NotePMへデータ移行するためのツール notepm_importer
を用意しています。
この記事では notepm_importer
を使い始めるためのステップを紹介します。対象はWindowsとします。
目次
Node.jsをインストールする
notepm_importer を実行する際にはNode.jsが必要です。Node.jsというのはJavaScriptの実行エンジンになります。インストールのためには Node.js へ行きます。
そしてNode.jsをダウンロードします(矢印のところをクリックします)。執筆時点(2021年04月)現在のLTS(推奨版)は14.16.1となっています。
node-v14.16.1-x64.msi というファイルがダウンロードされますので、ダブルクリックしてインストールを進めてください。
インストーラーは英語ですが、基本的にNextをクリックしていくだけです。途中、Custom Setupというところがありますが、何も変更せずにそのままNextをクリックしてください。
インストールを開始すると、下の画像のようなダイアログが出ます。これは「はい」をクリックしてください。
下の画像のようにインストール終了というダイアログが出れば完了です。
インストールが失敗する場合
Node.jsのインストールが失敗する原因としては次のような理由が考えられます。
インストールする権限がない
会社から支給されているPCの場合に起こる可能性があります。インストールせずに利用する方法もありますが、技術的に多少難しいのと、会社のセキュリティ基準に抵触する可能性があります。システム管理者に相談の上、Node.jsの実行環境を整備してもらってください。
PCの容量不足
PCの容量が不足している場合、インストールに失敗するでしょう。Cドライブ以下を削減した上でインストールを再開してください。
Node.jsを起動する
続いてNode.jsの起動方法についてです。ここではWindows 10を対象としています。Windows 10にはスタートメニューの右側に検索バーがあります。
検索バーをクリックして Node.js と入力してください。そして Node.js command prompt
をクリックしてください。
そうすると黒い画面のコマンドプロンプトが立ち上がります。これでNode.jsが立ち上がった状態になります。
正しく立ち上がっているかどうかは、>
記号の後ろに続けて node -v
と入力してエンターキーを押してください。 v14.16.1
(執筆時点) と表示されるはずです。
ここから ⏎
はエンターキーを意味していますのでご注意ください
> node -v⏎v14.16.1
notepm_importer をインストールする
Node.jsが起動しましたので notepm_importer
をインストールします。コマンドプロンプトに npm install notepm_importer -g
と入力してエンターキーを入力してください。
npm install notepm_importer -g⏎
そうするとインストールが開始されます。しばらく待つと、下の画像のような表示になってインストールが完了します。
notepm_importerが正しくインストールされているかどうかは、次のコマンドを入力してエンターキーを打つと分かります。
notepm --help⏎
これでヘルプメッセージが出れば、正しくインストールされています。
notepm_importer をアップデートする
notepm_importerは現状、すべてのパターンに対応している訳ではありません。各企業様の利用状況に合わせて、随時アップデートを重ねています。もし一度エラーが出た後にサポートへ問い合わせてください。更新されたという連絡がきた場合には、再度インストールを実行してください。
npm install notepm_importer -g⏎
コマンドプロンプトで覚えておきたいTips
ここから少しコマンドプロンプトの使い方を紹介します。覚えておいて欲しいコマンドとして cd
を紹介します。 cd
は change directory の略で、コマンドプロンプトの実行場所を変えるのに使います。例えば以下のコマンドは C:¥Users¥NotePM¥Documents
というディレクトリ(ユーザのドキュメントフォルダ)に移動する際のコマンドです。
cd C:¥Users¥NotePM¥Documents⏎
ディレクトリを移動すると、 >
記号の前が変わります。例えば下のようになるでしょう。
C:¥> cd C:¥Users¥NotePM¥Documents⏎C:¥Users¥NotePM¥Documents>
移動したら dir
コマンドを実行してみましょう。現在いるディレクトリにあるファイルやフォルダが一覧表示されます。 dir
は directory の略です。
dir⏎
ディレクトリにスペースが含まれる場合
NotePMのインポートツールでは、取り込み対象のファイルがある場所(パスと呼びます)を指定して実行します。例えば次のような形です(以下はパスが C:¥Users¥NotePM¥Document¥archives¥ の場合)。
notepm-docbase -p C:¥Users¥NotePM¥Document¥archives¥ ^-a AAAAA ^-t notepm ^-u users.yaml
注:コマンドプロンプトで一行が長くなってしまう場合にはキャレット「^」を使って複数行にできます。一行で書いても問題ありませんが、見やすいように改行しています。
この時、取り込み対象のファイルがある場所までにスペースが入ってしまうこともあるでしょう。例えば C:¥Users¥NotePM テスター¥Document¥archives¥
といった具合です。この場合、プログラムが正しく解釈できなくなってしまうので "
で囲んでください。これで正しく動くはずです。
notepm-docbase -p "C:¥Users¥NotePM テスター¥Document¥archives¥" ^-a AAAAA ^-t notepm ^-u users.yaml
文字をコピー&ペーストする
コマンドを実行する際に、いつもコマンドプロンプト上で入力するのは面倒です。そこでメモ帳や普段使っているテキストエディタなどにコマンドを記述して、それをコピーし、コマンドプロンプト上に貼り付けて実行するのが便利です。
まず Node.js command prompt
を管理者として実行します。
次に、立ち上がったコマンドプロンプトのアイコンをクリックしてプロパティを選択します。
そしてプロパティの中にあるCtrlショートカットキーを有効にするを選択すると、Ctrlキーとvキーでコマンドを貼り付けられるようになります。同様にコマンドプロンプトの出力内容をマウスで選択した後、Ctrlキーとcキーでコピーできます。
会社のネットワークから出られない場合
コマンドプロンプトを使っている際に、社内から利用しているとプロキシサーバの設定が必要なケースがあります。その場合、次のようなコマンドを事前に実行しなければいけません。プロキシサーバのアドレスは企業によって異なりますので、システム管理者に確認してください。
npm -g config set proxy http://proxyserver:8080npm -g config set https-proxy http://proxyserver:8080
不要な設定をしてしまった場合は delete
を使います。これでプロキシ設定がない状態に戻ります。
npm -g config delete proxynpm -g config delete https-proxy
以上