額に自動的に入力されます。
このように成長等級が昇級したときの金額部分に色が付きます。
B:任意開始金額で計算
計算モード「任意開始金額で計算」をクリックして変更し、
各成長等級のピッチ額と1号俸のスタート金額を入力して
「全雇用区分の計算」をクリックすると、各成長等級で
金額がそれぞれ設定されます。
1号俸の金額+(号俸×ピッチ額)=金額
※任意開始金額で計算すると色は付きません。
成長給表を作成した後は「保存」をクリックして保存してください。
テーブルセット一覧に戻る場合は「戻る」をクリックしてください。
限定職の成長給表を作成する
※限定職の成長給表を作成する場合は事前に「雇用区分」で限定職の使用フラグを
オンにする必要があります。(詳細はこちらをご参照ください)
使用フラグをオンにしていると総合職の横にタブが表示されます。
これをクリックすると切り替えられます。
・限定職の最上位等級
3・6・9等級から設定できます。
・限定職の最上位等級のエンドレス昇給を行う
設定した最上位等級の最大号俸に到達しても昇給し続けるようになります。
・金額差と比率
限定職の成長給表は総合職の成長給表を基に作成されます。
手動で金額を設定することはできません。
金額差の場合は「金額」に入力した金額を総合職の成長給から
引いた金額が自動で入力されます。
比率の場合は設定した割合を基に自動で入力されます。
どちらかを選択後、計算をクリックしてください。
総合職、限定職の成長給表を作成後は必ず右上の保存をクリックしてください。
④昇給予定表の入力
テーブルセットから「昇給予定表作成」をクリックすると昇給予定表の作成画面が
表示されます。
昇給予定表の業績と総合評価がS~Dの時何号俸昇給するかを入力してください。
入力後は右上の「保存」をクリックしてください。
(業績部分は粗利益や経常利益など、数字で表記することをおすすめします)
ページをスクロールすると昇給パターンを選択して成長給がどれだけ昇給するのか
確認することができます。
※ この金額は上部の昇給予定表の号俸と成長給表で設定したピッチ額を基に
計算されています。
⑤賞与ポイント表の入力
作成方法は2パターンあります。
A.直接賞与ポイントを設定する方法
テーブルセットから「賞与ポイント表作成」をクリックしてください。
ページ下部に直接入力できる箇所がありますので、入力後は右上の「保存」をクリックしてください。
B.過去の賞与支給実績から賞与ポイント表を作成する
※事前に賃金明細検討の「比較対象賞与額※前回賞与額」を
システム上に入力して賃金明細検討を確認済みしておく必要があります。
賃金明細の入力についてはこちらを参照してください。
賞与計算時に基礎賞与額に含めているものがあればクリックして選択し、
支給月数を設定します。その後右上の分析をクリックすると、
従業員(総合職)の賃金明細に入力されている賞与実績を基に、
賞与ポイント表が表示されます。コピーをクリックすると下の
表Aに反映されます。
(反映された金額を基に空いている部分を埋めることをおすすめします)
入力し終えたら、このシミュレーション画面の右上にある「保存」を
クリックしてテーブルセットの完成です。
5-3.賃金明細検討を作成する
※賃金明細検討の前にシステム上に従業員情報を入力しておく必要があります。
従業員情報の登録はこちらをご参照ください。
テーブルセットが完成したら、次は従業員の賃金データを基に
移行後のシミュレーションを行います。テーブルセットの右側
賃金明細検討にあるシミュレーショをクリックします。
シミュレーション名と、従業員の選択、各テーブルへの
ショートカットボタンが用意されています。
①従業員選択
従業員選択をクリックすると、在籍日の指定ができます。
この日付時点で入社している従業員が抽出されます。
・試用期間の従業員を対象にする
試用期間中でも抽出対象になります。
・休職期間の従業員を対象にする
休職期間中でも抽出対象になります。
・キャリア情報を更新する
一度従業員情報を抽出した後に変更した
キャリア情報を反映させます。
「選択」をクリックすると、対象の従業員が抽出されます。
tip:キャリア情報の更新について
在籍日当時のキャリア情報(役職や雇用条件)にしたい場合に活用します。
活用方法としては
①間違ったキャリア情報でシミュレーションし、修正するとき
②過去のキャリア情報を用いて今在籍している従業員でシミュレーションするとき
(過去の日付で「キャリア情報を更新」にチェックして抽出
→今日の日付でチェックせずに抽出)
③最新のキャリア情報で過去の従業員をシミュレーションするとき
(今日の日付で「キャリア情報を更新」にチェックして抽出
→過去の日付でチェックせずに抽出)
使いたいキャリア情報の日付と在籍している社員の絞り込みが違うときなどに
活用できます。
②入力項目について
入力は手入力とインポートの2種類あります。
画面上で白色の部分は手入力します。コピー&ペーストでも可能です。
黄色の部分は入力された賃金テーブルや
従業員情報を基に自動で計算・表示されます。
・除外
チェックするとシミュレーションの対象外になります。
・雇用区分
総合職か限定職か設定できます。
・日数係数
出勤日数によって係数をかけたい場合はこの数値を変更してください。
・時間係数
勤務時間によって係数をかけたい場合はこの数値を変更してください。
・みなし年齢
一律でみなし年齢を採用している企業はみなし年齢を入力してください。
・休職月数
休職している(していた)月数を入力してください。
入力した月数分、勤続基準年齢からマイナスされます。
(右側の休職月数をクリックすると、従業員情報で入力した
休職期間を確認できます)
・賃金総支給額
現在支給している賃金総額を入力してください。
(交通費や残業代、月によって変動する諸手当などは抜いて
シミュレーションすることをおすすめします)
・本来支給したい金額
本来支給したい金額と現在の賃金が異なる従業員がいる場合は、
支給したい金額をここに入力してください。
(全従業員の5%以内で入力してください)
・等級
成長等級を1~9等級で入力します(初回は仮で構いません)。
・手当
マスターデータで設定した「諸手当」が表示されます。
各従業員の諸手当金額を入力します。
・成長点数
20~100点で入力します(初回は仮で構いません)。
・比較対象賞与額※前回賞与額
実際に前回支給した賞与の金額を入力します。
※賞与ポイント表の作成や昇給決定シミュレーションに反映されます。
③インポートについて
②で入力する賃金総支給額など、必要なデータを一括でインポートすることも
可能です。
※インポートファイルはシステム管理者か「設定実行」権限を持つユーザ
でなければ「ユーザ管理」からダウンロードできません。
1.右上の「結果保存」をクリックした後、左側メニューの
「ユーザ管理」をクリック
2.右上の「エクスポート」をクリックし、「賃金明細検討モード用」を
選択して「出力」をクリック
3.クラウド上に登録されている従業員情報が入力されたファイルが
ダウンロードされるので、必要事項を入力
4.保存後、左側のメニュー「シミュレーション」の
「シミュレーション結果一覧」をクリック
5.先ほどまで作成していたシミュレーションが表示されるので
「鉛筆マーク」をクリック
6.右上の賃金明細検討の「シミュレーション起動」をクリック
7.「ファイルインポート」をクリックして作成したCSVファイルをインポート
8.「従業員情報のインポートが完了しました」と表示されればインポート完了
※インポートできない場合は、インポートファイルの形式や入力項目に
不備がある可能性があります。
④シミュレーション実行
項目を入力した後に「シミュレーション実行」をクリックすると
新賃金体系移行シミュレーションが実行されます。
シミュレーションを実行すると、新賃金体系に移行した際の賃金と、
現在支給している賃金に差がある場合は「調整給」が発生します。
分析をクリックすると調整給が発生している従業員の人数と比率を確認できます。
・調整給
移行後の新賃金 < 現在支給している賃金
(評価以上に賃金を支給している)
・マイナス調整給
移行後の新賃金 > 現在支給している賃金
(評価に見合った賃金に足りていない)
現在支給している賃金が払い過ぎている、または少ないと感じていない場合は、
この発生している調整給をなくす作業が必要になります。
tips:割り戻し○○について
シミュレーションを実行すると「雇用条件係数」「日数係数」「時間係数」
が反映された状態で年齢給・勤続給・成長給が表示されます。
この係数を掛けない値が「割り戻し○○」として表示されます。
元の雇用形態(すべての係数を掛けない)に戻ったときに支払う金額を
確認できます。
⑤調整給を無くす
賃金明細検討画面上部から、各調整給を無くすために必要なページに
偏移できます。
※どのページでも変更した場合は必ず保存をクリックしてください。
調整給を無くす変更例
・成長給表を変更する(「成長給表編集」をクリック)
成長給表の最大号俸数を増やす
1等級1号俸の金額を増やす
号俸のピッチ額を増やす
・年齢給/勤続給を変更する(「年齢給表/勤続給表編集」をクリック)
年齢給表(勤続給表)の金額を増やす
・諸手当を変更する
・仮の成長等級を変更する
・総合職か限定職か再検討する
直接入力で変更する
マイナス調整給を無くす変更例
・成長給表を変更する(「成長給表編集」をクリック)
1等級1号俸の金額を減らす
号俸のピッチ額を減らす
・年齢給/勤続給を変更する(「年齢給表/勤続給表編集」をクリック)
年齢給表(勤続給表)の金額を減らす
・諸手当を変更する
・仮の成長等級を変更する
・総合職か限定職か再検討する
直接入力で変更する
⑥賃金明細の確定
全てのシミュレーションが納得いく形式になりましたら、賃金明細の確定を行います。
※確定すると変更ができなくなります。
確定した賃金明細を変更したい場合は
①賃金明細右上の「別名保存」
②シミュレーション実行の「賃金明細をコピーして作成」
(別の賃金明細として新たに作成することになります)
右上の「未確認」をクリックして「確認済」にします。
「確認済」にすると「確定保存」が表示されます。クリックすると
この賃金明細の名称とテーブルセットの有効期限を入力する画面が表示されます。
入力して「保存」をクリックします。
※テーブルセット有効期間は現在より未来の日付にしてください。
これで賃金明細が確定されました。
確定すると左側のメニュー「賃金制度」の「賃金明細管理」で確認できます。
5-4.変更モードについて
移行モードと変更モードの違いは賃金明細検討画面です。
移行モードでシミュレーションを確定後、コピーして変更モードで
シミュレーションを作成すると、等級や号俸、諸手当金額を変更して
シミュレーションすることが可能です。
等級や号俸、諸手当金額を変更してシミュレーション実行すると
賃金総支給額に反映されます。
変更モードでは賃金総支給額を手入力で変更することができません。
調整給が発生している従業員がいる状態でシミュレーションしている場合は、
調整給や端数を変更することも可能です。
端数・調整給チェックにチェックマークを入れると右側に端数と調整給を
手入力できるようになります。
移行モードのシミュレーションからコピーする以外に、ユーザ管理から
インポートファイルをダウンロードしてインポートすることも可能です。
※インポートファイルはシステム管理者か「設定実行」権限を持つユーザ
でなければ「ユーザ管理」からダウンロードできません。
インポート用ファイル
5-5.総合評価の確定
シミュレーションにて賃金明細を確定後、成長シートの評価を基に
総合評価を確定します。
※この操作は成長シートの運用を初めて1年経過してから行います。
左側のメニューから「シミュレーション」にカーソルを動かし、
そこから「総合評価確定」をクリックします。
評価期間(年)と賃金明細を選択すると、評価期間の成長点数とその平均を
基にした総合評価が表示されます。右端の列で総合評価を変更することも
可能です。
※賃金明細はシミュレーションで確定しないと選択できません。
総合評価を確定したい従業員を左端の列をクリックしてチェック後、
保存してください。
※「全てON」をクリックすると全従業員にチェックが入ります。
総合評価が確定されます。確定を取り消ししたい場合はチェック後、
右上の「確定取消」をクリックすると再度総合評価を変更可能です。
5-6.昇降格の検討
シミュレーションにて賃金明細を確定し、総合評価の確定を基に
昇降格を検討します。
左側のメニューから「シミュレーション」にカーソルを動かし、
そこから「昇降格検討」をクリックします。
賃金明細選択から賃金明細を選択後、分析をクリックしてください。
従業員情報が過去の総合評価とともに表示されます。
昇格確定(降格対象者もいれば降格確定)にチェックを入れて
保存すると賃金制度の昇降格管理から確認できます。
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