核酸抽出用 植物組織のご準備方法
Published on 07/09/2023 16:40
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核酸抽出用の植物組織の受け入れ要件について、以下にご案内いたします。
必ず事前にご熟読の上、サンプルのご準備をお願いいたします。
1. 組織サンプルの受け入れ要件
組織量
生重量10〜100 mg程度
※ 重量測定が難しい場合は、1.5 mLチューブの容量の半分程度までのサンプル量を推奨いたします。
※チューブ内のサンプルを全量用いて抽出いたします。弊社で一部を分取する等の対応はお受けできませんので、必ず上記記載の分量にてご提出をお願いいたします。
受け入れ形態
- 液体窒素で瞬間凍結させた組織を1.5 mLチューブまたは2 mLチューブに入れた状態
- 核酸安定化試薬に組織全体を浸漬し、1.5 mLチューブに入れた状態
のいずれかでお受け入れいたします。
バックアップを含め、1サンプルにつき3本ずつご準備ください。
(例) 解析したいサンプル数が4サンプル
4サンプル x 3本 = 12 本をご準備ください。
組織サンプル準備方法
液体窒素による瞬間凍結を行う場合
- 1.5 mLチューブまたは2 mLチューブを必要サンプル分準備し、チューブの重さを測定しておく。
- 組織を1.で準備したチューブに入れ、チューブごと重さを測定する。
※ 濡れた組織の場合、余分な水分を拭き取ってから重さを測定ください。 - チューブの蓋が隙間なく閉まっていることを確認し、速やかに液体窒素で瞬間凍結する。
蓋が開いたまま液体窒素にチューブを入れた場合、破裂の危険性がございます。蓋が確実に閉まっていることを必ず確認した上で、瞬間凍結をお願いいたします。
- 送付まで-80℃で保管する。
液体窒素の使用が難しい場合
- 核酸安定化試薬を1.5 mLチューブに必要量入れておく。
組織1mgあたり10 µl、詳細はお使いのRNA安定化試薬の説明書に従ってください。 - 組織塊をおよそ1 cm四方程度の大きさに切り分け、迅速に1. で準備した1.5 mLチューブに入れる。このとき、組織全体が核酸安定化試薬に浸るように留意する。
- 1.5 mLチューブを立てた状態で低温(4℃または-20℃)で一晩インキュベートした後、-80℃で凍結する。
インキュベートの温度については、お使いの核酸安定化試薬の説明書に従ってください。
核酸安定化試薬の例
核酸安定化試薬は分解しやすいRNA用のものとされていますが、DNA抽出用としてもご使用頂けます。
下記試薬についてのご不明点は各種メーカーまでお問い合わせください。
新鮮なサンプルと凍結サンプルでは使用可能な安定化試薬が異なります。
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新鮮なサンプル用 ※すでに凍結されている組織には適しません。
- RNAlater RNA stabilization Reagent (サーモフィッシャー)
- RNAprotect Tissue Reagent (QIAGEN)
- Gene Keeper RNA & DNA stabilization solution(ニッポン・ジーン)
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凍結保存サンプル用
- RNAlater™-ICE Frozen Tissue Transition Solution (サーモフィッシャー)
凍結保存した組織中のRNAの分解を防ぎ安全に融解させる試薬です。
融解後も組織中のRNAを保護可能です。
- RNAlater™-ICE Frozen Tissue Transition Solution (サーモフィッシャー)
2. サンプルに関する注意事項
- 植物種や組織などによって、抽出条件が異なる場合がございます。事前にお問合せの上、できる限り本番サンプルに近いテストサンプルのご準備をお願いいたします。
- 特殊なサンプルにおいては料金・納期・要件が異なる場合がございます。
- 弊社ではTrizolまたはISOGEN等で溶解済みのサンプルはお受けできません。
3. サンプル送付に関する注意事項と送付先
こちらのリンクにある注意をよくお読みの上、サンプル送付のご準備をお願いいたします。
4. その他注意事項 (必ずお読みください)
弊社にご委託頂く際は、こちらのリンクにある注意をよくお読みください。
5. お問合せ先
株式会社Rhelixa 研究支援事業本部
service-support@rhelixa.com
TEL: 03-6272-3115