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【オリゴ合成】修飾品の合成可否 早見表

Published on 26/02/2025 12:44
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はじめに

修飾品は、条件によっては合成不可となるケースがございます。
本ページでは主な条件をリスト化していますので、修飾品をご検討の際にぜひご活用ください。

合成不可の条件でも、配列などの詳細内容によってはお受付可能となるケースがございます。
ご希望の際には、ご相談いただけますと幸いです。
 
▼お問い合わせ先          ※「Copy」ボタンをクリックでコピーできます↓

dnasupport@fasmac.co.jp
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※お問い合わせいただく際は、
 種別(DNA/RNAなど)、配列、修飾、スケール、精製、収量をご記載ください。
 
なお、合成可の条件でも、配列などの詳細内容によっては合成が困難となるケースがございます。
何卒ご了承くださいませ。

関連リンク
・ご注文はこちら(受託サービスWEBログインサイト)
・修飾品の価格・収量はこちら
・修飾品の構造式・分子量・蛍光波長はこちら
・修飾品の主な機能はこちら

修飾の組み合わせ

オリゴ合成において、1本のオリゴ内で複数の修飾を付与することが可能ですが、
種類によっては組み合わせることのできないものもございます。

①Aminolinkとカップリング修飾の組み合わせ

Aminolink各種(※1)と、Aminolinkを介したカップリング反応を利用して付与する修飾(※2)は、
基本的に組み合わせることができません。
合成可否は、リストの○×の記載をご確認ください。

※一部の組み合わせは、カップリング以外の方法で合成が可能のため、○となっています。

※1 Aminolinkのラインナップ
 末端:Aminolink(標準品) 、Aminolink(C3)、Aminolink(C6)、Aminolink(C12)
 挿入:Amino-Modifier C2 dT、Amino-Modifier C6 dT、Amino-Modifier C6 dC

※2 カップリング修飾のラインナップ
 FITC、ROX、RITC、TEXs-RED、JOE、TAMRA、Dabcyl、DIG、Azide、Alkyne、DBCO

5末端:Aminolink各種と
以下の修飾の組み合わせ
3末端:Aminolink各種と
以下の修飾の組み合わせ
挿入:Aminolink各種と
以下の修飾の組み合わせ
3-FITC…×
※3-FAMを推奨、
 3-FITCご希望時は要相談
5-FITC…× 5-FITC…×
3-FITC…×
※3-FAMを推奨、
 3-FITCご希望時は要相談
3-ROX…× 5-ROX…× 5-ROX…×
3-ROX…×
3-RITC…× 5-RITC…× 5-RITC…×
3-RITC…×
3-TEXs-RED…× 5-TEXs-RED…× 5-TEXs-RED…×
3-TEXs-RED…×
3-JOE…× 5-JOE…× 5-JOE…×
3-JOE…×
3-TAMRA…○ 5-TAMRA…× 5-TAMRA…×
3-TAMRA…○
3-Dabcyl…× 5-Dabcyl…× 5-Dabcyl…×
3-Dabcyl…×
3-DIG…× 5-DIG…× 5-DIG…×
3-DIG…×
3-Azide…× 5-Azide…× 5-Azide…×
3-Azide…×
3-Alkyne…× 5-Alkyne…× 3-Alkyne…×
5-Alkyne…×
3-DBCO…× 5-DBCO…○ 5-DBCO…○
3-DBCO…×

②カップリング修飾同士の組み合わせ

Aminolinkを介したカップリング反応を利用して合成する修飾同士※は、
基本的に組み合わせることができません。

※ カップリング修飾のラインナップ
 FITC、ROX、RITC、TEXs-RED、JOE、TAMRA、Dabcyl、DIG、Azide、Alkyne、DBCO

ただし、以下の修飾は、各種カップリング修飾と組み合わせることが可能です。
合成可能:3-FITC、3-TAMRA、5-DBCO

※組み合わせ可能な例
「5-FITCと3-FITC」「5-Dabcylと3-FITC」「5-TAMRAと3-TAMRA」「5-JOEと3-TAMRA」など

③その他の組み合わせ

JOEと以下の修飾の組み合わせ
BHQ類…×
※3-TAMRAを推奨

修飾による鎖長の制限

お受付可能なオリゴ鎖長は、スケールと精製方法に応じて設定されていますが、
合成の都合上、修飾内容によって鎖長の制限が生じます。

※例
ノーマルオリゴスケール・逆相カラム精製のDNAの基本の上限鎖長は150 baseですが、
3-Biotin修飾時には、上限鎖長が80 baseとなります。

①上限鎖長に制限が生じる修飾

以下の修飾品は、上限鎖長に制限がございます。
ただし、上限鎖長を超える製品でも、配列などの詳細内容によってはお受付可能なケースがございますので、
ご希望の際はお問い合わせください。

100 baseまで 90 baseまで 80 baseまで 50 baseまで
3-Aminolink
3-Aminolink(C3)

3-Biotin

3-ddC

3-inverted dA
3-inverted dC
3-inverted dT

3-Phosphate
3-SH(Thiol) 3-BHQ-1
3-BHQ-2
3-Dabcyl
3-FAM
3-FITC ※41 base以上はFAMを推奨
3-JOE
3-RITC
3-ROX
3-TAMRA
3-TEXsRED

3-Cholesterol

3-Alkyne
3-Azide
3-DBCO

3-DIG
3-Puromycine
3-BHQ-3

②下限鎖長に制限が生じる修飾

以下の修飾品は、10 base未満のご依頼の場合、要ご相談となります。
配列などの詳細内容によって合成可否を判断いたしますので、お問い合わせください。

10 base未満は合成不可のケースがある修飾
DIG
JOE
RITC
ROX
SH ※下記のご案内をご参照ください。
TAMRA
TEXs-RED

SH修飾品に関するご案内
輸送~保管中のオリゴ同士のS-S結合を防止するため、
保護基が付いた状態(S-S結合の状態)のまま出荷いたします。
ご使用前にお客様ご自身で還元処理をおこなってSH化していただく必要があります。
※SH化のプロトコルと、還元処理後の脱塩操作用のNAPカラムを製品に同梱いたします。
 
還元処理後の脱塩操作に関しまして、以下の注意点をご確認ください。
 
10 base未満の場合、NAPカラムでの脱塩の際に収率が悪くなる可能性があるため、
 エタノール沈殿など別の方法で脱塩をご対応いただく必要がございます。
 
・製品に同梱させていただくNAPカラムは冷凍不可となっております。
 冷凍するとゲル化して使用いただけなくなりますので、保存方法にご注意ください。
 なお、冷凍便でお届けする製品(土日祝日の前日に出荷となる一部のRNA関連製品)の場合、
 オリゴ製品は冷凍便、NAPカラムは常温便に分けてのご手配となります。

お取り扱いのない修飾と代替品

修飾試薬のライセンスや合成の都合により、弊社でお取り扱いしていない修飾がございます。
お取り扱いの有無について、過去にお問い合わせいただいた主な修飾をリスト化しています。

修飾によっては代替品のお取り扱いがございますので、そちらのご利用をご検討ください。
※代替品は、お客様のご実験においてまったく同じ作用が保証されるわけではございませんので、
 ご自身でご判断いただきますようお願い申し上げます。

蛍光修飾・クエンチャー・プローブ関連

お取り扱いのない修飾 代替品
Alexa Flor 488 類似の蛍光波長を持つ「FAM」で代用
Alexa Flor 546 類似の蛍光波長を持つ「TAMRA」で代用
Alexa Flor 555 類似の蛍光波長を持つ「Cyanine3」で代用
Alexa Flor 594 類似の蛍光波長を持つ「TEXs-RED」で代用
Alexa Flor 647 類似の蛍光波長を持つ「Cyanine5」で代用
BBQ 類似の消光範囲を持つ「BHQ1」で代用
BHQ-3-dT(挿入修飾) 5末端の蛍光修飾がCyanine5の場合、「BHQ-2-dT」で代用
Eclipse 5末端の蛍光修飾の蛍光波長に応じて「BHQ-1~3」のいずれかで代用
NFQ
(Non-fluorescent Quencher)
ダーククエンチャーとして「BHQ-1~3」のいずれかで代用
※MGBはお取り扱いがないため、MGB-NFQの場合は不可
VIC 類似の蛍光波長を持つ「HEX」で代用
YAK
(Yakima yellow fluorophore)
類似の蛍光波長を持つ「HEX」で代用
Iowa Black ダーククエンチャーとして「BHQ-1~3」のいずれかで代用
代替品のお取り扱いもない修飾
BODIPY FL/LC REDシリーズ/MGB (Minor Groove Binder)/NED/PET /Qdot/ZEN

その他の修飾

お取り扱いのない修飾 代替品
abasic site dSpacerで代用できるケースもある
Spacer C6 Spacer C3、Spacer 9、Spacer C12、Spacer 18で代用
C6としたい場合は、Spacer C3を2つ繋ぎ、疑似的にC6とすることも可能
※ただし、その場合は炭素原子3つと3つの間にリン酸が含まれる構造となる
シクロオクチン 類似の構造式を持つDBCOで代用
※DBCOの構造式は以下のURLを参照
https://fasmac.co.jp/dna_rna_tech_3
代替品のお取り扱いもない修飾
アクリダイト(Acridite)/クロラムブシル(Chlorambucil)/ダンシル(dansyl)/7-デアザ-dG(7-Deaza-dG)/HRP/アイソマー(isomer)/JUN/マレイミド(Maleimide)/m2G(N2-methylguanosine)/モルフォリノ核酸(Morpholino)/ニコチンアミドものヌクレオチド(nicotinamide mononucleotide)/ストレプトアビジン(Streptavidin)/4-チオウリジン(4-Thiouridine)/3-チオウリジン(3-Thiouridine)/トリリン酸、三リン酸(triphosphate)/2-MOE-RNAのC(シトシン)